澤村伊智のレビュー一覧
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伴名練「押し入れの宇宙飛行士」★★★★★
隣家の少女に誘われて、少年はアパートの押し入れからガラクタだらけの宇宙船に乗る。彼女の故郷であるという母星に向けて宇宙旅行をするが、やがて二人に決定的な別れが……
少年期の思い出と小宇宙の輝き、それと対比される現実の無情を描いた(ホラーというよりも)SF短編。あどけなさとコケティッシュさの両義性をもった少女の造形、スリリングな宇宙旅行の描写が非常に楽しく読める。個人的には一番好き。
澤村伊智「しゃぐらどりの娘」★★★★★
引きこもりの幼馴染、学内新聞のネタ探しの日常が「しゃぐらどり」に塗り替えられていく。やがて主人公は町に潜む化物と対峙する……
「しゃぐらどり」という土俗的な呼称がすばらしい。紙幅にムダがない洗練された構成と展開の妙、そして何よりたしかなホラー描写に裏打ちされた快作。終り方も含めて、アンソロジーの掉尾を飾るにふさわしい一作。
梨「イオ」★★★
藤子・F・不二雄の「宇宙人レポート サンプルAとB」を連想した。巷で流行のジャンル批評的な試みは面白いものの、どこかで見た印象は拭えずだった。
内藤りょう「CHURCH ーー恐界ーー」★★
ところどころに面白くなりそうな設定やネタは感じとれたものの、総じてそれらに対する紙幅が足りず惜しく感じた。
藤ダリオ「サイコロあそび」★
賽子の出目に応じて苦しむというアイデアはいいものの、ストーリー構成や描写が甘く、全体的に唐突さを感じる場面が多かった。 -
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比嘉姉妹シリーズ
短編3編
「母と」
巫女的能力を持つ女性が運営に入った「子ども保護施設」
そこでは子どもたちが保護はされるが、彼女の呪的な支配下に置かれてしまう。
野崎と真琴は、施設の子供に助けを求められ、現場へと。
母の愛情は救いになるのか、それとも逃れられない呪縛なのか。
なーんて、1回目はラストがわからず、
読み直してしまいました。
最初からしっくり読めないなとは思っていたんですよ。
「あの日の光は今も」
子ども時代、二人の少年が「UFOを見た」としてマスコミに騒がれる。
体験談を語ることで一時は有名になるが、大人になっても「あの事件の子」として生きざるを得ない。
あの日の光は本物だったのか、それとも幻だったのか。
その答えを求め続けること自体が、彼らの人生を支配してしまったのか?
「さえづちの眼」
旧家の繁栄のため、そこに生まれた娘の人生は決められていた。
親は逃れさせたつもりでも、嫁ぎ先には別の呪いが待ち受けている。
それとも永遠に繰り返されてしまうのか――。
今までのシリーズと少し趣向が違い
戸惑う感じがありました。
キャラクターに託すだけでない
ストーリー展開はさすがだと思います
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ネタバレある会社の研修という名の洗脳合宿から逃げ出した5人は、合宿所近くの森に迷い込む。
森の中には様々な刃物がぶらさがった奇妙な大木があった。異様な雰囲気に構える5人だったが、帰り道も見つからずそこで一夜を明かすことに。翌朝目覚めると、リーダー格だった太刀川が消えていて、彼を探すと刃物の大木の下に首だけが置かれていた。
洗脳合宿をやっている会社の実態を探るために、命からがら逃げ出した鮎実をインタビューする形式で物語が進む。さくさく読めた!
怪異は怪異のまま、怪異そのものには立ち向かわない話で、怪異を科学的に解明していくのではなく怪異は怖い!わけわからん!というまま進むこういう話の方が私は好きなんだなと思った。
昨晩ちょうど隕石が落ちてきたニュースを見たからなんだかタイムリー。
森にあるものを口にすると呪われる、というのが最後にわかって、えー歩きながらめっちゃ食べちゃってたじゃん!と自分が食べたわけじゃないのに怖くなった。看護師の佐原さん?だっけ?が実はいい人だったし最後も鮎実を助けてあげてたし助かってほしかった。
彼らとは直接的には関わらないところで会社の代表と幹部が密かにやりあってたのも面白かった。
体は替えられるのかもしれないけど顔はそのまま老いていくのでは?とか、最後小田の中年の体に20代女性の顔が乗ってるのきもくない?とか体をすげかえた後絶対うまれるであろうビジュアルの違和感が気になった。
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【2025年96冊目】
友人の家にお邪魔したら、途中から話がおかしくなってきて――「ひとんち」、不可解な夢が行き着く先は――「夢の行き先」、熱血教師とゴスロリ母娘の対決と思いきや――「闇の花園」、一度見てしまったから日常の狭間に捕えられて――「ありふれた映像」、荒れ果てた同僚の手の意味は――「宮本くんの手」、趣味を突き詰めたら取り込まれた――「シュマシラ」、本当に食べたい餌は――「死神」、帰宅したら家にいるはずの家族の姿はどこにもなくて――「じぶんち」。日常の隣にある怪異を描く8編の短編集。
こ、こ、怖かった〜。最後の「じぶんち」がめっちゃ怖くて読み進めるの嫌でした笑 ホラー作家である澤村伊智さんの短編集。比嘉姉妹シリーズも好きですか、こうやって息継ぎできる短編集もいいですね。
好きだったのはやっぱり表題作かな。「何それ怖い」から「待って話変わってきた」になってからの更につっこみが入る事態になるとは思わなかった。やっぱり家をモチーフにした話ってのは怖いし、ヒトコワが一番怖い。これはもう、何度となく言ってるんですけど。
あとは「シュマシラ」も、異次元に取り込まれた感があって、やっぱ日本の神様が一番怖いなと思ったり。八百万の神を信じてる日本人としては、ありえそ〜と思っちゃいます。
「ありふれた映像」とかもね、逆にまじまじ見ちゃいそうですけど一回でも見てしまったら普通に生活できない気がするので止めときます。
満足度の高い短編集でした! -
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ネタバレ殺人をも厭わないような、企業の研修施設のような宗教団体のような怪しげなところから逃げ出した男女5人。そこは禁足地となっていると思わしきうっそうとした森の中。うろおぼえのサバイバル知識でどうにか町まで行こうとする一行であったが、翌朝一人が殺害され首だけが発見される。
ホラーミステリ、ということですがホラー寄りな感じ。あんな分裂とかわかるか。それでいてオカルトな空気と勢いでなんかふわっとさせてるけど、微妙に納得いかないような。自力で首切断して他とくっつけるとかなんで一人でできるとか説明ありましたっけ?読み逃したかな。一口食べたら一分裂、じゃなくて食べただけ分裂だったら首無しの死体がそこら中にやたらたくさん見つかったりもしそうな・・・そんなに長く動けないだろうから力尽きる場所はかぶりそうだしなあ。あんまり気にしたらダメなのかもしれん。B級ホラー的な勢いを楽しむのがコツかもしれない。うん、きっとそうだ。