あらすじ
この家はまともな場所ではない。ここは邪教の巣だ。だから私たちは彼女を救い出す。『ぼぎわんが、来る』の気鋭がニュータウンを舞台に描く、戦慄のサスペンススリラー。
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Posted by ブクログ
出だしから違和感の位置エネルギーが上昇する。想定の上をいく出来事。唐突なエピローグ。妄想と現実がないまぜになり、登場人物らの人知の統合性を欠き、言動が意味を為す前に物語は終わっていました。
何度もこちらを裏切る澤村伊智という作家の、元気溌剌な乱暴狼藉という感じです。
内容には触れられません。一挙手一投足が心ないネタバレになりかねませんから。
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面白かった。最後まで何がどうなるか予想できなくて、最後にやっとタイトルの言いたいことがわかった。「にゃはは」の口癖が好きだった。ストーリーも面白いし、前半と後半で語り手が変わるのがよかった。倍楽しめた気分です。苦しんでる子供の話は読んで辛かったけれど。
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イッキ読みをおすすめします。
とにかく、帯にある通りなんです。
囚われの少女を救う為に「子供」達が奮闘する。
…ただ、たくさん疑問に思ってください。
書き方、進め方、会話、行動、人、その他の諸々。
たくさんの違和感を覚えて読み進めてください。
最初の10ページで既に引き込まれる。
そんなサスペンススリラーでした。
Posted by ブクログ
表紙のインパクトと新興宗教モノとのことで惹かれた
カルト教に苦しめられた女の子を救ったのもまたカルト宗教…業が深い…
そして前半からずーっと違和感を感じ続けてその違和感から解放されてからの新たな展開
ラストはハッピーにもバッドにも捉えられる
個人的には彼がまた新たな主催者になっていたら後味悪いな…でも血は争えないし…
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このまま筆者が主人公で団地に住んでいく話になるのかなぁと思いながら読む。
だが違っていて2部となっていて前半は教団本となる。
私の感想を読んで下さっているとは思わなかったのでネタバレを気にせず書いていた。
これからもネタバレを書くので見えないようにします。
この団地全体が信者が多く住んでいて一般の人と共存して信者ではない人も入信はしていないが受け入れている。
後半からテレビディレクターが取材という形で教団の生活に密着するが元信者の意味不明の証言や脱退後の精神錯乱、何かがおかしいと思いながらもその引っかかりが分からず取材を進めていく。
本人自体もその教団に母親が入信し祖父母に最低限の生活を送って幼少期を過ごしていた。
子どもらも教団で生活しているのに何故祖父母に預けられたのか??様々な疑問が読んでいて浮かんでくるが邪教に惑わされて私もこんなものかと常識が優先していた。が、本当は教祖が産んだ子で死産になった母親に預けて一般の生活に送り込まされていた。その時点からディレクターは仕組まれて内部に入ることが可能だった。
教祖は教団を大きくしたはいいが平和と平凡に嫌気がさしたのか凡人として暮らし、幹部はそんな教団の維持ができず利用し、毒ガスで信者を殺してもらおうと全て演技でディレクターを内部に誘い込む事に成功したがディレクターの方が一枚上手でカラクリに気づき毒ガスではなく催涙ガスで真相を知る事になる。
歌野晶午氏が好きな私にとって好きな作家の1人となる予感。
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これも非常にエンターテイメント性が高くて面白かった。
前半の途中で気づいてはいたけど想定以上に読み手の裏を欠く新事実が暴かれていって、一気に読んでしまった
Posted by ブクログ
本当に何も予想できなくて面白かった!!!
もっと詳しく知りたかった部分もあるけど、それが惜しかった点にはならない。
変に気取った小難しさもなくて読みやすいのに、展開の仕方も面白いし、阿蝦摩神の説明のあたりでは底知れない気味の悪さも表現されているし、すごく売れていて老若男女に受け入れられているけど、実は高度な音楽的テクニックもしっかり使われているポップミュージックのようなかんじ、、、だと思った。
Posted by ブクログ
澤村伊智作品は何を読んでも面白いのがすごいです
本作はカルト教団がテーマでした
前半はカルト教団の実録手記、後半はカルト教団の侵入調査という構成でした
実際にモデルになった宗教があるんじゃないかな...と、いくつかのカルト教団の名前が脳裏をよぎる作品でした
ホラーというよりはミステリーです
ヒトコワ系でした
お化けの類は一切出てきません
人間の気持ち悪い姿をたくさん見ることができます
気持ち悪いし怖いし絶対近づきたくないですw
宗教に縋る心理を理解できない自分に安心します
もし少しでも共感してしまったら、自分はかなり追い詰められているということですもんね...
人の弱みに漬け込んで人生を奈落の底に突き落とすカルト教団を心底軽蔑します
ラストは良かったですが読後感は良くないので人を選ぶ終わり方かもしれませんw
Posted by ブクログ
ホラーというか、エンタメだ。
読みやすくて一気に読んでしまった。
新興宗教、カルト宗教、教義も何もないスピ系、自己啓発系…、結局は金・金・金の世界…、日本にはびこる根深い問題を取り入れてるのがよかった。知りたいけれど知らない怖い世界だから。そこにいない私はよほど幸運なんだ。ちょっとしたことで、落ちてしまってもおかしくないもの。二度と上がれない谷底だ。
人間のバカさと弱さもよく出ていて、霊とか悪魔とかより、そんな概念を考え出してる人間のすることなすことが一番醜く汚くコワイな、と思う。
人間てなんで勝手ばかりするのかな。やっぱりバカだからかな。
舞台のニュータウン…こうした、『残穢』にもあったような、同じ土地の上で、表面に載っている人間たちが時代につれて変わっていく・でも存在する人間が変わったって、結局同じ人間たちだから過ちを繰り返す、とか、その場所に染み付いた歴史(というほど大層な歴史でもない。たかだか数十年)を描いた、こういう「土地」を絡めた因果的な話は興味を持つ。
Posted by ブクログ
ハイ!澤村伊智さん!
う〜ん…
これはホラーなのか?
それとも、カルト宗教に洗脳されてから、脱出した人の行く末?
結局、精神的には、抜けられず、精神が崩れる…みたいな。
ある意味ホラーやけど、怪異現象とかやなく、カルト宗教の怖さというか…
この宗教、ええ事言ってだけど…やっぱり…
「大地の民」って言うカルト宗教。
教祖かなんか知らんけど、発端が、あんなもん見つけたから、狂ったか。
見つけたもんが、恐るべしもんで、これを見つけたのが自身の運命みたいに思って…
やっぱり、お化けとか、幽霊とかより、人間が一番怖いって事かな。
澤村さんは、ホラーでもミステリータッチのが多いけど、これはまさしミステリーやな。
こういうカルト宗教は、なんか怖いな…
こんなん、いつ起こるか分からんし、いつでも起こり得るし…
まずは、セミナーで、人を集めて、そこから徐々に…
お金を摂取!
: (´・ω・`):コ、コワイ
にゃはは〜
にゃはは〜
( ゚д゚)ハッ!
…なんか、同じようなの知ってる!
お布施ばっかり、要求するカルト…
Posted by ブクログ
随所随所での伏線回収はよかった。最後も「最終的にそこに辿り着くのか」という地点に着地する。
面白かった。
ただ、結びだけは「え、いま終わるの?」という印象。
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悩ましい。
2部構成の物語となっている。
前半は疑問が残るような過去の話が続く。
「普通ならこうだ。」と信じて読んでいた設定や思い込みは、後半で解き明かされる。
その辺りは納得感でスッキリしたり、肩透かしを食らったような具合が面白い。
後半では過去の話の矛盾の解き明かし、やディレクターの心理描写がとても丁寧で臨場感があった。
故にラストは詰め込んだ感がやや否めない。
中盤の印象かなり大きかったため、ラストへの期待値が上がりすぎてしまったためだろうか?
ただカルトにのめり込むものとしてはやはりこう、直情的な感情を持つ方が多いと聞くので、この疾走感のあるラストもこうなるべくしてなったのかなぁと。
好みが別れると思うが納得のいくラストだし、
タイトル回収もなるほどと納得。
全体像がバラけている気がするのか、何かがつっかえるこの気持ちをまだ言葉にはできない。
Posted by ブクログ
前半は薄々、この子達もなんか宗教入ってるんだろうな、という違和感を感じつつ読み進めていたら、入れ子式の話だった。
主人公は後半戦にやっと現れる。
でも最後の終わりがちょっとモヤモヤ。
この後どうなったの?そこが知りたい。
Posted by ブクログ
これジャンルなんなんでしょうねぇ。
作者さん割と好きなので色々読んでるんですが、知らん人が読んだら叙述トリックミステリ?と思うかも??ただし叙述トリックする気は特にない文章なので、この文章をもってどう展開していくかと思いながら読んでました。
びっくりするような展開はなかったけど、常に話が動くので退屈せずに、ただのエンタメ本として(ほめてる)ストレスなく読めます。
個人的には、比嘉姉妹シリーズは超えない。
Posted by ブクログ
「邪教の子」って誰なの?っていう謎に引っ張られて面白く読めました。
構成も凝ってて、ラスボス=邪教の子が誰なのか、わかりにくくなってます。
ハラハラする場面もあり、大変楽しめたんです。だけど、だけどね。
嫌ミス好き、すれっからし読者のニコとしては。
もっとエゲつない邪教っぷりを堪能したかったんすよ。
最後にやらかそうとしていたことは、確かに「戦慄」ものだけど。
二代目の会長がなんで普通になっちゃったのかも、よくわからないし。
最後の展開が、なにか不自然で残念でした。
Posted by ブクログ
後半は少し失速というか、展開がイマイチ感があるけど、とてもおもしろく一気読み。二度読み返してみたくなる。映像では表現できない、本ならではの作品だなと思う。
Posted by ブクログ
新興宗教に関する話。
二転三転するストーリー展開に、
ドキドキしながら読めたのは良かった。
しかしラスト…なんだか呆気なかったなぁ。
「それで、次は…?」と思ってページをめくったら
解説だった(泣)
Posted by ブクログ
二部構成で、一部では小学生の慧斗の視点、二部はテレビディレクターの矢口の視点で、あるニュータウンについてが語られる。
光明が丘ニュータウンにある一家が引っ越してくる。母親は新興宗教にハマっていて娘の茜を学校に行かせず布教や募金活動に連れ回している。その事を知った小学生の慧斗は同級生達となんとか茜を救い出そうと奮闘する。
まさに可哀想な邪教の子である茜を救う展開はハラハラするし、茜の母の狂気は恐ろしい。
所々違和感を感じさせつつも第一部は平和に幕を下ろす。
それから約30年後、ディレクターの矢口は自身と因縁のある新興宗教組織『大地の民』への取材のため光明が丘ニュータウンを訪れる。
第一部で感じた違和感が回収され、『大地の民』の実態が明らかになる展開が面白かった。
疾走感のある終盤では矢口のした選択に驚きつつもあっけないラストだったかな。
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色々どんでん返しがあった!
2部構成というのかな
最後の教祖とか
まさかまさかだった
茜ちゃんは歪んでしまったのかな
そして主人公はなんなのかな
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前半はニュータウンで起こったことを記した書記で、後半ではテレビディレクターが書記の真相を追う展開。基本的に宗教の話でホラー要素はない。ん?と思う場面が多かった印象。怖くはないが不気味な展開。
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光明が丘というニュータウンに怪しい新興宗教の信者一家が越してくる。その一家の娘の茜が母親に虐待されていると気付いた慧斗(けいと)は、脱会屋の水橋の協力を得て、同級生の祐仁、朋美と共に茜の救出作戦を実行した。その時を振り返った慧斗の手記が第一部。第二部ではテレビ局ディレクターの矢口という男を主人公に、第一部の手記の真相が明らかになっていく。
慧斗の手記は所々怪しい記載があり、なんとなく察してはいたので第一部のラストでやっぱりそうだよね、となった。第二部で、矢口がインタビューと称して教団内部に潜入していくところは、スリルがありドキドキした。一見穏やかに暮らす人々の影に、何か怪しいものを感じる不気味さはよかったけど、ラストは尻すぼみで終わってしまった印象。
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著者の文章にいつも惹き込まれる。ぼぎわん、から入ったのもあり、勝手に科学的には説明のつかないことが起きていると期待してしまったのと、終盤の展開をもっと読みたかった。
Posted by ブクログ
最初からずっと不穏な中ストーリが進んでいく。同級生の「設定」と言われる男の子、怪訝な顔をしてくる大人。邪教の子とは誰なのか。気になって一気に読んだ。
どういう終わり方になるのかな…と思っていたがちゃんと伏線が回収されていて気持ちよかった。
茜や慧斗は宗教の中にいても自分の道を割と自由に出来る存在だったが、お金をむしり取られた上に死別した子供の悲しみを残したまま他人の子育てをさせられた矢口さんの方に感情が向いてしまった。
Posted by ブクログ
邪教の子とは誰のことか⁉️
邪教とな何のことか❓
最後まで謎を持たせるために読み進めにくい小説になってしまった感じがします。
信仰宗教に囚われた親によって外界と隔たれていた少女茜。彼女を助けるために奔走する慧斗と祐仁、朋美。
彼らの関係性も謎を持たせるためのトリックがある。騙されて読み進めるが、騙されて良かったという気がしない読後感でした。
Posted by ブクログ
この作者が、こんな話を書くとは思っていなかった。
「平凡なニュータウンで起きる異常な事件」とあって、そのニュータウンにカルト教団の信者の家族が引っ越してくる。その家族は周囲から浮き上がっていて、母親は車いすを使う娘の茜を連れて寄付を募って歩いている。
茜の現状を見かねて救出に乗り出すのが慧斗なのだが、初めは慧斗の性別もよく分からない。まあ、分からないように書いているのだろうが。
新興宗教が起こす事件ではあるのだが、いまひとつ面白みに欠ける。
Posted by ブクログ
「祝祭」に隠された真実が驚愕だった…。そういうこと?って思わせられるポイントが意外と早かったので、最終的にどういうオチなのかめちゃめちゃ気になったけど、壮大なドッキリ感というか。
でもやっぱり澤村さんの作品、ドンデン返しが本当にうまくて好き。
Posted by ブクログ
正義の反対は悪ではなく、もう一つの正義。
真実は見るものの目によって違う。
澤村ファンとしては、途中で展開が読めてしまい、ラストに向かって多少の物足りなさは感じるが、それでもやはり、前半で感じた違和感が解消される辺りの持っていき方は流石…
何度もページを戻らざるを得ない状況に、してやられたと思いながらも、それがまた心地よかったりするのがGOOD
何にせよ、澤村作品は映像化しづらいものが多いので、活字の醍醐味を味わえるのが嬉しい❗️
Posted by ブクログ
皆が怪しい。
不自然な言動と、どんどん膨れ上がる違和感に気持ちがざらつく。
物語の舞台は光明が丘ニュータウン。
その場所に存在するのは「コスモフィールド」という胡散臭い宗教団体。
虐待を受けていた少女を、そこから救い出す所から物語は展開するが待ち受けていたのは更に怪しげな宗教団体。
そのカルト集団「大地の民」に乗り込み真相を追及するテレビ局員の矢口と共に知りたい欲求が加速して行く。
にゃはは笑いの茜や、裏山に掘られた大きな穴が不気味だ。
終盤の反転に驚愕し、ダークコメディの様なオチに脱力しつつも邪教の世界観を堪能した。
Posted by ブクログ
オカルトホラー作家としてデビューした澤村氏の長編ホラーミステリー。
前編の「慧斗編」と、後編の「矢口弘也編」の2部構成になっている。
* * * * *
カルト教団と呼ばれる新興宗教団体をテーマにしていますが、随所に澤村氏らしさが出た作品だったと思います。
その傾向は特に前編で顕著です。
例えば序盤の「脱会屋」や、中盤からの慧斗たちの活躍譚、クライマックスで明かされる慧斗たちも属する新興教団「大地の力」というように、次々と目先を変える展開にしているところ。
さらに家庭や学校、地域などのさり気ない描写の中で、おどろおどろしさとともに感じる拭いがたい違和感などもそうです。
それらはすべて伏線であり、後編できちんと説明されるのだけれど、そこまで我慢して読み進めるのが正直たいへんではありました。
また、後編では力を失った慧斗に代わり教団を支配する人物をきちんと登場させて欲しかったなど、不満が残るのも残念でした。
それでも前編で「産土神」を巧みに匂わせつつ、後編でオカルト色を排除した種明かしを持ってきています。
『予言の島』でも同様でしたが、これはミステリー分野に進出した澤村氏の心意気で、京極夏彦氏の『巷説百物語』にも通ずるところがあり、個人的には好もしく感じました。
だからミステリー作家としての新境地、早く開花して欲しいと思っています。