澤村伊智のレビュー一覧
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一応、「家」にまつわる怪談、ということになるのかな。(読んでいる最中それが強く意識されるという感じでもないのだけど。)
全体的にはきちんとそれぞれ「作品」になっているので、素人っぽいノリで集めた聞き書き怪談、みたいな雰囲気ではなく、しっかり読み応えがあるものが多かった。
ただ、なんというか、「物件」と冠されたタイトルと内容とはちょっとズレがあるように思う。「怖い家」くらいの方が適当なんじゃないだろうか。あんまり、不動産としての物件にまつわる怪という方向性ではないので、いわゆる事故物件怪談みたいなのを期待していると「およ?」となるかも。
個人的に印象に残ったのは、福澤徹三『旧居の記憶』、黒 -
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ネタバレわずか、800文字以内で書かれた数々の怖い話達。それは、両の手のひらに収まるほどの小さな話ですが、途方も無く怖い話達なのです。あっという間に終わってしまう、短い話だからと油断していると、痛い目をみますよ。
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発売前から気になっていた一冊。ポプラ文庫、MFダウィンチ文庫を経て、ポプラキミノベルへと様々な本を渡り歩いているこちらの人気シリーズ。現在も第一線で活躍しているホラー小説作家、怪談作家が集まり織りなしていく。800文字以内、原稿用紙に換算してわずか2枚という短い物語たちであるが、流石、そうそうたるメンバーである。何とも恐ろしい物語がつづられていた。
純粋に怖い話、不思議な話、意味 -
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オカルトホラー作家としてデビューした澤村氏の長編ホラーミステリー。
前編の「慧斗編」と、後編の「矢口弘也編」の2部構成になっている。
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カルト教団と呼ばれる新興宗教団体をテーマにしていますが、随所に澤村氏らしさが出た作品だったと思います。
その傾向は特に前編で顕著です。
例えば序盤の「脱会屋」や、中盤からの慧斗たちの活躍譚、クライマックスで明かされる慧斗たちも属する新興教団「大地の力」というように、次々と目先を変える展開にしているところ。
さらに家庭や学校、地域などのさり気ない描写の中で、おどろおどろしさとともに感じる拭いがたい違和感などもそうで -
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新本格30周年記念アンソロジー。
1.「陽奇館(仮)の密室」(東川篤哉)2…建築途中の館での密室殺人
2.「銀とクスノキ〜青髭館殺人事件〜」(一肇)4…目の上のたんこぶである女友達と幽霊屋敷探訪
3.「文化会館の殺人—Dのディスパリシオン」(古野まほろ)3…演奏コンクールでの失敗からの悲劇
4.「噤ヶ森の硝子屋敷」(青崎有吾)4…すべてがガラスでできた透明な館で起こった殺人事件
5.「煙突館の実験的殺人」(周木律)3…「CUBE」的不条理状況での連続殺人
6.「わたしのミステリーパレス」(澤村伊智)4…遊園地のびっくりハウスに拉致監禁された女性
本書は「白」だが「黒」もあるのでそちらも楽しみ -
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ネタバレ図書室にて。
めっちゃ感想書きにくい…
でもすごく怖かった。
こうやって読んだ本は感想書いてるし。
「ぼぎわんが、来る」が出版されるまでの苦労はすごく伝わってきた。
後、口コミの怖さも。
私もこうやって感想を書いているけれど、自分の読書記録のつもりだ。
言いがかりのようなことは書かない、正直に感想だけを書いているつもりだけれど、やっぱり嫌なこと書かれたら嫌だよね…
殺されたら嫌だからあまり書かないでいようと思うけど、もう1つ、この題名はちょっと違うと思う。
読んでみるまで作者の受賞後が舞台の話ということはわからなかったから、違和感があった。
受賞後に実際に起きたことという体がわかる題名の方が -
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購入済み
違和感が
著者のぼぎわんシリーズのファンなのと各方面で高い評価を得ていたので期待した本作ですが偉そうな事を言わせてもらえばミステリーなのかホラーなのかどっちつかずで最初から最後まで否定がテーマなのかこじつけの様な結末にも違和感が拭えなかったです。