澤村伊智のレビュー一覧

  • ひとんち 澤村伊智短編集

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    1週間に同じ作家を2冊も読むつもりはなかったのです。だけど今年の初めにこんな本も出ていたのを知って、好奇心を止められず。おかげで「くらしマート」と「宝塚ファミリーランド」に再び入り込むことになりました。

    全編近未来の話だった『ファミリーランド』よりもこっちのほうがジワジワ怖い。「ぼぎわん」に始まった著者は、なんだかぞわっとする平仮名4字を作るのが上手い。そのせいで「ひとんち」とか「じぶんち」まで嫌な感じに思えてくる。

    映像が流れる店頭では思わず立ち止まって画面の端を確認してしまいそう。この表紙も相当恐ろしい。

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    2022年12月02日
  • 超怖い物件

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    一応、「家」にまつわる怪談、ということになるのかな。(読んでいる最中それが強く意識されるという感じでもないのだけど。)

    全体的にはきちんとそれぞれ「作品」になっているので、素人っぽいノリで集めた聞き書き怪談、みたいな雰囲気ではなく、しっかり読み応えがあるものが多かった。

    ただ、なんというか、「物件」と冠されたタイトルと内容とはちょっとズレがあるように思う。「怖い家」くらいの方が適当なんじゃないだろうか。あんまり、不動産としての物件にまつわる怪という方向性ではないので、いわゆる事故物件怪談みたいなのを期待していると「およ?」となるかも。

    個人的に印象に残ったのは、福澤徹三『旧居の記憶』、黒

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    2022年11月23日
  • 超怖い物件

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    宇佐美まことさんの『氷室』と澤村伊智さんの『笛を吹く家』が好き!お二人の作品がそもそも好きなのもあるけど、最初と読み終わった後のイメージがガラリと変わるのがいい。

    ついついホラーでもオチ的なものを求めてしまいがちなので、理由の分からない恐怖はどこか冷めちゃう感じで読んじゃうところあるけど、全体的にどれも歪感が良かった!

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    2022年11月15日
  • 予言の島

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    島の秘密は途中からなんとなく察しがつき、残り100頁のところで答え合わせとなる。どんでん返しはどうなるんだと思っていると、語り手の秘密が最後に判明。
    すぐに読み返しちゃう。沢山の小さな違和感に「ん?」って思いながらも、受け流して最後まで辿り着いたんだなあって…

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    2025年05月16日
  • 超怖い物件

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    全体的にまぁまぁかなという印象です!
    途中、取材ルポみたいなクソみたいのがなければ
    もう少し評価は良かったのですが…

    最後の平山夢明の「ろろるいの家」はその意味もわかると、凄く怖いし、さすがの作品でした。
    これだけ読めただけでも満足でした。

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    2022年09月30日
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    色々なテイストのホラーを楽しめる1冊。
    何話かは読んだことがあったけれど
    再読も良き。

    井上雅彦 「よけいなものが」
    短い話だけれど、私的にはゾワゾワ度高し。

    福澤徹三 「五月の陥穽」
    これは生理的な恐怖。
    思わず叫び出したくなる。

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    2022年07月09日
  • てのひら怪談 こっちへおいで

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    ネタバレ

    わずか、800文字以内で書かれた数々の怖い話達。それは、両の手のひらに収まるほどの小さな話ですが、途方も無く怖い話達なのです。あっという間に終わってしまう、短い話だからと油断していると、痛い目をみますよ。

    ***

    発売前から気になっていた一冊。ポプラ文庫、MFダウィンチ文庫を経て、ポプラキミノベルへと様々な本を渡り歩いているこちらの人気シリーズ。現在も第一線で活躍しているホラー小説作家、怪談作家が集まり織りなしていく。800文字以内、原稿用紙に換算してわずか2枚という短い物語たちであるが、流石、そうそうたるメンバーである。何とも恐ろしい物語がつづられていた。
    純粋に怖い話、不思議な話、意味

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    2022年07月03日
  • てのひら怪談 こっちへおいで【試し読み】

    購入済み

    考えられている作品

    この作品の一番のウリは、話ごとに読むページの数が少ないことで、短時間で読者に不思議なイメージや経験を与えられる、という点だと思います。必要以上の装飾や余計な飾りは省くことで、自ずと物語の本質に迫れるという特長からは、児童書を読む比較的年少の子供たちにとって情緒を発達するうえで役に立つ面があって良いと思いました。

    #タメになる #怖い

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    2022年07月01日
  • ひとんち 澤村伊智短編集

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    【収録作品】ひとんち/夢の行き先/闇の花園/ありふれた映像/宮本くんの手/シュマシラ/死神/じぶんち
     理で解決されないので、ホラーは怖い。地続きのところに異世界が口を開けている感じがして、ほんとうに怖い。

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    2022年06月11日
  • 邪教の子

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     オカルトホラー作家としてデビューした澤村氏の長編ホラーミステリー。
     前編の「慧斗編」と、後編の「矢口弘也編」の2部構成になっている。

          * * * * *

     カルト教団と呼ばれる新興宗教団体をテーマにしていますが、随所に澤村氏らしさが出た作品だったと思います。

     その傾向は特に前編で顕著です。
     例えば序盤の「脱会屋」や、中盤からの慧斗たちの活躍譚、クライマックスで明かされる慧斗たちも属する新興教団「大地の力」というように、次々と目先を変える展開にしているところ。
     さらに家庭や学校、地域などのさり気ない描写の中で、おどろおどろしさとともに感じる拭いがたい違和感などもそうで

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    2022年05月29日
  • ひとんち 澤村伊智短編集

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    世にも奇妙な〜の怖い話をぎゅっとまとめたような短編集。ゾクゾクする怖さというより、あとからじんわりくるような感じ。短編集よりひとつずつ長編で読みたい気はしました。

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    2022年05月10日
  • ひとんち 澤村伊智短編集

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    日本人の情緒を感じる作品でした。どの話も解決したり原因が分かったりしないので、なんかスッキリしませんでしたが大変面白かったです。

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    2022年05月08日
  • 謎の館へようこそ 白 新本格30周年記念アンソロジー

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    新本格30周年記念アンソロジー。
    1.「陽奇館(仮)の密室」(東川篤哉)2…建築途中の館での密室殺人
    2.「銀とクスノキ〜青髭館殺人事件〜」(一肇)4…目の上のたんこぶである女友達と幽霊屋敷探訪
    3.「文化会館の殺人—Dのディスパリシオン」(古野まほろ)3…演奏コンクールでの失敗からの悲劇
    4.「噤ヶ森の硝子屋敷」(青崎有吾)4…すべてがガラスでできた透明な館で起こった殺人事件
    5.「煙突館の実験的殺人」(周木律)3…「CUBE」的不条理状況での連続殺人
    6.「わたしのミステリーパレス」(澤村伊智)4…遊園地のびっくりハウスに拉致監禁された女性

    本書は「白」だが「黒」もあるのでそちらも楽しみ

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    2022年01月26日
  • 本格王2021

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    【収録作品】「コージーボーイズ、あるいは消えた居酒屋の謎」笛吹 太郎/「弔千手」羽生 飛鳥/「顔」 降田 天/「笛を吹く家」 澤村 伊智/「すていほぉ〜む殺人事件」 柴田 勝家/「犯人は言った。」倉井 眉介/「アミュレット・ホテル」方丈 貴恵
    つまらなくはない。でも、これがトップクラスの短編だと言われると…… 「アミュレット・ホテル」は、既視感があるものの、連作でまとまったら読んでみたいと思える。続きあるかな。

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    2022年01月15日
  • 謎の館へようこそ 白 新本格30周年記念アンソロジー

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    それぞれの館がどれも曲者揃いで面白かった。似たようなトリックを見たことあるような気もするけど、陽奇館(仮)が面白かった。古野さんのユイカシリーズはちょっと読んでみたくなった。

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    2022年01月12日
  • 恐怖小説キリカ

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    ネタバレ

    図書室にて。
    めっちゃ感想書きにくい…
    でもすごく怖かった。
    こうやって読んだ本は感想書いてるし。

    「ぼぎわんが、来る」が出版されるまでの苦労はすごく伝わってきた。
    後、口コミの怖さも。
    私もこうやって感想を書いているけれど、自分の読書記録のつもりだ。
    言いがかりのようなことは書かない、正直に感想だけを書いているつもりだけれど、やっぱり嫌なこと書かれたら嫌だよね…
    殺されたら嫌だからあまり書かないでいようと思うけど、もう1つ、この題名はちょっと違うと思う。
    読んでみるまで作者の受賞後が舞台の話ということはわからなかったから、違和感があった。
    受賞後に実際に起きたことという体がわかる題名の方が

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    2021年12月08日
  • 新世代ミステリ作家探訪

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    読みたい本が増えた。
    ミステリー作家のトークイベントとインタビューをまとめてある。
    読んだことのある本には共感。読んだことのない本には興味津々。まだまだたくさんの知らないことがあるようだ。読んでいて楽しかった。

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    2021年11月13日
  • ゆびさき怪談 一四〇字の怖い話

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    短くても結構怖かったが、他の本を読む合間にちょっとずつ読むのにちょうど良かった。円山さんの「生産管理部主任…」は怖くなく、うざがられてる主任がツボだった。

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    2021年08月21日
  • 予言の島

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    違和感が

    著者のぼぎわんシリーズのファンなのと各方面で高い評価を得ていたので期待した本作ですが偉そうな事を言わせてもらえばミステリーなのかホラーなのかどっちつかずで最初から最後まで否定がテーマなのかこじつけの様な結末にも違和感が拭えなかったです。

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    2021年07月02日
  • ここから先はどうするの―禁断のエロス―(新潮文庫)

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    エロスを描いた五人の作家のアンソロジー。
    なかなかに独特な世界満載だった。。
    自分の嗜好が「覗き」であると発見した醜形障害気味の女性。
    高校生の従兄弟と怪しい関係になった!?小6の女の子。どこまで妄想なのだ!?
    纏足が性的嗜好と繋がっているとは…の第3編。
    3P(未遂!?)しちゃった信枝。これまた妄想が入ってるのかよく分からなかった。
    最後は養父と関係してしまった、作家の娘。
    これと最初のが一番分かりやすかったのは分かりやすかった。
    とりあえず表紙が持ち歩くには恥ずかし過ぎた。

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    2020年11月25日