澤村伊智のレビュー一覧

  • さえづちの眼
    比嘉姉妹シリーズ中編集。どれもこれもがなんともいえない気味の悪さと、そして謎が解かれる楽しさとを併せ持つホラー小説です。
    やはり表題作「さえづちの眼」がいいなあ。架守家の娘の失踪の謎と、降りかかる呪いの正体。途中までは論理立ったミステリとしても読めたのだけれど、恐ろしい真相とさらにこの結末……なんと...続きを読む
  • 怖ガラセ屋サン
    どの話も面白いけど、2話目救済と恐怖の話に矛盾があったのが気になりました。毒で作られた石、主人公親子だけには影響なさそうなとこが。4話目の階段ライブの話しが1番好きです。
  • 怪談小説という名の小説怪談
    全7話の短編集。どの話もとても面白く、作品の世界に引き込まれ、先が気になって気になって一気読み。
    一話読むごとに、ストーリーや場面を思い返しながら余韻に浸って。
    澤村伊智さんの小説は初めて読んだけど、この方の発想力はすごいなぁ。
    日頃からホラーが好きで、色々な怪談には触れているけど、今までに出会った...続きを読む
  • ジャンル特化型 ホラーの扉 八つの恐怖の物語
    14歳でありませんが大変楽しめる内容でした。
    特に芦花公園さん、雨穴さん、梨さんの話が好き。
    今私が中学生2年生なら学級文庫にこの本をしれっとさしておくのになぁ……
  • ずうのめ人形
     本編と作中作の関係はどんなものなのか?創作からなぜ本物の怪異が生まれたのか?といった謎が分かっていく過程は「ホラーの怖さを描写しつつ、ミステリーとしての面白さや人間の怖さも上手く描写している。」という感想を抱き、怖さを感じつつも面白く読めた。それにしても、犠牲者が百人越えでえげつないのと、ラストの...続きを読む
  • ぼぎわんが、来る
    ずうのめ人形と同じく、いちばん怖いシーンを頭に持ってきてそこまでのストーリーを丁寧かつ巧みで異臭やべっとりとした血の質感まで感じ取れるような文章に引き込まれ、お風呂に入るのも怖くなりました。
    びっしりと隙間なく埋められたホラーで大好きです。
  • すみせごの贄

    怖かった・・・

    待望の比嘉姉妹シリーズ!
    怖かったです。でも、今回は「怖い」より「哀しい」が多いめでした。
    今回は短編でした。
    5話目の「とこよだけ」では、いつも頼りになる琴子さん登場!この人が出てくると安心しますわ。
    でも、気になる事が・・・真琴ちゃん・・・どうしたん?
    この話には続きがあるの?
    それとも、私が忘...続きを読む
  • すみせごの贄
    どの話も面白く、あっという間に読んでしまった。心を揺さぶられたのは『戸栗魅姫の仕事』と『火曜夕方の客』。どちらも切ない気持ちになる。じっくりホラーの話もあり、比嘉姉妹の短編集の中では一番好きかも。そして、この巻でも辻村ゆかり先生の妙技が炸裂しています。なんなんこの人。
  • すみせごの贄

    雨が降ると…

    霊能力者・比嘉姉妹の真琴さんは、その能力を隠す為に、日中は雨の日でないと、出歩かない。
    彼女は頼りになる優しい人。
    その人が、雨が降ると動き出す。
    雨が降ると…
    イヤな事が起こる場合がある…
  • すみせごの贄
    短編集という事で、非常に読みやすかった。
    ホラーに他の要素を足したり、独特の読後感を持たせる作風を手軽に楽しめて、とても良かった。
  • ぼぎわんが、来る
    先に映画を見てから読んだというのもあるが、内容がスルスルと頭に入ってくるほど読みやすく、次から次に展開が変わるのが面白く一気に読んでしまった
  • すみせごの贄
    昔から伝わる怖い話みたいなのが大好きなので、今作も楽しく読めました。短編で物足りないかと思いましたが、気軽に色々な作品が読めて良かったです。
  • すみせごの贄
    澤村伊智先生の新作~~!しかも比嘉姉妹シリーズ。楽しみにしてた
    相変わらず文章がめちゃくちゃ…うまい…。澤村伊智先生、いやーな人間や鬱屈とした人間関係書くのもすごいよくて日常のありがちな綻びからシームレスにホラーに入るからいきなりゾッとする。それがおもしろくもあるけど!
    ジャンプスケアっぽい演出があ...続きを読む
  • 一寸先の闇 澤村伊智怪談掌編集
    昔の世にも奇妙な物語みたいな話が多くて楽しく読めた。ひとつひとつが結構短めの短編集なのでしおりを使わずに読めて助かった。
  • ぼぎわんが、来る
    一気読み。
    妖怪ぼぎわんの問いかけに答えてしまうと山に連れていかれるという王道民俗学ホラー感。登場人物達の心の隙間を知るミステリ感。両方楽しめ一挙両得でした。ついでにバトル感もあり一挙三得のエンターテイメント。
    「ぼぎわん」と言う名前、どこで思いついたのだろうか。秀逸な名前だと思う。
  • 予言の島
    【2024年61冊目】
    パワハラで精神的に参ってしまった友人を元気づけるため、淳たちが旅行にやってきたのは、瀬戸内海の霧久井島だった。かつてこの島では霊能者である宇津木幽子がロケ中に倒れ、最後の予言を残して亡くなっているらしい。島で六人の人間が命を落とすという予言の日程に合わせ、島を訪れた淳たちだっ...続きを読む
  • 怪談小説という名の小説怪談
    めちゃ面白かった。上手い。
    1話1話ドラマを見ているように鮮やか

    好きな順番
    1.怪談怪談 子どもたちも先生も大学生アルバイトも全員死んでいた、作文や語りは全て霊能者が霊の魂を引き受けて生み出したもの
    …ダントツに好き。男の子の作文で世界に入り込んだ。
    生き延びた子が成長して霊能者の付き人をやって...続きを読む
  • 予言の島
    時々「あれ?」と違和感を覚えた部分があり、初めましての作家さんだったのでそういう作風なのかと思いきや……最後の最後にまさかの伏線回収。読み終わって即また最初のページに戻りました。淳目線で書かれたと思っていたのが、どうやら違っていたみたい…。それが何より怖い。
  • 七つのカップ 現代ホラー小説傑作集
    現代ホラー小説傑作集。これまた全部再読なのだけれど、傑作揃いというほかのないセレクションです。
    かるかやシリーズの「芙蓉忌」、実はシリーズ他の作品に較べると印象が薄かったのですが。再読してみると、なかなかに怖いしひっそりとした切なさも感じる名作でした。なによりこのアンソロジーがこの一編で幕を開け、そ...続きを読む
  • ぼぎわんが、来る
    読もう読もうと思いつつ後回しにしてたのに手を出したら面白すぎて一気読み。デビュー作とは思えない完成度。
    ぼぎわんの気味悪さもさることながら章の視点人物変換によって事実が歪む構成が巧い。個人的には秀樹のイクメン名刺が刺さったけど、あんな結末にされるとこの憎しみまで意図されたもののようでもう作者の掌の上...続きを読む