澤村伊智のレビュー一覧

  • ぜんしゅの跫

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    比嘉姉妹の短編集の中で一番面白かった。

    『鏡』
    前日譚に分類されるんだろうか。共感性羞恥で吐き気。こんな人間は何処にでもいる。澤村伊智はどこにでもいる人間の当然持ち合わせている悪意を書くのが抜群に上手い。あと真琴……まじかよ……。

    『わたしの町のレイコさん』
    三本目の脚。やっぱり海綿体に脳があるやつは糞。

    『鬼のうみたりければ』
    語り口調のホラー小説好き。あとこういう世にも風なやつ。世にもっぽいやつって世にもっぽいやつとしか言えないんだよな。語彙力のなさ。

    『赤い学生服の女子』
    怖くはない。何だか奇妙な懐かしさを感じた。
    いとしい絶望からの、オチのヤバさ。何も解決してないじゃん。

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    2025年01月16日
  • ししりばの家

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    ネタバレ

    読んでいるこちらまでジャリジャリと口の中に砂が混じっているような気分になる怖いお話でした。
    読みながら何度もお茶を飲みました、細かい砂が混ざらないように。
    同時進行で起きている話だと思ったら一年のラグがあったとは……繋がったときの絶望感は凄まじいものがありました。

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    2025年01月08日
  • さえづちの眼

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    澤村伊智さんの比嘉姉妹シリーズ。

    これまでのテイストと一変。かなり挑戦的な物語りばかりの中編小説だった。

    澤村伊智と言えば、愉快で、爽快な、不快描写だけど、今回は少しセンシティブな話に首を突っ込んだ感じであった。

    比嘉姉妹シリーズは、問題解決がメインではなく、怪異への抵抗や、軽減が目的であり、いわゆる解呪や退散は珍しいので、毎度「この怪異を真琴は、琴子は倒せるのか?」と思うのだが、今作に限っては、一作目の「ぼぎわん」同様、倒し方が分からん。
    (思い返せば「などらき」に関しては野崎のスピンオフだったので、比嘉姉妹と遭遇さえしていない)

    ちなみに、現時点での比嘉姉妹の活躍は、
    ⚫︎ぼぎわん

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    2025年01月08日
  • 七人怪談

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    三津田信三さんがそれぞれの作家さんに怪談のテーマを伝えて、「自分が一番怖いと思う怪談を書いてください」とお願いした怪談アンソロジー。
    どういう怪談が好きかによって好みの作品が別れそう。

    単純に一番怖かったのは
    澤村伊知さんの『サヤさん』かな。澤村さんへのテーマは霊能者怪談。
    なんと言うか、ゾクリとする怖さがあった。

    でも、一番好きだなと思ったのは民族学怪談をテーマに書かれた霜島ケイさんの『魔々』
    村の言い伝えとか、風習って恐いと思う内容って結構あったりしませんか。
    村人にとっては禁忌だったりする事とか。
    そう思う怖さがこの作品にありました。

    霜島さんは初めて読む作家さんでしたが、他の作品

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    2025年01月04日
  • 怖ガラセ屋サン

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    ネタバレ

    澤村さんの作品は二つ目!
    名前からして面白そうで、気になって読みました。
    謎の黒髪ショートの女性(話ごとに氏名が違う、幽霊なのか?)が出てくる連作短編集。
    〇〇を怖がらせて欲しい…そう祈る人の願望を叶える怖がらせ屋さん容赦なくて怖すぎた…
    女性について、あらゆる時代、あらゆる地方で、「怖がらせ屋サン」「コワガラセヤサン」「怖がらせ屋」等々の呼び名で、都市伝説となっています。
    一話一話が怖っ!となる結末を迎えていて、それでいて完全に真実がぼやっとしてはっきりしない部分があるのがまた怖かった…
    「結局一番怖いのは生きている人間なんだよね」
    色んなところでよく聞く言葉ですが、果たして本当にそうだろう

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    2024年12月25日
  • ジャンル特化型 ホラーの扉 八つの恐怖の物語

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    怖い話ばかり。
    個人的には、終わった街の描写の表現,見てるよの不気味さが印象に残って、
    左サンプルに楽しく読めたのは。、告発者とブンブン。
    11分と鎖念佛もよかった!

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    2024年12月23日
  • ずうのめ人形

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    ネタバレ

    比嘉シリーズ第二弾。今回も面白かった…。
    私が一番ホラーの中でも苦手とする呪いの伝播系がテーマとなっていて本当に怖かった(自分にも来るんじゃないかと思って怖い)
    そして主人公達にも降りかかるタイムリミット、作中にも出てきたが『リング』を思い起こされる。
    自分の姉が呪いによって殺されているのを真琴ちゃん辛かったろうなと思った。真琴ちゃん夫妻が死ななくて本当によかった…。
    途中から藤間の心情でおや…?みたいに違和感があったが最後の最後でやってくれたな…。やっぱり呪いは呪いを伝播していくんだよ…。

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    2024年12月23日
  • 怖ガラセ屋サン

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    ネタバレ

    前情報入れず読んだので、最近流行りのルポ形式のやつなのかな?と勝手に思ってたらがっつりミステリ短編集!おもしろかった〜
    一話一話、ちゃんと怖くてちゃんとオチがあるのでモヤモヤもせず、読後感もいい。
    好きな話は
    第二話「救済と恐怖と」
    第三話「子供の世界で」
    第四話「怪談ライブにて」特にすき!
    第六話「見知らぬ人の」
    グロテスクな描写、直接的描写ほとんどないのに、ちょうどいい感じにゾッとするわ〜

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    2024年12月17日
  • 予言の島

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    ネタバレ

    霊能者が亡くなった島。その予言にこの島で六人死ぬというものがあり、その予言の予定日に訪れた人たちの話。
    呪いとは怨霊とはこうやって造られるのかと言う内容。ホラー作家が書く小説なので呪いを信じていたので、そうくるかとなる。
    でもこの物語はもう一つの驚きがある。
    最初から人称に違和感があったが、次々と起こる出来事で気にならなくなってしまった。

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    2024年12月13日
  • すみせごの贄

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    比嘉姉妹シリーズ7作目。
    6篇が入った短篇集。
    比嘉姉妹と野崎が主役だとしたら準主役はあの人なのではと思うくらい登場する。
    そして、推理能力が高いのが面白い。
    シリーズ全部読んでしまったので少し寂しいが、次回作を楽しみにして待ちたい。

    0
    2024年12月09日
  • さえづちの眼

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    比嘉姉妹シリーズ6作目。
    3篇が入っている中篇集。
    真琴と琴子がそれぞれ活躍する内容になっいて、今作も良かった。

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    2024年12月05日
  • わたしの名店

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    様々な方がお気に入りのお店を、そのお店のエピソードと共に紹介してくれる1冊

    朝井リョウさんはギャグ漫画のような語彙力高すぎの表現力でガリガリ君が1本刺さってるサワーを出す早稲田大学生の定番丸八を

    孤独のグルメの作者である久住さんは佐賀の絶品餃子を南吉を

    人それぞれの名店をこれでもかとくらい惜しみなく紹介してくれる、読むための食べログ

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    2024年11月28日
  • ぜんしゅの跫

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    比嘉姉妹シリーズ5作目。
    前作に登場したキャラクターが再登場。
    それだけでテンションが少し上がってしまう。
    結論としては今作も面白かった。

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    2024年11月28日
  • 恐怖小説キリカ

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    この本の作者が登場人物として出てくる。
    大きく3章に分かれており、第一章が作者の視点、第二章が妻の手紙、第三章が妻から手紙を受け取った作者の知人の視点。
    第一章はぼぎわんの裏側はこんな感じだったのか〜と興味深いもののキリカへの違和感が最後を予想させられ少しダレた。第二章でその違和感は当たるものの予想以上の事が起こり始めちょっと本当に怖いなと思い始める。第三章はもうどうなるかはらはらし、最後は主人公が作者であるがゆえに、この本の恐ろしさがこちらにまで牙を向いてくる。
    どこまでが本当のことなのか今でも分からない。
    比嘉姉妹シリーズしか読んでいなくて、最近までこの本を避けていたのが悔やまれます。

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    2024年11月26日
  • ししりばの家

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    ネタバレ

    砂が積もる家とそこに住み、砂があることに違和感を持たない家族。家族に欠員が出ると外部から家族を補充される。その家に招かれた女性、幼い頃その家に肝試しに行った琴子と同級生を軸にしたお話。
    最近の短編も面白いですが、ぼぎわんからファンになった身としてはこの様な長編で怪異との対決がある様な話がやはりワクワクします。

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    2024年11月26日
  • ししりばの家

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    比嘉姉妹シリーズの4作目。
    今回は長女の幼少期にスポットが当てられている作品。
    これまでのシリーズで1番ゾワゾワした。
    もちろん面白いことは間違いなし。

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    2024年11月20日
  • 怖ガラセ屋サン

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    ヒトコワ話かと終わったらめちゃくちゃ怪異だった。

    個人的に一番びびったのは「子供の世界で」だった。
    やっぱり、「ホラー×いじめ」の組み合わせで生き残る人いないよなぁ。

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    2024年11月17日
  • などらきの首

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    居酒屋脳髄談義 意外なストーリー展開。新しい。面白い。
    ファインダーの向こうに じんわり胸があたたまる。
    ならどきの首 触らぬ神に祟りなし、という感じでしょうか。

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    2024年11月07日
  • などらきの首

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    比嘉姉妹シリーズ3作目。
    6篇の短編集となっていて、過去のエピソードがあり登場人物達のことを深く知ることが出来てよかった。
    前作の登場人物も出てきてくれて、なお良し。
    次回作も楽しみ。

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    2024年11月06日
  • ぜんしゅの跫

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    怪異の引き波、ぜんしゅの跫。

    「ぼぎわんが、来る」の前日譚が収録された『鏡』だけでも価値がある。

    ほかの短編も、終始、口をあんぐりしてしまう話ばかりだった。

    比嘉姉妹シリーズ第5篇。

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    2024年11月03日