澤村伊智のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ絵は悪くないかな。
①名所
どパァん!
飛び降り自殺の音。
みんな同じところから飛び降りる。13階から14階に上る階段の踊り場。
マンションの住人ではない。
壁に「タスケ」の文字。
「ころ」
「し」
「イヤ」
10人。
11人目は
「サンビレッジで自殺したひとらの遺書を見てみたい」
そんな理由で誘ったらホイホイついてきた
ほんまはうちが誰かも分からんのに
見開きで、少女の顔が暗がりで骸骨風。
あんたはなんて掘る?
どパァん!
②みぞ
みぞにサッカーボール。
一人が中に入って探す。
酒地声。
中から血まみれのサッカーボール。
男子、行方不明。
みぞにもぐりん混んだ
でてきたのは違う少年。
大人たちは男子の変化を気にしていなかった。
③せんせいあのね
まさよしくんと遊ぶ。
土から黒い人形。
石を投げ、
縛って、
川に投げた。
夜、客。
親から、何も盗んでないか聞かれる。
翌日、まさよしくん、川で死んだ。
ぼくがやった。
石を投げ、川に捨てられたのはまさよしくんだった。叙述的なトリックかなり
黒い人形に唆された。
④君島くん
君島くんの家にプリント届けに。まだ1回も登校していない。
先生、進撃の巨人で出てくる奇形種みたいな顔なんやが。
チャイムは鳴らさず、そのまま入ること。
廊下でプリントを置き、大声で言う。
返事がなくても気にしないこと。
決して振り返らず急いで出ること。
意味不明な声の連打。ホラー的表現うまい。
誰にもいわないこと。
母親に話してしまう。
最後、黒い影に触られ、
発狂した顔の1ページホラー。
⑤保護者各位
銀杏の木の下に立っている茶髪の女性に声をかけないこと。
新人教師。警察に相談すべきだと言うが、聞き入れてもらえない。みんな黒い顔で見てくる。
子供犠牲に。よじれて血だらけ。
幸い一命とりとめた→え、あの顔で?
校長、注意しにいき、襲われそうになって逃げる。
失踪。
新人教師も洗脳され、声をかけないこと、と生徒に教えるようになる。
全体的にホラー演出の絵が上手いのと、ストーリーもオチが一応あって、よき。
-
Posted by ブクログ
ネタバレただ怖い場面を並べるだけではなく、「そういうことだったのか」と思わされる仕掛けが二重三重に用意されている。怖さと謎解きの快感が同時に味わえる。
はっきり見える怪異ではなく、どこから来るのか、何者なのか、どこまで関わっているのかがわからない。その曖昧さがずっと不穏で、読みながらじわじわ追い込まれる。
怖い話でありながら、どこか因果応報の気持ちよさもある。恐怖をナメていた人、誰かを傷つけた人、他人の弱さにつけ込んだ人に、予想外の形で怖さが返ってくるところが面白い。
一話ごとの怖さだけでなく、読み進めるうちに「怖ガラセ屋サン」という存在そのものの輪郭が見えてくる。最後はモキュメンタリー的な読後感もあり、物語全体を振り返りたくなる。 -
Posted by ブクログ
一息入れての比嘉姉妹シリーズ長編だったが、面白かったー!多層的に入れ子になって展開する夢のまた夢のまた夢という展開。
なにが現実で何が夢なのか、訳分からんくなりながらも次の展開では幸せそうな…いや、てことは夢?!と絶望の連鎖。
ホラーだしサスペンスだしミステリーだし創作の様々が織り交ぜてあってほんとに澤村伊智さんはどんな頭の中してんだろね。
シリーズどれも面白く読んでいるけれども、今作が自分の中では頂点かなー。遡ってみると、あー、あれも!これも!とどれも面白かったのだけどねw
今月は新刊も出るので未読処理も進めていこうかな。あと2冊だけどね。興奮の読書体験だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最近読んだ中で1番面白かった一冊です。
ミステリとホラーの融合が凄くいい。
最初の数ページからワクワクさせてくれます。
お薦めを聞かれた時には、こちらを薦めています。
なんといっても編集長が訪ねてくるところからのラストスパートがびっくりやらゾッとするやらで忘れられません。
気付く人は気付くんでしょうが、私はすっかり信じ込んでいました。
そして、やはりホラーはルールと理不尽さのバランスが鍵なんだなぁとつくづく思いました。
今居る場所に気付いた時のゾワッとする感じがたまりません。
なんとなく淀んだものが残るラストも良いですね。
人間、そうそう気持ち良く生きられるものではないですよね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ芦花公園さんのお話が良かったです。
少し前に色々あった、その一件を目にしてたから、この作家さんのお話は読まないでおこうって思ってました。
でも良かった、背筋さんや他の作家さんのお話もなんとも言えない気持ちになってそれはそれでほんとに良かったけど、芦花公園さんのお話はその中でも異色で。
主人公の日記(だと思う)の合間に、過去の社内チャット、上司や他部署からのネットでの注意喚起のような文章が入るという形式。
だから混乱しそうにもなるけど、そういう体裁だからこそ、この主人公の今に至った経緯が徐々に露わになってきて、いたたまれなくなりました(泣)
人によったら自業自得じゃないって主人公のことそう思うのかもしれないけど、私にはなんかすごい理不尽に感じられて。肩入れしすぎてるのかな…
緑地保全エリアという場所で働いてるの、最初は「斎木さん」だと思っていたし、緑地保全エリアでのお仕事に「転職」したのかとも思ってました。どっちも違った、全然違った。。
この主人公って言い方強めだから人によってはパワハラのように感じるんだろうけど、仕事はちゃんとしてたんじゃないのかな… むしろパワハラ受けてるとされてる人の方が働けない人だと思われ… って、主人公の肩持ちすぎかな(笑)
読後直後は会社がなんでこの人を解雇しないのかすごく不思議でした。だけど一晩経った今は、社内やSNSの言動くらいでは解雇できないのかもと思っていて。だからこのエリアに移して徐々に社会生活が送れないように追い込もうとしてるのかな… でもお給料は現状維持なんですよね…そこがよく分からん。
会社的には仕事の出来栄えが並程度なら、足並み揃えられる人材の方が扱いやすいんでしょうね。この主人公をもう少しうまく立ち回らせてあげられる上司さんがいなかったのが、会社にとっては痛手じゃない?
もしかしたら、ライバル社からの呪い?かもしれないよね(笑) -
Posted by ブクログ
怪異と日常が混在する世界。
この手のホラー作品は塩梅が非常に難しいと思う。なぜなら、怪異表現が強すぎるとSFに化け、弱すぎるとファンタジーになるからだ。
化け物は人を襲う。それは至極当然のようだけど、挙動の辻褄が合ってしまうのは異例なのであって、大概は襲うことに理由なんてない。ここに理由を持たせるとSF化またはファンタジー化してしまうわけだ。
例えば、祠を壊したから呪われた、というエピソード自体は、掴みどころではあるものの、それはきっかけに過ぎず、化け物がどのような挙動を取るかとの関係がないのがホラーなのである。その証拠に、多くのホラーは、呪われた人がすぐに死ぬわけではなく、関係のない人も含めて周囲の人が行方不明になるなどの危害が始まり、その過程を経て、語り手に魔の手が忍び寄る展開が多いはずである。このことから、ホラーほど塩梅、火加減、換気が難しい作品はないと思う。
澤村伊智さんは、ホラーの骨子はそのままに、いかにも人間がしてしまいそうなミスリードを作品に落とし込む作家さんですが、今回の短編集はどれも肉付きの横幅を感じました。百貫ガチムチホラーって感じでした。 -
Posted by ブクログ
私のは『角川ホラー文庫30周年記念 最恐の書き下ろしアンソロジー 特装版BOXセット』で、その1冊。文庫サイズだけどハードカバーで、おどろおどろしい表紙が素敵。ボックスのにゃんこはかわいい。
『828-1』は文庫版『身から出た闇』で読んでいたので再読。「死神」の定義が妙に納得できて怖い。そういうものかもなと思うと、ふと頭に繰り返し浮かぶ言葉を訝しんでしまう。
一穂ミチさんは初めましてだったけど、その「体験描写」がとてもリアルで「視える人ってこうかも」と思えるほど。憑かれる理由も抗う様子も生々しくて読んでいて力が入った。
鈴木光司さんのお話はまるでドキュメンタリーを追っているかのよう。モキュメンタリー?違うな、「本物でしょ、これ」と思えてならず、あらためて『リング』を読みたくなった
あと2冊も並行読書中。ボックスセットなので楽しみが途切れず、楽しい -
Posted by ブクログ
2026年 今年最初の本(1~2月の本)
テーマは、人体の謎であり誰もが経験する身近な「夢」。澤村伊智作品らしい、正体不明の恐怖を予感させる『ばくうど』という名と、その『悪夢』というタイトルに惹きつけられる。物語の中心にあるのは「子供たちが見る夢」の謎。
章をおうごとにどんでん返し的な衝撃をぶつけられ、「もしかしてこういうことなのでは?」という自分の想像をはるかに上回る面白い展開の連続!529ページといういつもより多いページ数だったにも関わらず、面白さのあまり、体感サクッと読めた!
澤村伊智の長編作品でよくある印象だけど、最後の結末を知った上で、読み返したくなるストーリー構成。いつか必ず読み返したい作品になった。
通勤の電車内での短時間でしか本を読まないため、文庫化を待ちに待ってた作品だったけど、もっと早く読んでいたかった!と後悔してしまうような作品だった!文庫化大感謝!!!!
解説によると、デビュー10周年という節目らしく、「ぼぎわんが、来る」を始めとした作品に出会えてほんとに良かった。これからも読み続けていきたい! -
Posted by ブクログ
「ずうのめ人形編」終了。
戸波さんの壮絶なテロ攻撃はビジュアルを得ても凄惨でした。
そして短編の「胎児の夢」の話がありました。この回はぜひ原作も皆さんに読んでほしい。男が女性に対して「秀でたものがない」と猛り語るのは脳の構造なのではなく、自分の肉体の影や輪郭の枠から外れた魂の削り滓かもしれないと思い知るはずです。
男が女性よりも秀でているところなんてないです。逆も然り。先天的に健常者であるならば努力で必要な部分は補える。人間の価値観など必要性と好奇心で大きく左右されるものであって、他人から強制されるものでも強要されるものではない。
もし、目の前の誰かに『こんなことも知らないのか』『こんなこともできないのか』などと思うことがあったのなら、「胎児の夢」を思い出してください。そして、自分自身に対してこう言ってください。
ーーー私はあまりにもカスである。と。