このまま筆者が主人公で団地に住んでいく話になるのかなぁと思いながら読む。
だが違っていて2部となっていて前半は教団本となる。
私の感想を読んで下さっているとは思わなかったのでネタバレを気にせず書いていた。
これからもネタバレを書くので見えないようにします。
この団地全体が信者が多く住んでいて一般の人
...続きを読むと共存して信者ではない人も入信はしていないが受け入れている。
後半からテレビディレクターが取材という形で教団の生活に密着するが元信者の意味不明の証言や脱退後の精神錯乱、何かがおかしいと思いながらもその引っかかりが分からず取材を進めていく。
本人自体もその教団に母親が入信し祖父母に最低限の生活を送って幼少期を過ごしていた。
子どもらも教団で生活しているのに何故祖父母に預けられたのか??様々な疑問が読んでいて浮かんでくるが邪教に惑わされて私もこんなものかと常識が優先していた。が、本当は教祖が産んだ子で死産になった母親に預けて一般の生活に送り込まされていた。その時点からディレクターは仕組まれて内部に入ることが可能だった。
教祖は教団を大きくしたはいいが平和と平凡に嫌気がさしたのか凡人として暮らし、幹部はそんな教団の維持ができず利用し、毒ガスで信者を殺してもらおうと全て演技でディレクターを内部に誘い込む事に成功したがディレクターの方が一枚上手でカラクリに気づき毒ガスではなく催涙ガスで真相を知る事になる。
歌野晶午氏が好きな私にとって好きな作家の1人となる予感。