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みんな死ぬよ 誰も帰れない――。ホラー映画撮影スタッフを襲う悪夢のような事件。元アイドルのバスツアー参加者たちが語る戦慄の一夜。保育士と母親の連絡日記から浮かび上がる歪んだ日常。小学生時代の不穏な事件に隠された薄気味悪い符合。恐れと禍いの最高到達点。どこまでも不気味で、どうしようもなく愉しい、暗黒奇譚集。
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Posted by ブクログ
怪異と日常が混在する世界。
この手のホラー作品は塩梅が非常に難しいと思う。なぜなら、怪異表現が強すぎるとSFに化け、弱すぎるとファンタジーになるからだ。
化け物は人を襲う。それは至極当然のようだけど、挙動の辻褄が合ってしまうのは異例なのであって、大概は襲うことに理由なんてない。ここに理由を持たせるとSF化またはファンタジー化してしまうわけだ。
例えば、祠を壊したから呪われた、というエピソード自体は、掴みどころではあるものの、それはきっかけに過ぎず、化け物がどのような挙動を取るかとの関係がないのがホラーなのである。その証拠に、多くのホラーは、呪われた人がすぐに死ぬわけではなく、関係のない人も含めて周囲の人が行方不明になるなどの危害が始まり、その過程を経て、語り手に魔の手が忍び寄る展開が多いはずである。このことから、ホラーほど塩梅、火加減、換気が難しい作品はないと思う。
澤村伊智さんは、ホラーの骨子はそのままに、いかにも人間がしてしまいそうなミスリードを作品に落とし込む作家さんですが、今回の短編集はどれも肉付きの横幅を感じました。百貫ガチムチホラーって感じでした。
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