澤村伊智のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ『堕ちる』は正直普通だったけどこちらは面白かったです。
澤村伊智さんは安定、目当てにしていた小野不由美さんも視点人物が次々変わる進み方に相変わらず引き込まれる。最後に尾端が登場した時は「既存シリーズかあ〜」と少しがっかりしたけど(かるかやは好きだが、何故か独立した1作が読めると思い込んでいた)。それを言えば鈴木光司さんなんて完全に「リング」ファン向けの内容だったし、阿泉来堂さんも個性的な解決役が出てきたので、他作品のキャラクターなのかな、と感じる。内容はパニックムービーのような後半が良かった。
初読みの一穂イチさんが想定外に楽しめた。ホラーを書く印象がなかったのに(自分が知らないだけかも)、 -
Posted by ブクログ
ネタバレそれぞれの短編なのかと思ったら、最後の話で微妙に全部繋がっていた
結構イジメが共通の話かな?と思ったけど恐怖とは、はそう言う関係では無かったのは俳優の話かな
個人的には子供の世界で、が一番嫌な怖い話
さっさと早い段階で真実を話せばよかったのに、いじめていた事を隠した為に、未来永劫死ぬまで牛乳キャップと遺書に苛まれる。これは確かにいっそ死を選んでしまう…
子供の頃のこう言う嘘というか隠し事、これによる後々大事になる事件
あまりに身に沁みて怖いというか、なんというか…
そのときは大変だけど、早めに素直に謝ろうね…
あとは救済と恐怖と
そっちに側になるんかーーーーい!!!と、読みながら突っ込んで -
-
-
-
Posted by ブクログ
角川ホラー文庫が1993年創刊されて
その30年の遺産とのこと
90年代から現在までの最強セレクション短編8編
選ばれたただけあって半分は既読作品でした
「再生」 綾辻行人 1993年
さすが綾辻さん、女性も魅惑的に書かれます
再生するのはそっちね
「夢の島クルーズ」 鈴木光司 1994年
リングの一連読ませていただきました
この作品も映画化されているらしい
はっきりと出てこないけど
そんなことありそうな生々しさ
仄暗い水の底からの一編
「よけいなものが」 井上雅彦 1983年
ショートショート
私なら老化かもしれない
「五月の陥穽」 福澤徹三
これは既読でしたが 現実の事故でビルの隙 -
Posted by ブクログ
日常に潜む異形のもの。人間の心の隙間を突くように、気づけばすぐ近くに来ている。
そんな異形の存在が人間社会にもたらすものを描くオカルトホラー短編集。
◇
「あれ?」
僕は思わずノートPCのディスプレイに顔を近づける。映画の粗編集をしている最中、画面に真っ黒い影のような頭部が映り込んでいたからだ。台本やコンテを確認してみても、そんな演出ありとは書かれていない。
戸惑っていると、「澤木ぃ、手ぇ止まってるぞ」と後ろから声がした。カメラマンの小石川さんだ。
「実はですね」
そう言って、さきほどの映像を小石川さんにも見てもらう。
「ホームレスですかね」と尋ねた僕に -
Posted by ブクログ
同シリーズ、『堕ちる』より、私にはホラー要素が強く感じた。
「ココノエ南新町店の真実」
・何かわからないものに対する恐れ
・人が狂気に囚われていく様
・何が正しいのかわからないこと
これら三つがうまく組み合わさって、じわりじわりと気味の悪さがやってくる。
ジャパニーズホラーそのものといった、ねっとりと絡みつくような薄気味悪さ。
「828の1」
何かわからない、それが恐怖というものだ。
「これか、なーんだ」「何も意味なんかないじゃん」「全然こわいことじゃなかった」となった後。
背中に迫る死の予感。
ほっとさせて、落とす。
これが怖さを引き起こすテクニックなのだと、以前、お化け屋敷クリエイター