澤村伊智のレビュー一覧
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ネタバレ1981年。沖縄からの移住者が多く住む、神奈川県Q区が舞台。そこで新生活を始めた篤が、怪異に巻き込まれていく。
まず語りは篤なのだけど、最初に、琴子に"降りた"篤が、野崎にインタビューされていると言う状況が明かされている。篤はすでに死んでいる。そうなった経緯は、特に書かれていない。
物語は篤が、全身ずぶ濡れの異様な人影を目撃することから始まる。そこから、Q区の住民が「自宅で」溺れ死ぬという、異様な事件が続出し、住民は「沖縄からの移住者が関わっているのでは」と疑心暗鬼に陥っていく。
この辺の人間の心理は、本当に怖い。
若者たちのリーダー格だった恭介が殺されてしまい、友人たちがどんどん沖縄人憎しに傾いていく様が、妙にリアルだ。
そして、琴子の祖母に当たる勝子が、命と引き換えに怪異を追い払った。最終的には、"青い目"の篤が(ハーフであると、ここで明かされる)トドメを刺すのだけど。篤もまた、よそ者だったのだ。
タイトルにあるように、怪異は作中で「ざんどぅま」と呼ばれていて、なんとなく沖縄っぽいが、そもそも怪異と沖縄は無関係だった。いろいろな偶然が重なって、篤の仲間たちがそう思い込んでいただけだったのに、Q区の住民は沖縄出身者を露骨に避け、恭介が作った自警団は恭介が殺された後に暴走し、何の罪もない沖縄出身者たちを殺して回るのだ。ある意味、怪異より恐ろしい。
怪異が人を襲っていた理由も判明するので(襲われた人にとっては、巻き込まれた感満載だけど)、より一層、「ヒトコワイ」が強調されている。
琴子と真琴の祖母である勝子は、2人が生まれる前に死んでしまっていた。野崎と琴子は、篤の話を通して勝子の人生を知ったことになる。勝子は豪胆で頼れる"おばぁ"だったけど、なんと霊能力はなかった。本当の霊能者は、10代で亡くなった勝子の妹だという。
でも勝子は、Q区と篤を救った。しかし、誤解から沖縄出身者を多数殺した自警団に、その手柄を横取りされてしまった。それでも、勝子の精神は琴子と真琴に受け継がれているのだと思う。
澤村伊智のホラーとしては‥ちょっと期待外れだったかな。ヒトコワイの中身がなんか、マイノリティの差別という気持ち悪さだったせいかも。
「ざんどぅま」は怖さが足りなかったし。
星3個だけど、まあ3.5くらいかな。 -
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ネタバレ【オーディブル】
・お化けより呪いを生み出す人間の方が怖い的な。
・終盤が意外な展開になった。それまでに少しづつ語られてきた小説やずうのめ人形の呪いにまつわるちょっとした引っ掛かりや情報の穴のようなものが、叙述トリック的にひっくり返っていく所が面白かった。編集長の性別も。前作もだけど、ミスリードが上手いなぁ。
・前作とは違った形で、しかし共通して家庭における人間関係の醜悪さみたいなものが描かれている。
・琴子が登場しない(終章のみチラッと登場する)
・比嘉姉妹が直接霊能バトルで倒さない。ミステリー要素が強いかも。
・おいこら藤間ァ!!最後何してんねん!
・自分用メモ:比嘉姉妹の2番目の姉「ミハル」が出てくる。他の兄弟や家族も続編で語られるのだろうか。 -
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面白かったー!久しぶりの比嘉姉妹シリーズの長編!
暑くなったからホラーでひんやりしようと思って読み始めたけど、続きが気になって気になって、あっという間に読み終わってしまった。ホラーだから、陽が出てるうちしか読まなかったのに。あと、ひんやりよりも、どちらかというとねっとり纏わりつくような不穏さ。
読み終わって、ついつい比嘉姉妹に絶大な信頼を寄せすぎて、安心して読み進めすぎていたなと思った。どんなに最強だと思っても、琴子も幸せな夢を望んだんだなあ。決して完璧でも最強でもないのに、あれほど強くいられるんだなあ。ますます比嘉姉妹が好きになったかも。 -
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6つの呪いのアンソロジー。
三津田信三「壱本樹様」
あー三津田さんだなぁと感じる王道の呪いホラー。
澤村伊智「ほらあな」
本がテーマの呪いというのが良いですね。
店内に人が沢山…な様子が浮かんでゾッとした。
芦花公園「しばらくゆっくり休んでください」
すみません、この手の小説が苦手なんです…
最近流行りの掲示板とかSNSを切り取った作風。
背筋「劣化コピー」
一番好き。イヤミス×呪いという感じ。
やはり本がテーマなのが良いですね。
北沢陶「呪いの交換日記」
敢えて90年代にすることで携帯メールもないしノートに重要性を持たせている。自分も交換日記やってた世代なのでお揃いのペンとかわかるわかると読んだ。ラストも好き。
上條一輝「呪いは明るく輝いて」
呪いが拡がる手段が面白くて好き。ネタバレ見ずに読んで。