澤村伊智のレビュー一覧
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好きな言葉はエロスです。
ってな事で、『ここから先はどうするの 禁断のエロス』
澤村 伊智
壁の向こうで誰かが
彩瀬 まる
噛みあとはオレンジ
木原 音瀨
Lotus
樋口 毅宏
ROMANCE
窪 美澄
バイタルサイン
の5人の官能アンソロジー
それぞれええ感じのエロスです。
眠っていた自身のエロスを解放していく様…
脚フェチから纏足に魅せられ、また自身の纏足との別れ
と共に、過去の複雑な呪縛から解放された『何だか清々したわ』にシビれた
1番はやっぱり窪美澄さんのバイタルサインがえかったな
義父と娘のズルズルと沼にハマっていく禁断の愛が……
それぞれの作家さんのエロスの表現とストーリーの展開、心情、ミステリーと色んな意味で楽しめる一冊じゃなっと。
禁断のエロスと言うけど、禁断じゃなくて、もしかすると日常のエロスなのかも( *ˊꇴˋ)エヘッ
2024年15冊目
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ネタバレ読書の感想をコツコツと書き続けている身としては非常に恐ろしい内容だった!最後に「フィクションです」と書かれていてもなんだか怖い。それくらい徹底している。
「ぼぎわん」で実際にホラー小説大賞を受賞しているし、そういう事実を織り交ぜながら書かれているので、どこまでが本当の話なのだろうと気になりだす。
書名から想像したのは、妻の霧香が何か怖いことをするのかなということだった。恐妻、興味ある!と思っていたけれど、そんな単純な話ではなかった。第一章の終わりに真実が明かされるまで、霧香は実在していると信じて疑わなかった。
まさか、まさかねと半信半疑で読み進めていくのは、自分も梶山のような立場で物語の中に入っている不思議な感覚で面白かった。と同時に怖いのだけれど。
引き込まれてあっという間に読み終えた。 -
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霊能者姉妹の比嘉琴子と真琴、そして真琴の夫である野崎昆が関わる怪異を描くオカルトホラー短編集。シリーズ8作目。
◇
林に囲まれた広い空き地まで来て車は停まった。
助手席から降り7月の強い日差しに眉をしかめていると、運転席から出てきた野崎さんに「半ドアだよ」と注意された。慌ててドアを締め直した僕は不機嫌そうに煙草を吸う野崎さん見て、やっぱり迷惑だったのかと胸が痛んだ。
僕は中学校に上がってすぐ、いじめにあった。9ヶ月間がんばったものの、とうとう耐えられなくなった僕は、もう学校には行きたくないと両親に打ち明けた。
叱られたり嘆かれたりするだろうという僕の予想に反し、両親の反応は優しく理解あるものだった。こうして中1の3学期から中2の今まで、僕は不登校を続けている。
最初は外に出ることに恐怖を感じてしまい引きこもり状態だったけど、室内でできることに飽きた頃を見計らって父が連れ出してくれるようになった。
渓流釣りを楽しみ印刷工場で書籍が出来上がる過程を見学しと、知らなかった世界を見せてもらった僕は、少しずつ胸のつかえが取れていく気がした。
そして夏を迎えたある日、父の勤める出版社を見学させてもらっていたときに偶然出会ったのが、フリーライターの野崎さんという人だ。ちょうど滋賀県に取材旅行に行くという野崎さんに、父は僕の同行を頼んでくれたのだった。
こうして僕は今、野崎さんと2人で滋賀県T町を訪れているのである。
僕たちは到着早々から、この過疎化が進む山村で「たなわれしょうき」について取材するうちに……。
( 第1話「たなわれしょうき」) ※全6話。
* * * * *
怪異現象について、
・因果が解き明かされ解決して終わるもの
・因果が判明しても事態は解決しないもの
・因果も不明で事態も手つかずのままのもの
と、話のパターンがいろいろあっておもしろかった。
もっとも印象に残ったのは第1話「たなわれしょうき」で、「鍾馗様」が魔除けとして瓦や門飾りとして作られることになった因縁をうまく取り込んだ展開が、とても興味深いものでした。
そして不登校中学生の翔太や野崎が襲われるという事件は、野崎の仕事ぶりを妬む人間が起こしたものだった代わりに、終盤にゾワッとするオカルトシーンが……。
この場には比嘉姉妹がいないので仕方ないのでしょうが、この怪異が手つかずで残ることになったのが怖い。鍾馗様の魔除けの焼き物は実際に多賀町の伝統工芸品なので訪れてみたいと思うものの、ちょっと尻込みしてしまいます。 ( 鍾馗様の根付でも身につけていけばいいかな……。)
その他では、
第2話「戸栗魅姫の仕事」 ( 比嘉琴子もの )、第3話「火曜夕方の客」( 比嘉真琴もの )
も印象的です。
この2話は、きれいに解決して怪異も収まるというメデタシメデタシパターンなので、安心して読み終えました。
逆に第4話から第6話については何も解決せず、スッキリしない気持ちだけ残っています。
特に第4話「くろがねのわざ」は因果が全くわからないうえ、その後の展開の予想すらつかないため消化不良です。
最後に、第6話「すみせごの贄」について触れておきます。
事件の謎解きに登場するのは比嘉姉妹でも野崎でもなく、なんと辻村ゆかりです。
時系列で言えば、この表題作は『ずうのめ人形』終盤以前の出来事を描いたものと捉えていいのでしょうか。まさか死んではいなかったなんてことはないですよね。 ( そうだとすれば余計に恐ろしい……。)
それにしても、ゆかりは何のために事件に首を突っ込んできたのか、もうひとつ理解できません。でもそれだけにラストの惨劇 ( の予感 ) が不穏で、却って怖かった。
ともあれ、さすが澤村さんです。6話ともゾクゾクしながら楽しめました。 -
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【2024年102冊目】
よぼよぼハッカーと死後、薬で計画出産児を産む世界、匂いとビジネス婚、溺愛と束縛、介護と宇宙、葬儀今昔。家族が軸となる6つの短編集。
澤村伊智さんといえばデビュー作からしてホラーのイメージが強く、本作の帯の煽りも「澤村伊智の描く家族がいちばん怖い。」でしたので、結構覚悟して読み始めました。が、こんなにヒューマン小説としての意味合いも強いなんて聞いてないんですけど…?
最初の「コンピューターお義母さん」から最後の「愛を語るより左記のとおり執り行う」までに至る温度差のアップダウンが過ごすきて、風邪を引くかと思いました。風邪はひかなかったけど酒はめちゃくちゃ進みました、すごい飲んじゃった…
後半になるにつれ、ヒューマン小説とカテゴライズさせる話に変遷していき、今作の「ファミリーランド」というタイトルが包括的だなぁと思うに至りました。
どのお話も今より先に有り得るであろう未来を描いているのももちろん面白いのですが、懐古するような話(特に最後の話がそうですね)も上手く取り込んでいるのが素晴らしかったです。
素敵な作者さんで、ますます好きになりました。 -
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SF×家族=ホラー
嫁姑、妊活、婚活、毒親、介護
科学が進歩して便利になった排反で
こんな地獄のような世界になるなんて………
ホラー=心霊系だと思っていたので
心霊系はとても苦手なので通常手を出さないんだけど、
この本、ハードカバーの表紙は
少しもホラー感出してなかったので
単純にSF×家族の不穏そうな話として
ずっと文庫化待ちしてたら、
ホラー文庫として出てきたのでどういうこと??
と思ってたら……
ホラー=戦慄、恐怖 が本来の意味なんですね
めっちゃくちゃホラーだった!!!
ただでさえ家族問題系は
怖いもの見たさで手を出しているところがあるのに
そこに科学の進歩が加わると
こんな地獄のような世界になるなんて…
しかもそれはとても非現実的なものではなく
絶妙に""ありうる""と思わせるあたり
すごくいやーーな気持ちにさせてくる
にんげんこわい。
だがおもしろい。 -
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ネタバレ初めてこの作者さんに触れたのが映画の「来る」で、その後原作が気になってぼぎわん、ずうのめを読んだところだったのである意味最高に楽しめたと思います。
毎回人間の嫌な感じの描写が上手くて怖いです。確か作者さんは男性と聞きましたが、ぼぎわんのイクメン描写とかで「『男性なのに』描写上手いですね」的なこと言われて嫌だったとかあるのかなぁ(「結婚してるのにこんなの書けるはずがない」的なこと言われる描写から)とか勝手に想像しながら読みました。
フィクションだよね…?えっ…いやいや、フィクションだよね?あれ?ってあとがきまでしっかり怖がりましたが、フィクションですよね???大丈夫ですよね??