澤村伊智のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
シリーズ二作目の短編集
これまでの作中キャラがたくさん出てきて興味深く読みました。個人的には美晴の話が良かったです。あー、あの子か、という楽しみがある作品集でした。ラストにホラーらしい嫌さがあるのはご愛嬌なのかな。今までの作品のあちこちと繋がっているのでシリーズ愛読者にはオススメです。真琴と琴子がかわいくて良かった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ「子供を沈める」
いじめを苦にして自殺した被害者が、4人の加害者の子どもに生まれ変わってくるというお話。
被害者は、加害者の子どもに生まれ変わって何がしたかったのだろうか。初めは復讐なのかと思っていたが、最後の加害者が、他の3人の(加害者の子達)分まであなたを愛すると伝えると、微笑みを返したという形で終わっている。
被害者には、前世でいじめられた(というより、怖い事をされたという曖昧な)記憶は残っていても、母親となっている相手が、そのいじめをしていた当人だと分かっている様子はなく、反省を求めるような素振りもない。
もしかすると、加害者自身が具現化した過去の罪と自ら向き合い、それを乗り越え -
Posted by ブクログ
好きな作家さんが何人か寄稿していたので買った一冊。
様々な文体や切り口で怖い話を読めるのはアンソロジーの魅力だなーと改めて思えた。
作品の終わりにその話がどういうコンセプトで書かれたかを解説しており、なんとなくで読んでいた層も理解が深まりそうで良かった。
最近ホラーにはまった人や、あまり読まないけど挑戦してみたいという人には怖くなさ過ぎずいいと思う。
本書は小説なので文章が基本なのだが、田中俊行さんが怪談を語っている音声ファイルがダウンロードできたり、雨穴さんが自身のYouTubeで今作品の動画版をあげていたりするので、これから読む人はそちらも合わせて楽しめるのではないかな?と思った。 -
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Posted by ブクログ
無駄のないすっきりした文体で、とても読みやすかったです。その分、余韻や含みはあまりなく、怖さはあまりありません。
良くも悪くもライト。怖いのが苦手でも身構えずにホラーを味わえるという意味ではおすすめです。
なんて言ってて、ぼぎわん、本当に目の前に現れたらどえらい怖いんでしょうけどね。
でも、そんないるかいないか分からない妖怪よりも、私は旦那のアホさ加減のほうが怖かったです。
悪気がないのが一番悪い、を地で行く人でした。
悪気のない悪意が呪いを繋いで行くんよ…
ぼぎわん、の、作中での考察は面白かったです。
この「ぼぎわんが、来る」に続けて、柳田國男、折口信夫、水木しげるあたりが読みたくなりま -