澤村伊智のレビュー一覧
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ネタバレ悩ましい。
2部構成の物語となっている。
前半は疑問が残るような過去の話が続く。
「普通ならこうだ。」と信じて読んでいた設定や思い込みは、後半で解き明かされる。
その辺りは納得感でスッキリしたり、肩透かしを食らったような具合が面白い。
後半では過去の話の矛盾の解き明かし、やディレクターの心理描写がとても丁寧で臨場感があった。
故にラストは詰め込んだ感がやや否めない。
中盤の印象かなり大きかったため、ラストへの期待値が上がりすぎてしまったためだろうか?
ただカルトにのめり込むものとしてはやはりこう、直情的な感情を持つ方が多いと聞くので、この疾走感のあるラストもこうなるべくしてなったのか -
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誰かを怖がらせてほしい。戦慄させ、息の根を止めてほしい。そんな願いをかなえてくれる不思議な存在「怖ガラセ屋サン」。
怪談は作りものだと笑う者、他人の不安や恐怖に付け込む者、いじめを隠す子供た
ち……。「怖ガラセ屋サン」に狙われたが最後、あの手この手で闇に引きずり込まれる。
恐怖の連作短編集。
「怖ガラセ屋サン」という都市伝説にまつわるホラー連作短編集。
ストーリー紹介を見るとヒトコワ系? と思ってしまいますが、どちらかと言えば怪異系ホラーです。人間も怖いけど。
ひどい目にあう人間は大概悪人(もしくは、過去に悪事を働いたと示唆されている)なので、それほど後味悪い感じもしなかったです。
また、 -
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ネタバレ比嘉姉妹シリーズ3作目
今回はお待ちかね琴子姉さんが主になってました。
『ぼぎわんが、来る』では圧倒的安心感を醸し出してたものの今回は幼少期が描かれ、後半でのししりばとの対決にはハラハラさせられっぱなし。
作中通して描かれる砂の扱い方がまとわりつく不快感や、見えない物を知覚させるアイテムとして活きていてとても良かった。
ししりばは《暴走する最強ホームセキュリティ》と聞くと、抜けた感じがするものの実際は他の怪異や呪いも寄せ付けず歪な家族構成を維持するだけの存在で間接的ではあるものの比嘉家の崩壊の根底にいるともいえるのでぼぎわん、ずうのめ人形と比べても格は十分。
最強に育った琴子さんですらし -
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ネタバレ株式会社Tの研修の実態を知るため小田 和真は参加者であった水野 鮎実に取材をする。
鮎実が語るのはTのセミナーでの洗脳。施設の火事をきっかけに逃げだし、他の参加者と共に森を彷徨ううちに起こる数々の不可解で悍ましい出来事。
話に聞き入る小田は、、、。
鮎実の話に引き込まれるように一気に読んでしまいました。ズルズルと洗脳の深みにはまっていく恐怖。やっぱり人って恐いわ〜と思っていたら、森でのグロテスクな出来事の連続と人ならざるものを感じる恐怖。えっ!?恐いけどどういうこと!?の連続でした。
そして、明かされていく真実。これを受け入れてしまっているのがまたなんとも、、、。
やっぱりこわいのは人か、、 -
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ネタバレ短編。個々の話の完成度は高く期待を裏切らない。一方やはり澤村さんの長編が読みたいと思ってしまう。
ゴカイノカイ
法人向け不動産の5階の短期解約が続き、真琴が呼ばれる話。生霊的なものになるのかな。
学校は死の匂い
美晴の話。体育館のキャットウォークから飛び降りる霊が何度も目撃される。琴子は放置していたが美晴は解決に動く。最終的に美晴の方が真実に気づいていたが、それにより最後は新たな人死が出てしまう。
組体操って危ないですよね。
居酒屋脳髄談義
タイトルのままかもしれない。亡くなったことに気づかず楽しかった思い出の居酒屋で騒ぎ続ける霊。この霊たちは生前から女性社員への、暴言をする人たちなのが -
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ネタバレ普通を装った異常がほんとに怖い
ししりばはなんか可哀想な存在な気がしてきちゃった
爆弾を食い止めてから、暴走する最強のホームセキュリティなんだけどやっぱり家主?に使われてた訳で
ししりばがおかしくなるまでは代々敬い奉ってたとはいえ利用してきた訳で、、
最後は銀に萎縮して眠ったところを爆弾で爆発させられたと
それで存在が消えたのかは書かれてなかったけどどうなんだろう。
とにかく銀が傷つかなくて良かった!!!銀〜!!かっこいいよ銀〜!
最後のページの
名もなき二十日鼠とその家族へってのはなんなんだ
ししりばが元は二十日鼠とか?
けどししりばの足跡は大きな桜の花びらっていうから二股に分かれてる