澤村伊智のレビュー一覧

  • 頭の大きな毛のないコウモリ 澤村伊智異形短編集

    Posted by ブクログ

    それぞれの短編小説が独立したホラー小説を読むのが初めてだったので、どんな感じなのだろうと興味半分だったんだけど、読み終わるとガッツリ怖いし、違う怖さのベクトルでどんどん攻めてくるし、最後の短編はマジモノだと途中まで思っててドキドキす、最高のホラー小説体験でした。
    この作家さんの短編ホラーはまだあるらしいので、そっちにもチャレンジしてみたい。

    0
    2025年03月17日
  • うるはしみにくし あなたのともだち

    Posted by ブクログ

    澤村氏は本当に無慈悲な作家さんですね。(賞賛)
    ほんの少し、光が見えたかなぁ…と思うと容赦なく暗闇に突き落とすから、本当に参る。

    所謂スクールカーストって言うのは、いつの時代にも存在する。リーダー格の美人と、その取り巻き。とはいえ、私の経験則から思うのはこう言う花形グループの絆は、腐りきった大黒柱くらい脆い。なにかの弾みで、簡単に崩れて醜い仲間割れが始まる。言わずもがな、本書の中でにもそんな場面が登場する。

    香織の「羨ましいんでしょ?みんな綺麗で、青春を謳歌してる私たちが」という台詞に思わず鼻で笑ってしまったが、真実の「親友ごっこに必死な同調圧力の奴隷みたいで哀れ」という趣旨の台詞が続く。

    0
    2025年03月16日
  • 怖ガラセ屋サン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    年代問わず都市伝説って広がるし、語り継がれるよね

    心霊的な怖さと人間の怖さを両方味わえる作品で、ゾワッとするしモヤッともするしで何となく世にも奇妙な物語みたいな雰囲気を感じました。
    ホラー系好きな私には、とてもわくわくする作品でした◎

    0
    2025年03月16日
  • うるはしみにくし あなたのともだち

    Posted by ブクログ

    ほとんど読まない学園もので生徒たちの名前も覚え難いなぁと思いながら、読み始めました。下の名前で通すわけでもなく苗字だけで書かれていたりして、誰だっけ?と敢えて混乱させるように書いているのか、法則わからず読み進めました。

    学校の七不思議「おまじない」で、不幸に見舞われる生徒たち。途中までは犯人は一体誰なのか、テンポよく面白いです。

    ラストまで展開もスリリングでありながら、すっと物語が終わるのも虚しさや悲しみが余韻に残って良かったです。

    今はSNSで想いを吐きだす時代なので、トリックや犯人の心情をネットで見つけてしまえば、名探偵が登場しなくても事件が解決してしまう時代なんだなとか、考えてしま

    0
    2025年03月15日
  • すみせごの贄

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    表紙の造形制作萬歳淑氏。この個性は凄いなぁ。。

    6つの短編。
    今回は割と謎が解けてわかりやすい話が多いような。。
    真琴さん、どうなるだろう?琴子はどういう心理状況の中過ごしているのだろう。
    そして野崎氏は本当、生き残る。。

    たなわれしょうき
    →ラスト、まさかの。。言霊ってあるんだろうなぁ。。

    戸栗魅姫の仕事
    →琴子の知り合い登場。女の子、ホントにどっちだったのだろう??でも彼女でないとその最期ではなかったので、お払いってある意味一期一会なのだなぁ。。

    火曜夕方の客
    →真相の題材が辛い。。 店主のその後がリアル。。
    『被虐待児は虐待されている自覚がない。あったとしても隠そうとする。往々に

    0
    2025年03月13日
  • 潰える 最恐の書き下ろしアンソロジー

    Posted by ブクログ

    面白かったのもあれば、読みづらくてとばしてしまった作品もありました。
    一穂ミチさんの「にえたかどうだか」はこの作者の作品のどれからも感じる「暗闇の中に瞬く光」感があって心に残りました。茉莉さんでシリーズ化してほしいかも。
    モキュメンタリー「ニンゲン柱」視点が変わると…もう一度読み直しました。
    小野不由美さんの「営繕かるかや」シリーズ、前から気になっていたのでこれを機に読んでみようと思いました。

    0
    2025年03月11日
  • 予言の島

    Posted by ブクログ

    とても面白い。

    角川ホラー文庫から出ているだけに、どこまでも「ホラー」でいくのか、あるいはひょっとしたら「新本格」なのか、と身構えつつ読んだ。そこがまた楽しい。

    また、地方とか因習とか横溝的なものをめぐる考察も実に現代的。そして現代における「呪い」をしっかりととらえている。

    本書の最大の謎の部分については、先行作品が国内で少なくとも2つ浮かんだ。ゆえに真新しい衝撃はない。でも、そういうジャンルうんぬんよりも、文学としてきちんと成り立っている。名品だと思う。

    0
    2025年03月10日
  • などらきの首

    Posted by ブクログ

    比嘉姉妹シリーズ3作目、こちらは短編集。
    どれも面白く、過去作の登場人物を多角的に描いていて興味深い。ただ短編なので多少当たり外れがある。

    0
    2025年03月10日
  • すみせごの贄

    Posted by ブクログ

    世界観
    比嘉姉妹シリーズ。
    このシリーズは謎プラス怪異というのが魅力だが、本短編集はどちらかというと謎よりも怪異のほうが強めのような気がした。

    テーマ
    比嘉姉妹シリーズに共通しているが、ただ怪異を描くだけでなく、そこに謎を取り入れて、なぜ怪異が発生しているのか、というところをミステリー仕立てにしている。
    そのため、モヤモヤ感は少なく、どの短編も、割とスッキリした読後感となっている(あくまで読後感だけで、ストーリー自体はホラー故に暗いものとなっている)。

    感想
    シリーズものではあるが、本短編集は、比嘉姉妹を中心としたキャラクター重視というよりは、あくまで描かれているのはホラー小説であり、比嘉

    0
    2025年03月09日
  • ジャンル特化型 ホラーの扉 八つの恐怖の物語

    Posted by ブクログ

    雨穴さんや梨さんの作品に興味があり、怖すぎないかを確認するために読んでみました。
    短編で8人の作家さんがそれぞれのホラーを書いてくださっており、どれもゾッとするほど怖くはないけど、時々後ろを振り返るほどにはうっすら怖い…という感じでした。
    中学生の時に読んでいたら、放課後、読んだことを後悔していただろうなぁ…
    大人になった今は、ホラーよりも怖いものがあると知っているので、創作物だ、と楽しんで読むことができました。

    0
    2025年03月05日
  • 斬首の森

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    怪しい企業の研修に参加した男女が、研修地の森で殺人が起きながらも逃げ惑う話。ちょっとB級ホラー映画っぽい雰囲気。
    結末はオカルトすぎるだろって思うところもあるけど嫌いじゃない、むしろ好き。
    グロスプラッタが得意なら面白いと思います。

    0
    2025年02月26日
  • 斬首の森

    Posted by ブクログ

    どんな体験談を話してくれるのかと思っていたら…最後は予想もしてなかった結末だった。

    映像で見てみたいけど直視出来ないかな…

    0
    2025年02月24日
  • すみせごの贄

    Posted by ブクログ

    ホラー作家・澤村伊智による比嘉姉妹シリーズ8冊目は、『などらきの首』、『ぜんしゅの跫』に続く短編集第3弾。

    収録されているのは、「たなわれしょうき」、「戸栗魅姫の仕事」、「火曜夕方の客」、「くろがねのわざ」、「とこよだけ」、「すみせごの贄」の6編。

    難解さはない、ある意味オーソドックスなホラー短編集。オーソドックスではあるが、短い尺の中で読者を「はっ」とさせるような意外性が上手に組み込まれており、流石の澤村伊智といったところ。個人的には、比嘉姉妹シリーズの既刊短編集の中で一番楽しめた。

    表題作「すみせごの贄」では、料理研究家の辻村ゆかりが再登場しているが・・・どんなキャラだったか忘れてし

    0
    2025年02月22日
  • 潰える 最恐の書き下ろしアンソロジー

    Posted by ブクログ

    ホラーアンソロジー

    錚々たる作家陣のお話が読めます

    澤村伊智先生の「ココノエ南新町町店の真実」
    一人称の語り口で進むお話。登場人物を通して見ること、またその人物の心情変化からじわじわ恐怖を感じることができます。
    語り部の変化についてもこわっとなれるお話。読み応えあり。

    小野不由美先生の「風来たりて」は、自宅で起こる怪異。話の骨子としてはとても分かりやすい、古くからよくあるのパターンのお話ですが、やはり怖い描写がとても良いです。怖いです。
    書籍化もされている営繕かるかやの尾端さんが出てきてくれます!

    タイプの違う色々なお話が読める楽しみとともに、こちらで初めましての新しい作家さんとの出会

    0
    2025年02月15日
  • 予言の島

    Posted by ブクログ

    ホラー?ミステリー?
    判断は読み手に任せてるような。
    帯には二度読んでとあるけど、
    二度三度読み込んでわかることが多い作品だと思う。

    0
    2025年02月12日
  • ずうのめ人形

    Posted by ブクログ

    ホラーでありながら、叙述トリックの含まれたミステリーでもあり、後半はずっとワクワクしながら一瞬で400p読破。
    比嘉姉妹シリーズは全部読み切ります。

    0
    2025年02月09日
  • 潰える 最恐の書き下ろしアンソロジー

    Posted by ブクログ

    6人の作家によるアンソロジー

    それも恐いよね と 感じるものから
    キャーッ こわい!! と叫びたくなるものまで、恐い時間を過ごしました

    ミチさんと不由美さんのは、ほんの少し「好き」が残りました

    0
    2025年02月06日
  • ししりばの家

    Posted by ブクログ

    澤村さんの比嘉姉妹シリーズということで相変わらず面白かった。今回は琴子さんが活躍した作品でした。時系列的にはぼぎわん以前になるのでしょうか。

    0
    2025年02月04日
  • 一寸先の闇 澤村伊智怪談掌編集

    Posted by ブクログ

    得体のしれないもの(モノ)を淡々と描くのが、この人は本当に上手い。そして怖い、おぞましい。
    語り口調もリアルで自然体だから、読みやすくすぐに話に没入できる。

    怪談を集めたこの掌編集もまた、他作に劣らずヒヤリとするものばかり。
    なかにはメンタルにくる話もあるから、個人的に一気読みはできなかった。
    それでもやっぱり澤村作品は面白くてやめられない。

    【全21編】

    0
    2025年02月02日
  • すみせごの贄

    Posted by ブクログ

    風変わりな瓦を門柱に置く風習ーたなわれしょうき
    迷って迷って出られないー戸栗魅姫の仕事
    毎週現れる不審な女ー火曜夕方の客
    褒めると頭が痛くなる映画ーくろがねのわざ
    その島に行ったら戻れないーとこよだけ
    料理教室の講師である父が消えたーすみせごの贄

    比嘉姉妹シリーズ7弾!
    5弾6弾すっとばして7弾にいきましたが短編読みきりなので問題なし(と言いたいところですが何やら変化があった模様でした)
    一番おもしろかったのは「すみせごの贄」でした
    行いの良くない人が悪いのか、人でないものが悪さをしているのか くるくる様相がかわったりして飽きない。
    ホラーは自分を戒めるものとしてわたしにとって必要なもの。こ

    0
    2025年01月28日