澤村伊智のレビュー一覧

  • 怖ガラセ屋サン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    謎の美女、怖がらせ屋を主軸にして物語が進んでいく短編集

    序盤では本書でも言及されていた卑劣な人間を恐怖を持って懲らしめる必殺仕事人の様な存在だと思ってみていたが、4章から怖がらせ屋さんの存在が明らかになってからは単なる闇の仕置人から都市伝説的な不可解で不気味な存在へとシフトするようになっていった

    各章の感想

    第一話 人間が一番怖い人も
    はじまりの話である事もあってかショートヘアの女性が怖がらせ屋さんという存在意義が曖昧だった話でもあった
    これだけ単独で読めば怖がらせ屋さんが後輩と共謀して復讐する単なる仕置人にも見えなくもない

    第二話 救済と恐怖と
    ミイラ取りがミイラになる話
    家族や仲間

    0
    2025年04月20日
  • ぜんしゅの跫

    Posted by ブクログ

    姉妹シリーズの短編集。
    長編に登場したキャラの以前以後も書かれており楽しめた。
    何故か最初の一本目だけ読み放置していたのは、来るの田原のモラハラがこの頃から変わらず、痛い目見ても修正されなかったのを見たからだろうか。
    好きなのは、鬼のうみたりければ。独白による成り変わり妄想?をまるっと受け入れてしまった家の壊れていく様を読めるのだけれど、この語り手自身も夫の言葉をここまで鵜呑みにしている時点で精神状態ボロボロなんだろうなと伺えて、最初の脇道に逸れる雑談や会社ではちゃんとしているというエピソードを挟むあたりなど、現実でもヤバい人のサインだなと同意する。
    再度の神隠しの理由も透けて見えて、アルバイ

    0
    2025年04月20日
  • うるはしみにくし あなたのともだち

    Posted by ブクログ

    強烈なルッキズムと絶対的なスクールカーストが主軸となったホラーミステリー
    他人の美しさと醜さを自由に操れてしまうある呪いの話
    若いときのあのルッキズムってなんなんでしょうね〜?(いい大人でもルッキズムの人は結構いますが…)
    美しさとは絶対的なものでもあるし、相対的なものでもあるなと思った

    ホラーミステリーの本作、最後の最後まで本当に犯人が分からなくて、読み終えてわ、わあ〜ッ!!となりました
    澤村先生は話の引き込みと構成がどの本も面白すぎるので、ページをめくる手が止まらず、ついつい一気読みしてしまうな
    登場人物が結構多いのでしばしばこれ何の人だったっけ…?となりながら読んだ

    0
    2025年04月18日
  • ししりばの家

    Posted by ブクログ

    それぞれの家庭というブラックボックスに潜む悪意や不条理そのものを題材にホラーに仕立て上げた名作。これ、なかなか映像映えしそうで情景を想像しながら読み続けていくのが楽しかった。

    0
    2025年04月15日
  • 怖ガラセ屋サン

    Posted by ブクログ

    あっという間に読むほどには面白かったけど、怖いか怖くないかといえば私にとっては怖くなかったのでこの点数です。でももっとこの方の本を読んでみたいなと思っています

    0
    2025年04月13日
  • 超怖い物件

    Posted by ブクログ

    物件ホラーが好きなのと芦花公園先生の短編が入っているので手に取った。他の参加メンツも豪華すぎる、、、バラエティに富んだ様々な物件の嫌な話が入っていて満足度が高い。
    福澤先生の話読んだことある、、、?って思ったけど「怪を訊く日々」のエピソードと若干重複してた。「忌み地」のシリーズも好きなので糸柳さんの日記っぽいやつも好き。晩御飯の献立書いてあるのかわいい。
    郷内心瞳は拝み屋怪談しか読んだことなかったのでカニバリズム百合姉妹ホラーみたいなのお出しされて新鮮だった。よかった。
    芦花公園先生のやつもかなり邪悪だったけどそれに続く最後の平山夢明先生のやつがあまりにも凶悪すぎて最高だった。何この流れ。助か

    0
    2025年04月13日
  • 潰える 最恐の書き下ろしアンソロジー

    Posted by ブクログ

    知っている作家さん、知らない作家さん含め色々な作家さんの文章にお試しで触れることができるのがアンソロジーの魅力の1つですよね。
    澤村伊智先生、原浩先生、小野不由美先生の安定感は流石で、まさかの鈴木光司先生ご本人が登場する鈴木光司先生のお話も面白かったです。

    そんななか今回の顔ぶれのなかでは一穂ミチ先生と阿泉来堂先生の著書はこれまで拝読したことが無かったのですが、今回はこのお2人の作品が個人的にはトップ2かなというくらい特に気に入りました。
    阿泉来堂先生の読みやすい文章と個性的なキャラクター、一穂ミチ先生の「にえたかどうだか」の恐さ、他の著書も是非買ってみようと思えるもので、良い出逢いでした。

    0
    2025年04月12日
  • などらきの首

    Posted by ブクログ

    比嘉姉妹シリーズ第3段
    短編集でした!
    怖かったのは表題作でしたね。
    心温まるのもあったりして面白かったです。

    0
    2025年04月11日
  • などらきの首

    Posted by ブクログ

    面白い。短編集だからカタルシスは薄いもののバラエティ豊かで楽しめる。世にも奇妙な物語みたいな感じ。脳髄談義がなかなかいい。ぼぎわんとずうのめに出てくるキャラもたくさん出てきて、ユニバースものとしてもエンタメ性もある。

    0
    2025年04月10日
  • 頭の大きな毛のないコウモリ 澤村伊智異形短編集

    Posted by ブクログ

    短編集、表題作が良かった。

    世界にマッドな指導者達が蔓延る時代…
    ウイルスや生物兵器として人為的に彼らを作り出そうと考える者がいたとしても、違和感はない。

    一握りの奴らが世界を分断していく中、
    電線からぶら下がる彼ら親子の方がよほど固く結びついている。

    0
    2025年04月09日
  • 一寸先の闇 澤村伊智怪談掌編集

    Posted by ブクログ

    1日で読み切ってしまいました。ただちょっと不気味でぞっとする話が好きな私にとって、描写が少しグロテスクに感じてしまう部分も…それで星が1つへってます。でも全体的に引き込まれてしまうオススメの1冊です。

    0
    2025年04月06日
  • 頭の大きな毛のないコウモリ 澤村伊智異形短編集

    Posted by ブクログ

    異形短編集ってなんだろう?普通の恐怖小説短編集ではいけないのか。そのあたりは良くわからなかったのだが、どの短編も一ひねりしている印象。単純に異形が現れて、怖かったといったストレートなホラーはひとつもない。特に最後の「自作解説」は、フィクションにどこまで真実が混ざっているのか邪推しながら読むと面白い。

    0
    2025年04月05日
  • 潰える 最恐の書き下ろしアンソロジー

    Posted by ブクログ

    ホラーアンソロジー。
    原浩さんの『828の1』が好きだ。
    それと、どうにも心をつかまれたのが澤村伊智さんの『ココノエ南新町店の真実』
    ヨシナガさんのセリフ
    「電気バナナが〜〜〜すだ……すだま、さき」
    は、たぶん10年は忘れない。

    0
    2025年04月05日
  • 頭の大きな毛のないコウモリ 澤村伊智異形短編集

    Posted by ブクログ

    「異形コレクション」に掲載された作品が中心の短編集

    話の怖さより、異形なるものが放つ気持ち悪さに、心を鷲掴みにされた。

    中でも「ゾンビ」の捉え方が面白かった。
    選択を誤って救われない結末を迎える人々を憂いはしたが、同情はできない。

    0
    2025年04月02日
  • すみせごの贄

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    短編集。

    戸栗魅姫の仕事は最後の最後まで琴子さんを思い出せずに終わってしまったな。
    琴子さんはなぜ彼女のYouTubeを観てたんだろうと気なる。

    火曜夕方の客は悲しすぎるし、くろがねのわざも複雑な気持ちになる話だった。
    どうにかして真相を暴きたい、その理由が偉そうな特オタを黙らせるためってのが浅くて残念

    とこよだけで真琴が意識不明で入院してることが分かったけど、何があった...?
    長編の方でその辺りの話あったかな??

    すみせごではまたゆかりさんが場を引っ掻き回すし、彼女の洞察力本当にどうなっているのか。

    0
    2025年03月28日
  • さえづちの眼

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    引きこもりや不良少年少女と共同生活を営む家に起こった悲劇
    尾綱瑛子は結局何者だったのか
    若者の生気を奪う魔物みたいな..?
    瑛子は火事と共に姿を消したのか、琢海に取り憑いたのか

    次の話も結局なんだったんだと思う
    ゆかりさんってずうのめ人形のゆかりさんよね
    ゆかりさんの考察が正しいのか、違うのか永遠にわからなくなってしまった

    さえずちに眼は面白かった
    家の中の這いずる音や姿は人がやったものだったけど、外から覗いていた赤い目は冴子の旦那さんだったんだな

    分からないのが佳枝はいつ冴子の子を殺したのかってこと

    0
    2025年03月28日
  • ずうのめ人形

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ずうのめの人形
    えらい面白い比嘉姉妹シリーズ2作目。
    都市伝説ずうのめの人形の呪いを解くためにその都市伝説が書かれた小説について調査していく。
    作中でも登場するリングと同様に制限時間があり、期限までに呪いが解けるかハラハラしながら読めました。
    なぜ呪いが存在し、小説が書かれ、どうして拡散されたのか、後半の謎解きパートで全てが明かされるのですがそこがめちゃくちゃ面白い。ホラーですがミステリ感が強いのはリング、残穢とあえて似せているところでしょうか。
    エンタメホラーとしてとても楽しく、それでいて
    おどろおどろしい恐怖を感じられる良い作品でした。

    0
    2025年03月28日
  • てのひら怪談 こっちへおいで

    Posted by ブクログ

    800字以内3ページ程度の掌編が50編。豪華な執筆陣が怖い話の怖い部分だけを抽出したような物語を展開させています。
    怖さの種類も千差万別。文字だからこその怖さもあれば、想像してしまいぞっとするものも。ホラー怪奇小説の入口にも!

    0
    2025年03月27日
  • さえづちの眼

    Posted by ブクログ

    さえづちの眼。
    タイトルいいですよね。
    中編2つ+タイトル作品となっております!

    最初の"母と"は、トリック風な文章で物語を綴ってます。
    ミスリードを誘っちゃう、そんな書き方をするの?
    澤村先生!って感じです(笑)
    途中で比嘉姉妹の血縁関係者が登場するので
    当時の過去や関係性が少し確認できます。
    今後の作品で登場してほしいです、もっと知りたい。
    ねぇ、抱っこして!

    "あの日の光は今も"は、呪術廻戦で言うと天与呪縛。
    辻村先生が再び登場するので、そーゆー事です。
    悪意のない所がたちが悪いよね(笑)。
    ミステリー → ホラーに着地させるのは怖すぎでしょ。

    0
    2025年03月26日
  • すみせごの贄

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    オムニバス形式だけれど、比嘉姉妹、野崎大活躍で読みやすい。

    どれを取っても「え?」って思う捻りが効いててすんごい読みやすい。

    最初の1本目の子供を連れてくやつとか、長編で読みたいし、怖かった。手が裂けられてる銅像の話。澤村さんの民族ホラーはやっぱおもろい。ちょっと後味悪いのも良い!

    あと、火曜にカレー屋さん来るやつも女性幽霊だと思ってたらネグレクトで死んでしまった子供達の霊だったっていうの、すんごい切なくて良い!

    毎回、野崎も比嘉も体調崩しすぎてて。

    ただし、がっつり長編を読みたくなるのも事実ではある。

    0
    2025年03月20日