澤村伊智のレビュー一覧

  • 七人怪談
    大好きな三津田信三さんのホラーと、三津田さんの選ぶ作家さんとテーマで編集者としての三津田さんも楽しめるという、ファンには嬉しい企画の本です。
    静かな夜、自室で読むのにぴったり。
    勘違いかな、でも変や感じがするな、という日常の中に潜む怪異を感じることができました。
    「何も無い家」の、肌触りまで気持ちの...続きを読む
  • 怪談小説という名の小説怪談
    ゾクっとするような作品は少なかったけど、やっぱり期待に応えてくれる作家さんだった。伏線というか、構成に工夫があるので、楽しませてくれる。

    『高速怪談』
    東京から大阪まで車を乗り合わせた主人公たち。それぞれが語る怪談や途中で描かれた不気味な女の絵など不穏な空気がが高まったところで「僕が堀だと何を根拠...続きを読む
  • 七人怪談
    澤村伊智 霊能者怪談
    投稿文から浮かび上がる霊能者。面白かった。さすが。
    ヒトコワではないが、ダメだと思いながらもずるずる先延ばしたり、無視したりする心理がめちゃくちゃわかる。

    加門七海 実話系怪談
    実話かフィクションか。実際に足を運んで写真をとって、写真が変化する。怖かった。

    名梁和泉 異界系...続きを読む
  • アウターQ 弱小Webマガジンの事件簿
    てっきりホラー、いつもの澤村伊智作品のつもりで読んでた。ホラー要素もあるけど、ミステリ要素が強いな、と思ってたらしっかりミステリだった。最終章で繋がるエピソードに伏線、こうくると思ってなかった。雑誌編集と、一本筋を通しつつ展開していく連作短編、面白かった。個性強めのキャラも何人かいるし、またこのシリ...続きを読む
  • 怖ガラセ屋サン
    この世の存在でないものを否定せず、しかし1番怖いのは人間であると語る。

    それぞれが少しずつ繋がった短編作品集。
    面白かったです。
  • ばくうどの悪夢
    大作だった。ピンクとグレーのように、途中で世界がぐるっと変わるのは面白い。
    何重にも仕掛けを張り、場面転換が続く様はまさに夢そのものだった。
    澤村伊智はとても丁寧に凝って化け物の名称を作り上げるのに、その化け物がどうやって生まれたかはあまり書いてくれない。ばくうどに辿り着くまでの過程を一生懸命読んで...続きを読む
  • ばくうどの悪夢
    澤村さんの限界突破という感じで怖さMAX更新。
    そして安定の比嘉姉妹が登場するのにもかかわらず、窮地に追い込まれて絶体絶命。
    最後の最後まで物語がひっくり返るドキドキハラハラの展開。
  • ファミリーランド【電子特典付き】
    近未来の家族ホラー
    いつでも家族内の出来事はホラーになり得る。
    ネットによる監視とVRが過度に発達した近未来で、今よりもっと不気味な家族像が、面白かった。
    いや怖い怖い。
    最後の話だけ、少し優しい感じで、ほんのちょっと救われたかもしれない。
  • 一寸先の闇 澤村伊智怪談掌編集
    ソレは突然現れる。
    ある時はマンションの踊り場に、又ある時は溝の中から。
    時も場所も関係なく。

    澤村さんが紡ぐ21編の物語はまるで恐怖の玉手箱。
    開けたら最後、結末まで決して目を逸らす事は出来ない。
    擬音語の不気味さに慄き、予測不可能な展開に翻弄され続ける。

    其々の物語はどれも皆、狂気を孕んでい...続きを読む
  • 超怖い物件
    11人の作家さんによる短編集

    心霊系から人怖まで様々な怖い話が盛り沢山の超お得な本

    糸柳さんのは簡単な日記で怪談社で活動する日常が面白かった

    澤村さんのは捻りが効いていて最後辛くなる話

    芦花さんのはやっぱり狂気を感じる話

    私が1番絶対嫌な家は平山さんの話の家です
  • ばくうどの悪夢
    初っ端から凄惨なシーン描写がかなりあって、比嘉姉妹シリーズで1番グロテスクだと思う。
    前半も勿論だけど後半の片桐の人間性が痛々しすぎて、辛かった。
    ぜんしゅに収録されている鏡を読んで真琴と野崎に対する謎がずっとあったのだけど、ここに繋がっていたのかも、と思った。もしそうなのだとしたらずっと目覚められ...続きを読む
  • 超怖い物件
    家にまつわるホラー短編集。
    様々なホラー作家の作品が読めるのもいい。
    物件も町おこしのための古い家や事故物件、マンションなど様々。
    一つ一つが短いためサラリと読めるが、短い中に怖さは凝縮されていてとても良かった。
  • 七人怪談

    三津田信三の元にホラー界屈指の作家6人が
    集まり、各々、テーマ別の怪談を描く……(; ´⊙Д⊙)ゾワッ

    バラエティーに飛んだ7作品でした!
    個人的に面白かったのが、

    『サヤさん』澤村伊智
    新居に越してきた家族に起こる祟り
    そしてあの!霊能者が現る!!

    いや〜まさかねあの人が出るとわ笑笑
    ...続きを読む
  • ぜんしゅの跫
    短編集になっていて、ところどころ比嘉姉妹や長編のキャラが登場するので、長編を読んだ方向け。

    個人的には、「赤い学生服の女子」が怖くて最後の余韻も好きです。
  • ぜんしゅの跫
    ※これまでの比嘉姉妹シリーズの内容を含みます。

    ①鏡
    正直悪趣味な話。ぼぎわんに出てきた田原知紗があんまりいい人生歩んでなかったり、比嘉真琴が若くして死んだりしている未来が暗示されているのかと思ったが、どうなのだろう。それならぼきわんの時に、琴子に会った田原(クソ旦那)はもう少し何かデジャヴめいた...続きを読む
  • ひとんち 澤村伊智短編集
    日常の延長にありそうなジワっとくるホラーオムニバス。

    突拍子もない展開よりも、身近にある出来事を上手く使ってるのが良かった。「ひとんち」「ありふれた映像」が個人的にはオススメ。
  • ずうのめ人形
    これ、人形じゃなくて人間の大きさだったらもっともっと怖かっただろうなと思う。当事者からすれば死そのものだから震え上がるだろうけど、頭で想像するとちょっとかわいいな…と思ってしまう。
    2回読んでも、やはり里穂には少なからず同情してしまう。サイコDV父と安きに流れるヒステリック母に挟まれ、きょうだいの一...続きを読む
  • アウターQ 弱小Webマガジンの事件簿
    気楽に読める連作ミステリーだと思っていたら、最後の最後に凄絶な復讐劇だとわかって呆然。

    子どもながらに自身が目にしたことを語っていたつもりがデマの元になっている。知らないうちに人を傷つけていることの重大さに気づかされます。悲しくてたまらない。

    余談ですが、井出があまりにアレアレと言うのは、大阪出...続きを読む
  • 怪と幽 vol.013 2023年5月
    織守きょうやさんの「そこにはいない」が特に好きでした。
    両思いなので末永く暮らして欲しいなと思いました。
  • ひとんち 澤村伊智短編集
    澤村伊智らしいホラーだった。
    日常の中に入り込んでくる不気味な感じが夏にちょうど良かった。
    短編なのも読みやすく特に「シュマシラ」と「ありふれた映像」が面白かった