誰かを怖がらせてほしい。戦慄させ、息の根を止めてほしい。そんな願いを考えてくれる不思議な存在――。「怖ガラセ屋サン」が、あの手この手で、恐怖をナメた者たちを闇に引きずりこむ!
怪談は作りものだと笑う人、不安や恐怖に付け込む人、いじめを隠す子供、自分には恐ろしいことは起こらないと思い込んでいる人……。
こんなヤツらに、一瞬の恐怖なんて生ぬるい!
気づいたときは、あとの祭り。
“怖がらなかったこと”を、後悔させてあげる――。
一話ごとに「まさか! 」の戦慄が走る、連作短編集。
Posted by ブクログ 2023年01月04日
めっちゃ怖い連作短編集。七つの話が入っていました。
例えば、自分が入院している大部屋。向かいのベッドには初老の男性が寝ています。そこにお見舞いにくる女性がいて…彼女は娘かな、それとも歳の離れた妻だろうか、ずいぶん楽しそうに話をしている、毎日欠かさずくるとは患者は愛されているなあ、などと考えるわけで...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年04月24日
心に疚しいところがある人間の前に現れる、謎の女怖ガラセ屋サン。
救いがない話ばかりの連作短編だったが、そこが面白くて一気に読んだ。
一番印象的だったのは『子供の世界で』
人を貶めるような生き方をしていたら本当に怖ガラセ屋サンが現れるかもしれない。
ちなみに作中で自分と同じ名前の登場人物が出てきてドキ...続きを読む
怪談話を聞くことは今までにも何度かありましたが、新しいタイプの恐怖体験でした。
短編で読み易いのもそうですが、7つの短編が全く異なるものではなく、コワガラセヤサンという怪異の存在を軸に繋がっているのも面白い。
一体こわがらせやさんとは何なのか‥
Posted by ブクログ 2022年12月31日
依頼されて人を怖がらせることを仕事にしている「怖がらせ屋さん」が全編に出てくる短編集。
シチュエーションも学校のいじめ、病院の入院室、カルト宗教、怪談ライブ、車の中など色々あって面白い。
「怖さ」とは何か、という考察は興味深かった。
ホラー作家の書く話なので、幽霊などの非現実的な怪異が出てく...続きを読む