【感想・ネタバレ】ファミリーランド【電子特典付き】のレビュー

あらすじ

スマートデバイスを駆使して遠方から家族に干渉してくる姑と水面下で繰り広げられる嫁姑バトルの行方。金髪碧眼のデザイナーズチャイルドが「普通」とされる世界での子どもの幸せのかたち。次世代型婚活サイトでビジネス婚をしたカップルが陥った罠とその末路。自立型看護ロボットによって育児の負担が減った一方で、隔たれる母と娘の関係。技術革新によって生み出された、介護における新たな格差。対面しない葬式が一般的な世界で、二十世紀型の葬儀を希望する死者の本当の願いとは。ホラーとミステリ、ジャンルを超えて活躍する澤村伊智がテクノロジー×家族をテーマに描いた、新感覚の家族小説。
電子特典として、書き下ろしメッセージ付き。

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Posted by ブクログ

【どんな本?】
『コンピューターお義母さん』『翼の折れた金魚』『マリッジ・サバイバー』『サヨナキが飛んだ日』『今夜宇宙船の見える丘に』『愛を語るより左記のとおり執り行おう』の六篇が収録された短編集。

【 感想】
「未来のテクノロジー×家族」をテーマに、澤村伊智らしいイヤな作品が6本収録されている本。特に『今夜宇宙船の見える丘に』と『愛を語るより左記のとおり執り行おう』は面白かった。後者は世にも奇妙な物語にぴったりの作品で、是非映像化してほしい。

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2025年05月08日

Posted by ブクログ

澤村伊智先生のSF、ですが内容は
どれも読み終わったあとに頭をかかえたくなるもの
ばかり。介護をテーマとした作品はこんなオチがあるの??と苦笑いしてしまったり、ラストのお葬式の話も笑ってはいけない三谷幸喜の映画のようなブラックユーモアでした。本当にちょっと先のあるかもしれない
未来の家族の姿がある、ありそう……と思わせるのがすごい。ゾクゾクしました。

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2025年04月27日

Posted by ブクログ

めちゃくちゃ面白い。家族ってやっぱり1番グロくて怖いよねってなる作品。
サヨナキが飛んだ日、が自分の家族関係に近くて1番印象に残った。

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2024年10月15日

Posted by ブクログ

面白かった!
ホラー作家、澤村伊智の描く、ホラーSF。
ホラーとはいっても、血みどろの展開や、人外の化け物が登場するわけではない。人間の怖さ、いやらしさをうまくSFに落とし込んでおり、どの話も読み応えのある短編集だった。
特に気に入ったのは「サヨナキが飛んだ日」。SF的要素だけでなく、ホラー要素や意外な展開が待ち受けており、個人的には、この短編集の中で一番澤村伊智らしい作品のように感じた。
この短編集で何が怖いかって、ここに描かれている未来が来ないとも限らないということ。
読んでいる間ではなく、読後、ふと未来のことを考え、こんな風になってほしくないなって思ってしまう、そういう怖さがある作品だった。

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2023年06月24日

Posted by ブクログ

ぼぎわんが来る などの作品が面白いのでこちらを読んだけどイヤミスでした。
あとちょっとしたら本当にあってそうなそんなに遠くない未来。お葬式の簡略化とかありそうな話だったなー。でも人の根本は変わらないので嫌ーな感じにストーリーが進んでいく。やっぱり1番怖いのは人ですな。

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2025年10月18日

Posted by ブクログ

最後の「参考文献」に
「THE かぼちゃワイン」があったけど、
何処の部分で参考にしたんだろう?
と思ったらあの夫婦の名前か。
変なところを参考にするなぁ。あははは。

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2025年09月17日

Posted by ブクログ

印象としては、世にも奇妙な物語のようなストーリー。近未来の生活の様子を表した短編集ともいえます。「マレッジ・サバイバー」は、常にスマホ片手に、SNSで誰かと繋がっていないといけない現代のデジタル監視社会のさらに一歩先の社会を見ているようで、怖かったです。ラストの話は葬儀の話。昔は会社の親族が亡くなれば必ず、葬儀に行ってましたが、最近はみんな家族葬で行かなくなり、更に、最近ではお通夜もしないプランもありと、ここ二十年でもずいぶん変わってきたなあと思うにつれ、バーチャル葬儀も、本当に遠い未来にこのようなことができたりするのかなあと思ったりもしました。

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2025年08月11日

Posted by ブクログ

面白かったです。
少し先の未来にありそうなお話にぞわぞわってしました。幼い時、大きくなったら、ドラえもんに会えると思っていましたが、そこまで世の中は進まずでした。この先の未来がどこまで進んでいき、どんな世の中になるのかと想いを馳せることが出来た1冊でした。

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2025年07月22日

Posted by ブクログ

テクノロジーの便利さに翻弄され溺れた盲目な人類をホラーな解釈で描いた内容はマイノリティリポートでもあり、ガタカでもあった。
多様性やAI、SDGSにもデメリットはある。冷静にならなきゃ。来たる2045年が無事に過ぎる事を祈る。澤村伊知の真骨頂。フレッシュで面白かったです。

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2025年01月13日

Posted by ブクログ

約100年後くらいの近未来が舞台の家族を描いた短編集。
ホラーというよりも、世にも奇妙な物語っぽいというか、こんな〇〇は嫌だ!みたいな雰囲気。

こんな嫁イビリは嫌だ!
こんな出産&育児は嫌だ!
こんなビジネス婚は嫌だ!
こんな毒親は嫌だ!
こんな介護は嫌だ!
こんな葬儀は嫌かも?

よくある家族の問題に未来のテクノロジーが絡んで、いい時代になったどころか新しい問題を生んでしまっているのに、未来を生きる登場人物たちはそれに気付かない。
本当にこんな未来になっちゃいそうなのが面白い。
嫁イビリとか介護とか気分が重くなるテーマの話もある中、6作目のお葬式の話はコメディかなって思うくらい面白くてほっとしてしまった(笑

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2024年10月20日

Posted by ブクログ

今回も最高に風刺が効いていて面白かった。全体的に結末の衝撃度は低いものの、全話だれかに話したくなる世界観。
澤村伊智の短編集おなじみ、最終話の伏線回収は今回は薄め?私が気付けてない部分が多そう。

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2024年06月03日

Posted by ブクログ

題名の通り家族にまつわる世にも奇妙な物語的な話の短編集。技術が発達した未来で起きそうな色々な問題に対してのお話で、ホラー感はなくておもしろかった。

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2024年05月01日

Posted by ブクログ

【2024年102冊目】
よぼよぼハッカーと死後、薬で計画出産児を産む世界、匂いとビジネス婚、溺愛と束縛、介護と宇宙、葬儀今昔。家族が軸となる6つの短編集。

澤村伊智さんといえばデビュー作からしてホラーのイメージが強く、本作の帯の煽りも「澤村伊智の描く家族がいちばん怖い。」でしたので、結構覚悟して読み始めました。が、こんなにヒューマン小説としての意味合いも強いなんて聞いてないんですけど…?

最初の「コンピューターお義母さん」から最後の「愛を語るより左記のとおり執り行う」までに至る温度差のアップダウンが過ごすきて、風邪を引くかと思いました。風邪はひかなかったけど酒はめちゃくちゃ進みました、すごい飲んじゃった…

後半になるにつれ、ヒューマン小説とカテゴライズさせる話に変遷していき、今作の「ファミリーランド」というタイトルが包括的だなぁと思うに至りました。

どのお話も今より先に有り得るであろう未来を描いているのももちろん面白いのですが、懐古するような話(特に最後の話がそうですね)も上手く取り込んでいるのが素晴らしかったです。

素敵な作者さんで、ますます好きになりました。

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2024年04月28日

Posted by ブクログ

SF×家族=ホラー

嫁姑、妊活、婚活、毒親、介護
科学が進歩して便利になった排反で
こんな地獄のような世界になるなんて………

ホラー=心霊系だと思っていたので
心霊系はとても苦手なので通常手を出さないんだけど、
この本、ハードカバーの表紙は
少しもホラー感出してなかったので
単純にSF×家族の不穏そうな話として
ずっと文庫化待ちしてたら、
ホラー文庫として出てきたのでどういうこと??
と思ってたら……

ホラー=戦慄、恐怖 が本来の意味なんですね
めっちゃくちゃホラーだった!!!
ただでさえ家族問題系は
怖いもの見たさで手を出しているところがあるのに
そこに科学の進歩が加わると
こんな地獄のような世界になるなんて…
しかもそれはとても非現実的なものではなく
絶妙に""ありうる""と思わせるあたり
すごくいやーーな気持ちにさせてくる
にんげんこわい。
だがおもしろい。

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2024年03月24日

Posted by ブクログ

2100年頃の日本は科学技術が発達している世界。
婚活アプリで個人情報をたんまり収集して個人を監視することもできたり。
病気や怪我をしたら、鳥型看護ロボットがすぐ手当してくれる。便利なようで当たり前のように一家に一台置くようになればそれはそれで恐ろしい。
SFホラーでどの短編も面白かったし、後半の短編で心苦しくなって泣きました(T ^ T)

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2023年12月28日

Posted by ブクログ

面白い。ホラー文庫だけど中身はSFでした。
現代から地続きの未来を時にユーモラスに描き、私たちが今現在抱えている不安や生きづらさをディストピアとしての未来に昇華している。
そういう意味ではSFではなく、やはりホラーなのかも。

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2023年12月02日

Posted by ブクログ

現代でもあるような問題を近未来のちょっと奇妙な世界観で、しかしリアルに描いている作品。
怖い!と言うよりはほの苦いような後味のわるさを覚える短編集だけど、嫌いじゃない……!
コンピューター義母さんは怖すぎる

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2023年11月05日

Posted by ブクログ

近い未来を舞台にしたSF短編集。
現在と地続きにある問題をテーマにあり得そうな未来が描かれるが、それはなんだかゾッとする未来だ。

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2023年11月03日

Posted by ブクログ

あぁ息苦しくてどうしようもない気持ち。無駄を省きAIに依存した未来での結婚、子供、介護などがテーマの短編。こんな事がそう遠くない未来にやって来そうなのがまた怖い。便利になったはずなのに、誰も笑顔じゃないのが印象的だった。ファミリーランドってまさか宝塚ファミリーランド!?と思ったら、小説の中にも宝塚線のワードが。ホラーじゃないはずなのに、ホラー以外の何物でもないどんより暗くなる小説でした。

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2023年09月20日

Posted by ブクログ

近未来の家族ホラー
いつでも家族内の出来事はホラーになり得る。
ネットによる監視とVRが過度に発達した近未来で、今よりもっと不気味な家族像が、面白かった。
いや怖い怖い。
最後の話だけ、少し優しい感じで、ほんのちょっと救われたかもしれない。

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2023年08月05日

Posted by ブクログ

近未来SFヒューマンホラー短編集

どの時代になっても関係性や人間の本質は変わらないという怖さが面白かった。

お気に入りはコンピューターお義母さん、翼の折れた金魚、マリッジ・サバイバー、サヨナキが飛んだ日、今夜宇宙船の見える丘に


医療系の鳥

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2023年07月08日

Posted by ブクログ

面白い!
澤村伊智さん、長編が得意な人かと思っていたけれど、この短編集はめちゃくちゃ面白かった。

家族を軸として展開される話は、どれも何かモヤっとする部分があり…
しかしそこがまた良い。

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2023年07月04日

Posted by ブクログ

これはすごい。澤村伊智はホラー作家の地位に居続ける事を良しとしないようだ。
今回の短編集に収められた全6編。それらは全てホラーではなくSFである。そして家族の物語である。しかし作者が澤村伊智なのだからただ単純な家族ものであるわけがない。詰め込まれた短編は厭で、しかし頁をめくる手を止められないタイプの小説だ。今までホラー&ミステリでやってきた澤村だが、今回の短編集で間違いなく一皮剥けたように感じられる。ファンであれば本書は必読の一冊だ。そうでない方もぜひ。家族という名の地獄を共に見つめようではないか。

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2023年05月21日

Posted by ブクログ

単行本からの再読。ぼんやりと覚えている程度でしたので、ほとんど初読の気持ちで読めました。相変わらず嫌ーな話を作るのが上手だと思いました。世にも奇妙でドラマ化してほしいなと思える話ばかりでした。お気に入りは「今夜宇宙船の見える丘に」です。オチは全く覚えていなかったのでどうなるのかワクワクしながら読めました。

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2023年05月14日

Posted by ブクログ

ホラーは怖いから読みたくないけど、これは気になる、、と思って恐る恐る読み始めたらとっても面白かった!突拍子もないSFではなく、現代と地続きになっているのが良い。現代を違う角度から見るような一冊でした。これは好き!

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2023年05月14日

Posted by ブクログ

「比嘉姉妹シリーズ」でお馴染みのホラー作家、澤村伊智がお送りする「ゾッとする"近未来家族模様"」6編。

息子夫婦が住む家のシステムに介入して、老人ホームから"遠隔嫁いびり"―――『コンピューターお義母さん』。優秀な子を産むための薬を服用して産まれた「金髪で青い目」の子ではない「黒髪で黒い目」の子が差別を受ける社会―――『翼の折れた金魚』。相互監視が当たり前となった社会に適応できない男の"ビジネス婚"―――『マリッジ・サバイバー』。娘に付きっきりの自宅介護用ロボットが許せない毒親―――『サヨナキが飛んだ日』。介護格差の新たな姿と「未知との遭遇」?―――『今夜宇宙船の見える丘に』。バーチャルではない"本物"の葬儀を―――『愛を語るより左記のとおり執り行おう』。

外れなしの珠玉の短篇集。著者お得意の「生々しい人間(関係)、ホラー、ミステリー、アイロニー」を存分に味わうことが出来る。どの作品も良かったが、個人的には『今夜宇宙船の見える丘に』が特にお気に入り。介護の新たな選択「ケアフェーズ」の恐怖、やるせない親子の姿、そして「未知との遭遇」に関する最高のオチ。先述した「生々しい人間(関係)、ホラー、ミステリー、アイロニー」全てが揃った最高の一作。

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2023年04月22日

Posted by ブクログ

毎回世界設定が面白い!
短編集を最近よく読んでますが、ゾワゾワする感じは充分味わえます。
若干、嫌な気持ちにさせて終わるので、その後にどうなったのか気になります。

自分じゃなくて良かった、、笑

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2025年06月28日

Posted by ブクログ

約90年後の日本。テクノロジーの進歩により常識も変わっていく。
本当にこの小説に近い社会になっているかもなぁと思わせられた。

ちょっと「世にも奇妙な物語」っぽい。

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2024年05月31日

Posted by ブクログ

古き良き世にも奇妙な物語の感じがしました。
他の澤村さん作品とかテイストが異なるSF。
正直いつものホラーな感じの方がよかった。

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2023年10月21日

Posted by ブクログ

『コンピューターお義母さん』はほんと不愉快すぎて面白かった…未来の恐怖…。
『翼の折れた金魚』はまさに白人コンプレックスの延長線って感じで実際に起きそうで不気味で面白かった…!
『サヨナキが飛んだ日』も実際にあのような便利な機械ができたら楽しいだろうが、実際におきそうな事件でもある…。
『今夜宇宙船の見える丘に』は皮肉が効いててとても好き。

どれもSF色強くて、正直SF系はあまり好きでは無いんだけれど、嫌な雰囲気が漂ってる澤村伊智さんの読みやすい文体とで、すらすら読めた。

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2023年10月13日

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