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<島津と大友宗麟>「キリシタン王国」の夢を断つ
実力・格式ともに九州随一の大名だった大友宗麟は、九州探題の立場で島津氏に鉄槌を加える名目で天正六年(一五七八)日向侵攻を開始した。しかし宗麟の真の目的は、日向での「キリシタン王国」建設にあった。島津氏は宗麟の夢を打ち砕く。島津氏、日向平定戦。 -
<島津と薩州統一戦>分家から一門の盟主へ
分家の一つに過ぎなかった伊作島津家の忠良は、本宗家やその他の一門との激しい抗争を勝ち抜き、相州家の当主となり、次なる飛躍を準備した。そして忠良の嫡子貴久が、ついに本宗家守護職を奪取する。忠良・貴久、薩州統一戦。 -
<島津と戦国時代>戦上手の「田舎武士」島津家久
戦国島津家四兄弟の末弟、辺境の田舎武士、島津家久。家久は、野戦で三人の大名を討ち取った、たぐいまれなる戦上手であった。無敵をほこった家久だったが、豊臣秀吉を前に遂に屈伏する。享年四十一。若すぎる死を向かえた武将の戦いや如何に。 -
<島津と戦国時代>意地をみせた根白坂奪還戦/敵中突破「島津の退き口」
九州統一に向けて躍進する島津軍だったが、その前に豊臣秀吉という巨大な壁が立ちふさがる。秀吉との正面衝突、根白坂の合戦。そして、自軍の数の少なさを嘆きつつも、「島津退き口」によって戦国史に名を残した関ヶ原合戦。二つの戦いにみる、島津家。 -
<島津と戦国時代>関ヶ原から島津勢はいかに脱出したのか?
関ヶ原の合戦。ついに西軍は総崩れとなった。島津義弘は前進退却戦を決意する。これが「島津退き口」と呼ばれる退却戦の始まりだったのだが、そのルートについては、分かっていない部分も多い。関ヶ原から薩摩へ。島津軍苦難の脱出行をたどる二編を収録。 -
<島津と戦国時代>関ヶ原 島津勢傍観説は本当か?
「島津退き口」。関ヶ原の合戦に名高い島津勢の戦いだが、関ヶ原の戦いの最中において、島津勢は何もしなかったという説が根強くある。それは本当のことなのだろうか?島津側の史料を検討するなかで浮かび上がってくる、巷説とは違う事実とは一体何か。 -
<島津と戦国時代>肥前侵攻 ついに激突!龍造寺
大友氏絶対優位の状況から、島津・大友・龍造寺の鼎立へと変化した九州勢力地図。天正十二年、島津義久が島原出陣を決断し、龍造寺隆信との対立は決定的なものになった。大軍を擁する龍造寺勢に、家久は苛酷な軍法をもって立ち向かう。島津勢、肥前侵攻戦。 -
<島津と戦国時代>「南九州の桶狭間」木崎原合戦/島津家久・忠辰
守護権力の再統合を成し遂げた島津氏にはまだやらなければならないことがあった。地元に根をはる国人衆との対決である。「南九州の桶狭間」と呼ばれる木崎原合戦に迫るとともに、島津家久・忠辰、二人の武将にクローズアップした二編を合わせて収録。 -
<島津と筑前侵攻戦>壮絶!岩屋城 高橋紹運の抵抗
豊臣秀吉による「惣無事令(私戦禁止令)」の発動で、島津氏の豊後侵攻は、秀吉との全面対決を意味する事となった。逡巡の末、島津義久は筑前侵攻を決意する。しかしそこで、高橋紹運の執念を目の当たりにする事になる。激戦!岩屋城。 -
<島津と豊後侵攻戦>九州制覇目前 戸次川の合戦の行方
天正十四年(一五八六)十月下旬、大友氏の「自崩」の兆しをとってみた島津氏は、その隙を利用して、豊後への侵攻を開始した。肥後口の大将は、島津義弘。日向口の大将は、島津家久。敵味方四〇〇〇余人が討死した戸次川の合戦の行方やいかに。 -
島津の九州王国!鉄砲伝来が5年早ければ起きた島津の九州統一ともう一つの日本建国?
さっと読めるミニ書籍です(文章量15,000文字以上 20,000文字未満(20分で読めるシリーズ)=紙の書籍の30ページ程度) 【書籍説明】 歴史に「たられば」は、タブーとされています。 しかし実際にはいろんな「たられば」があり、多くの歴史家が空想を膨らませます。 例えば本能寺の変の後に、織田信長が生きていたら、幕末の坂本竜馬が暗殺されなかったら、という「たられば」を想像して展開を予想する本は、書店で結構出版されています。 この本もそういう「たられば」系をテーマにしました。 対象は、知る人ぞ知る、戦国時代に九州南部で大活躍した戦国大名・島津氏を取り上げています。 戦国時代の中後期に、島津氏の領地だった種子島に鉄砲が伝来しました。 当時の最新兵器は、当時の日本では大変重宝され、ここから日本の戦国時代の様相が変わりました。 もし鉄砲の伝来が5年早ければ? という考察で執筆しました。 実はあとわずかで九州の統一直前まで行った島津氏が、もし本当に九州の統一を達成していたら、豊臣秀吉も容易に手が出せなかったといいます。 今回はそれよりも早く、本能寺の変の前に九州を統一したら?と考えました。 その場合九州に第二の日本として独立王国が建国された? そして、琉球はおろか南の台湾、さらに南のフィリピンにまで進出したと予想してみました。 【目次】 1.史実における九州島津氏の動き 2.鉄砲伝来が5年早ければ九州王国・島津王朝? 3.九州にとどまらず台湾・ルソン島までも支配下に 4.九州・台湾王国があったら考えられる影響 その1 5.九州・台湾王国があったら考えられる影響 その2 -
<島津義久と戦国時代>島津一族の九州統一戦線
島津、龍造寺、大友――強大な軍事力を誇る三大名が並び立った戦国九州。その均衡がついに崩れる時がやってきた! 勢力拡大の野望に燃える大友、龍造寺の大軍に対し、当主義久を中心とした固い結束で迎え撃つ島津氏。九州統一の戦いが今、幕を開ける! -
シミュレーション「大坂の陣」歴史を覆し得た!?豊臣方勝利の秘策
もし、真田幸村の東西分断作戦が採用されていたら?もし、より長い目で籠城戦を計画していたら?もし、関白豊臣秀頼が誕生していたら?戦国史上最大ともいえる大坂の陣における、豊臣方生き残りのための可能性を、3つのケース・スタディから導き出す。 -
沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一~巻ノ四 映画カバー合本版
盟友・橘逸勢らと共に、遣唐使として長安に入った若き僧・空海。密教の真髄を「盗みにきた」と豪語する空海は、ありあまる才で多くの人を魅了していく。一方長安では、奇怪な事件が続いていた。役人・劉の屋敷に猫の化け物が取り憑き、皇帝の死を予言したという。噂を聞いた空海と逸勢は、劉家を訪れ妖猫と対峙することに。その時から2人は、唐王朝を揺るがす大事件にかかわることになる──! 空海、四国八十八か所遍路開創1200年記念! 中国歴史伝奇小説の傑作を、お得な合本版で! ※本電子書籍は映画カバー版です。通常版とは書影画像が異なりますが、内容は同じものです。 -
しゃらくせえ 鼠小僧伝
この男、正義の味方か。大悪党か。 職も金も許嫁も失った次郎吉は、万事窮して盗賊に。 前代未聞の悪漢登場。 圧倒的な興奮、一気読み必至の時代小説! 許嫁・お里の借金を返すため盗みに入り、所払にあった鼠小僧次郎吉。真人間に戻ろうと決意し四年ぶりに江戸に帰るも、職にはつけず、お里から祝言の予定を告げられる。相手は金儲けのためなら殺しも厭わない呉服屋の呉兵衛。生活に困窮し呉兵衛への恨みも募らせていた次郎吉は、町の仁医・七兵衛の裏稼業を手伝うことに。それをスキャンダル命の瓦版師・亀蔵に嗅ぎつけられ、さらに、お里の真の思惑も明らかになってきて……。 -
私訳秘事作法「薬子の変」
最大のミッションは世継ぎを残すこと 将軍が幼いころから受ける性の作法とは――。 奥御殿での「性の作法(テクニック)」を門外不出の秘伝として、 江戸時代初期に記された『秘事作法』を種本に、薬子が宣旨(せんじ)、内侍(ないしのかみ)として後宮に奉職した頃、立派なお世継ぎを産んでもらうために、幼少から若君の男性器をたくましいものに鍛える「養宝作法(ようほうさほう)」。女官たち自らの身体を駆使して若殿に実践の手ほどきをする「奉礼作法(ほうれいさほう)」など様々な秘め事を集約した一冊。 【目次】 前之章 秘事作法 第一章 強腕・藤原百川の策略(白龍となった井上皇后の怨霊) 第二章 藤原薬子と安殿親王(薬子、安殿の養育係として東宮に入る) 作法1「養宝作法」(若殿のお宝を強靭にする方法) 作法2「奉礼作法」(若殿に女性への手ほどきを指南する) 作法3「養宮作法」(奥方に交合の作法をお側でお手伝いする) 第三章 薬子が尚侍に任命される(薬子、女官たちへ秘事作法を指南) 作法4「房中術難所の心得」(我慢のための還精の術を学ぶ) 作法5「女官たちの礼法と健康指導」(奥女中の欲求不満解消法) 第四章 平城太上天皇の変(薬子の最期と平城の悲しみ) 終之章 余禄 1)医心方房内篇(性医学書の集大成で春本にあらず) 2)藤原一族(朝廷をも牛耳る神代からの名門) 3)水鏡(神武から仁明天皇まで1,500年間の仮名国史) 4)弓削道鏡(道鏡は坐ると膝が三つでき) 5)臨御之章(初夜はとりあえず、男性は右に女性は左に) 6)断鬼交之章(鬼とのセックスの満足感は人間以上なり) 7)態位九法之章(黄帝が石室に残した秘中の性交九態位) 8)四ツ目屋のこと(江戸のアダルトショップ秘聞) 【著者プロフィール】 昭和17年生まれ石川県白山市在住。「歴史は同じことの繰り返し、その検証は我が将来への道標(みちしるべ)となる」を命題に、東四柳史明氏(金沢学院大学名誉教授)に師事し、郷土の中世・戦国社会を研究。著書に『悪女万華鏡』(幻冬舎2022年)。 -
周瑜
黄巾の乱が起こった西暦184年、後の『三国志』にその名を残す若干9歳の二人の少年が舒県で出会った。一人は、思慮深く、文武に優れ、その上容姿端麗な周瑜。もう一人は、冒険を好み、何事にも猪突猛進する孫策であった。お互いを「周郎」「孫郎」と呼び合い、時に熱く語り、時に決闘し、たくましく成長した二人は、やがて江東を平定するまでに至る。そして、さらなる勢力拡大の後を継いだのが、弟の孫権であった。西暦208年、孫権、劉備の連合軍三万と曹操率いる二十万の大軍が激突した。世にいう「赤壁の戦い」である。連合軍の指揮官を任された周瑜は、曹操に偽の情報を流し、“苦肉の策”を実行、さらに火計を用いるのだが……。義兄弟の契りを結んだ主君孫策を支え、その死後は孫権を補佐して『三国志』に鮮烈な雄姿を焼き付けた英傑・周瑜。本書は、その武勇と知略を余すところなく描ききった、著者渾身の長編小説である。 -
襲来
安房国の港町・片海で漁師をしていた見助は、京の寺々に遊学していたという僧侶と出会う。僧はやがて日蓮と名を改め、鎌倉の松葉谷に草庵を構えて辻説法を始める。見助も鎌倉まで従い、草庵で日蓮の身の回りの世話をするようになる。その後日蓮は、他宗派への攻撃を強め「立正安国論」を唱える。幕府がこのまま邪宗を放置し法華経を用いなければ、国内の災難が続き他国からの侵略を受けると主張した。そして見助は日蓮の予言に伴い、九州の対馬に一人で赴くことになる。日蓮の目となり耳となるために。鎌倉から京の都までは陸路、京から博多さらに壱岐・対馬までは海路だ。遥か遠国の地への、見助の苦難の旅が始まった。 -
朱花の恋 易学者・新井白蛾奇譚
江戸を離れて京都で心学者・石田梅岩の家に寄宿する新井白蛾は、ある日朱色の衣をまとったこの世のものならぬ美しい娘・朱姫と出会う。彼女に導かれた白蛾は奇妙な算木を見つける。以来、易に熱中し「八卦見の白蛾先生」として知られるようになる。彼だけが見え、話ができる朱姫との清らかな恋。だが、凄まじい的中率を持ち、時や場所を超えて求める真実を映像として見せる力を持つ秘易は、手にするものが己のために占えば力を失うという言葉通り、自らの運命は杳として知れなかった。京に相次ぐ火難の謎を追ううち、秘易の意味や出生の秘密等が明らかになり──。実在の人物を主人公に占術と恋を描き、時代小説に新風を吹き込んだ話題作! -
主君 井伊の赤鬼・直政伝
その男は、たった一人の井伊家再興の希望だった──。 お前の“主君”はだれだ? 人は何のために人に仕えるのか。 家康に寵愛され、その苛烈さから「赤鬼」と呼ばれた井伊家第17代当主・井伊直政の生涯を、家臣・木俣守勝の目を通して描く。 EXILE/三代目J SOUL BROTHERSの小林直己さんによる前代未聞、怒濤の1万字解説「苛烈で、繊細で、孤独で、その瞬間、一人だけ共にいた」を掲載。 「『忠義とは何か。お前は誰に仕えているのか。そして天命とは』 本書から投げかけられたこの問いに対し、現代を生きる我々と、僕自身のバックグラウンドであるEXILEを比較対象とし、答えを模索していきたい」(解説より) たった一人の井伊家再興の希望として、直虎はじめ一族の願いを一身に背負い、徳川幕府譜代筆頭にまで登りつめた直政。 戦になれば大将自ら一番槍で突っ込んでいき、命を惜しまない直政に終始振り回されながらも生涯支え続けた守勝。 対照的な性格から、守勝は直政に反発に似た感情を抱きながらも、我が身を守ることを知らぬ苛烈さに惹かれていく。 その二人の今生の別れは、苦い悔いに満ちたものだった。 数多くの作品が映像化、漫画化されている著者の初めての歴史小説が、大河ドラマに先駆けて井伊直虎を描いた『剣と紅』。これに続き、井伊家第17代当主・井伊直政を描いた歴史小説二作目。 ※この電子書籍は、2017年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
出世若殿 田河意周
多々良藩田河家七男坊の周七郎は、旅籠に芸者をあげて騒ぎ、女買いをする、無駄飯食いの居候。が、驚天動地の出来事が降り掛かった。現藩主の兄・意邦の子が亡くなって世子となり、直後、病弱だった意邦までも急逝してしまったのだ。居候が突如、藩主へ……。思いもしなかった幸運かもしれなかったが、慣れないことばかりで泣き入る日々が続く。そんな折、意周と名を改めた周七郎は、腹を括った。実は田河家は大名とは申せ、遠州の地にわずか一万石を領するのみで、江戸城内でも肩身が狭く、借銭も多い。大切な藩士と領民のため、藩の危機を救うには、幕閣内で出世し、要職に就くしかない、と思い知る。殿様の知られざる生活ぶりを交え、極小大名の逆転痛快劇を描く、期待の新シリーズ! -
朱帆ー鄭成功青雲録(小学館文庫)
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 近松門左衛門の『国性爺合戦』で有名な明時代末の英雄、鄭成功の若き日の奮戦を描く。主人公は、明末の武将・商人である父と、平戸藩士の娘である母との間に生まれた。父の祖国「明」を守るべく軍を組織して大陸へ渡るのだが…。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。 -
修羅鏡 白凰坊伝綺帖
織田信長が大魔主となるための儀式で切り離した己れの“負”の部分は誰か、そして何を狙うのか? 長年に亘った一向宗との抗争に終止符が打たれようとする日、織田信長は真の世界の覇者となるために、立川流の秘儀や南蛮魔術などを併せた儀式を執り行ない、大魔主としての新たなる生命を得た。その際、邪魔になる信長自身の“負”の部分は、分身“修羅鏡”として切り離されたが、その正体と行方は不明のまま、焼け落ちる石山本願寺の地底伽藍にいた人物であることだけがわかっていた。該当するのは、巫女姿の少女・お凶、足軽強盗・どぶ六、立川流の沙門・白凰坊。果たして、その三人のなかの誰か!? あの〈逆宇宙〉シリーズの外伝とも言うべき伝奇時代小説の傑作が、電子書籍で復刊! ●朝松 健(あさまつ・けん) 1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、妖怪と人間との心温まる交流をユーモアたっぷりに描いた〈ちゃらぽこ〉ほかの妖怪時代コメディなどを発表している。 -
首里城入門―その建築と歴史―
沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第9弾。 「県民の熱い期待を受けて復元されることになった首里城。沖縄の歴史・文化の象徴であった首里城は、沖縄戦により全焼したが、47年目にして今甦ろうとしている。本書は、首里城復元に参画し、首里城の建築とその歴史を検討してきた建築家・歴史家などの集団が、最新の情報にもとづいて書き下ろした入門書である。沖縄復帰記念事業として取り組まれる首里城復元の意義を知り、また、なによりも首里城にこめられた沖縄の建築文化・歴史を知る上で、恰好の道案内ともいうべき本である。―1989年紹介文より」 首里城の復元工事がいよいよ本格的にスタートする平成元年、首里城復元事業に関わっている主なメンバーで執筆して世に出たのが本書である。首里城は、沖縄の歴史・文化を象徴する建造物であり、歴史上の重大な事件はこの城を舞台に展開した。沖縄復帰記念事業として首里城の復元が決定され、その作業が本格化するに及び、首里城に関する徹底した資料収集、体系的な分析がおこなわれるようになった。その結果、首里城に関する情報は、これまでにない広がりと深まりを見せるようになっている。 私達首里城研究グループは、首里城の建築・歴史に関心を持つ民間有志の集まりである。 本書の目的の第一は首里城復元の意義を広くアピールすること、第二は首里城を素材に沖縄の歴史・文化、特に建築文化の姿を解説することにある。 私達の得た情報は膨大であるが本書においては首里城について知っていただきたい基本的知識に限って解説を加えた。そのうえで基本的知識をなるべくカタログ化し、図版を多用して理解しやすいよう工夫を加えてある。首里城の歴史や祭事のほか、城に存在する個々の建物、城門、城壁、祭祀施設の概説、さらに、玉陵、円覚寺、ハンタン山周辺、龍潭と安国山、金城石畳など周辺の状況についても説明が施されていて首里城を見たことがない人でも楽しく読み進めて行くことができる。 一度首里城を観たことがある人、もう一度観に行くという人にもオススメの1冊が電子書籍として復刊。あらたに電子版あとがきを追記。 -
首里城物語
沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ。 「本書は文献に見えない伝承の世界から首里城を観察し、かつて城内に生きた人間たちの息吹を伝えている。とりわけ、これまであまり知られていなかった首里城の「表」と「裏」の世界について、それぞれの特色を興味深く描き出している。またかつての城内の生活習慣を継承していた中城御殿(世子殿)において、著者自らが実験した資料を提示するなど、本書ならではの特色がみられる。また、昔日の首里城の景観についても詳細を述ベている。首里城に関する歴史、慣習、祭祀、儀礼等に関心のある人びとに一読をすすめたい書である。1989年作品紹介」 著者は真栄平房敬氏、御歳92歳。首里に生まれ戦前は城内の国民学校で教師をしてこられ、首里城復元の活動に尽力された。現在病床の身にもかかわらずご子息のご協力を得て復刊へとたどり着いた作品。ありし日の首里城の記憶を若い世代に伝え、平和への願いを込めた原稿を「遺言」として新たに追記。多くの方に読んでもらいたい内容となっている。 -
春色江戸巷談
神田皆川町の〈竹床〉だの〈松の湯〉、それにめし屋の〈やなぎ屋〉などは、長屋の連中の溜り場だ。将棋をしたり噂話に花をさかせるのが、ささやかな楽しみなのだ。大工の勝蔵が、弟分の千代吉が近ごろ吉原がよいにうつつをぬかしていると聞かされたのも〈竹床〉だった。ふと思い当ることがあって勝蔵は…。江戸庶民の色模様を、老練、鮮やかな筆致で描いた情感あふれる時代傑作小説。 (※本書は1991/7/1に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました) -
春色天保政談
御家人の次男坊で無役の波岡進次郎は、剣の腕はからきしだが、色の方は凄腕。女をたらすことにかけては天賦の才を見せ、春画の絵師としても一流の技を持つ。人妻に手を出して追手がかかり、身を隠すべく逃げ込んだ寺は、女参詣客を相手にするとんだ売淫寺だった。さらには、お相手した大奥女中から預かった密書がもとで、江戸城内の権力争い巻き込まれる。御政道には無縁の遊び人・進次郎が味わう、地獄と極楽の顛末とは……。長篇時代小説。 ●多岐川恭(たきがわ・きょう) 1920年福岡県生まれ。東大経済学部卒。戦後、横浜正金銀行をへて毎日新聞西部本社に勤務。1953年『みかん山』で作家デビュー。『濡れた心』で第4回江戸川乱歩賞を、翌年には短編集『落ちる』で第40回直木賞を受賞。以降、推理小説と共に時代小説も旺盛に執筆した。 -
春風まぼろし谷
江戸の謎といわれる笠松屋敷に奉公した孤独の美女・お信乃は、偶然にも禁制の離れをのぞいてしまった。世にも怖ろしい光景が、お信乃の眼前に展開する。妖気をはらむ屋敷の主(あるじ)笠松半太夫とは何ものだろう。さらに、彼をうかがう若い素浪人、怪童、乞食大名、女忍者との激烈な争いは? 事件の一切の鍵は、伝説の秘境・まぼろし谷と、そこに住む霧姫さまの上にあった……。<上下巻> -
書院番殺法帖
将軍の警護を任とする書院番。その書院番の中でも最高峰の役目を果たすのが、書院番同心である。将軍の有事に際しては先駆けの役を果たし、斬り捨て御免で剣を揮う。時は天保15年(1844)。老中水野忠邦ら幕閣達によって、経費削減のため役人が大幅減員された。職を失い幕府を恨む元役人達。そして不満が頂点に達した時、奸臣に操られた暗殺集団が幕府に牙を剥く。火に包まれる江戸城本丸……暴徒を扇動した凶漢が将軍の命を狙う、その時、書院番同心加納左馬ノ助の剛剣・直心影流が唸る! 傑作長篇時代小説・書院番殺法帖シリーズ、第1弾。 ●えとう乱星(えとう・らんせい) 1949年、熊本県生まれ。慶応大学中退後、同人誌を主催。1989年に「中風越後」で小説CLUB新人賞佳作入選。1990年、『蛍丸伝奇』を発表、作家生活に入る。『奥義・殺人剣』(光文社)、『裏小路しぐれ傘』(学研)、『用心棒・新免小次郎』シリーズなど著書多数。 -
蕭何
庶民から身を起こして漢帝国を建てた劉邦の下には、優れた人材が集まったが、天下を手中に収めた後、劉邦が「第一の功臣」と名指して称した男こそ蕭何であった。無頼の生活を送っていた劉邦と同郷の下級官吏で、劉邦に何かと目をかけていた蕭何。秦帝国が揺らぎ、風雲に乗じて決起した劉邦こそ天下を治める器だと見抜いた蕭何は、劉邦に数々の策を進言、ついには劉邦軍を項羽軍とならんで秦帝国を倒す二大勢力たらしめる。秦帝国打倒後も、蕭何によって劉邦は何度もピンチを救われる。兵力と武力に勝る項羽に対し、敗戦に敗戦を重ねる劉邦。補給路を断たれれば、いつ自然消滅してもおかしくない劉邦軍であったが、蕭何は食糧を切らすことなく送り込んで窮地を救い、さらには名将・韓信を劉邦に強く推挙、項羽を倒す最大の立役者となった。劉邦没後は漢帝国の基礎固めに尽力した蕭何。その「稀代の名参謀」の生涯を描ききった長編歴史小説。 -
将棋大名
安永年間の江戸、ある日、奇人の蘭学者・平賀源内ご自慢の舶来遠眼鏡に映し出されたのは、妖艶な裸の女性がむごたらしく殺される場面だった。死体につけられた「死人詰」という一風変わった詰め将棋の図を手がかりに犯人捜しが始まるが、やがて捕り手の柳造が、次にはその娘も残忍に殺され、二人にもまた、同じ「死人詰」図がつけられていた。源内の弟子で柳生流の達人・高島春作は、江戸を揺るがす連続猟奇殺人となったこの事件に、彼を慕うお千代とともに巻き込まれていく。伝奇小説の産みの親が描く時代ミステリー長編、映画化もされた傑作。<上下巻> -
将軍隠密役 江戸潜入捜査
「どんな人物にも成りきれる腕を見込んで隠密廻同心に取り立てたい」──小芝居の元役者、鯉川銀次郎の目の前に突如現れたのは、なんと南町奉行・遠山左衛門尉であった。 まさに青天の霹靂である。なにしろ銀次郎は、弟分の京四郎と組んで人を騙し、稼ぎを得ていた小悪党であったが、遠山はそれを知りながら罰することなく、手下にしたいというのだ。 銀次郎は元々、役者として演技が器用で、二枚目から悪役、女形まで、どんな役でもこなせた。今日から直参御家人としてその得意技を活かせるのか── 驚きを隠せない銀次郎であったが、この直後、さらに信じられない人物に御目見えすることになるのだった! 波乱万丈の若侍が、世を揺るがす密命を帯びて暗躍する気鋭の新シリーズ、いざ開幕!! -
将軍家御鏡役 鷹の剣
「兄である家重が立派な次の将軍となれるよう、助けよ」──まさに青天の霹靂であった。旅芸人・竹野鷹清は、目の前に現れた大男に突如、こう命ぜられる。大男の正体は、八代将軍・徳川吉宗。この現将軍に実の父である、と告げられたのだ。自由に生きたいと願う鷹清であったが、実の兄で次代将軍となるはずの家重と会って信念が揺らぐ……。実は家重、病弱であることを理由に弟の宗武に九代将軍の座を狙われ、隙あらば刺客も向けられていた。鷹清はそんな兄を守ろうと固く決意する。かくして将軍家に御鏡役が誕生。家重の影武者となって敵をかく乱する、新たな役職を拝命した鷹清は、我流・鷹の剣を操り乱舞する!果たして、正当なる徳川の血を守れるのか。期待の新シリーズ、開幕!! -
将軍側目付 暴れ隼人
三百石の俸禄を拝領する、小普請組配下の直参旗本、仙石隼人──。実はこの男には、密かに命じられている役職があった。 代々の仙石家当主が将軍家の耳目となって大名や旗本を監察し、疑惑があれば己の裁量で処断できる「将軍側目付」である。年に数度、城内の茶室に招かれ、将軍とふたりだけで数刻を過ごすことが定められていたのだ。 その隼人に、「御三家の尾張家に謀反の疑いあり、これを探索せよ」との将軍直々の密命が下る。消息を絶った父に代わり、尾州へ向かう隼人。しかし名古屋には、公儀を裏切ったと噂される父の姿が……。 果たしてその驚くべき真相とは。そして、尾張家に潜む恐るべき陰謀とは。小野派一刀流の隼人の剣が、将軍家に仇なす巨悪を一閃する──!! -
将軍付御目安番
将軍と二人だけの秘密を持つ──御庭番・川村颯二郎はある日突然、そんな途方もない身となった!第十代・徳川家治が、目安箱の訴状が抜き取られていた不正を発見し、犯人の特定と箱の管理一切を任す内密の役、「将軍付御目安番」を設置、颯二郎を任命したからである。颯二郎はさっそく、抜き取られた訴えの内容を捜索。それが米価高騰に関するものと判明し、米問屋・伊勢屋の用心棒となる。すると、商売敵の米問屋が斬られる事件に端を発し、一揆、打ち壊しを目論む一派の存在も明らかになって危機迫る事態に!密命を帯びる颯二郎の執念は、江戸の町を救えるのか、そして目安箱にからむ真の黒幕とは果たして!?将軍直下の命を遂行する御庭番の、一途な活躍を描く新シリーズ!!