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※本作品は 2011年1月31日~2014年8月31日まで販売しておりました『私本太平記』全13巻を、全8巻に再編成した作品です。
巻の切れ目が違うのみで、本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。
大作『新・平家物語』を完成した著者は、息つく暇もなく、南北朝を題材とする『私本太平記』の執筆にかかった。古代末期から中世へ――もはや王朝のみやびは影をひそめ、人間のどす黒さがあらわに出てきた時代、しかも歴史的には空白の時代である。史林の闇に分け入るとき、若者は使命感と創作意欲の高まりを禁じえなかった。開巻第1、足利又太郎(尊氏)が颯爽と京に登場する。
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Posted by ブクログ
北条政権末期、政治は乱れ幕府の求心力は失われつつあった。再び乱世の観を呈しつつあるこの時代に、後に室町幕府の開祖となる足利高氏が登場する―。
この時代、鎌倉末期・南北朝時代・室町時代についてはよくイメージを持っていなかったのですが、それが全く関係なく、とても面白く読めます。
足利尊氏、新田義貞、後醍醐天皇、佐々木道誉といった鍵を握る人物達が登場し、生き生きと描かれています。
高氏の秘めた野望がどう帰結していくのか、続きが楽しみです。
吉川作品を読むのはこれで二作目ですが、しかし面白い。おそらく絡めて書くのが上手いのでしょう。素晴らしいエンターテインメントです。
Posted by ブクログ
北条執権下から南北朝という動乱の時代を描いた、吉川英治氏による超大作の第一巻。
背景としてあるのは、形骸化した鎌倉幕府と討幕を目論む後醍醐天皇方、両陣営の対立という壮大な構図です。
<あしかが帖>では、この構図がもたらす不穏な雰囲気のなかで、うら若き又太郎青年(後の足利尊氏)の成長が描かれています。
先祖の遺志との邂逅(この勇者覚醒のようなシーンがとにかく熱い)、ライバルや仲間や女性との出会いと別れ。
山あり谷あり、爽やかでありながら切なくて、青春小説のような趣のある序幕です。
続く<婆娑羅帖>では、天皇方のカリスマ然とした公卿・日野俊基朝臣が中心人物になっています。
幕府側と天皇側の争いの端緒がついに開かれ、不穏が戦乱へと変化していく。
日野俊基は、言うなれば、革命軍の実行リーダーみたいな人物で、飄々としているけれども、風格と信念があってカッコいいです。
子どものころに読んだ吉川英治氏の<三国志>は、私の読書遍歴の原点であり、子どもながらにその壮大な語りに興奮を覚えたものでした。
この<私本太平記>もまた、漠然として固定化されたイメージでしかなかった歴史上の人物が、着色を施されて自由気ままに動き出すような、そんな愉しさがあります。
丁寧に、それでいて流れるように語られていくので、知らず知らずのうちに、又太郎や俊基朝臣の足跡に惹き込まれ、夢中になれる作品でした。
Posted by ブクログ
▼本を読んだ理由(きっかけ・動機)
もともと吉川英治氏の作品は全て読破したいと思っていたため、いずれ読むつもりであった。
このタイミングで手をだしたのは、山岡荘八氏の『源頼朝』を読んで、鎌倉~応仁の乱を経て戦国に到るまでの歴史を改めて知りたいと思ったから。
「足利尊氏」という人物をぼんやりとしか知らなかったのも動機のひとつ。
▼作品について
室町幕府を起こした足利尊氏を主人公に南北朝動乱の始まりから鎌倉幕府崩壊後の泥まみれの戦模様が描かれている。
これを読めば、室町幕府が早期に瓦解し、応仁の乱を経て戦国に突入した理由がよくわかる。
▼感想を一言
切なくなった
▼どんな人におすすめ(気分、状況)
日常に疲れ、厭世観に付きまとわれている人。
「足利尊氏」の晩年の悲しさも最後の「覚一法師」の琵琶問答に救われる。
▼作者について
歴史・時代作家としては吉川英治氏が描く作品は司馬遼太郎氏のリアリティとは違い、人間愛に溢れている。
作品は最後に”救い”があり、現実の厳しさの中にも一輪の花(希望)を咲かせるような
読む人を励まそうとするような一面があるように思える。
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