三浦しをんのレビュー一覧

  • 私が語りはじめた彼は(新潮文庫)

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    不倫を繰り返す大学教授の周りに生きる人たちが主役の連作短編
    そこに描かれるのはドロドロの熱情ではなく、虚ろな執着と少しだけ熱を残した諦念であるように自分は感じた
    文章がとにかく良い

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    2024年04月06日
  • 光

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    タイトルとあらすじだけでは想像をなし得ない、圧倒的な世界があった。
    光なのか闇なのかわからない気持ちになった。

    しをんさんのエッセイを読んだあとだったので、いろいろ脳内が整理し切れていない。

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    2024年04月03日
  • 政と源

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    読書備忘録815号。
    ★★★☆。

    隅田川と荒川に挟まれた東京墨田区。
    物流を水路に頼っていた名残が色濃く残るY町という架空の町を舞台に広げられる下町人間ドラマ。
    73歳ジジイのBL物語と言ってもいいですね。笑

    源こと、堀源二郎73歳。つまみ簪職人。若くして妻に先立たれ子供もおらず1人。
    政こと、有田国政73歳。もと銀行員。家庭を一切顧みず妻と二人の娘に見放され1人。
    性格が真逆な2人は幼馴染。なぜ友人関係が続いているのか本人たちもよく分からない。

    源二郎は弟子の吉岡徹平、徹平の恋人マミちゃん、飲み屋のママとかから慕われていつも周りは賑やか。
    独り身でありながら孤独の対極にいる。
    一方の国

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    2024年04月03日
  • 光

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    中学生という年齢では、どこで生きていても世界はそう大きくはないだろうけど、本土から離れた島だと、さらに顕著でしょうね。
    島の中だけで生きていると、良くも悪くも人間関係がすべて筒抜け。
    ただ、狭い世界だからこそ、絆は強くなるのかもしれない。

    島を襲った大災害。
    そこで生き残ったとなれば、そのメンバーの結束はさらに強くなりそうなもの。
    エピソードだけ聞いていると、勝手に美しい物語を想像したくなります。

    そして災害から20年。
    島とは関係ない人が主人公となり、何の話だ?と思っちゃいましたが、後からつながってぞわっとしました。
    それぞれの時間を生きてはいても、忘れられるわけはない。

    みんな何かに

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    2024年04月02日
  • 月魚

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    本をこよなく愛する、本に魅了された、本を取り巻く男たちの物語なのか、美しい青年らの美しいプラトニックなBLなのか…どっちもなんだけど、どちらに神経を研ぎ澄ませは良いのかと言うところでどちらもじれったく結果ぼんやりと終わってしまった。
    そんなわけで同時進行ではちょっと勿体無いかなと思いました。

    勉強不足で申し訳ないのですが、瀬名垣(せながき)と真志喜(ましき)の物語はこれで終わり?
    2人で古本にまつわる謎解きシリーズなどあれば読んでみたいと思う。そんなお話し。

    ちなみに月魚…げつぎょと読むそうで、言葉としての意味はないようです。
    月と魚は決して同じ場所に共存することはできない…池に映る月くら

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    2024年03月15日
  • 政と源

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    ほっこり小説。さらっと読めて良かった。
    国政みたいな堅実な人より、源二郎みたいなあっけらかんとした人のほうが好きだなぁ。
    気を許せる幼なじみがいるっていいな、羨ましいな。

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    2024年03月14日
  • むかしのはなし

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    隕石衝突で地球が滅亡した後に"昔話"となるように語られたストーリーを集めた短編集。

    各編の冒頭にいわゆる"昔話"(かぐや姫、花咲か爺など)が載っているが、必ずしもそれがベースになってるとは思えない話もある。

    地球滅亡が前提だからか、少し変わった死生感、価値観を持った人を描いた話が多く、なんともいえない不思議な印象だけが残った。

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    2024年03月06日
  • まほろ駅前番外地

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    前に読んだ本の続編というか番外編。短編が集まった感じ。
    本編の内容はあまり覚えてなかったけど、それでも楽しめた。本編とは違い、主人公以外の視点が中心となって展開した。解説では「幸福の再生」が全体のテーマとされていた。言われてみれば確かにと思ったが、自分はそこまで読めていなかったので反省。全体のテーマを意識しながら読めるようになりたい。

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    2024年02月21日
  • 夜更けのおつまみ

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    酒とつまみ、酒と肴。
    色々な著名人の酒と、その次に来る品物は美味しそうで、美味しそうで、想像しただけでも、頭を酒が駆け巡ったよ。

    豆腐のあれこれ、居酒屋のあれこれ、どれをとっても大人の味だなぁ。

    数年前に弟がくれた本、ありがとう!

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    2024年02月11日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    非日常で密室に近い豪華寝台列車で、身近な関係ながらも普段は気付けない気持ちに反応する、それは旅ならではなことなのだろうと感じました。

    「はて、ななつ星はいくらくらいなのだろう」とインターネットで調べてみたら、私の予想よりゼロが一つ多くて、目を剥くほどでした。

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    2024年02月09日
  • ののはな通信

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     女性同士の友情から恋愛感情へ。別れても繋がる心。往復書簡が続く。
     途中、結構長くて面倒くさい感じがしたが、読み終われば、壮大な物語。

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    2024年02月01日
  • 私が語りはじめた彼は(新潮文庫)

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    村川という教授?先生?に関わる人たちの短編集でした
    全ての話に出てくる村川は同じ人物なのか時間軸が違うので少し分かりにくかったです

    初めに感じたのは村川はなんて勝手で酷い男!色んな人を不幸にしてる!
    とも思いもしましたが、逆に色んな人に愛されもしてるんだと理不尽さも感じ、そういう生き方も良いのかもと思いました

    水葬で綾子があっけなく海にのまれたのも驚きでしたが、一番好きなのは何となくしこりを感じる様な残骸でした

    三浦しをん作品をもっと読みたいと感じる作品でした

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    2024年01月24日
  • わたしの名店

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     名店にまつわるエッセイ集。それぞれの著名人にとっての「わたしの名店」が紹介されている。全国にまたがっているが、ほとんどは東京。どこもおいしそうだったが、とくに早稲田のカレーと佐賀の餃子に惹かれた。

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    2025年12月07日
  • ぐるぐる♡博物館

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    単なる博物館のレポートではなくて、しをんさんならではの視点や妄想が語られていて面白かった。

    "熱海秘宝館"や"風俗資料館"のように、アレと正面から向き合う展示のレポートは難しいものだが、しをんさんの説明はうますぎます。
    興味津々でドキドキしているのを見透かされないように平静を装う姿が目に浮かびました。

    "国立科学博物館"以外は知らない博物館ばかりですが行ってみたくなります。
    "めがねミュージアム"は予想どおり鯖江にありました。
    以前メガネフレームに「MADE IN SABAE JAPAN」と書いてあるのを見て、

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    2024年01月17日
  • 白いへび眠る島

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    拝島のしきたりや大祭の状況を理解するのは難しかった。
    “自由”と“逃げる”の違いが深く、一見逃げたように思われてしまうけれど、自分を支えてくれる人たちがいるから羽ばたける、それが自由。その存在がたった1人でもいてくれればいいのだと感じた。
    最初は、主人公が思い悩んで詰まっているような重さがあったが、最後の船に乗る場面はびっくりするほど、清々しい情景でありそれを文章で感じさせるところがすごいと思った。

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    2024年01月13日
  • 皇室、小説、ふらふら鉄道のこと。

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    普段なら手に取らないテーマだが、三浦しをんちゃんが好きなので読んでみた。やはりわからないことが多々あったが知らない世界を垣間見れて良かった。

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    2024年01月11日
  • お友だちからお願いします

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    【世の中は刻々と変化しているけれど、どういう瞬間に幸せだと感じるか、どんなアホ話だと友だちと笑いあえるか、などの基準は、自分のなかであまり変化がない。つまり、それらが私にとって、とても大切なものだということなのだろう。】

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    2024年01月06日
  • 天国旅行

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    ネタバレ

    心中をテーマにしてるけど重すぎない短編集。面白いのもあったけど、展開適当じゃないか、ってとことかありがちな設定も多くて、そこまで引き込まれはしなかった

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    2024年01月01日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    ななつ星、いつか私も乗りたい!
    特急の列車で日帰り旅行をよくするけど、近くの席の人達を見ながら、この人はどこの駅から乗ってきてどこまで行くんだろう?とか、着物着て京都で降りるということはお茶会か何か?とか想像することがあります。
    この物語を読んでその列車に乗っている人の数だけ物語はあるよなぁと思いました。
    ななつ星だったらなおさら。

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    2023年12月10日
  • 星間商事株式会社社史編纂室

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    キャラ立ちがはっきりしていて、読み易くて良かった。三浦しをんって放浪癖のある若者を登場させがちだけど今回も主人公の彼氏がそれだった。ただ今回のメインはオタクの主人公が社史を通じて会社の闇を暴露するというのが本筋になっているので彼氏の様子があまり描かれなかったのは残念。暴露とはいってもサスペンスよりコミカルな印象。社史編纂室のメンバーがゆるゆるなのが効いているんだと思う。上司である本間課長が「コミケに我々も出展しよう」と言い出して仕事そっちのけで小説作りに勤しみだすくらいのゆるさなので、こんな職場羨ましすぎるー、と感じながら読んだ。

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    2023年12月08日