三浦しをんのレビュー一覧
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下町にある昔ながらの商店街で、ネイルサロンを経営している月島美佐が主人公。丁寧で正確な施術が持ち味。新たに従業員として迎えた大沢星絵は、基礎的な技術に多少難はあるものの、独創的なセンスがあり、月島のかつての相棒、星野に似ている。
月島はネイリストとして日々研鑽に励み、顧客からの信頼も得ているけど、自分にない長所を持つ星野や星絵にコンプレックスにも似た複雑な感情を抱いていて、ちょっとめんどくさい。星絵は星絵で、ネイリストとしての自分に自信がなくて、月島には全幅の信頼と憧れを持っている。
ネイルの世界をこれでもかと詳しく描写しつつ、月島と星絵の、良いコンビぶりや、ともすればすれ違ってしまう感情を丁寧に描き出している。
顧客にも様々な事情があったり、下町の商店街ならではの交流があったり、老人ホームにボランティアに出かけたり、物語はわりとたんたんと進んでいく。月島は星絵に成長してほしくて、星野の店に修行に出すあたりがクライマックスなんだろうけど、ほぼほぼ平坦なので、起伏に乏しい感じはする。
月島の店の隣で居酒屋を営む松永は、なかなか面白いキャラだった。対して、老人ホームの責任者や、入居者の男性など、もっと深堀りするかと思ったらそうでもない。なんというか、消化不良?
月島の意識の良い方への変化はあって、一応きれいなラストではある。
この作者さんは有名だけど、実は初めて読んだ。ここ、笑うとこかな、というような、ユーモア的表現が、私にはあまり合わなかった。ちょっと居心地の悪さを感じながらの読書だったけど、久々にネイルしたくなったので、お仕事小説としては良かったと思う。
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Posted by ブクログ
地元の人で賑わう商店街。
その商店街の一角にあるネイルサロン「月と星」の経営者である月島美佐のお話。
人との繋がりが広がったり、お店としてのチャレンジなどの変化はあるものの、めちゃくちゃな大事件や話の内容に急展開などはなく、本当に町のネイルサロンの日常の物語といった内容。
挑戦することがとんとん拍子に上手くいって、全てがすぐに良い結果に繋がっているように感じて、その点には少し物足りなさを感じてしまった。
でも「月と星」で働くこととなった大沢星絵ちゃんの、素直で真面目なキャラクターが魅力的。
また、地元の商店街ならではのお客さんとの気負わない距離感や、ご近所店舗との繋がり、専門学校時代の友人など、人と人との繋がりの温かさはほっこりする。
ネイルサロンのお話なので、爪を可愛くする楽しさや魅力、職人として技術の凄さは、普段ネイルをしない私でも、読んでいてわくわくするし憧れる。
本の装丁も、色んな素敵なネイルチップが書かれていて可愛くて素敵だった。 -
Posted by ブクログ
ネイルサロン『月と星』を営む月島美佐と新米ネイリスト・大沢星絵の物語。
巻き爪に苦しむも、ネイルへの偏見からサロンの敷居を跨ごうとしない居酒屋の大将。
子育てに忙しく、自分をメンテナンスする暇もなくストレスを抱えるママ。
ネイルが大好きなのに、パブリック・イメージからネイル愛を大っぴらにはできない国民的大河男優など、色んなお客様を相手にゆびさきに魔法をかけていく。
中盤から、星絵ちゃんに片想いする月島という感じでした。
修行に行ってくるよう半強制的に言いつけたのに、途中で寂しいとかこのまま帰ってこなかったらどうしようとか…
作者さんのことは全く知りませんが、その性格が滲み出てしまったかのような煮え切らない&依存しがちな月島の姿はあまり共感できませんでした。
修行に行ってほしくないならそもそも提案しなければ良いし、自分を卑下しておきながらその実認めてもらいたがっているのも面倒臭い。
ネイルの話が専門的すぎて、物語というより指南書みたい。
大沢が月島にスカルプを付けている描写はそこまで書き込まなくてもいいと思いました。
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Posted by ブクログ
ネタバレまず、この本を読み終わった後にやったとことは爪をきれいすることだった。正直ネイルなんて何の意味があってやってるのかわからなかった。けれどこのお話を通してネイルに興味を持ち、自分自身で爪をきれいにしてみると『あぁこうゆうことか』って思った。理解できなかった世界に興味を持たせることができる。これが物語の魅力だと強く感じた。
物語の構成的には前半はネイルの偏見を解消させるような内容で、後半は美佐の心の成長に重きを置いたような感じだった。だから、前半と後半でちょっと毛色が違うように感じた。なのでちょっと展開が急だったり、村瀬さんはもう来店しないのかいって思ったり、若干物語のスムーズさに欠けるような点があったように感じた。ただ物語を通してネイリストのことはよく勉強になったと思う。 -
Posted by ブクログ
番外編!
なかなか面白いし、三浦しをんさんは言葉選びが秀逸だなぁ。と。
ラストの解説の方は
一生、あの気持ちを知らずに過ごす人もいるだろうが、私は知って良かったとおもってるよ。
という曽根田のおばあちゃんの言葉が、これは恋愛だけじゃなく人生にも言えるなぁと思ったと書いてあって、私的は、そうだけどそれはずーっと思ってる。私。
今しかできないこと、今やらんと!って追っかけ続けてるから、あんまり、やらんことを考えたことのほうがないから、
へーそう思う人もいるのか!と、
逆に思えたけど。
そうか、そう言う人の方が多いから、
えみちゃんすごいね。
の発言につながってくんのかなぁ。とも思えたなぁ。
私は、多田の回想で、
年齢を重ねるごとに、時間が加速度をつけて過ぎていくきがする。
この調子では50歳を迎えた3日後には98歳になって大往生するのではないかと危惧されるほどだ。
っていうのが、
笑っちゃうくらいホントだなー!!!って思う。
だって、うちの息子たちのオムツ変えてたの一昨年くらいだったような気さえしてくるもんね。
もう四年生ですし。上は中二ですし。
危ねぇ。これはホントに危ねぇ。
それはね、73歳の一年は73分の1だけど、6歳の一年は6分の1だからだよ。ってバタフライの73歳の仲間が言ってたけど、それもわかる。
科学的な検証としては、新しいことが減っていくからだよ。
っていうのもあるらしい。
3歳は目に映るもの次から次へと新しくて、消化しきれないくらい、目一杯新しいことがあり続けるから、一年がすごく長いけど。
繰り返し生活になると、あっという間に感じると。
脳の動きの問題らしい。処理速度とかそういうのなんかな。
でも。誰しも思うことだよね。笑
だから、今目の前のこと大切にしていかないとね。
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