三浦しをんのレビュー一覧

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    日経とかVISA会誌とか、様々な媒体に寄稿したエッセイをまとめた一冊。
    いわゆる「パンピー」が多そうな媒体で、よそゆき仕様のしをんさん……!?とお堅い雰囲気を懸念していましたが、一本目からもう飛ばしてるよ!全体的に普通に飛ばしてる!思わず初出を二度見してしまった。
    ちょっとシャイでオタクなあんちくしょう、という感じのしをんさん節がバリバリ健在で、楽しく読めました。個人的にはお祖母さまとのエピソードが好きです。メイクとお肌のお手入れに朝晩二時間……!?乙女力において、完敗です。
    そして書き下ろしがどれも面白かった。媒体のしがらみから解放された自由が伺えるのです……。

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    2019年04月09日
  • 皇室、小説、ふらふら鉄道のこと。

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    原武史先生の自由なオタクぶりに感心した。同時に、専門家の話をきちんと受け止めつつ、自分の感覚や意見でしっかり渡り合うしをんちゃんって、なんてステキなんだろうと、あらためてファンになった。

    天皇について語ることって、週刊誌的興味以上のことはかなりデリケートだ。そこに果敢に踏み込んでいく対談なのだが、原先生が筋金入りのテツで、話はしばしばそっち方面に脱線、結果的にあまり構えずに読んでいける形になっている。我らがしをんちゃんがすごく勉強していることに感心するのだけど、あくまで実感から離れずに話が進んでいくのもいい感じだ。

    それにしてもまあ、皇室関連のエピソードで、え!そうなの?知らなかったーって

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    2019年03月30日
  • 本屋さんで待ちあわせ

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    三浦しをんさんがさまざまな媒体に寄稿した書評群を一冊にまとめた書評集。
    多読な三浦さんの書評ということで楽しみにしていたが、想像以上のボリューム感!扱う本のジャンルもさまざま、ついでに掲載媒体によって三浦さんの語り口もさまざまで、とにかく長く濃く楽しめる一冊。

    個人的には、三浦さんの御本をいろいろと読んでいるくらいなので、現代小説を読むことが多いわけだが、三浦さんが紹介されるのは、古典(それも源氏物語とかの、マジな古典)関係やヤクザ本(!?)など、多岐多彩。紹介されなければ存在すら存じ上げなかったかも・・・という本に出会えるのがやはり書評の醍醐味。三浦さんの紹介はいわずもがな、読んでみたいな

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    2019年03月21日
  • 本屋さんで待ちあわせ

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    三浦しをんの書評。
    軽妙な語り口でさらさら読める
    巻末のBL本紹介は情熱に溢れていて笑った
    未開拓の作家やジャンルに挑戦したくなる、これからの読書生活を充実させていく助けになる良い本だった!

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    2019年03月09日
  • ビロウな話で恐縮です日記(新潮文庫)

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    中村明日美子さんの表紙を書店で見て、心を射抜かれてしまい、購入に至った。読んでみたら、三浦しをん、なんて身近な存在なの!?(呼び捨ては新愛の証です)と、変に感動してしまう。自分は同年代なのですが、高校の部活(ヲタ系)にこういう感じの人いたなぁと、当時の先輩や同級生を思い出した(元気かなぁ)。本文でいうと、『紫のバラの人一同』には大いに笑わせてもらいました。

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    2019年02月26日
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    作者の小説を色々読んだことがあるだけに、取材の大変さを垣間見れて面白かった。しかし特に前半のエッセーの語り口と自虐ネタが少しイメージしていた作者の雰囲気と異なっていて、新鮮だが残念だった。小説の方が男性が主人公のものばかりで、独身とか彼氏なしとかそういう女オンナしたネタがないせいかもしれない。後半から文体が落ち着いて、思い描いていた像にぴったりきたのは面白かった。もしかして自分の読んだ小説は後半の時代の作品ばかりだったのかも。

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    2019年02月25日
  • あやつられ文楽鑑賞

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    あなたは、人形浄瑠璃・文楽を知っていますか?え、知らない?大丈夫、ぜったい退屈しない仕掛けが満載!ほお、ご存じですか。でもちょっと待った。あなたの知らなかったことが、こっそりと書かれています。―若き直木賞作家が、いかにして“文楽くん”に恋をし、はまっていったのか。文楽の真髄に迫るべく資料を読み、落語を聞き、突撃インタビューを敢行する愛と笑いに溢れたエッセイ。小説『仏果を得ず』と合わせて読むと、おもしろさ10倍増。(表紙裏)

    特定のテーマについてのエッセイは、そのテーマに何らかの関心を持っていないと面白くないんじゃないかと思っていたが、そんなことはなく、文楽=人形浄瑠璃にずるずると引き込まれそ

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    2019年02月16日
  • しをんのしおり

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    ネタバレ

    デビューエッセイらしいです。

    私は先にいくつか、小説などを読んでからなので
    すごい高いところにいる、しをんさんのイメージが
    ガラッと変わって身近に感じました。

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    2019年02月10日
  • 秘密の花園(新潮文庫)

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    バーネットの小説とも松田聖子の歌とも内容的に全く関係のない三浦しをんさんの初期青春小説ですが「舟を編む」とは完全に異質な世界の物語でしたね。遊び心を感じたのは、那由多と丈の姉弟の名が数量の単位である事、色を冠した名前、紺(幻)・翠・碧の兄姉弟でしたね。本書は相当に難解で特に哀しいのは、那由多・淑子・翠のヒロイン3人が自らの抱えた秘密と悩みを素直に打ち明ける勇気を最後まで持てない事、そして単純なハッピーエンドで安心させてはくれない事ですが、私は那由多が復帰した様に淑子も何時か必ず帰って来ると信じたいですね。

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    2019年01月27日
  • あやつられ文楽鑑賞

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    『人形浄瑠璃楽しいわよ』と90歳の憧れの先輩の言葉につられて・・。
    導入にはとてもわかりやすく、興味を惹かれたため、いざ!と調べてみるとそうそう簡単に鑑賞出来るものではなかったのですね。
    内子座とは言いませんが、是非『女殺油地獄』観て観たいなー。
    今年の目標って事で。

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    2019年01月13日
  • 乙女なげやり(新潮文庫)

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    三浦しをんの本は初めて読んだ。町田の人らしい(出身ではなくて在住?)ということでずっと気にはなっていたのだが。

    女性が自分で「ヘタレだ、ヘタレだ」と言って書くものはだいたい読んでいていやになるものなのだが(本当にヘタレだったりするか、逆に、自慢の裏返しでしかなくて鼻についたりするので)、この本は意外に楽しめた。
    もしかすると文章力があるのかも・・・?
    他の本も読んでみようか・・・と、ちょっと思った。

    あーでも、この本の内容自体は大したことない。確かに内容はヘタレでした。何度も再読すべきほどのものではない。ひまつぶしには好適。

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    2019年01月01日
  • 政と源

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    73歳の国政と、源次郎は幼馴染でいまも墨田区のある町で暮らしている。

    政は、銀行員で真面目、妻は少し前に家を出て現在は一人暮らし。源は妻を見送り一人暮らしだけど、弟子がいるのでにぎやかに暮らしているように政にはみえてる。

    幼馴染の二人の歴史、それぞれの夫婦の過ごしてきた時間、これからの若者たち。政と源の日常の付き合いとやり取り、政の心情でさくさく読ませられ、あっという間に読み終わりました。
    水路のある古い町並み、老年になった二人の想い、面白いのに味わい深い、なんだか読後感のいい一冊でした。

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    2018年12月28日
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    ネタバレ

    三浦しをんの「よそゆき仕様」のエッセイ。

    しをんさん、楽しい、めっちゃ楽しい。
    こんな人、友達とは言わない、知り合いだったらいいのに
    と思うほど私は大好きだ。

    なんだか、ない見栄を引っ張り出して張って生きてる自分は
    つくづく悲しい奴だなぁと思う。

    しをんさん読んでると
    生活の中の面白さとけだるさが
    わらわらわらぁと伝わってくる。

    たまたま乗り合わせた電車での青年たちの会話や
    小学生の会話。

    いくらだって心が揺れるじゃないか!

    しをんさんの文章読みながら
    笑ってる私は相当気味悪そう。
    でも、気にしないんだぁ。

    石和温泉の足軽に扮して大人のチャンバラが面白そうだった。
    私も足軽になっ

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    2018年12月12日
  • 悶絶スパイラル(新潮文庫)

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    作家の一日は忙しい。「シャツがイン」のあるべき姿を考察し、脳内政界ラブロマンスに思いを馳せ、ジョジョTを着て打ち合わせにむかう。タクシー運転手さんにはモテ女を演じ、野球場のゲイカップルをやっかみ、天丼を求め夜の町を彷徨う…。キャラの濃すぎる家族や友人たちに囲まれて、妄想アドレナリンは今日も絶賛分泌中。愛と笑いで読者を包む、情熱的ミラクルエッセイ。(表紙裏)

    これまでのエッセイ集に比べて、家族ネタが増えているかなぁというのが印象。面白さは変わらずです。
    珍しい一人旅では、運転の描写にはらはらしつつ、一人旅だからこそのあれこれも語られており、また以降も綴ってほしくなりました。

    『なんだかんだで

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    2018年12月12日
  • 白いへび眠る島

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    閉鎖的な島で、外へ出ていく悟史と島に留まる光市が体験する島での「不思議」な体験。ただの伝説なのか本当なのか、あれとは何なのか…はらはらしながら一気に読んでしまった。
    悟史と光市みたいな友人関係、憧れます。二人は持念兄弟という特別な繋がりを持つ。けれど光市は「持念兄弟じゃなくても悟史と一番仲良くなった」と言う。
    二人のように離れていてもお互いを信頼して、再会してすぐそれまでのように振る舞うのは難しい。実際は目に見える繋がりを求めてしまい、そうやってすれ違ってなかなかうまくいかない…。「契約のいらない友愛、自由な拘束」、理想です。
    荒田と犬丸の関係も良い。

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    2018年12月11日
  • 桃色トワイライト(新潮文庫)

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    生まれて初めての合コンで『新選組! 』を語る、クリスマスイブに実家でイモの天ぷらを食す、非常にモテる男友だちの失恋話に相槌を打つ――思わず自分でツッコミを入れてしまう微妙さに懊悩しつつ、それでもなぜか追求してしまう残念な感じ。異様にキャラ立ちした家族や友人に囲まれ、若き作家は今日もいろいろ常軌を逸脱中。爆笑と共感がこみ上げる、大人気エッセイシリーズ!(裏表紙)

    毎度毎度後に残るものはないけれど、読んでいる間はほぼほぼ笑えるという素晴らしいエッセイ。
    ただ、会話文が長くなると、ちょっときついかなぁ。
    「想像をかきたてるもの」は面白い発想だと思いました。他の小タイトルも合わせてありますが、漢字プ

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    2018年12月10日
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    第二章言語感覚のちがいで取り上げられている「そうなんですね」に感じる違和感、6年前に読んだときも思わずそう、そう、そうなんです!と興奮するほど同感したのを思い出した。いまだに変わっていない。ますますまわりで使うひとが増えていて日々気持ちの悪さを味わっている。しをんさんよくぞ言ってくれました。

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    2018年12月02日
  • 夢のような幸福(新潮文庫)

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    欲望の発露する瞬間を考察し、友人と特異な「萌えポイント」について語り合う。伝説の名作漫画『愛と誠』再読でその不可解な魅力を再検証。世界の名作『嵐が丘』を読み乙女のテイストを堪能し、女同士でバクチクライブ旅。独自の見所発見の映画評、旅先の古書店の謎を探索。物語の萌芽にも似て脳内妄想はふくらむばかり――小説とはひと味違う濃厚テイストのエッセイをご賞味あれ!(裏表紙)

    お気楽に読めて適度に笑える、と三浦しをんさんのエッセイは疲れている時に手に取りやすいです。
    今回も大当たりが一つあり、それだけで十分満足(「この人また象に手紙送ってきましたよ!)。
    ただ、解説の林望さんは…上の世代の方を取り込もうと

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    2018年11月23日
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    三浦さんのエッセイ。新聞連載を含むので、普段より少し余所行き仕様かと思ったが、だんだんといつもの感じが出てきて面白かった。
    VISA関係の話は旅がテーマになっていたようだが、その辺りが一番面白かったかな。旅に出て日常に戻れるなど、作家さんならではだなぁと思ったし、散らかった家にかえるとげっそりするのはかなり共感できた。

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    2018年11月18日
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    いろんな刊行物に掲載されたエッセイのまとめ。

    はじめに
    一章 ひととして恥ずかしくないぐらいには
    二章 そこにはたぶん愛がある
    三章 心はいつも旅をしてる
    四章 だれかとつながりあえそうな
    おわりに

    2~4ページ程度のエッセイが盛りだくさん。
    「舟を編む」や「まほろば多田便利軒」からイメージしていた三浦しをんは、清楚な感じで幸がやや薄そうな感じがしてましたが、これを読んで、とても親近感が持てる人柄と、適度なゆるさ、日常のほのかな感情を感じ取る視点などがとても共感が持てました。

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    2018年11月16日