三浦しをんのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレぱっと見、これはアパートの住人を巡る短篇連作、であります。
ただ、本作、それにとどまりません。
誤解を恐れずに言えば、性を巡るそれぞれのストーリーといっても良いと思います。
70を過ぎて、どうしても(お金で買うのではない)セックスをしたい大家、イマ彼と元彼と両方に挟まれて心も揺れる20代OL。子どもが産めない体に生れつき、セックスをしまくる女子高生、それを恨めしそうに上から除くサラリーマン等々。
どれもかなり際立った個性のキャラクターが、この小暮荘に縁あって集い、物語を紡いでいきます。
・・・
これが単なるキワモノだらけの捧腹絶倒物語ならば、新味のないどぎついだけの物語であると思いま -
Posted by ブクログ
言葉の偉大さが分かる一冊。
有名な本らしいが、恥ずかしながら私は知らずただあらすじを読んでおもしろそうと思って手に取った。
色々忙しく、読み終わるのに時間がかかってしまったがやっと読み終わった。
「言葉は、言葉を生みだす心は、権威や権力とはまったく無縁な、自由なものなのです。」
言葉は自由で偽りがない。何かを伝えるには言葉が必要。でも、その言葉をどう使うかによって、人によって伝わり方、表現も、変わってくる。数多くの言葉を当たり前ように使っていたけど、この本を読んでから言葉がどれだけ偉大でどれほどの意味があるのか知ることができて、楽しかった。
海外に住んで、外国語を使ってる私からすると