三浦しをんのレビュー一覧

  • 私が語りはじめた彼は(新潮文庫)

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    特に男前というわけでない大学教授、村川先生を取り巻く人々が語る村川先生とは。
    なぜそんなに執着され、嫉妬の対象となり、欲しがられるのだろう?
    先生目線の物語はなく、先生の人柄は謎のまま。

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    2025年05月18日
  • むかしのはなし

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    昔話の概略や教訓を、現代の話にパロディー風に盛り込んでいて読み応えがあった。繋がっていないようで繋がっていて、隕石が衝突するということが分かってからよりこの本全体の深みが増して、昔の話として物語る人たちの背景に苦しくなった。個人的にたどりつくまでが特に良かった。

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    2025年05月17日
  • 格闘する者に○

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    ネタバレ

    面白かった。
    平成の純文学的な内容だった。

    平成中期のコンプライアンスこんな感じだったな、と懐かしく思った。

    圧迫面接とか、高校生のたばことか、"ホモ"という呼び方とか。

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    2025年05月16日
  • エレジーは流れない

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    三浦しをんが好きだからこそ、この本はちょっとなんか違うな感。おそらく、熱海とかその辺りをモデルになんてことのない高校生の日常を描いたのだろうけど、リアリティにもファンタジーにも寄らずの曖昧なまま最後までいってしまった。

    母親が2人いるという奇妙な生い立ちを持つ怜の設定はなんだかワクワクしたのだが、結局それも中途半端に納得させられるような形で解き明かされてしまい、抑揚のない物語だった。

    雰囲気的には同著者の「神去りなあなあ」に近いんだけど、日常要素が凡庸なので結果として物語全体も凡庸。なんか惜しい作品でした。

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    2025年05月16日
  • 天国旅行

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    「森の奥」と「君は夜」が個人的には良かったかな。「森の奥」は見知らぬ相手に対する気持ちが、ぐるぐると移り変わるのが面白かったです。「君は夜」は、まぁベタっちゃベタなんでしょうけれど、これしかないというオチに綺麗にやられた感があります。

    一日一遍ずつのんびり読んでいましたが、楽しい時間を過ごせました。「君はポラリス」に比べると、もう一歩納得感の少ない作品が多かったように思えましたが、同じようなテーマの中にも目先を変えてきて、飽きずに読むことができました。

    三浦しをんさんをもう少し追ってみたいと思います。

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    2025年05月14日
  • 政と源

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    そういえばついこの間までこんなおじいさんいたよなとノスタルジックな気持ちになった。
    政と源は、私の祖父世代だから余計になのか…。

    はっきり言ってしまえば、国政は自分も相手も記号として見ているのでいちいち主語がでかい。
    そして鈍い。
    そんな国政が時代の流れや自身の老いと共に気づきを得て変わっていくのが物語の軸。

    まるで国政のようなわが祖父はこの世からいなくなった。
    当時は確かに反発したし良いことばかりじゃなかったけど、なんか重ねちゃったな。
    かつて共に過ごした人との思い出の頑固さたるや。

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    2025年05月14日
  • 好きになってしまいました。

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    日常のちょっとクスッと笑える話から、三浦さんの実体験を含めたエッセイ集。

    隙間時間にサクッと読めます。

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    2025年05月12日
  • ののはな通信

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    往復書簡の形式で進むお話というのがとても新鮮でおもしろかった。本当にこれだけで長編小説が成り立ってしまうのね…
    一方からの手紙が続く様だけでここまで「語れる」とは、小説家って本当にすごいなと思った。

    登場人物は二人ともお嬢様って感じ。
    ののは一般家庭ではあるものの、通ってる学校がお嬢様学校だからだろうか。

    小説全体を通して、二人の学生時代から大人になるまでが描かれており、物語の壮大さとしては、『トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー』(ガブリエル・セヴィン)にも似ている。人間の人生をまるっと読んだような感覚。
    特に学生時代の、友達以上恋人未満のような秘密を含んだ甘い雰囲気は、と

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    2025年05月11日
  • わたしの名店

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    週刊誌かなにかの書評で知り、読んでみた。
    おもに作家を中心とした飲食店に関する数ページのコラム集だが、馴染みの店に通う方、逆に馴染みの店が苦手な方がいて、その点が非常に興味深かった。

    お店のチョイスの理由の伝え方の参考になるかもしれない。個人的には、メーヤウしか行ったことがなかった。

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    2025年05月09日
  • しんがりで寝ています

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    面白かった。言葉のチョイスとセンスに
    何度も“クスッ”とさせられました。
    そしてこれを書いたのが三浦さんなのか?と感じた! 別人格がいた〜!!

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    2025年05月06日
  • のっけから失礼します

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    三浦しをんの夢と希望のある小説が好きだ。しかし「風が強く吹いている」の作者がこれだけぐうたらとは。ぐうたらにも程がある!でも、書物や人から教えてもらったことからあれだけ物語を創ることができるんだなぁ。経験なんかなくたって想像力があれば、人を感動させることができるってことなのか。おそらく自身のお手入れや身なりにあまり気をつかわれない人が清掃や手入れの行き届いていない部屋でゴソゴソと書く小説にオイラはこれからも魅せられてしまうのだろう。世間的にはダメ人間の部類の三浦しをんとその物語をこれからも応援しようと思う。

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    2025年05月06日
  • 光

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    ネタバレ

    軽快で明るく、ひたむきな作品の印象がある三浦しをんさんが、こういう小説も書くのかと少し驚いた。けれども確かに、小説やエッセイにおいて、心情の核のようなものを常にまっすぐ捉えているしをんさん
    だから、われわれ人間の裡にぽっかり空いた空虚な闇も、こうして静かな視線で見つめているのかとも思う。
    正直言って、この作品の登場人物すべてが嫌いだ。私が言えた義理じゃないけど、どの愛もすべて身勝手で歪んでいる。信之の美花への、輔の信之への、偏執的なそれは、かつて津波という「暴力」で大切なものを損なわれた代償なのか。
    いや、一番気持ちの悪いのは信之の妻の、津波とは何の関わりもない南海子だ。夫からかけらほども愛さ

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    2025年05月04日
  • 仏果を得ず

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    文楽のこと何も知らない、なんなら忠臣蔵のストーリーすら知らない。YouTubeで上がってる文楽を見たら、三味線の音色の多様さにびっくりした。
    銀師匠さんが最高にかわいい。

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    2025年05月03日
  • きみはポラリス(新潮文庫)

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    ネタバレ

    三浦しをん氏は、2000年に『格闘する者に○』でデビュー。2006年に『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞受賞。

    本作は2007年に出版された短編集になります。

    ・・・
    収録されたものも以下に挙げておきます。

    「永遠に完成しない二通の手紙」「裏切らないこと」「私たちがしたこと」「夜にあふれるもの」「骨片」「ペーパークラフト」「森を歩く」「優雅な生活」「春太の毎日」「冬の一等星」「永遠に続く手紙の最初の一文」

    最初と最後がまさかの連篇ですが、私は最後の短篇を読んでいて、それが終わろうかという段階でやっと連篇だと気づきました。

    どれも滋味深いのですが、可愛らしい作りの「春太の毎日」、過去の誘

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    2025年05月01日
  • まほろ駅前狂騒曲

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    ネタバレ

    シリーズ3冊目、安定した、ドタバタ劇。
    行天の過去が知れて、納得。
    バスのあたりは、先が読めてしまった。

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    2025年04月29日
  • 好きになってしまいました。

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    日常の話題から旅行記、読書記録まで盛りだくさんのエッセイ。タイトル通り、好きなものを語るときのテンションが高め。
    山形への即身仏を巡る旅の話と、ベランダでの鳥や虫との攻防の話が面白かった。

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    2025年04月29日
  • あの家に暮らす四人の女

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    こういうのが好き。
    何の変哲もない誰かの暮らしを
    そっと覗ける。

    荒波も立たず、ただゆっくり時間が流れていく。

    活字を追う。

    しばらく本を読んでいなかったけれど、こういう内容の本からリハビリができたこと、ありがたく思えた。

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    2025年04月27日
  • エレジーは流れない

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    うーんなんとなくで終わってしまった。
    特にこれといった感想は浮かばないけどまあそういうのがあってもいいかなとは思う。

    エレジーって平井堅の歌であったような哀歌ってことだよな?と思いながら開いた本だけど、ずっともちもち流れてたな。たしかに生い立ちの複雑さに比してエレジーのエの字もなさそうだったけどひとえにお母さんたちのおかげだろうなぁよかったね〜という感想だった。

    父親はよく分からない程度の存在感しかなかったけどなんだあいつって感想しかないな。
    なんで登場してきたんだろうか謎すぎる。
    物語の都合とか考えず物語の世界が実在していると考えるとより一層塵芥じゃんと思う。

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    2025年04月19日
  • わたしの名店

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    色々な人の、美味しい話。

    行きつけのお店であったり、発掘したお店であったり。
    やはり、というべきか、いけない場所にある店ばかり。
    旅行に行った時など、いつか行ってみたりものです。

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    2025年04月19日
  • あの家に暮らす四人の女

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    視点が、あっちこっちに行くため、少し読みづらさがあったが、なんでもない日常の愛おしさを実感する作品だった。

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    2025年04月18日