三浦しをんのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
とある大学教授の男性によって揺さぶられる部下、家族、不倫相手達が、各々の愛の空虚さに惑い、それでも何かを守ろうと争う連作集。
平たく言ってしまうと不倫ものであり、おまけに主人公達は基本「不貞によって傷付く側」なので、じわりじわりと辛い読書だった…
ラストではほとんどの人々が自らの感情になんらかの折り合いをつけ、世間一般の『愛』とは違っても、せめて『繋がりあう』ことを望んでいく
その答えになぜ辿り着けたのか、すぐに納得できた話もあれば、よく分からなかった話もあった
この『よく分からない』というモヤモヤ感こそが、愛というものの複雑さそのもの…なのかもしれない
誰も彼もが、うっすらと不幸。そんな -
Posted by ブクログ
前作『神去なあなあ日常』を読んだのが10年以上前。
意外と記憶に残っているもので、前作のお話をちょいちょい差し込まれても思い出せるくらい作品への愛着を沸かせるのが上手い作家さんだと思う。
前作は林業と大祭がメインだったけれど、今作『夜話』は、すっかり村の生活に馴染んだ横浜出身の主人公・勇気が、神去村の名の由来や、ヨキ・清一の両親のことを聞いたり、直紀との恋に進展があったりなどなど、より村や人との繋がりを深めていく話になっている。
林業は100年先を見据えて木を植え、育てる。
自分が死んでも、あとに生きる人が幸せでありますようにと願える勇気の成長が良かった。