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田中小実昌哲学小説集成
田中小実昌 生誕100年記念刊行 『ポロポロ』から『アメン父』へ――。 幼少期、従軍、復員ののち東大哲学科入学。 米軍基地のアルバイトで暮らし、翻訳家、小説家となって後も、コミさんは哲学に関心を持ち続けた。 映画館への途中で、バスの旅で。カバンに忍ばせた文庫本に、文句と注釈をつけながらも読み続ける。 そんな日々が、いつしか「小説」となる……。 「哲学」「宗教」「小説」の三位一体のかんけいの謎を追究し、著者晩年の代表的シリーズとなった「哲学小説」を初集成(全三巻)。 第Ⅰ巻は『カント節』『モナドは窓がない』。 巻末に対談を付す。 (刊行予定) 2025年1月 第Ⅱ巻(『なやまない』『ないものの存在』) *第Ⅰ巻と同時刊行 2025年3月 第Ⅲ巻(単行本未収録短篇集) -
田中裕明全句集
紙の本にはない附録付き。田中裕明が高校生のときに書いたエッセイ「青春俳句について」と作品27句を収録。 既刊五句集に「『夜の客人』以後」と「『夜の客人』拾遺」を加え2731句収録。 2004年12月30日、田中裕明は俳人としてのその短い生涯を終えた。享年四十五。雪の降りつづく日であった。田中が愛し、育てた弟子たちによって全句集が編まれた。思いを深くこころをとぎすまして一句一句にこころをかたむけながらの作業であった。「日本の伝統詩としての俳句をつくる」ということ、「詩情を大切にする」ということ、この二つの志の結晶としてこの全句集は在りつづける。 ●収録内容 第一句集『山信』 第二句集『花間一壺』 第三句集『櫻姫譚』 第四句集『先生から手紙』 第五句集『夜の客人』 「『夜の客人』以後」 「『夜の客人』拾遺」 解題/岸本尚毅 年譜/対中いずみ あとがき/山口昭男 季語別索引・初句索引 栞/前登志夫 夏石番矢 杉本秀太郎 小澤實 宇多喜代子 島田牙城 高橋睦郎 四ッ谷龍 大木あまり 小川軽舟 長谷川櫂 森賀まり ●著者略歴 大阪府大阪市生まれ。高校在学中の1977(昭52)年、「青」入会。波多野爽波に師事。京都大学在学中、79年、青新人賞、81年、青賞を受賞。卒業した82年、第28回角川俳句賞を受賞。俳壇を代表する青年作家として名を馳せた。爽波没後の92年、「水無瀬野」創刊。これを母体に2000年、主宰師「ゆう」を創刊。2004年の12月30日、田中裕明は俳人のとしてのその短い生涯を終えた。 享年45。 -
田中裕明の百句
◆百句シリーズ 名句が気軽に読める百句シリーズに田中裕明が登場! ◆言葉の生れるところ 田中裕明は、一九五九年大阪に生れた。府立北野高校在学中に高校生の短詩型同人誌「獏」に参加、ついで波多野爽波主宰の「青」に入会する。爽波は高浜虚子の最晩年の直弟子で、徹底した客観写生を唱えた人だ。 京都大学工学部在学中、墨書コピーによる十部限定の私家版で出したのが第一句集『山信』(一九七九)。同年「青」新人賞も受けているが、この句集は気後れゆえか師に手渡すことができず、宴席で隙を見て爽波の鞄に忍ばせたという。 技術者として働き、また俳句をつくるというのは試行錯誤によって世界の本質的な姿に触れるという点で一貫性のある生涯だった。 裕明は生活空間にたえず古典世界への通路を垣間見た。それは身の回りの人々を、言葉を介して古典へ昇華するという顕彰の形でもある。 言葉の人であったけれども、世界の真理を究めようとする人であったけれども。裕明は、言葉は思考のみからなるのではなくて、実人生や身辺のくさぐさのことによって生れるものなのだということを、人生を進めるにつれて実感した詩人でもあったのではないか。 (解説より) -
田辺聖子 十八歳の日の記録
75年の時を超えて発見された奇跡の日記文学――田辺聖子版「アンネの日記」 我が家の焼失、敗戦、早すぎる父の他界……。 すべてを失った彼女はそれでも、小説家への夢だけは諦めなかった。 2019年に惜しまれつつこの世を去った国民的作家・田辺聖子。 没後2年の今年、1945年から47年までの青春期を綴った日記が発見された。 記されていたのは、「大空襲」「敗戦」「父の死」「作家への夢」……。 戦時下、終戦後のままならない日々を、作家志望の18歳はいかに書き過ごしたのか。 月刊「文藝春秋」に掲載されるや、たちまち新聞・テレビ等で大反響となった、 田辺文学の源泉にして、一級の時代の証言。 雑誌未掲載原稿、中短篇4作を収録したほか、梯久美子氏の解説をはじめ、 注釈、年譜なども加えた完全版、ついに刊行。 -
谷から来た女
「わたしの背中、こわいですか」気高く生きる女との邂逅を描いた大人の物語 アイヌ紋様デザイナー・赤城ミワ。 彼女といると、人は自分の「無意識」に気づいてしまう。 自分の気持ちに、傷ついてしまう――。 そして、彼女は去ってゆく。忘れられない言葉を残して。 桜木紫乃の真骨頂、 静かに刺してくる大人の物語。 (収録作) 「谷から来た女」…2021年。大学教授の滝沢は、テレビ局の番組審議会でミワと出会う。大人の恋愛を楽しむ二人だったが…。 「ひとり、そしてひとり」…2004年。アクセサリーショップとセクシーパブで働く千紗は、夜のすすきのでデザイン学校の同期・ミワと再会する。 「誘う花」…1999年。教育通信の記者・譲司は、取材で出会ったミワの弟・トクシがいじめられていることに気づく。 「無事に、行きなさい」…2015年。レストランシェフの倫彦は、ミワとの将来を信じながらも、どこか遠さを感じている。 「谷へゆく女」…1982年。母を亡くした中川時江は、高校卒業と同時に、文通相手の赤城礼良を頼って北海道へ向かう。 「谷で生まれた女」…2023年。北海道テレビプロデューサーの久志木は、ミワのドキュメンタリーを撮影するが…。 -
谷川俊太郎詩集 たったいま
青い鳥文庫はじめての詩集です。教科書でも子どもたちにおなじみの詩人・谷川俊太郎さん。その膨大な作品のなかから、37編を選び、新作も収録します。子どもたちに、日々の生活なのなかで好きな作品を楽しんでもらえたらと思います。心が大きく成長する子どもたちに、つらい気持ちに寄り添ったり、大人の本音を明かしたり、社会への疑問を問いかけたり、世界平和を考えたりする詩を届けます。流れていく時間を止めようとせず大人の世界の扉を開けることをためらわないで、というメッセージを込めています。谷川俊太郎の世界観を表現する広瀬弦さんの絵も美しく、心が静かになります。 -
谷川俊太郎のあれやこれや
魅力全開! 単行本初収録の詩やエッセー、亡き人たちへの追憶、パロディ、若き日の戯曲、そして自伝風の読む年譜。欲ばりで楽しいヴァラエティブック。【収録作品】●エッセー・コレクション:子どもの歌の歴史を語る名エッセーなど初収録の11篇 ●懐かしい人たち:寺山修司、武満徹から大岡信、和田誠まで(追悼詩も多数収録) ●戯文五つと戯詩ひとつ:ビートルズから夏目漱石まで。愉しいパロディ6篇 ●戯曲 お芝居はおしまい:29歳の若き詩人が書いた喜劇三幕の長篇戯曲を初収録 ●小詩集:石牟礼道子さんとの「空想の対詩」のほか、多彩な作風の詩集未収録19作 ●自伝風の読む年譜:自身の文章の他に、書評、インタビュー、新聞記事も多数収録 -
谷崎潤一郎
室町時代の瀬戸内海、宝物をめぐって海賊や遊女、幻術使いたちが縦横無尽に躍動する幻の長篇エンタテインメント活劇「乱菊物語」。「妹背山婦女庭訓」「義経千本桜」「葛の葉」などの浄瑠璃や和歌と、母恋いを巧みに織り交ぜて綴る吉野探訪記「吉野葛」。女性への思慕を夢幻能の構図を用いて描く「蘆刈」。王朝文学に材を取った奇譚「小野篁妹に恋する事」、異国情緒に彩られる「西湖の月」、エッセイ「厠のいろいろ」を収録。巨人が紡いだ豊饒幻妖な物語たち。 解説=池澤夏樹 年譜=千葉俊二 月報=桐野夏生・皆川博子 -
谷崎潤一郎『春琴抄』を読む(文芸漫談コレクション)
「どうですか! この美しさ! もう惚れました。」(奥泉)。「僕も惚れました(笑)。」(いとう)。今回は、評者二人をして熱く語らせ、興奮させた谷崎潤一郎『春琴抄』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2011年7月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。 -
他人の城
失踪した女の部屋には〈私〉が雑誌に書いた戦争混血児に関する記事が残されていた 人はみな心の中に他人には窺い知れない孤独な城を持っている。しかしその秘密の城が白日の下にさらされる時、思いもよらぬ悲劇が生まれることもある。ハーフの美少女〈真理〉の失踪。これが〈私〉の四日間、だが四年にも感じられた暑い長い秋の始まりであった…。 本格ハードボイルド・ミステリの傑作。第62回直木賞候補作品。 ●河野典生(こうの・てんせい) 1935年1月高知県生まれ。詩作、劇作のかたわら1960年『陽光の下、若者は死ぬ』でデビュー。1964年『殺意という名の家畜』で推理作家協会賞を受賞。日本のハードボイルド小説の先駆者となる。幻想派SF小説、ジャズ小説など、多彩な執筆分野とジャズのフィーリングを持つ作家として特異な存在。 -
他人の墓の中に立ち
一匹狼の刑事が退職する、それは人生の墓場に足をつっこんだも同然だ――警察を定年で辞してなお、捜査員として署に残る元警部リーバス。相棒だった女性刑事は昇進し、自分は捜査権限も減じた「手伝い」の身。が、そんな彼の前に特大の未解決事件が。1999年から2008年の間に三人の女性が失踪し、いまだ行方不明だという。最初の失踪者の母から、娘のことを諦めていないという強い想いをぶつけられたリーバスは、事件現場のA9号線に乗り込んだが……英国読者の熱烈な期待に応え、リーバス・シリーズ堂々の再始動。 -
狸小路の花嫁
国産車を愛するタクシー運転手の庄太は、友人の天才エンジニアー・キイスケ君の妹がマダムを務める新橋駅前・狸小路の中のバー「腹つづみ」の常連である。深夜、酔い潰れた老人を乗せたら、それは常連仲間の通称「閣下」であった。閣下の正体は、自動車会社の元社長で、キイスケ君につくらせるため、新型車の設計図を持っていたが……。誇りをかけて始まった日本縦走ロードレースと、並走してゆく恋のレース。その勝利の行方は? ユーモアとペーソスあふれる傑作長編。 -
種蒔きもせず
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 前回の詩画集『花よりも小さく』から6年半ぶりの新詩画集。65点の詩画に加え、18点のエッセイを収録。静かな暮らしのなかで見えてくる自然や人、そして作者自身を、力強い筆致で詩画(花々の絵に、詩が添えられた絵画作品)に描き、エッセイでつづります。2010年には群馬県みどり市の富弘美術館は開館20周年をむかえ、入場者数も500万人をこえるなど、ながく人々に愛されてきた星野富弘とその作品。累計330万部をこえるシリーズの、待望の新詩画集です。 -
種もしかけもない暮らし
こんにちは、豆苗です。ふたり暮らしのマジシャン姉妹の部屋で育てられています。 妹のいずみさんはほんわか癒し系。強力接着剤で親指と人差し指をくっつけてしまい、「一生『オッケー』しかできない!」って、悩むのそこなんですか。 姉のちずさんはしっかり者で少し腹黒。オッケーしか返せない妹に「いずみのアイス食べていい?」「ホラー映画見ていい?」と鬼畜な所業。 そんな姉妹のゆるくて楽しい毎日を、豆苗は(収穫されるまで)見守りたいと思います。 -
愉しきかな、俳句
人間国宝、歌舞伎役者、細胞生物学者、昆虫研究家、医師、落語家、CMディレクター、スポーツジャーナリスト、作家、料理家、居酒屋探訪家、装丁家……俳人・西村和子が総勢15名の俳句愛好者に会いゆく! 岸本葉子(エッセイスト)/奥本大三郎(仏文学者・昆虫研究家)/山本道子(料理研究家)/永田和宏(細胞生物学者・歌人)/間村俊一(装幀家)/太田和彦(デザイナー・居酒屋探訪家)/板東三津五郎(歌舞伎役者)/細谷亮太(小児科医)/小森邦衛(漆芸家・人間国宝)/増田明美(スポーツジャーナリスト)/ロバート・キャンベル(日本文学研究家)/川上弘美(作家)/中島信也(CMディレクター)/古今亭志ん輔(落語家)/高橋睦郎(詩人) 計15名 ※本書は『俳句』に不定期連載された「俳句の「窓」から──異分野との対話」(二〇一四年一月号~二〇一六年一〇月号)を改題し、角川俳句ライブラリーとして刊行したものが底本です。 -
たばかり稼業の六悪人
幕府の金で私腹を肥やす中野碩翁の隠し財産十万両を奪え――。 密命を帯びたのは、「騙りごと」の天才・河内山宗俊。しかし金蔵には危険な罠が仕掛けられ、生きて戻れたものはいない。命懸けの大勝負に謎めく花魁やからくり技師ら曲者達を呼び集めたが、影では更なる謀略が──。 -
謀る理兵衛
元禄時代。日本一の豪商と呼ばれる丹生屋の四代目・重兵衛は放蕩の限りを尽くしていた。重兵衛の散財には理由があった。幕府の大老・酒井忠清が、丹生屋を取り潰し、その血を根絶やしにするため、様々な策を弄していたのだ。このままでは丹生屋は取り潰されてしまう。いつの日か、真の意味での丹生屋を再興するため、完璧な形で丹生屋を潰してみせよう…。大坂商人の意地を賭け、幕府へ反旗を翻した男の大立ち回りが始まった……。 -
煙草に火をつけて終わる
いつもそこには煙草とシャツがある タイトルには「煙草」とあるが このシンプル極まりない短篇のもう一つの主役はシャツだ。 普段は吸わない煙草なのに、 フランス土産でもらった煙草がバッグの中にある、という状況。 そして、男物のシャツを、男も女も着て、 それが次々に別の人物の手に渡っていく、という状況。 シャツにはきっと、煙草の匂いがつきやすいだろう。 しかし、煙草は吸いたい時に吸えばいいし、 シャツは所有者が問題ではなく、好きだから着る、 ただそれだけでいいのだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/ -
旅男たちの唄
男は消えて、唄が残る。 その唄を男たちは愛し、女たちは・・・・・・ 人違いで射殺されてしまった不運なカントリー・シンガー。 彼が作ったヒット・ナンバーについて それがどんな状況で、どうやって作詞作曲されたかを調べてほしいと かつての恋人が依頼する。 調査の旅で出会う男たちはことごとくその唄を愛し、 対して女の口から出る言葉は「身勝手」「負け犬」。 おそらくは依頼主の彼女もまた・・・・・・ 女と男の平行線をベースにした 私立探偵アーロン・マッケルウェイ・シリーズのビターな一篇。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。 -
旅先であった泣ける話
本書は日々の生活で疲れているあなたに、一粒の涙を届けるために作られました。 収録されているのは、(悲しいのではなく)感動して泣ける短編が12編。そこには、あなたの好みのストーリーがきっと見つかります。 本書では「旅先」にまつわる、出会いや別れのエピソードを掲載しました。 【掲載エピソードの一部】 「いつか行く場所へ」 高速バスターミナルのベンチに座る武敏。恋人の美菜と一緒に来るはずだった。 「菩提樹の下で」 インドで、少年にバッグをひったくられそうになる聖也。紳士に日本語で話しかけられ…。 「はじまりの日」 日が沈んだ頃、ホテルを出て海岸を散歩している。深呼吸をして、海の香りを吸い込んだ。 「遠くへ行きたい」 いつも通りに出社するため、電車に乗る。しかし前日、上司に叱られたことを思い出し…。 「出戻り温泉」 帰省先の実家から東京の自宅へと戻る途中、「出戻り温泉」という看板につられて途中下車。 【執筆陣】 ふるさとは遠い緑/朝来みゆか 二人の起点/朝比奈歩 遠くへ行きたい/浅海ユウ いつか行く場所へ/一色美雨季 鳥の夢/霜月りつ はじまりの日/杉背よい 冬の旅/鳴海澪 宝石を拾う旅にする/猫屋ちゃき 菩提樹の下で/溝口智子 出戻り温泉/南潔 推してくれたら/迎ラミン 旅するカエルと願いごと/矢凪 -
旅書簡集 ゆきあってしあさって
「さっきまでいた国の事を書きます。国の中の小さな特別区である町のような自治区には、いわゆる“お金”がありません。貨幣の代わりに“踊り”を踊ります。」「メモを取っている最中に、ボールペンのインクが切れました。カウンターに売り物のボールペンがあったので、ひとつくださいと小銭を渡すと、『この町では文字は残らないよ』と言って手渡されました。」「窓の外に目をやると、周囲の海面にたくさんの黒っぽい動物が集まってきているのが見えました。ラッコです。そのうちの一匹が、手にもった石を飛行機の翼のうえに置きました。『彼らなりの手向けなのよ。この機の運命をさとってるのね』」三人の作家が架空の土地を旅してまわり、手紙や写真、スケッチを送りあう、幻想旅情リレー書簡集。/【目次】一通目の手紙 暗くて暑い国 高山羽根子/二通目の手紙 泥の町 酉島伝法/三通目の手紙 飛行機の街 倉田タカシ/四通目の手紙 城塞都市 高山羽根子/五通目の手紙 未だ泥の町 酉島伝法/六通目の手紙 ほふりの村 倉田タカシ/七通目の手紙 ショッピングモール 高山羽根子/八通目の手紙 墜落の町 酉島伝法/九通目の手紙 着水した飛行機 倉田タカシ/十通目の手紙 島々の話 高山羽根子/十一通目の手紙 高山地帯の村 酉島伝法/十二通目の手紙 川が分かつ街 倉田タカシ/十三通目の手紙 戦争の島 高山羽根子/十四通目の手紙 サンクトペテルブルク−ペトログラード横断鉄道 酉島伝法/十五通目の手紙 基地の中 高山羽根子/十六通目の手紙 暗闇の村 倉田タカシ/十七通目の絵葉書 神の仮面の町 酉島伝法/十八通目の手紙 ッポンの町 酉島伝法/十九通目の手紙 雨とカーフューの国 倉田タカシ/二十通目の手紙 書類申請を待つ間 高山羽根子/二十一通目の手紙 変な通貨の国 高山羽根子/二十二通目の絵葉書 鳥の村 酉島伝法/二十三通目の絵葉書 「出る」ホテル 倉田タカシ/二十四通目のスケッチの紙片 街角の顔出し 高山羽根子/最後の手紙 まちあわせ 倉田タカシ/最後の手紙 まちあわせ 酉島伝法/最後の手紙 まちあわせ 高山羽根子/巻末エッセイ 二〇一三年のゴー・ウエスト 宮内悠介 -
旅路 無明の眠り
息子を交通事故で亡くした女性・由里。悲しみに暮れる彼女のもとに、深夜0時に電話が鳴る。「お母さん」と尋ねる声は少女・沙羅のものであった。もう帰らぬ息子を想う母親と、母親と生き別れた少女の不思議な出会い。息子と同じく交通事故で夫を失う悲劇をきっかけに、由里は沙羅とともに「夢にみた」賽の河原を探す旅へ出る。賽の河原で息子が石を積み続けなければならない理由とは。血のつながりがない人と人との間には、肉親に対するような情愛が生まれるのか。愛する者と別れ、独りで生きなければならない人々が、苦しみながらも前向きに歩み始める姿を綴った一冊。幻冬舎グループ主催小説コンテスト『テーマ「愛」出版0円キャンペーン』大賞受賞作!
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