Posted by ブクログ 2019年12月29日
コーマック・マッカーシー
「チャイルド・オブ・ゴッド」(1973)
「Suttree」 (1974) 初期三部作
「ブラッド・メデリアン」 (1979)
「すての美しい馬」 映画化
「血と暴力に国」 映画化「ノーカントリー」として、アカデミー賞作品賞...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年11月25日
まさに私が感じたことを、黒原敏行さんが訳者あとがきで簡潔に述べてくれている。⇒バラードの内面描写などはいっさいなく、まるで動物か昆虫の生態を観察するかのように行動を追っていくうちに、殺人、屍姦というおぞましい所業も含めて、これが人間なのだと深く納得させられてしまう。これはそんな恐ろしい、しかし不思議...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年08月31日
とんでもない作品に出逢ったもんだ。この作品を読み進めていくうちに、ある映画の雰囲気にとても似ていると感じた。それは数年前に観たアメリカ映画『ノーカントリー』であった。この映画を観た時も鮮烈な印象を持ったのだが、この作品も文体にキレがあるし、途轍もなく理不尽な暴力性が表現されていてしかも、それが詩的に...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年08月02日
国境三部作以降しか読んでなかったので、かなり驚いた。そこで主人公たちは、ひたすら謙虚に慎ましく生きるものとして描かれていたからだ。レスター・バラードは怖れ、毒付き、卑小な欲望に流され、涙を流し、生にしがみつく。ある意味、それらの主人公たちよりも人間らしいと言えるかもしれない。これはコーマック・マッカ...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年01月10日
とある連続殺人犯のお話。内面は描かず、動機は問わず、ただたんたんと田舎のうらさみしい土地にたったひとり小屋に住み着き(無断)、狩をし、まきを割って暖をとる、そして気ままに暴力を振るい、動揺やためらいもなく人を殺す。彼は結局彼自身が送った人生に相応するような無機質な最後を迎える。読み終わって後を引くの...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年02月08日
数年前から読みかけの『ブラッド・メリディアン』を一旦置いて手に取った。連続殺人犯の物語である。起伏も抑揚もない会話にまっすぐに胸を突かれる。絶対的な孤独のうちに世界のなかを彷徨うとき、世界はどのように立ち現れ、人間はどのような本性をあらわにするのか。
凄惨さをきっちりと描き出しつつ、文章の美しさと...続きを読む