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Posted by ブクログ
「『蝿の王』のようだった」というレビューを何度か見たことがあって、『蝿の王』のような感じってどんなの?とわからず(@_@;)
気になって小説を読んでみたくなった。
少年たちを乗せた飛行機が無人島に不時着した。少年たちはリーダーを決め、大人のいない島での暮らしは、当初は気ままで楽しく感じられたが…。
作者のゴールディングのコメント。
「大事なことはただひとつ、まずは物事の中に入って、そこで動きまわるという体験をすることだ。そのあとで、自分の好きな解釈、正しいと思う解釈をすればいい。」
私も物語に入り込んで少年たちと一緒になってすごい体験をしてしまった…。
服も髪も顔もボロボロになり、森や山を走り回り、どっちのリーダーについていくか考えたり、どうしたらこの辛い状況を解決できるか悩んだし、悲しんだり…。
こういう生々しい体験ができるから読書ってやっぱり大切だし素晴らしい、と思わせてくれる本だった。
ゴールディングの言うように、それぞれ読む人によって解釈は違うと思う。
私は純粋でわかりやすい「子ども」で例えた、ユートピアからディストピアへの寓話として読んだ。
『動物農場』と違うのは、理性を失った時の人間の本質が描かれているところ。
はじめは選挙でリーダーを選び、ラルフがそれぞれの役割を決めてうまくいっていた。
次第に力の強いジャックが権力を握っていき、独裁者へと変わっていく。
暴力的な支配者に洗脳され、集団は怖ろしい方向へ流されていく。
当たり前のことが伝わらない恐怖、集団心理の恐ろしさ、人間が誰でも持っている暴力性。
「この少年たちは人間であるという怖ろしい病気にかかっている」ともゴールディングはコメントしている。
誰もが持っている人間の本質って。。。
読んだ後もずっと考えてしまう。
こういう考えさせられる本が大好きだ。
★10
Posted by ブクログ
アメリカ教科書において『ごんぎつね』的定番教材ポジションと聞いて読み始めました。子供が凄惨な目にあうので、苦手な人は注意!
・これで…何を学べと!?
・海外文学故か、よく理解できない描写が頻出した
・年下の子達の存在がぞんざいになっていくのが驚き
・子ども特有の楽観性や考えのブレが良い
・後半の息つく暇もないスピード感、緊迫感が凄まじい
主人公は喜んだり昂ぶったりすると逆立ちしたり前転したり殴る真似したりする変な癖があるんだけど、後半は特にやらなくなった。子どもらしさを失ったというコトなのかな…?
最初は幼い子達の人数や名前を把握しようとするも、中盤は「おチビたち」とひとまとめに、後半はほぼ気にもしてない様子が衝撃だった。大体、こういうのって物語に絡まなくとも庇護対象としてそれなりに優遇されると思っていたので…。
お話としては…陰鬱な気持ちになるものの、サスペンス的な強烈な楽しさがあると思います!
【よく理解できなかった表現の引用】
“いちばん高いところに発育の悪い椰子の木が何本かしがみついている珊瑚礁が、空中に浮きあがり、震え、ひき裂かれ、電線をつたう雨粒のようになり、並んだふぞろいな鏡の破片に映った像のようになった。”
無人島の海の描写。波が高くてサンゴ礁が見えたり沈んだりする様を表現しているのだろうか…?海外の南国をよく知らないから分からないだけの可能性もある。
【感動した表現の引用】
“ピンク色の唇がひらいている部分”
ほら貝の音が出る部分の描写。簡潔で細かい造形が伝わる、確かに!と思う表現。子どもらしさも伝わって良いっ
“午後の太陽が目に見えない矢をびゅんびゅん射おろしてきた。”
陽射しの描写。容赦無い熱と光が襲ってくる感覚をこうも分かりやすく書けるのか…と感嘆しました
Posted by ブクログ
無人島に不時着した少年たちが、始めはそこでの開放的かつ楽園的な生活を楽しむが、次第に理性を失っていき、平和な暮らしが崩壊していくという物語。本書の最も興味深い点はやはり、子供の内なる悪が徐々に現れてくる中でのリアルな人間描写にある。少年たちは最初こそ文明的な生活を営もうとするが、与えられた仕事の不履行や、のろしグループと狩りグループの間の意見の相違により、島内に分断と対立が生まれる。未熟な子供たちによる無人島での社会運営の、残酷ながらも現実味のある表現に加え、ガキ大将的なジャックやいじめられっ子的なピギーをはじめとした、現実世界にいそうな登場人物の造形は、読者に深い納得と共感を与えるように思われた。
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