窪美澄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
短編集。読んだことあると思ったらそのうちの1篇はアンソロジーで既読でした。
たぶん窪美澄さんの作品はアンソロジーでしか読んだことがなかったのでがっつり読んだのは初めてです。性愛が多いですがエロティックだとは思わなかったです。性は生と繋がってる、とあとがきで書かれていましたがそんな感じでした。
既読のおばあちゃんの過去話と、「父を山に棄てに行く」と「インフルエンザの左岸から」の裏表の話が好きでした。
う〜ん…と思った「バイタルサイン」ですが、まんまとタルコフスキーの『ノスタルジア』は観たくなったし、alice auaaかな?と思ったお洋服は好きでした。 -
Posted by ブクログ
さよなら・ニルヴァーナ 窪美澄
息が、出来ないほど何度もページを閉じ深呼吸をして、箸休めのために別の本を読み、また再開する。
途中まではB級小説に転落したか窪美澄?と苛立ちを覚えた。
やっていい題材かどうか、私が批評するものではないけど、二児の母親として、読む度に胸が締め付ける。
私が被害者の母親だったら?きっと死にたくなるんだろう。
私が加害者の母親だったら?死んでも死にきれないおわびになれないと思う。
大変な人生を歩んだ人に読んでほしい。希望を捨てないでほしいと思ったけど、結末はあまりにも残酷だったので、どう話せばいいか。
結局最後までちゃんと読まずにページを閉じました。
もっと大人 -
Posted by ブクログ
この本といい、前の「晴天の迷いクジラ」といい、表紙がイマイチだなぁ。
のっけから東日本大震災で、それに続くのが第二次世界大戦という話の展開に、これ本当に窪美澄かと思ってしまうが、読み進んでいけば、確かに窪美澄ぽくもなってきた。
戦争を経験して晶子がああいう風になっていくのは理解できる。
平原真希が最初は純粋に始めたことに途中から絡め取られていくのもこれも分かる。
そういう母親だったら真菜がああなっていくのかが、丁寧に書かれている割に、男の私には些か腑に落ちなかった。
以下は蛇足ながら…、、、
自分で上のようなことを書きながら浮かんでしまったのだが、それぞれがその世代を代表した生き方のように