窪美澄のレビュー一覧

  • トリニティ(新潮文庫)

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    紆余曲折を経て、決断と運が作用して出来上がる人生。そんな他人の人生の結果を俯瞰して
    こうすればよかったのに、あの人のああいうところが悪かった、結局こういう生き方が一番丸いとか
    考えてしまうのはやだな。

    物事はなるようにしかならないし
    一時は良くても最終的にはお金を無心するような惨めな暮らしになる、誰も周りにいなくなることだってある

    安全なところから他人に関してどうのこうのおもうのやめたい

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    2023年09月10日
  • 二周目の恋

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    二周目の恋ってなんでしょ。
    人気作家さんお揃いのアンソロジー。

    「最悪よりは平凡」島本理生
     妖艶な名前を持つ女の子は平凡を目指す

    「深夜のスパチュラ」綿矢りさ
     勝負のバレンタイン。彼氏は凄腕。

    「フェイクファー」波木銅
     着ぐるみ同好会。

    「カーマンライン」一穂ミチ
     アメリカと日本。離れて育った男女の双子の擬似恋愛。

    「道具屋筋の旅立ち」遠田潤子
     かわいいを振り切った女子は、カッコよく生きるのだ。

    「無事に、行きなさい。」桜木紫乃
    アイヌ語で アパンノ パイエ 「さよなら」がない民族

    「海鳴り遠くに」窪美澄
     程良い年齢の百合。

    二度目ではなくて二周目ってキーワードが難

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    2023年08月27日
  • ご本、出しときますね?

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    最近オードリーの若林さんにハマっており、たどり着いた一冊です。
    この番組見たかったなー。対談相手の作家さんも好きな人達ばかり!

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    2023年08月26日
  • ご本、出しときますね?

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    ◆心に刺さったワード◆
    ⚫一日の中に締切があると、規則正しく進む
    ⚫中途半端な人こそ自分を天才に見せようとして横柄になる
    ⚫仕事してる間は、自分の内側のことで悩まなくていい。それに、金銭が発生すると「社会に必要とされてる」と思えて、自分のなかの欠落感が埋まった気になる。その「必要とされてる感」を失う怖さ。今仕事がなくなったときに、その欠落とうまく付き合う 技術や、人間 力への自信がない。そこから来る 強迫観念かもしれませんね。
    ⚫強い心は強い肉体に宿る
     

    ◆読んでみたい本◆
    ⚫変な恋愛の短編を集めたアンソロジー 岸本佐知子 『恋愛小説集』
    ⚫肩の力を抜きたい人 森鷗外 高瀬舟
    ⚫世界の実相

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    2023年08月18日
  • よるのふくらみ

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    ネタバレ

    窪さんのふがいない〜……は好きなのですが、
    この話は生理的に受け付けない部分が多くて読むのが苦しかったです。しかし最後の結末には心が救われました。

    恋愛するとIQが下がるらしいけど、みひろと裕太があんな狭い商店街という世界で生きていながらも本能のまま結ばれたのは、正直素直に祝福できませんでした……。
    裕太はみひろへの気持ちが残ってるなら、なんでリサさんと結婚しようとした?ショウくんのお父さんになろうとした?
    みひろも、レスの苦しさがあるといえども性欲を抑えられずに裕太に会いに行った時点からすごく嫌でした。この女のどこがいいんやろ……??と思いながら、でも商店街で昔から一緒に育ってきたら惚れる

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    2023年08月13日
  • さよなら、ニルヴァーナ

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    装丁はやさしいい雰囲気に感じたけど、
    いろんな意味でショックをうけた。

    嫌な人物たちの登場。
    理解不可(私にとって)な母親(少年Aの母)、
    作家の妹(とても困るキャラ―)・・・・・・
    (ノンフィックションみたい)

    加害者を崇拝するということも私は最後まであまり理解できなかった。

    性的表現や、少年Aの殺害状況?ルーのネズミ実験?
    などあまりにもリアルすぎて気持ち悪かった。


    ※【この国のすべての病は、母親から起こる】 わぁ・・・
    心が痛い・・・

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    2023年08月13日
  • さよなら、ニルヴァーナ

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    忘れることも出来る。
    忘れずにいることも出来る。
    けれど忘れられないことがある。
    本当にあった凶悪事件を忘れかけていたけど
    こうしてノンフィクション×フィクションにして、色んな立場の色んな感情達が絡み合って想像してしまう。それが楽しかった。
    著者らしい描写もありながら著者らしくないなと思う部分もあり複雑な気持ちになったので星3。

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    2023年08月11日
  • たおやかに輪をえがいて

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    人生を変えた絵里子。娘の萌とやり直せたことは本当によかった。子供にとっても元の絵里子のように毎日義務のように家族のためだけに生きている母親より、楽しみながら前向きに生きている親の方がいいと思えるのだろう。しかし、みんな家族の世話や家事に追われる。現実は厳しい

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    2023年08月08日
  • いるいないみらい

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    妹が出産して母親にプレッシャーをかけられる女性、妻から妊活を告げられ不妊治療クリニックを受診する男性、子どもが嫌いな独身女性、子どもを亡くし離婚した男性、40を過ぎてダンナから養子を迎えたいと告げられる妻。
    それぞれのこどもにまつわる短編集
    ある程度の年齢になると結婚→出産→子育てが当たり前と思わされていた私たちの頃と違って、今はたくさんの選択肢があるからうらやましいけどみんなそれぞれの悩みがあるんだな
    昔は結婚すると平気で子どもはまだ?と当たり前のように聞かれたけど、今はデリケートなことと理解してくれる人が多い世の中になってよかった

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    2023年08月02日
  • たおやかに輪をえがいて

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    言いたいことも言わず、怒らず、我慢する絵里子に対して、逆に反発する娘の気持ちに共感。
    今時そんな主婦いるかなぁと思ったり。

    窪さんの『ふがいない僕は空を見た』もそうだったけど、ちょっと不甲斐なくても結局人間らしいのが一番なんですよね。

    正しいとか、優しいとか…
    もちろんそれは良いことだけど、自分を殺して、自分が何をしたいのかもわからなくなるのは違うかなと。
    他の人に理解されなくても、自分の幸せは自分で決めるべき!

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    2023年07月30日
  • アニバーサリー

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    3世代のそれぞれの女性。物語は震災が起きた日から始まり、それぞれの昔話へ。そしてその先に続いていく。戦争とか震災、親との確執、妊娠出産。劇的な展開があるわけではないけれど読みやすくさくさく読めた。誰にも感情移入出来る話ではなかったけど千代子さん好き。笑
    岸本は結局いい人では無かった。

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    2023年07月26日
  • 雨のなまえ

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    表題作と、「あたたかい雨の降水過程」はとても好きでした。
    他の収録作は、人間の狂気を感じて、窪美澄さんってこういうのも描くんだという感想。
    窪美澄さんの描く人間のどうしようもなさ、どうにもならなさが好きなので、それとは少し違う感じ。これはこれで好きではあるものの、いつも最後にある一握りの希望みたいなものが見つけられなかった。

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    2023年07月11日
  • たおやかに輪をえがいて

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    主人公となる専業主婦の絵里子は、結婚して20年近くなる52歳。
    夫の俊太郎、娘の萌の3人暮らしで、なんの疑問もなく、ごくごく普通の主婦として夫の世話と娘の子育てにと、あたりまえのように日々暮らしていたが、ある日夫の秘密を知ってからと云うもの、これまでの自らの人生に大きな疑問を抱くようになる。
    ある日絵里子は、夫が風俗に通っているのではとの疑惑が生じる。
    絵里子は、そもそも風俗とはどのようなものかも知らず、サイトで検索したりして実態を知る。
    がしかし、夫に真相を聞き出す勇気が絵里子にはなく、疑惑を抱いたまま悶々とした日々を過ごす。
    そんな絵里子の唯一の理解者である親友の詩織は、親身になって絵里子

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    2023年07月01日
  • アニバーサリー

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    長編のわりには、あまりおもしろくはなかった。
    晶子の章は、昭和の時代を生きる女性のドラマのようでそれはそれでおもしろかったのだが、真菜の章はなんだか・・・。
    真菜がどういう女性か最後までよくわからないというか。何を考えているのかわからないというか。
    それに引き換え、千代子はさっそうとしたハツラツとした人で、こういう人といれば真菜も少しは明るくなるのではないかと思った。
    ここまで書いてわかったけど、真菜には明るさがないのね。何を考えているのかわからないと私が思ったのも、明るさがないからだ。
    お母さんは元気でないとね。元気になってほしい。

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    2023年06月28日
  • たおやかに輪をえがいて

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    これからの10年をどう生きるか。
    30歳の誕生日を迎えたとき、わたしは真剣に考えた。20代はまだ若いので誰でもそれなりに可愛くいられるけど、30代は違う。それぞれの心の持ちようで、外見は人によって大きく変わっていくはず、きっとこれは女としての人生の岐路なんだって。
    ちょっと大袈裟かもしれないけど、これからもきりのいい数字の歳を迎える日に、わたしはそう思い続けるだろう。


    主人公の酒井絵里子は52歳。
    2歳年上の夫と、大学2年になる娘と暮らしている。あるとき、夫が定期的に風俗に通っている証拠を見てしまい、娘が歳の離れた男性と道ならぬ恋をしていることを知ってしまい、ショックを受ける。
    いったい自

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    2023年07月01日
  • ご本、出しときますね?

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    若さま一人のエッセイのほうがだんぜん面白い。
    暗くて、ネガティブで、面倒臭い部分がいいのだ。
    聞き役にまわると、気を使う感じが透けてみえるから

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    2023年06月07日
  • よるのふくらみ

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    ネタバレ

    何年も前に買って積読してた本。当時あんまり本を読まなかった私がなぜこれを買ったのかは不明。
    内容は読みやすくやすくするする話は入ってきた。
    みひろのセックスレスへの悩みに対しては理解出来るし、それで弟の裕太の所に行くのも理解は出来るがみひろから裕太の事が結婚するほど好きというのかあまり感じられない。この兄弟の母親は勝手に結婚の話を進めたりしてたりするような親なのに、今度は弟と結婚しますってなっても何も言わないのがすごいと思った。
    最後、圭ちゃんが京子と付き合うのはドラマとかでみんなハッピーエンドみたいな感じで誰かとくっつくみたいな無理やり感を感じた。
    最後はみひろと裕太の話がもうちょっと欲しか

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    2023年05月15日
  • クラウドクラスターを愛する方法

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    このところハマって読んでいる窪美澄さんの作品。
    表題作は、母との関係がうまく行かず、男性との関係もちゃんと自分の言いたいことが言えず、うまく築けず、でも久しぶりに会った母と母が再婚した若い男性とのひと時を経て、少し前を向ける。
    これきっかけに本人も買われるといいなあと思ったラストだった。
    この作品はなんだかちょっと世界に入り込みづらかった。

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    2023年04月04日
  • 黒い結婚 白い結婚

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    結婚をテーマに7人の作家が描いた作品の作品集。「黒い結婚」「白い結婚」と分かれていて、闇っぽい話の黒と、ポジティブな感じがしないでもない白。私は順番に黒から読んでいたが、もうずっとなんだか重たいもやがかかっているみたいな感覚だった。いわゆる理想形みたいな夢見る結婚、みたいなのが出てこなくて、結婚って碌なことないなと思いつつ、色々なことがありうるんだなぁとも思った。最後の「いつか、二人で。」でそれまでのどろっとしたもやもや感が救われた感じがする。

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    2023年03月26日
  • すみなれたからだで

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    「女による女のためのR-18文学賞」受賞後、性をテーマに依頼された作品群、短編9編。

    「父を山に棄てに行く」
    子供を亡くした経験があるライターが、老いた父親を施設に送る、その時。父と子供の父親も棄てる。
    「インフルエンザの左岸から」
    父を山にの後日譚。
    「猫降る曇天」
    東日本大震災時、別れた子供に水を届ける父親の悲哀。
    「すみなれたからだで」
    更年期以降の夫婦の現実感
    「バイタルサイン」
    義父とのインモラルな関係。別離の後、男の死期に立会い、これからの愛を探す。
    「銀色紙のアンタレス」
    夜に星を放つにも収録。高校生の現実感ある恋心。
    「朧月夜のスーヴェニア」
    この短編が一番好きかな。危険な地

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    2023年03月17日