窪美澄のレビュー一覧
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二周目の恋ってなんでしょ。
人気作家さんお揃いのアンソロジー。
「最悪よりは平凡」島本理生
妖艶な名前を持つ女の子は平凡を目指す
「深夜のスパチュラ」綿矢りさ
勝負のバレンタイン。彼氏は凄腕。
「フェイクファー」波木銅
着ぐるみ同好会。
「カーマンライン」一穂ミチ
アメリカと日本。離れて育った男女の双子の擬似恋愛。
「道具屋筋の旅立ち」遠田潤子
かわいいを振り切った女子は、カッコよく生きるのだ。
「無事に、行きなさい。」桜木紫乃
アイヌ語で アパンノ パイエ 「さよなら」がない民族
「海鳴り遠くに」窪美澄
程良い年齢の百合。
二度目ではなくて二周目ってキーワードが難 -
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◆心に刺さったワード◆
⚫一日の中に締切があると、規則正しく進む
⚫中途半端な人こそ自分を天才に見せようとして横柄になる
⚫仕事してる間は、自分の内側のことで悩まなくていい。それに、金銭が発生すると「社会に必要とされてる」と思えて、自分のなかの欠落感が埋まった気になる。その「必要とされてる感」を失う怖さ。今仕事がなくなったときに、その欠落とうまく付き合う 技術や、人間 力への自信がない。そこから来る 強迫観念かもしれませんね。
⚫強い心は強い肉体に宿る
◆読んでみたい本◆
⚫変な恋愛の短編を集めたアンソロジー 岸本佐知子 『恋愛小説集』
⚫肩の力を抜きたい人 森鷗外 高瀬舟
⚫世界の実相 -
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ネタバレ窪さんのふがいない〜……は好きなのですが、
この話は生理的に受け付けない部分が多くて読むのが苦しかったです。しかし最後の結末には心が救われました。
恋愛するとIQが下がるらしいけど、みひろと裕太があんな狭い商店街という世界で生きていながらも本能のまま結ばれたのは、正直素直に祝福できませんでした……。
裕太はみひろへの気持ちが残ってるなら、なんでリサさんと結婚しようとした?ショウくんのお父さんになろうとした?
みひろも、レスの苦しさがあるといえども性欲を抑えられずに裕太に会いに行った時点からすごく嫌でした。この女のどこがいいんやろ……??と思いながら、でも商店街で昔から一緒に育ってきたら惚れる -
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主人公となる専業主婦の絵里子は、結婚して20年近くなる52歳。
夫の俊太郎、娘の萌の3人暮らしで、なんの疑問もなく、ごくごく普通の主婦として夫の世話と娘の子育てにと、あたりまえのように日々暮らしていたが、ある日夫の秘密を知ってからと云うもの、これまでの自らの人生に大きな疑問を抱くようになる。
ある日絵里子は、夫が風俗に通っているのではとの疑惑が生じる。
絵里子は、そもそも風俗とはどのようなものかも知らず、サイトで検索したりして実態を知る。
がしかし、夫に真相を聞き出す勇気が絵里子にはなく、疑惑を抱いたまま悶々とした日々を過ごす。
そんな絵里子の唯一の理解者である親友の詩織は、親身になって絵里子 -
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これからの10年をどう生きるか。
30歳の誕生日を迎えたとき、わたしは真剣に考えた。20代はまだ若いので誰でもそれなりに可愛くいられるけど、30代は違う。それぞれの心の持ちようで、外見は人によって大きく変わっていくはず、きっとこれは女としての人生の岐路なんだって。
ちょっと大袈裟かもしれないけど、これからもきりのいい数字の歳を迎える日に、わたしはそう思い続けるだろう。
主人公の酒井絵里子は52歳。
2歳年上の夫と、大学2年になる娘と暮らしている。あるとき、夫が定期的に風俗に通っている証拠を見てしまい、娘が歳の離れた男性と道ならぬ恋をしていることを知ってしまい、ショックを受ける。
いったい自 -
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ネタバレ何年も前に買って積読してた本。当時あんまり本を読まなかった私がなぜこれを買ったのかは不明。
内容は読みやすくやすくするする話は入ってきた。
みひろのセックスレスへの悩みに対しては理解出来るし、それで弟の裕太の所に行くのも理解は出来るがみひろから裕太の事が結婚するほど好きというのかあまり感じられない。この兄弟の母親は勝手に結婚の話を進めたりしてたりするような親なのに、今度は弟と結婚しますってなっても何も言わないのがすごいと思った。
最後、圭ちゃんが京子と付き合うのはドラマとかでみんなハッピーエンドみたいな感じで誰かとくっつくみたいな無理やり感を感じた。
最後はみひろと裕太の話がもうちょっと欲しか -
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「女による女のためのR-18文学賞」受賞後、性をテーマに依頼された作品群、短編9編。
「父を山に棄てに行く」
子供を亡くした経験があるライターが、老いた父親を施設に送る、その時。父と子供の父親も棄てる。
「インフルエンザの左岸から」
父を山にの後日譚。
「猫降る曇天」
東日本大震災時、別れた子供に水を届ける父親の悲哀。
「すみなれたからだで」
更年期以降の夫婦の現実感
「バイタルサイン」
義父とのインモラルな関係。別離の後、男の死期に立会い、これからの愛を探す。
「銀色紙のアンタレス」
夜に星を放つにも収録。高校生の現実感ある恋心。
「朧月夜のスーヴェニア」
この短編が一番好きかな。危険な地