窪美澄のレビュー一覧

  • いるいないみらい

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    ネタバレ

    どのお話も、子どもを産むことや、子どもっていいよね、いつか欲しいよねみたいな結論に向かわないのが本当によかった。
    もっぱら自分の最近の悩みが、子ども欲しくないけど持たない人生を決断しきれてない、ということなので、子どもを持たない選択肢も肯定されたような気がして嬉しかった。

    個人的には「無花果のレジデンス」が好きだったかなぁ。
    妊活、大変なんだよね…めちゃめちゃわかる。
    最終的にひと息ついて、2人の関係が良い方向に向かいそうな終わり方をしたのがよかった。救われた。
    この後もしんどい時期がくると思うけど、旅でもしながらゆるりと妊活していってほしいなぁ。

    そうそう、この本では養子という選択肢が提

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    2024年09月27日
  • やめるときも、すこやかなるときも

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    いつかは必ず終わりを迎えるこの生活を、大切な人との時間を、もっともっと大切にしながら過ごしていきたい。そう思わせてくれる作品でした。

    "貝のむき身みたいな自分"か〜。

    26/2024

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    2024年09月26日
  • ぼくは青くて透明で

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    乱暴にくくってしまえば広義の意味ではBL小説なんだろうけど、なんかそう形容してしまうのは憚られるような。いろんな形の愛の話があった。

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    2024年09月26日
  • いるいないみらい

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    色々な事情で子どもがいない人達のお話。
    難しいことだし、子どもを持つ、持たないに正解不正解はない。
    だからみんな悩むし、未来を想像する。
    でも自分たちにとってどちらが正解なのかもちろんわからない。
    本書の話でも登場人物たちが明確な答えを出す訳ではない。
    ただ考えて悩んで、それでも日常を生きていく。
    そしてそれでも良いんだと肯定してくれているような気がする。

    今手にしているもの、今の幸せを大切に。
    隣にいる人とは怖がらずにしっかり話す。
    それが大切なのだと教えてもらえた。

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    2024年09月15日
  • ルミネッセンス

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    人が正気を失うさまが淡々と描かれていた。
    気持ちがざわつく話ばかりの短編集だった。
    この団地には住みたくないな、と思った。
    ホラーな鬱小説だった。

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    2024年09月10日
  • 私は女になりたい

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    取って付けたような理由をあれこれ並べて
    女である事をやめてしまいたくなる時もあるけれど
    それでもどうしようもなく女なんだよな私。
    と、本を読み終わってぼんやりと思っている。

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    2024年09月08日
  • やめるときも、すこやかなるときも

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    再読。
    出てくる人たちそれぞれに思惑がちらつくのがリアリティあった。でも壱晴さんも桜子さんも、早い段階からお互いを大切な人だと思ってるのは、あれ?いつの間にそんな感じになったんだろうと、追いつけない感じは少しあった。
    全体的に話の流れが早くて読みやすく、苦しい出来事もあったけど、最終的には素敵な恋愛小説だった。
    師匠と壱晴さんの造る椅子に座ってみたい。

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    2024年09月04日
  • ぼくは青くて透明で

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    章立ては登場人物の名前。
    それぞれの章で、それぞれの目線から語られるストーリー。
    本当はものすごい葛藤やドロドロした思いがあるんだけど、あえてその上澄みだけを語った、そんな印象。
    だからすごくきれいで、でも語られていない思いが透けて見えるようで少し哀しい、そんな話。

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    2024年09月01日
  • 朔が満ちる

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    まずこれだけ言わせてほしい。
    なぜ単行本の書影ままにしなかったーーーー!
    あの真っ赤な背景に斧一本。
    衝撃的な書影だっただけに残念。
    少し久しぶりの窪美澄さん。
    今回は自分と作品のジャンルが相性悪かったなぁぁ
    毒親。暴力が日常茶飯事の父親の元に生まれた主人公。
    生みの親に捨てられて施設で育ったヒロイン。
    "私たちは同じ"みたいなセリフ、
    この背景で言われてしまうとどうしても安っぽく感じてしまうのよ…(これは完全に個人の意見)。
    勿論救いのあるお話でしたが、
    史也と梓は最後の最後まで同志以上恋人未満でいて欲しかったな〜共感性が無いとなかなかハマれない。

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    2024年09月01日
  • ぼくは青くて透明で

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    窪美澄さん2冊目です
    前に読んだ作品もよかったので
    次何読もうかな、、と思っていたら
    1年以上経ってしまっていました


    海と忍の恋の物語。
    いろんな人の視点で語られていて
    それ以外にもいろんな生きづらさが描かれています。


    2人は強烈に惹かれあっていて、
    純粋な愛に胸を打たれます。

    ただ好きなだけなのに
    なんでこんなに苦しまないといけないんでしょうか。
    なんで空気のように、目立たないようにしてないといけないのでしょうか。


    なんでも持っていたように見えた忍が、自分らしくあることが苦しくて、海のことを羨ましく思う。そして追い込まれていく。普通に生きる難しさってこういうことなんだろうなと思

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    2024年08月30日
  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

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    2013年(第6回)。6位。
    いろんな目にあって、迷ってる3人と迷ったクジラの話。
    人間がクジラを救うとか、おこがましいね。すべて自然の摂理。
    って、由人くん、きもい。ミカかわいそうw
    ののか、会社がんばれ
    まさこ、親と離れるは正解

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    2024年09月02日
  • ぼくは青くて透明で

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    ネタバレ

    主人公は幼少期からかわいいものが好きな男の子で、高校生のときに男の子のことを好きになる。割と時間はかからず、相手の男の子も主人公のことを好きになる。いわゆるボーイズラブの活字にあまり触れたことなかったので新鮮だった。彼らの苦悩が描かれている。個人的にはその恋愛模様よりも、父子家庭で育った主人公を、実の子どものように愛し育て、彼の個性を尊重するた 美佐子さんの深い愛情が心に沁みた。比例するように途中でいなくなる父親の身勝手さに腹が立つ。

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    2024年08月25日
  • たおやかに輪をえがいて

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    ほぼ自分と同年代の作者が描く女性は、まるで自分のことを見透かされたような表現があちこちに出てきてイタイ。
    スーパーでそろえる色気のない下着で満足し毎日夫と大学生の娘のために家事をする、「ただのおばさん」が、夫が風俗に通っていることを知ったところから物語は始まる。
    完璧に「姉」キャラの絵里子。言いたいことを胸におさめ、ただ嵐が過ぎ去るのをじっとがまんして。
    「どうして怒らないのか」と後で娘に言われる。それから、こどものころからなんとなくなじめなかった母親にも「何か言うのが怖かった」と。
    そんな絵里子が、希望を抱けない自分の未来に疑問を持ち、親友詩織の理解を得てとうとう家を出る。レズビアンの詩織や

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    2024年08月21日
  • やめるときも、すこやかなるときも

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    ネタバレ

    主人公二人の視点がから物語がすすんでいく構成。それぞれの過去や心情が読んでいくにつれてわかってきて、感情移入できる。自分的には桜子の方には共感できるところがあり、涙した。壱晴の方は、さすがに気持ちを想像することしかできないものの、大変なものを背負いながら、その切ないトラウマ経験の元となった人と似たような女性にまた惹かれていく、この男性の運命と、その人との結婚を決意することによって、過去と罪悪感と精神のカタルシスを得るという、ハッピーエンドな物語。これからの二人には、明るく幸せな未来があるはず!

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    2024年08月21日
  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

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    軽く読めたけど、七海ちゃんに感情移入してしまってしんどかった。
    類くんのお母さんとか。
    近所にぜんじいみたいな人が居たらいいな。

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    2024年08月19日
  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

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    団地に住むみかげと姉の七海。
    ネグレクト、貧困、いじめ、孤独死、自殺、夜の学校、夜の仕事
    世の中の普段は見えてない、見ようとしていない暮らしにスポットを当てた話
    決して不幸ではなく、友だちや助けてくれる人もいて救われた。

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    2024年08月19日
  • トリニティ(新潮文庫)

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    久しぶりに再読。
    どう生きるかは正解がないなぁと、この本読むと思う。もちろん時代も違うし、今は選択肢もめちゃめちゃ増えてるのかもしれないけれど、
    欲しい物全部望む人もいれば欲さない人もいるし、タイミングで気持ちは変わるし。でも何かを決めるその選択が正しいのか知りたい、安心したい、でも誰かの答えが私の正解にも安心にもなる訳もない、と、とりとめもなく考えながら読んだ。
    いつでも誰だって大変なんだな、という感想にたどり着くのかも。

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    2024年08月16日
  • 妖し

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    ネタバレ

    10人の作家さんが描く怪異の短編アンソロジー。多種多様な怖い話。一体、どこからこんなアイデアが出てくるのかと驚きながら楽しみました。

    恩田陸『曇天の店』
    北陸の料理屋。開けてはいけない勝手口。フェーン現象がつれてくるカワケが人を狂わせる。ラストの夫婦の会話が不穏で、余韻たっぷりで終わる。

    米澤穂信『わたしキャベンディッシュ』
    バナナの種って貴重なんだなあ。シゲルはどんな味なのかしら。

    村山由佳『ANNIVERSARY』
    小2のときの儀式が35歳で効果を発揮?
    夫と息子と幸せに暮らしていたのに、少し違う世界で小2からやりなおし。新しい世界で新しい家族と幸せになっても、新旧、どちらも裏切って

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    2024年08月16日
  • さよなら、ニルヴァーナ

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    酒鬼薔薇聖斗でしたか。
    グロい描写、リアリティのある世界観、ドキドキワクワクして読んでいましたが、最後は放り出された感覚。考察していらっしゃる方のものを見て、なあるほど、放り出されていて正解か、ってな感じでした。

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    2024年08月15日
  • さよなら、ニルヴァーナ

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    ネタバレ

    結末は誰かが救われるわけでなく、読後感はあまりよくはないものでした。

     人の内部をみたいという欲求、それ自体は誰にでもある感情だと思います。犯人である人物は、それを物理的な手段をもってしか満たすことができない部分で、常人と相容れない考えの持ち主でした。
     ものを書くことで人の内部を覗こうとする女性作家の存在は、他人からは理解され難い感情を持つという点で犯人との共通点を持つものでした。この女性作家の持つ感情は、作者のこれまでの人生や考え方を強く投影させたものであると感じました。個人的にですが、終盤の女性作家の感情描写について、実在の残酷な事件を取り上げることへのエクスキューズに感じてしまいまし

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    2024年08月04日