窪美澄のレビュー一覧

  • たおやかに輪をえがいて

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    50歳をすぎると人生の残りを考えることが増えた。いわゆる定年という仕事の終わりが見えてくるのも大きい。そして比喩的な意味ではなく本当に体にガタが来始めることも影響している。今の生活がいつまで続けられるのだろうかと考えてしまうのだ。
    それは男としての機能についての不安も含まれる。自分はいつまで性的な男でいられるのだろうと。女性はどんな思いを抱くのだろうと想像することもある。この本はその一つの答えと言えるかもしれない。
    夫の風俗通いがわかりショックを受ける主人公の絵里子。彼女の感じた嫌悪、寂しさを男である自分は完全に理解することはできないかもしれない。でも、求められない悲しさやいずれ訪れる死との向

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    2023年04月26日
  • トリニティ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    中々のボリューム。会話文は少なめで地の文が多く、ハードな内容も相まって途中まで読み進めるのにやや難航。
    「女性の生き方の多様性」「好きなことを仕事にするとはどういうことか」的な主軸だが、「多様性を認めよう!」的な押し付けがましいものは感じられず、自分はどうありたいのか内省したいと思えた。
    決して華やかな内容ではなく、売れっ子クリエイターでも最期は寂しいものだ、というラストは生々しく残酷で、好みの作風だった。

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    2023年04月23日
  • たおやかに輪をえがいて

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    「それで、自分はどうしたいのか」
    悩み事、つい人に相談しがち。しかし、相談する時点で、ある程度自分の中での意思は固まっているものだと思う。
    何歳になっても、地に足をつけて、自分の人生を生きる大切さを感じた。

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    2023年04月09日
  • たおやかに輪をえがいて

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    最初は主人公の他人に流されて自分では何も決められない姿にイライラししちゃったけど、一人の女性が綺麗に強く成長していく姿がとても美しかった。

    かっこよく年取りたいな〜
    自分の見た目に気を使うのは大事、
    自分が一番自信ある格好で、めぐりめぐって自分を好きになる

    途中までは鬱屈としてたけど、終盤は爽快感味わえる素敵な物語だった!

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    2023年03月20日
  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

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    団地住みではなかったが、近所にはあまり穏やかでない住まいが密集する地域で幼少期を過ごしたこともあり、読んでいてとてもノスタルジックな気分になった。 あまりに不遇な環境の中、打ちのめされた姉妹が互いに思いやる中盤のやりとりは、深く胸に突き刺さる。
    切なさとともに、まさに未来に続くような希望もあり、温かい気持ちで読み終えることができた。
    宮崎夏次系さんの表紙も良かった。 ★4.5

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    2024年09月07日
  • 雨のなまえ

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    書店に平積みされていて帯も作者も見ずに手に取った。完全にタイトル買い。なんといっても雨が好きで雨とタイトルにつ本はとりあえず手に取るし曲も聴いてみる。
    雨が好きだという認識を持ったきっかけになった本が、「雨の名前」という写真集だった。
    この短編集のなかにその本が出てきたのは創作だろうか、それとも作者もひょっとしてその写真集を見たのだろうか。
    とにかくその本(のタイトル)が出てきた場面ではほくそ笑んでしまった。冒頭のちょっと刺激的な描写に最初は引いたけれど。
    窪美澄さんは初めてだけど、そうか、「女による女のためのR-18文学賞」受賞作家なのか。ちょっと納得。
    きっとワタシと同世代の女性に違いない

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    2023年02月23日
  • 恋愛仮免中

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    5人の作家による恋愛アンソロジー

    奥田英朗 「あなたが大好き」
    窪美澄 「銀紙色のアンタレス」
    荻原浩 「アポロ11号はまだ空を飛んでいるか」
    原田マハ 「ドライビング・ミス・アンジー」
    中江有里 「シャンプー」
    の5編が収録されています。

    窪美澄さんの作品を楽しみにしていましたが2016/10/17に刊行された「すみなれたからだで」に収録されていた物で少し残念でしたが、それでも再び読み返したらやっぱり好きだなと感じました。
    16歳の男女のすれ違う繊細な恋心にドキドキしたり、おばあちゃんの家や海、龍宮窟の風景が脳内映像に浮かんで来たり、おばあちゃんの作るおにぎりが食べたくなったり、終始無駄

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    2023年02月17日
  • トリニティ(新潮文庫)

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    最初はなかなか入ってこなくて読み進められなくて時間がかかってしまった。でも、次第に3人の人生にのめり込むように読んだ。いわゆるライフプランみたいなものを考えている今、とても考えさせられる。

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    2023年02月15日
  • すみなれたからだで

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    揺れ動く人間関係と「性」、それについて登場人物の心理描写を緻密に書いているのが窪美澄先生らしくてとても好き。
    あとがきに
    「それでも「性」の先に「生」がつながっていることは書けるのではないか。私が小説家として生き延びていくためには、それが大きなテーマになるのではないか、という思いがありました。」
    と窪美澄が書いていることがとても印象的だった。

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    2025年12月06日
  • アカガミ

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    こんなにいい待遇でどんな結末が待っているのだろうと怖さを感じながら読んでいたら、驚愕のラストだった。
    アカガミの子にならなくてよかったとサツキと同じように安心した。

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    2022年11月28日
  • 雨のなまえ

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    どこにでもいそうな普通の人たちの、でもどこかしら歪んだ感情や欲望を淡々と描き出した短編集。
    なぜそこでそんなことをしてしまうのか、そんなことを言ってしまうのか。
    自分でもわからないけれどそうしてしまうことってあるよな、と思った。

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    2022年11月15日
  • 雨のなまえ

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    雨のなまえ。と言うタイトル通り悲しいお話の短編集。最後のお話は少し温かいお話でよかった。他のお話は悲しいしどろどろしているけれどリアルで本当に起こっていそうな物語だった。続きをもう少し読みたくなった。

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    2022年10月27日
  • トリニティ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    女性の人生を描く内容大好きなのもあり、すっかり引き込まれて読みました。

    なんでも完璧にはいかないけど、3人とも、何を手に入れたいか認識して、自分の人生を生きた実感があったんじゃないかなぁと思いました。

    最近身のまわりで思うところがあり、人間関係の中で自分が一番だと感じさせてほしいと思う感情のやっかいさに、疲労感。

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    2022年10月22日
  • すみなれたからだで

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    読み応えのある短篇集だった。
    生きている限り切り離せない「生と性」がおそらくテーマで、そこに「死」のエッセンスが加わってくる。

    自分自身歳を重ねて思うのは、まさに「すみなれたからだ」で何十年もこの身体と付き合ってきているのに、いまだに掴み切れない…というか、歳とともに変化してゆく部分を実感せずにはいられないということだ。
    太りやすくなる、疲れやすくなる、など加齢とともに表れやすい一般的な変化もあるし、女性ならば生理や出産などでの変化は人それぞれで、同じ女性同士でさえ理解し合えないことも多々ある。
    そこに男女の性愛が加わろうものなら、悩み、虚しさ、過去に対する思いなど、様々なものがないまぜにな

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    2022年10月16日
  • ご本、出しときますね?

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    西加奈子、朝井リョウ、長嶋有…。小説家は普段何を考え、どうやって作品を生み出しているのか。無類の本好き芸人・オードリー若林正恭と作家たちが“自分のルール”を語りつくす。BSジャパンの同名番組を書籍化。

    作家が何を考えているかがうかがえて面白い。

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    2022年10月14日
  • ご本、出しときますね?

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    これ、とても良かったです。
    私がまた読書にはまるきっかけになりました。
    いろいろな作家さんの人柄がわかり、作品に興味を持てます。

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    2022年10月13日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    主要登場人物の中で、なんだかんだで一番安定してそうに見えた卓巳が、一番再浮上の兆しが見えなくてびっくりした(松永のお兄ちゃんや田岡は脇役なので除く)。
    「妊婦である自分に気遣いを見せたので大丈夫だと思う」って発言があったんだけど、発言者が、あまり人間観察力があると思えないのっちーだからなぁ。
    もちろん台風の際の松永邸でも、いざとなるとしっかりした一面は見せているのだが、それが卓巳の本質なだけに、傷はあまりにも深いように見える。
    何より、本人の意思が見えないのだ。より過酷な環境にいる良太やあくつには、生き抜こうと言う意思が感じられ、上昇志向も芽生えてきた。七菜はズレているけど、深く悩まずしたたか

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    2025年10月21日
  • トリニティ(新潮文庫)

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    1960年代に出版社の新雑誌の編集部で出会った3人の女性たちのお話。
    まだ女性の大半が結婚・出産を機に退職するのが当たり前だった時代にイラストレーターやフリーライターとして世の中を渡っていこうとする妙子と登紀子に、事務職で入社し編集職に誘われたものの結婚を選んで専業主婦になった鈴子。
    3人の生活、結婚とその後、仕事振りが、昭和から平成の出来事とともに描かれる。
    妙子や登紀子にはモデルがあると知ってググってみたが、大橋歩という人も三宅菊子という人もまったく知らなかった。雑誌は「平凡パンチ」のようだが、私は「平凡パンチ」よりも「週刊プレイボーイ」のほうが好きだったもんなぁ。

    生まれも育ちも性格も

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    2022年10月06日
  • さよなら、ニルヴァーナ

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    窪さんの作品で初めて読んだもの。

    衝撃でしたね〜

    フィクションと書いてますが、これ本当なのでは?と思ってしまって、息を呑みながら読みました。

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    2022年09月23日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    共感できる人が多そう 登場人物がみんな普通に生きていたつもりなのに、「なんでこんな風になっちゃったんだろう」という感じがリアルで惹き込まれる。

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    2026年01月12日