窪美澄のレビュー一覧

  • 雨のなまえ

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    雨が絡んだ重苦しい話が多い。東日本大震災の影響も大きいのか。性描写はいらないんじゃないかと思う短編もあった。

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    2018年10月07日
  • アニバーサリー

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    「女」を主人公にした物語は、寂しくて、ヒステリックで、戦いの連続だ。

    戦後の混乱の中女性の社会進出を当事者として目指した晶子、美人料理研究家として確固たる地位を築こうと奔走する真希、真希の娘で父のいない子どもを東日本大地震直後に出産した真菜。この話は三世代の女性たちが抗いようのない世界の大波に揉まれ、懸命に息をし、明日へ手を伸ばす様を描いている。

    晶子はテレビの仕事に忙しい夫との間に二人の子を持ち、子育てがひと段落した後に自分の役割を社会に求めるようになる。得意な料理と天性のおせっさい焼きを武器に妊婦や新米ママを支えるマタニティプール講師という天職を得る。定年を超えてもなお続けるクラスで出

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    2018年08月06日
  • 恋愛仮免中

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    アンソロジー5作。
    いくつになっても大人でもぶきっちょなんだよ。
    クスってなったりハッとしたり。なんだかあったかい気持ち。

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    2017年08月04日
  • 恋愛仮免中

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    「あなたが大好き」奥田英朗 ★★★★
    「銀紙色のアンタレス」窪美澄 ★★★★
    「アポロ11号はまだ飛んでいるか」荻原浩 ★★★★
    「ドライビング・ミス・アンジー」原田マハ ★★★★
    「シャンプー」中江有里 ★★★★

    それぞれの作家さん「らしい」味のある短編集だなぁ~と思う。
    窪美澄さんのだけ既読で、ちょっと残念ーw

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    2017年07月13日
  • 恋愛仮免中

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    ネタバレ

    個人的によかったのは、冒頭の『あなたが大好き』。

    わたしも、3年くらい付き合ってる彼がいて、いろいろと、状況が似ていて、物語に入り込めた。

    新しく出会った人とデートを重ねながら、どうなるのかとどきどきして読んだけど、結局、今まで付き合ってた彼と結婚することになることになる。

    わたしの人生は、どうしましょうかね。

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    2017年07月11日
  • 恋愛仮免中

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    恋愛小説アンソロジー、だけど「恋愛!」って感じはどうだろう……家族小説とか青春小説ぽい作風の短編が多いかな。「ドライビング・ミス・アンジー」原田マハさんの小説初めて読んだけどこれ好きかも。そのうちほかの本も読んでみようかな。

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    2017年06月25日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    好きな作家さん勢ぞろいで、おまけに好きなテーマだったので、全部の短編を面白く読めました。窪さんの『朧月夜のスーヴェニア』 と花房さんの『それからのこと』が特に印象的。だけど、彩瀬さんの『かわいいごっこ』の主人公と文鳥の関係性もいいし、千早さんの『夏のうらはら』のツンデレっぷりも、宮木さん『蛇瓜とルチル』もアイドル好きの宮木さんっぽくて、結局やっぱり全部良かった。

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    2017年06月23日
  • 恋愛仮免中

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    ネタバレ

    アンソロジーって得意じゃないのだけど、結構よかった。奥田英朗が好きで読んだけど、やっぱり一番良かった。ほろりとさせられる。原田マハが描く女性はキラキラしてるなあ。

    恋愛仮免中って、そしたら私は仮免も取れてないかも笑。

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    2017年06月16日
  • 雨のなまえ

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    雨は止まってっていってもは降り続けていくもの.
    人の気持ちと似てて、残酷.雨がもたらすものは潤いだけじゃなくて、その人の暗部をゆっくりと滲みさせてしまうものなのかもしれない.

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    2017年05月24日
  • クラウドクラスターを愛する方法

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    17/05/18 (35)
    クラウドクラスターはつまりはお母さんのことなのね。お母さんを愛する方法、か。むつかしいね。

    ・私にも守護の天使がいるだろうか。
     ベッドに横になって左手を天に向けた。守護の天使がいるのなら、手を握ってと心のなかで思う。ベッドの上には天井の木目模様があるばかりだ。目を閉じると目の端から涙が流れて、耳の穴を濡らした。頭のなかに銀色のきらきらしたものが充満する。(P47 クラウドクラスターが愛する方法)

    ・「誰がどんなことを言ったって、さとちゃんが感じたことだけがほんとなんだよ。さとちゃんはね、もっとまわりに怒ったり怒鳴ったりしてもぜんぜんいいと思うよ。ときには荒れ狂

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    2017年05月18日
  • クラウドクラスターを愛する方法

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    世の家族がみんなハッピーファミリーではなくて、もがいている。最初の話のさとちゃんの我慢ぶりが他人事ではなくつらい。

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    2017年05月04日
  • 雨のなまえ

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    5編からなる短編集ですが、どの短編も息苦しいような、じっとりと湿っているような閉塞感があり、暗い。主人公たちは出口が見えないような状態で停滞し、倦んでいる。そんな状況での性欲には、厄介なものという印象しか持てない。最終話『あたたかい雨の降水過程』だけは、明るい兆しが見えるような気がするけど、それ以外の話は「ここで終わり?」というところで終わっていて、その後の彼らの人生は暗いものしか想像できない。窪さんは、本当に人間の嫌な部分の感情とそれに伴う性の問題を描くのが上手くて、上手いだけに物語に入り込むと気分が滅入る。

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    2017年03月24日
  • 雨のなまえ

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    希望も夢もなく、ただ一日を費やし成果を求めない日々を送る人たちを描く五編の短編集。
    降り続く雨の季節のような鬱屈した気分になる。もどかしさややりきれなさが重くのしかかってくる。こんな感情を呼び起こすのも、窪美澄さんのテクニックのひとつだと思う。特に『ゆきひら』で一気に落ち込ませた後、最終話『あたたかい雨の降水過程』の意外なエンディングに至る過程は見事。

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    2017年02月28日
  • アニバーサリー

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    時代ごとの苦難・逆境を乗り越える
    、やはり母親は偉大だなぁ。世代がクロスし出す終盤は爽やか、かつ温か♪。

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    2017年01月11日
  • クラウドクラスターを愛する方法

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    家族であること、家族になることの困難と希望・・・か。

    わかる部分もあるけれど、あまり共感したくない感じもするなぁ。

    同じ状況になりたくないというか・・・w

    普通とか、平凡とか、平常とか、一般的とか、認識にもよるけれど、そしてつまらなそうではあるけれど、そういうものって貴重だったりするのかもしれないな。

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    2017年01月07日
  • アニバーサリー

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    戦争を経験した晶子は、マタニティスイミングの指導員や食で妊婦たちと関わっていた。
    そんな中の一人に、料理研究家の有名な母を持つ真菜がいた。
    真菜は母の愛情に餓え、自分の体を傷付けることで学生時代を送っていた。
    時代は移り変わり、女性が働くことが当たり前となった世の中。
    子育て、母と娘の確執。
    小島慶子さんの解説も心に沁みる。

    2016.11.15

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    2016年11月16日
  • アニバーサリー

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    妊婦の水泳教室で教師をしている晶子は、3.11の震災をきっかけに生徒である望まない妊娠をした真菜を助けることになる。1章で晶子の人生を丁寧に描いているので、3章でお節介と言えなくもない晶子の行動が納得できるものの、2章で描かれている真菜の背景は何だか既視感があり、ありふれた物語のように感じる。3章の晶子と千代子、真菜の関係が良かっただけに、そっちの方をもっと読みたかったかな。結局、親は子供を選べないし、子供もそれは同様で、家族だからといって相性がいいとは限らない。絶対に正しい形なんてないんだな。

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    2016年06月17日
  • クラウドクラスターを愛する方法

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    キャッチアンドリリースの方が好き。
    子どものヒリヒリ感がすごくあった。
    ヒリヒリするけど、目が離せなくなる。

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    2016年04月05日
  • アニバーサリー

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    80歳間近のマタニティスイムのインストラクターとその人の気になる妊婦さんそれぞれの生涯のお話し
    東日本大震災のタイミングの出産なので、原発とかそれに関する内容も含む

    前半で晶子さんの幼少期からの戦争体験とか、自分の子供に関する事がしっかり描かれているので、現代の行動に説得力がある
    真菜さんは何というか、偏見というかフィクションの設定の王道通りの生き方なので、なんとも感情移入しにくい

    最後の方での共同生活の描写は何だか心が動かされる
    同情してるわけじゃないんだけどね、何だか感動したのです

    僕も昔は「こんな時代に自分の子を世に誕生させるのは可哀想だ」とか思ってた事もありましたが
    実際に自分の

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    2016年03月29日
  • クラウドクラスターを愛する方法

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    窪さんの本は何冊か読みましたが、、いつもどこか揺さぶられる様な感覚を覚えます。
    主人公のさとちゃんと同世代で、この物語も年末年始で、だから何かとてもリアリティを勝手に感じてしまいました。

    元彼と一緒に住んでいた頃に「食器を洗ってくれるかな?」という一言さえ言えなくて思い悩み。
    今の彼氏にも同じ様に小言に口をつぐみ、嫌いになるポイントが日々加算されはじめ、元彼の時と同じことを繰り返すことを危惧し。
    何だか見に覚えがある気がしました。笑

    家族という複雑な存在には私もけっこーひねくれた思いを持っているので、本文中の
    自分が重そうに抱えている荷物を「ほかに、もっと重い荷物を持っている人はたくさんい

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    2016年01月18日