窪美澄のレビュー一覧

  • 夏日狂想(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    おまえが死んだら、僕はどうやって生きていけばいいのか!

    ありふれた言葉なのになぜか沁みてしまった。
    橘だけでなく、水本もそう思ったんだろうと。

    なのに男たちは礼子を悪く書く。愛しているのに悪く書く。
    今の男たちも、自分の愛している人の悪口を友達に言うのだろうか。
    女たちも自分の愛している人の悪口を言うのだけれど。

    愛していることをいうと場が白ける。

    馬鹿らしいなと思う。

    悪口を言うとほんとうになるかもしれないのに。
    あいつは毒婦だとか。
    そんなことはないのに。そばにいたらわかるのに。
    そう思い込みたいだけ。

    愛は思い込み。
    思い込んだまま、自分に暗示をかけて、愛しきって欲しい。

    0
    2025年09月18日
  • 夜に星を放つ

    Posted by ブクログ

    星にまつわる短編集。
    一番ぐっときたのは、最後の「星の髄に」。
    離婚した両親、弟を産んで間もない継母、近所の老婆との日々が小4男子の視点で描かれている。
    今後悲しいことが起きても大丈夫なように、僕はもっと強くなりたい、という小4の言葉に、胸が痛くなった。
    強くなるべきは僕の周囲の大人たち。
    戦時中とコロナ禍をうまく絡めていてよかった。

    「真夜中のアボカド」は窪美澄さんらしい展開。
    この男もしや、という読みが当たった。

    0
    2025年09月16日
  • 夜に星を放つ

    Posted by ブクログ

    窪美澄さんの作品は初めて読みましたが、文体が好みでした。
    1話目のアボカドの話を読んで、号泣してしまいました。何故か私にはものすごく胸に迫るものがあり。
    解決しない、どうにもならない、孤独であっても、生きる。
    静かな文章に胸の隙間が暖められた気がしました。

    0
    2025年09月15日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    窪美澄さんの作品は久しぶりでした。
    性が中心のお話。
    性欲とか妊娠、出産とか。
    ほんとやっかいだなぁって思いました。
    自分の思い通りにいかないですもんね。
    そしてこの作品、解説が大好き重松清さんでびっくりしました。
    素敵な作品、ありがとうございました。

    0
    2025年09月08日
  • よるのふくらみ

    Posted by ブクログ

    特に後味いいとか悪いとかないですが、まあリアルな物語進行と感じました。

    言葉にできない違和感をうまく解消できるかできないか、よりよく生きていく上では重要なのかなと思うなど。

    0
    2025年09月01日
  • 水やりはいつも深夜だけど

    Posted by ブクログ

    家族は何がどうあればうまくいっている、と言えるのだろうか。
    当然のことながら人間が生まれて育っていく過程には教育だったり労働だったりその他いろいろなことに関わるし、その関わることのしわ寄せがすべていくのが家族という場なのだろうと思う
    それだけいまのこの社会では家族や家庭で担わなければいけない役割が大きすぎる
    求められる夫像や妻像、父親像、母親像、はては子どもの理想的な姿までもが社会から無言の圧力で求められ、そこから弾かれた場合のケアは家族がすることになる
    それなのに労働時間は長く、各家庭の働き手は時間もきつくて余裕なんてない
    家族にしわ寄せがいくとどうなるか、社会とのコンフリクトの狭間で揺れる

    0
    2025年08月31日
  • よるのふくらみ

    Posted by ブクログ

    生々しい性欲と愛情なのに純粋に好きになる思いも感じられて...個人的には好きな物語の終わりかたでした

    0
    2025年08月26日
  • ぼくは青くて透明で

    Posted by ブクログ

    窪美澄手法とでも言うのか、各章毎に主役が入れ替わる、前の章でダメなやつと思った人が次の章では見方が変わるみたいな感じ。で、最後はまとまる。

    LBGTQを取り扱っているんだけど、わざとらしくなくて良かった。

    0
    2025年08月20日
  • 私は女になりたい

    Posted by ブクログ

    タイトルに惹かれた。
    どういうこと?と。
    恋から遠ざかってる40代以上の女性なら共感できることばかりだと思う。
    戸惑いながらも女になっていく主人公が素敵だった。
    心温まる展開もあってすごく良かった。

    0
    2025年08月15日
  • よるのふくらみ

    Posted by ブクログ

    いまだに女性には性欲があることを認められずにないものにされたりする
    つるっとしたプラスチックみたいに思われがちだ。そこに生々しさはざらついたものがあると認識されない
    窪美澄さんの小説に出てくる女性たちはみんな生でざらついてて、汗ばむ皮膚の下に血がどくどくと流れているのを感じる
    自分の性欲に振り回されて、もがいている女たちが愛おしい。性に主体的な女性はいまだに奔放では好意的に受け取られることが少ないと思う
    だからこそ、こうして自分のなかにある性欲の存在を認めたうえでそこにもがいている女たちの生き様を読めることがうれしい

    0
    2025年08月07日
  • 私は女になりたい

    Posted by ブクログ

    48才美容皮膚科医の主人公が14才歳下の男性と恋に落ちる話。こういう設定の本を初めて読んだので新鮮だった。
    自分は成人さえしていればひとまわり以上歳下の男性を好きになってお付き合いしたっていいじゃないかと思ってしまうが、人によっては年甲斐もなく恥ずかしいと思うのであろうか。
    短い人生。自分が好きになった人が自分のことを好きでいてくれることがどれほどの奇跡かと思うから、年齢になんてとらわれる必要ない。雇われ院長として仕事もバリバリ頑張る主人公に肩入れして、応援して読み進めていた。そのため、後半の展開がつらすぎて絶望、気分悪すぎて目眩してくる。わたしだったら立ち直れない、人生おしまいくらいの出来事

    0
    2025年08月05日
  • やめるときも、すこやかなるときも

    Posted by ブクログ

    かなりの人間不信な自分でも、一人の人とじっくり向き合いたいなぁと思わせるストーリーだった。各々の心理状況や生活環境の描写から二人の関係性を間接的に投影していく文章展開が心にしみた。

    0
    2025年07月09日
  • 夏日狂想(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    窪美澄さんの描く女性って、なんでいつも無様で必死で愛おしんだろうなと思うんだけど、それはきっと出てくる女性が自分の意思を持って、自分で選択したという事実を揺るがないものとしているからだろうと思う
    選択したことが上手くいってもいかなくても選んだのは自分、それが何より自分の尊厳を守る。モデルは長谷川泰子で中原中也と小林秀雄との関係で知られている
    長谷川泰子は二人の男を弄んだ毒婦と言われることが多いが、彼女にも晩年というものがあり、ただ二人の男のあいだにいた女というわけではない。その後の彼女の人生はどんなものだったろうというのを恋愛小説の名手である窪美澄さんが血肉の通った一人の女性として描いてくれた

    0
    2025年07月03日
  • 夏日狂想(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    中盤まではなかなか話に入り込めずもう少しで読むのをやめてしまうところでしたが、水本の死の辺りから一気に引き込まれ、後は一気に読まされました。戦争の記述では昭和天皇への怒りが生じ、広島訪問での学校の悲劇には涙が止まりませんでした。最初の本が売れた後からのエピローグの様な最終盤は沁み沁みと心に深く届き、とても良い本だったと思います。

    0
    2025年07月02日
  • 私は女になりたい

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    窪さんの抉られるような
    火傷中のような
    あの人物描写は感じず、
    圧倒的な少女性を感じた
    のめり込んで読んじゃった

    絶対一緒になってほしかったので
    最後はすごーく嬉しかったし、
    映像がありありと浮かんだ

    仮装した馬鹿たちの中心で愛を叫ぶ!2人の結婚式
    ブーケトスやんね、あれは

    0
    2025年06月25日
  • 朔が満ちる

    Posted by ブクログ

    色んな不幸で絡まりまくった糸を丁寧に解いていくように進んでいく。

    親によって不幸な幼少期を過ごした人達が大人になって、いざ親と接した時に、爆発する感情、乱暴なシーンもあったけど、酷いとも思えない内容。

    綺麗事だけじゃない、人間的な内容は、さすが窪美澄先生です。

    0
    2025年06月23日
  • トリニティ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    努力して才能を開花させた2人の女。共に伴侶がいる。1人は夫との生活を築くために働き、もう1人は子供も母親も養うために身を削る。それでも、夫や子供には疎まれる。一方、専業主婦として家族を支えている女。夫が働いて生活費を稼いでいる。それが臆して遠慮がちに日々を送る。稼ぐ/支えるどっちの立場だろうが当人がどちらかに大きく振れてしまうと噛み合わなくなってしまうのか。どちらが稼ごうが有名になろうが気にすることなく支え合って行くことは難しいのか?お互いを思うあまりの結果が幸せで無いのは何とも言いようがない。次の世代がそれを反面教師にして人生を楽しむべし。

    0
    2025年06月19日
  • たおやかに輪をえがいて

    Posted by ブクログ

    言葉を飲み込む瞬間が積み重なると、それがやがて歪みとなり、軌道を修正するのに時間がかかることを知った。だからこそ、自分のためにも、将来の家族関係のためにも、感じたことは言葉にして伝えるべきだと思う。
    主人公が自分を取り戻していく姿は、何歳からでも自分次第で変わることができるのだと教えてくれる。今からでも、自分自身を大切にする習慣を身につけていこう。

    0
    2025年06月16日
  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    壊れかけた3人の主人公達の物語。結構、重いお話ですが3人のキャラが憎めなくて、何とか立ち直って欲しい思いでページをどんどん進めることが出来ました。でも、前半はしんどかった^^;

    0
    2025年06月16日
  • 水やりはいつも深夜だけど

    Posted by ブクログ

    久々の窪さんの作品でした。それぞれの日常を淡々とかかれている作品。はっとするようなことがあるわけでないが少し幸せな余韻が残り良かったです。

    0
    2025年06月14日