窪美澄のレビュー一覧

  • ぼくは青くて透明で

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    「普通の」昭和的感覚をもつ家庭で育った忍と、忍とは対照的な環境で育った海が出会って、恋に落ちるストーリーが、彼らに関わる人たちの目線からも展開される。美佐子さんの海を大切に思う気持ちに共感。

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    2025年02月12日
  • じっと手を見る

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    最後の浅井リョウの解説が内容をより深く心に刻む。明るい話ではないが、誰でも持ってる人の裏側に潜む複雑なヒストリーが描かれている。30代後半のパートナーと交際したり身内の死を経験した人の方がより過去の自身の経験と照らし合わせて感情を想像しやすいのではないだろうか。
    意外とキレイな生い立ちだろうと思っててもダークな家庭環境や不幸な出来事を経て大人になってる人も結構あったりする。。

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    2025年02月04日
  • じっと手を見る

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     『夜に星を放つ』で直木賞を受賞(2022)した窪美澄さん。本作(2018)も直木賞候補作だったのですね。本作を"恋愛小説"と狭義に解釈すると、評価は下がるかもしれませんが、個人的には肯定的に受け止めました。

     語り手が、登場人物ごとに一人称視点でリレー式に変わる7話の連作短編集です。そもそも人は多面的で、同じ言動へも受け止め方が多様ですね。視点が変わり、読み進めるごとに曖昧な印象の輪郭が鮮明になったり、批判が共感になったりその逆も…。

     ただ、どの登場人物にも共通点が感じられます。それぞれ生きづらさを抱え、居場所を探し、人の温もりを求めている点です。表面的には安易な方

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    2025年01月31日
  • さよなら、ニルヴァーナ

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    読んでいる間も、読み終わった今もずっと考えてる。
    でも、やっぱり理解や共感は難しい。
    だからといって何故か放り出せない感情が付き纏う。

    こんなにも複雑な気分なのに、またすぐ読み直したくなってるのは何でだろう。
    なんだかすごい力….魅力?いや、違う、魔力を持った作品だ。

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    2025年01月20日
  • 水やりはいつも深夜だけど

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    6つの短編。うまくいかない家族の毎日を描いています。

    セレブママとしてブログを発信しながらも、周囲の評価を気にして怯える主婦。
    子育てで、自分なりにできることをやっているつもりなのに、妻や義両親からうとまれる夫。
    娘の発達障害を疑い、自己嫌悪に陥る主婦。
    出産を経て変貌した妻に違和感を覚え、若い女に傾いてしまう夫。
    父の再婚で突然やってきた義母と義妹。家族になることに戸惑う娘。
    前編の連作。彼女の家族に刺激を受けながら、自分の歪んだ家族を受け入れて向き合おうとする息子。

    夫婦や家族はうまくいくことのほうが少ないと思います。幸せそうに見えても綻びはあって、理想どおり、不満もなく暮らしている人

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    2025年01月20日
  • やめるときも、すこやかなるときも

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    「全部話してから始めたい」
    なんのために?
    過去の、自分を支配してる気持ちを整理したい?
    始まらないかもしれないのに?

    だけど気持ちの整理は誰かに言われることでもなく、期日を決めることでもなくちゃんと自分自身と向き合って乗り越えなくちゃいけないからね

    純愛小説とあるけれど一番の純愛は哲先生じゃないのかなw

    タイトル買いだったけど、もう少し深くても良かったかな?
    結婚の誓いって多くの人は特別で、“一生に一度”と思ってするものだろうからね

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    2025年01月18日
  • 水やりはいつも深夜だけど

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    どの短編も読みやすいしおもしろかった。
    共感できるというか、ウルッと涙ぐむくらいなところもあり、よかった。
    いろんな人生を垣間見られる、スライスオブライフ系の作品です。

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    2025年01月17日
  • 私は女になりたい

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    誰にでもある心の穴、何かの拍子にぽっかりと空いてしまって、タイミングよく埋めてくれそうな人がいたら頼ってしまう‥
    難しいけど、恋は直感、フィーリング(だと私は思ってる)なのでね、仕方ないよね。
     
    もう一度女になりたい。そんな風に思える最後の恋。
    子供の目線で言ったらなかなかグロいけども、女目線でいったらすごく幸せな事だよね。
     
    人を愛し、人に愛され、誰かと共に人生を歩む。
     
    当たり前のように多くの人が営む図だけど、一つ一つが奇跡の集まりで、すごく素敵なこと。
     

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    2025年01月16日
  • たおやかに輪をえがいて

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    窪さんは女性を書くのが上手い。いつもなら窪さんの書く女性が好きだと読み始めてすぐに思えるのだけど、自信のない専業主婦の絵里子の日常から始まるこの物語を、この主人公を、好きになれるか不安になった。
    主人公絵里子、そしてその友達詩織の年齢が50歳。同じ50歳でも全く違う生き方をしている2人の描写が対照的で、自分が50歳になったときどうなるんだろうか…とぐるぐる考えてしまい話が頭に入らなくなってしまった。きっとそれはわたし自身も絵里子のようになってしまう未来があるんじゃないかと思ってしまったから。結婚していないし主婦でもないけど、生き方の姿勢が後ろ向きになってしまうんじゃないかと思ってしまったから。

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    2025年01月12日
  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

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    正子の話は苦しくなりました。母親の愛情も行き過ぎると毒です…でも由人の母のように無関心過ぎても毒…匙加減が難しい。
    妊娠してからの野乃花の母にも気持ち悪さを感じました。彼女が逃げ出してからその母がどうしたのかが気になります。

    最後は3人とも前向きに人生を歩もうとしているところが救いでした!

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    2025年01月09日
  • 妖し

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    面白かった。
    なんとも言えない不思議な妖しい話ばかり。
    特に恩田陸さんの金沢の話が好きだ。恩田陸さんのユージニアも金沢が舞台だったな。なんとも印象に残る話だった。恩田さんの、金沢に対する特別な思い入れを感じる。
    ちょっと乙一さんのような妖しいオムニバスだった。

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    2025年01月05日
  • ぼくは青くて透明で

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    自分らしくいることの難しさ。嫉妬や世間体、家族の反対、好き同士なのに広がる距離。恋愛に悩みはつきものだけど、同性同士だからこその悩みに胸がチクチクしました。生きづらさに悩みながらも一緒に人生を歩みたい人に出会って、全力で愛するって素晴らしい。

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    2025年01月03日
  • じっと手を見る

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    「好きな季節は」と訊かれたら、僕なら晴れた冬の日と答えるだろう。
    風の穏やかな理想的な冬晴れの午後、自宅から歩いて20分ほどの公園の、丘の上にある展望台からの眺めが目的で出かけてみる。この時間なら夕陽を受けた街並みの風景を望むことができるだろう。大いに期待して丘を登り、いざ眺望をと、その瞬間から、すでに西に傾きかけた日差しが雲に遮られてしまった。展望台から見渡すコントラストが失われた街並みの眺めは期待外れで、ため息が出た。西寄りの空に浮かんだ、比較的大きなひと塊りの雲は、日没までそのまま居座り、よりにもよってその日の午後の最後の光を隠し続けた。
    「結局、僕はそうなんだ」すでにどこかの時点で諦め

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    2025年01月03日
  • やめるときも、すこやかなるときも

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    「やめるときも、すこやかなるときも」

    結婚の誓いの言葉であることは最初は知らなかった。知ったあと、このタイトルの重み、そして結婚ということの重みが感じられる。

    相手が病んでも、健やかであっても、一生添い遂げる覚悟があるのか?

    盲目的になることではない。桜子のなかにも壱晴のなかにも、複雑で暗い部分がある。付き合うと決めたのは、各々の目的があり、必ずしも純愛ではない。激しい熱愛も持たなくて、会うたびに付き合い方を模索しているような恋愛模様。心の傷のかさぶたが剥がれるときは、試練が来るときである。

    「やめるときも、すこやかなるときも」とは、結婚というものには、性格と習慣の調整もあれば我慢もあ

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    2024年12月29日
  • 私は女になりたい

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    ネタバレ

    窪美澄氏の著作を読むたびに性愛の小説が上手だなあ…と感じる。直木賞作家に向かってなんてことを言うんだという話だけど
    理性ではわかっている、でも心が情動が泊まらない、止められないという人間が本当に愛おしい。窪氏の小説にはそういう人たちがよく出てくる
    私は理性的な人間が好きだし自分もそうありたいと覆うが同時に感情も大切だと思うし感情こそが人間だと思っているので人間臭い登場人物がたくさん見られる作品は好きだ
    直接的なタイトルもすごくいい。私はフェミニストだという自覚があるがこういう恋愛をする女性の話も大好き
    たぶん嫌いな人も受け入れられないひともいると思う。主人公のように大人で自立もしている女性が一

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    2024年12月29日
  • じっと手を見る

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    ネタバレ

    梅雨のようなじっとりとした空気が物語全体に漂っていたが、繊細でリアルな描写のおかげでかなり読みやすい恋愛小説だった。性描写も多々あるが、私としては綺麗でいやらしさがなくて良いと感じた。

    私はどちらかと言えば宮澤や仁美ではなく、日奈や海斗に近い生活をしているので、職は違えど共感できる部分が多くあり感情移入してしまった。休日はショッピングモールに行き、特別欲しくもないものを買ってストレスを発散する。恋愛も身近な人と。生活水準が同じくらいの人でないと関係を続けて行くのは難しいし、日奈たちもそういう感じなんだろう。

    恋愛模様と生死がいつも隣り合わせで、恋愛の浮ついた様子があまり描かれていなかったの

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    2024年12月27日
  • 二周目の恋

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    二周目の恋ということで、ほろ苦い大人の恋物語を想像したけど、全ての短編がそういうわけではなかった。「海鳴り遠くに」の描写が綺麗だった。

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    2024年12月15日
  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

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    かつて、この国では庶民の殆どは貧しかった。
    貧富の差が激しくなってきたのはいつごろからだろうか。

    父が亡くなり、母はまだ10代の娘二人を置いて家を出ていった。
    体の弱い妹はパン屋のアルバイトをしているけれど、そんなにお金にならない。結局は姉の働きで生活している。
    ある日、妹がおじいさんに声をかけられて団地警備員になる。
    二人で、団地に住んでいるお年寄りを見回るのだ。
    やがて妹の二人の友人も団地警備員に加わる。
    友人もそれぞれに訳ありだ。
    一人は在日韓国人で、もう一人は吃音者。

    おじいさんの存在が、彼らが今後生きていく上で大きな力になるだろうと思う。

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    2024年12月10日
  • 二周目の恋

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    小説のアンソロジーというものを初めて読んだけど、新鮮な感覚だった。当たり前だけど一作一作作者が違うから作風も文体も全然違っていて1冊のなかで色々なテイストを楽しめてよかった。
    特に一穂ミチさんと窪美澄さんの話が好き。

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    2024年12月08日
  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

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    久々に読んだ窪美澄さんの本。
    団地で姉妹だけで暮らしていた中、団地警備員としていろんな家に関わっていく。それはぜんじろうさんも3人にしても、その家の人のためじゃなく、自分のためであることを各々意識しながらやっているのがいいなと思った。
    未来はキラキラしていそうで、現実にまみれていることを感じた。

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    2024年12月05日