窪美澄のレビュー一覧

  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

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    リアルな絶望さを書くと同時にいのちのたしかさを表現する窪さんの作品が大好きだ。

    なんでもいいからとにかく生き続けよう。
    母親になる覚悟が随所に散りばめられていて今の自分にとても刺さる。

    【なーんにも我慢することはなか。やりたいことをすればよか。そのために生まれてきたんだよ】

    【母親っていうのはつくづく心配することが仕事なんだなあ】

    【絶対死ぬな。生きてるだけでいいんだ。】

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    2026年05月05日
  • じっと手を見る

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    人の幸福・不幸が色濃く詰まった感慨深い短編集だった。他人を傷つけ自分を傷つけながら、自分の嫌な醜い部分に向き合って、それでも幸せになるために起伏が多い道程を歩もうとする人間という生物の本能と生への執着を感じた。

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    2026年05月05日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    全部の章話はつながっているが主人公はそれぞれ違う。しかし、この物語を通して人間の持つ「やっかいなもの」がテーマになっている。私たちが日々感じているやっかいさ、それを見事に私たちに気づかせてくれる作品だった。初めはこの本のタイトル「ふがいない僕は空を見た」のふがいない僕の意味がよくわからなかったけど、「やっかいなもの」を持った私たちはその通り「ふがいない僕」なのだと理解できた。この作品がデビュー作だとは驚きだ。他の作品も読みたい。

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    2026年05月04日
  • 夜に星を放つ

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    ネタバレ

    コロナウィルスが流行し出した時が舞台となっている。
    こんなこともあったな、閉塞的な先の見えない時期だったな、皆がマスクをつけ、距離を取り、街から人が消えたような孤独感がそこにはあった。
    この物語も別れや孤独感が充満しており、息苦しさを感じながらページをめくっていた。
    一見救いがないような気もするが、このような時代だからこそ人の温もりを求める人間の性のような物が垣間見え、別れがあったからこそ変化していく人たちがいた。
    星座にも物語はあるし、この世界にも人がいるだけ物語がある。皆苦しみを抱えつつも何かに縋り生きていかなければならない。
    今ある幸せを大事にしなければならないと自分と向き合えた一冊。

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    2026年05月04日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    ネタバレ

    はじめはかなり生々しくエロティックな描写に驚いたが、後半につれ、人々それぞれが持つ”性・恋愛”に対する欲求の果てしない”やるせなさ”に深く共感できた。

    登場人物それぞれが、
    誰かから見たら良い人生・生き生きとした人生
    に見えても、個人個人のその”やるせなさ”
    のせいで、人生が時に大きく変わってしまうことがある。

    この本は、何か、元気づけたり・エネルギーをくれるようなメッセージ性があるかと言われると微妙なところではある。

    しかしながら、
    「人間って、そういうものだよね」と、
    個人個人については、私も完璧でなく、あの人も完璧ではないことを改めて受け止めることができるように感じた。

    ”悪い出

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    2026年05月03日
  • 君の不在の夜を歩く

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    高校時代連んでいた男女5人組。約20年後、その中心的人物だった菜乃子が自死した。
    残された4人が主人公となり、それぞれの人生に彼女の死が大きな影響を与えていく連作短編集。

    残された人たちは、自分のせいじゃないか、あの時こうしておけば良かったのかも、などと永遠に正確な答えなどわからない問いを考え続ける。

    本当に辛い。

    残された4人が主人公となる連作短編集だが、最後の章はそう来たかと。この最終章があったからこそ、残された者のさらにその先がわかり、亡くなった菜乃子の気持ちも少しだけ理解できた。

    最初から最後まで装画そのもの。とても寂しくて、切なくて悲しい物語だった。でも、こういう窪さんの作品

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    2026年05月02日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    5つの短編「ミクマリ」「世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸」「2035年のオーガズム」「セイタカアワダチソウ」「花粉・受粉」が語り手を継ぎながら物語られる連作となっている。
    1話目のミクマリ、セックスシーンが細かく描写されていて「いいの?」と思ってしまった。R-18文学賞大賞と知って納得。
    官能的というより退廃的でやるせなさが残る。
    全編がどうしようもない「欠落」「喪失」に軸が据えられていて人生の難しさを描いている。
    登場人物それぞれが抱える苦難を美しく解決したりはしない、苦難を苦難のまま受け入れて生きていくんだ、というメッセージに受け取った。

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    2026年05月02日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    悪い意味じゃなく人にオススメできない本。
    なんとか自分自身でこの本と出会って欲しい。
    登場人物全員が愛おしい。
    1番気になったのは田岡さん。
    あの人は誤解されたまま逮捕されたのか本当に犯罪者なのか読み取れませんでした。

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    2026年04月24日
  • アニバーサリー

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    ノンフィクションのような内容。
    妊婦さんには優しくしようと思いました。
    やっぱり戦争体験をしてる人は強いです。

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    2026年04月23日
  • 水やりはいつも深夜だけど

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    自分と同じ名前の女性の話、自分が子供を産んだらこうなってしまうんじゃないかという心のどこかで抱いてた思いをこんなにもリアルに言語化されたので、将来が少し不安になってしまった。

    けど、陸くん陽ちゃんの話であったように、大人は自分で家族を選べるんだから、選んだ相手には、マイナスの感情でもきちんと伝えることを大切にしたいと思った。

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    2026年04月21日
  • 雨のなまえ

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    窪美澄さんの5つの短編集

    「雨のなまえ」
    「記録的短時間大雨情報」
    「雷放電」
    「ゆきひら」
    「あたたかい雨の降水過程」

    窪美澄さんらしい丁寧な描写で、人間の奥深い心理が描かれていた。
    男女の性描写も多いが、その艶かしさだけでなく、背徳的であったり、おざなりで気怠さも感じさせる巧みな描写が際立っていた。
    どの物語も共通して、表面的には見えない複雑で鬱積した心にフォーカスされているのに、読んでいると不思議と引き込まれてしまう。

    「雨のなまえ」から始まる4作品は、どれもラストの余韻まで衝撃的だった。物語に表と裏がある構成は、ラストまで気が抜けず、主人公達の心の奥底に迷い込んだような心境になる

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    2026年04月20日
  • 給水塔から見た虹は

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    弱い者が更に弱い者達をたたく…ってこういう連鎖なんだろうな。
    学校でも疎外され家にも居場所がなくて、良くないとわかってるけど受け入れてくれるグループに入って、抜け出せなくなったり。
    いくら努力しても出生や国籍、親の環境とか変えられないなか、もがいて苦しんで、少しでも上にあがろうとするけど。
    寂しくて情けなくて、どこか知らない別の場所にいきたい。別の新しい人生が始まるはず、って願うけど。
    どんな人生でも己で選んで、その生き方に責任をもって、胸を張って愛せって。己で切り開くしかないのは、子供には辛い人生だよね。
    最後、立ち向かうシーンで終わるのも、リアルでいいと思う。これからどう生きていくかは、ヒ

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    2026年04月19日
  • じっと手を見る

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    2026/4/20
    連作短編。
    「覚えておいて」
    「あんたのおじいちゃんはね。...まだ、死んじゃいないけど、腕のいいケーキ屋なの。だから、あんたも、将来、ケーキ屋になりなよ。
    あと、大人になったら、お酒には注意すること。わかった?」
    窪美澄さんの小説は、心の弱いところ突いてきて、揺さぶられる。

    フラフラしていて半端な畑中が、人と距離を詰めるのが怖くて離れられるよう嫌な事する畑中が、泣かせてきた。

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    2026年04月27日
  • 給水塔から見た虹は

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    Audibleで歩きながら聞き始めてうっかりはまってしまった。
    こんなに気になる物語はなかった。。私の小さな町にも技能実習生や、工事現場や水商売系で働く外国人がいて、その子どもたちもいる。で、やっぱり色眼鏡で見てきてしまっていた私自身もいる。
    なせなら微笑ましい人やなぜか卑屈な人や傲慢すぎる人や慣れないことを慣れないままにしてしまい頼るばかりの人など様々な人がいるから。
    なんか嫌だな、と思うこともいっぱいあったのけど、結局「知る」をしていなかったと改めて突きつけられた気がする。それは国籍やなんかは関係ないと思う。同じように見て見ぬ振りをすることも。それを思うと桐乃はかなりいい子だと思う。ヒュウ

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    2026年04月17日
  • 夜空に浮かぶ欠けた月たち

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    誰でも心が病むことはありますよね。
    でも病んでいる時は、自分だけがそうなんじゃないかと思ってどんどん深みにハマりますよね。

    この本を読んでいて、見た目だけでは分からない、悩みでいっぱいで辛い人が自分以外にもきっとたくさんいるんだよな、と思えて少し安心しました。
    そして、こんな素晴らしいクリニックとこんな優しい喫茶店があれば、本当に1人じゃないと思えるかもしれないと思いました。

    自分でも悩んだことがあるような悩みも出てきたりして、読んでいて苦しいところもありましたが、みんな立ち直って元気になっていく姿をみてホッとしました。
    そして、涙が溢れそうになったお話もありました。
    とっても良い読書時間

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    2026年04月17日
  • 宙色のハレルヤ

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    爽やかな感じの表紙だな〜と思い手に取りましたが、中身はなかなか濃いめの恋愛小説でした(笑)。
    男子高校生の甘酸っぱいものからLGBTQまで盛りだくさん。
    わが子の友達の親が元彼だったらどうする?ぎゃーっ!
    衝撃だったのは「パスピエ」。登場する女が怖すぎる。こんなんされたら女性不信になるよ…(汗)。男性が立ち直れるかどうか心配。


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    2026年04月15日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    めちゃヘビー!重かった
    全編読み応えあって面白かった

    色んな性のかたちがあるなと…

    個人的には、田岡さんいい人であって欲しかったし、実際いい人なんだろうけど、
    神様がつけたオプションに本人も悩まされて…
    やってはいけないことをしてしまったけど、報われてほしい。

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    2026年04月13日
  • よるのふくらみ

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    ネタバレ

     弟が面白かったと言っていたので読んでみたが、読んでみて驚いた。え、こういう作品が好きなんや。

     窪美澄さんの作品の中では以前読んだ『晴天の迷いクジラ』の方が個人的にはこの本よりも好みだった。  
     それでもこの作品も、登場人物のきれいではない感情が細かく描かれていて、最後までモヤモヤする作品で、とても面白かった。

     この作品を読んで、感情の難しさを強く感じた。自分が好きな相手とうまくいくとは限らず、むしろ好きであればあるほど、自分の気持ちを抑えたり、素直に行動できなくなってしまうことがあることを実感した。

     登場人物たちの感情は決してきれいなものばかりではなくて、嫉妬や迷いなど、複雑で

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    2026年04月12日
  • 給水塔から見た虹は

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    様々な国の人が暮らす団地を舞台に、それぞれが抱える悩み、気持ちのすれ違い、思いやりなどが丁寧に書かれていました。身近にいるベトナム人は明るくてすっかり日本に馴染んていると思っていたのですが、高校でのいじめの様子やコロナの頃に話題になった技能実習生の苦悩などが赤裸々に書かれていました。コロナを経て人手不足が加速する中、待遇は改善されてきているのか知っていきたいと思いました。

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    2026年04月11日
  • 給水塔から見た虹は

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    読んでて、そっと NOを突きつけられた感じがした。
    日本って、海外から来た人にとっても住みやすくて働きやすい国だと思ってたんだけど、この小説を読んで、あ、そうじゃないんだ…って。胸がずんと重くなって、なんか苦しくなった。
    母・里穂と娘・桐乃のすれ違いも、じわじわ辛かったな。ふたりとも、全然間違ってないんだよね。
    でも、この本を読んで、ちゃんと知りたいって思えた。それだけで、読んでよかったなって思う。
    読み終わったあと、いろんな人の意見を聞いてみたくなる物語でした。

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    2026年04月08日