窪美澄のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
人生の中盤だからこそ、同年代には響くものがあると思う。
高校時代の同級生5人が30代後半になり1一人の自死によって様々な葛藤に悩まされる。姿を各々で語られる短編集。
30代後半は僕の中では人生で色々なイベントが起きる時期だと考えていました。
また、自分自身ももうすぐ30代後半なので、この小説からたくさんの人ことが学べると思い読みました。
一人の死が周りに与える影響力に驚きました。
生きる気力を無くしたり、逆に糧にしたりとその物事で捉える形が違うのだと感じます。
また、当時では語られなかったことを心に秘めて生きていたり。
人はいろいろなことを抱えて生きているのかも知れませんね。
人は生き -
-
Posted by ブクログ
人間誰しも上手くいくばかりじゃなくて
人生で1度や2度は折れてしまうことがあるのは当然で、むしろ、人の心はうまくいかないことの方が多い。
頑張らなくちゃ、自分は何もできていないと思い詰めてしまいがちなので、改めて気付かされた。一つできればよく頑張ってるんだよと。できて当然ではないんだよと。
そして、ちょっと疲れちゃったなと思った時に気楽に立ち寄れる止まり木のようなクリニック。身近にあったらうれしい。
この小説に出てくる人たちは、誰もが何か心に抱えている。もしくは抱えている人が身近にいる。だからこそ、人に適切な距離で優しく寄り添えるのかもしれない。
ちょっと疲れちゃったな、毎日嫌になるな -
Posted by ブクログ
高校時代、いつも行動を共にしていた菜乃子、達也、健太、沙耶、倫子。菜乃子の自死をきっかけに、それぞれの関係と思いが順に語られた小説でした。
月日が経つと環境が変わっていき、様々な経験を積み重ね、考え方が変わっていきます。そのなかでのそれぞれの上っ面だけでなく、人間の本能や心の奥底までをえがきだしていました。
分かりあえない親子、宗教二世、結婚への執着、同性愛、才能への嫉妬などが複雑にからんでいて、一気に読んでしまいました。
一番印象に残ったのは、最後の章です。死にたかった菜乃子が、自分を思い出してくれる4人の生きざまを見て思う事が、綴られていました。
救われた思いで読み終えられたことが -
Posted by ブクログ
ネタバレ忍には生きて欲しかった。なんであっさり死んでしまうの?正子のためにも、双子の海老くんのためにも生きていて欲しかった。あんないい子があっさり死ぬなんてつらすぎる。
さっきまでぶーたれてた忍なのに、次のシーンでは、告別式のシーン。
若いひとが亡くなるのはつらい。正子のほとんど初めてのともだちだったのに。
忍、という癌という設定の高校生の少女にこんなに肩入れするのがなぜなのかわからない。自分に同じ年頃の娘がいるからなのか、病気で生きたいと必死の子どもが死ぬのがつらいのかわからない。
忍、という少女の死が読んでていちばんつらかった。そして、この本、まだ最後まで読んでいない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ意外にも圭祐の章に1番共感したし胸を打たれた。
側から見たらなんでもうまくやれそうな人が1番色々複雑なものを抱えているのかもしれない。
みひろや裕太のある意味シンプルな悩みより、圭祐のがんじがらめに絡まってしまった苦悩の方が共感できた。
最後の章で、他人から指を指されるようなことをした身近な人を、みひろを裕太を自分を、許せるだろうかと問う語りには、思わず「苦しい」と声を出してしまった。
「他人に指を差されるようなこと」と書いたけど、その他人になる自分もその指に苦しくなる自分も、どちらの自分も、誰の中にもあるという話だと思った。
元恋人の弟と結婚してこどもをつくるみひろも、兄の元恋人の後釜 -
Posted by ブクログ
ベトナムから日本へ来た少年たちの姿を通して、「外国人労働者」という言葉だけでは見えない現実を知った一冊でした。
日本で働けば豊かになれると信じて来日しても、約束された賃金が支払われなかったり、人として対等に扱われなかったりする。異国で孤独を抱えながら生きることの苦しさが、胸に迫ってきました。
特に印象に残ったのは、行き場のない少年たちが「仲間がほしい」という思いから危うい道へ引き寄せられていく姿です。悪いことだと分かっていても、一人でいる寂しさには抗えない。その葛藤がとても切実でした。
また、ベトナム人の若者たちだけでなく、彼らと関わる日本人の母親や家族の視点も描かれていて、単純な善悪で -
Posted by ブクログ
国際化の中で共生できる社会とは
初めての窪美澄さん。読書YouTuberさんのオススメでした。
日本人の在留外国人に対する扱い方。もちろん逆も然り。
苦手なままで成立していない環境下が桐乃の団地の中で繰り広げられているのを見ると、他人事ではないと思った。
桐乃の母・里穂の過去(中学生の時に出会ったタオという少女)をきっかけに、家族のことよりも在留外国人が困っていたら手を差し伸べることが多く、桐乃が嫌気差す場面があった。
中学生は多感な時期でもあるし、まだまだ親から離れられない年齢。
里穂は家族に目を向ける時期だったのではないかなと思った。
お人好しの部分もさることながら、過去のきっかけが -