窪美澄のレビュー一覧

  • 君の不在の夜を歩く

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    高校時代、いつも行動を共にしていた菜乃子、達也、健太、沙耶、倫子。菜乃子の自死をきっかけに、それぞれの関係と思いが順に語られた小説でした。

    月日が経つと環境が変わっていき、様々な経験を積み重ね、考え方が変わっていきます。そのなかでのそれぞれの上っ面だけでなく、人間の本能や心の奥底までをえがきだしていました。

    分かりあえない親子、宗教二世、結婚への執着、同性愛、才能への嫉妬などが複雑にからんでいて、一気に読んでしまいました。

    一番印象に残ったのは、最後の章です。死にたかった菜乃子が、自分を思い出してくれる4人の生きざまを見て思う事が、綴られていました。

    救われた思いで読み終えられたことが

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    2026年06月08日
  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    忍には生きて欲しかった。なんであっさり死んでしまうの?正子のためにも、双子の海老くんのためにも生きていて欲しかった。あんないい子があっさり死ぬなんてつらすぎる。
    さっきまでぶーたれてた忍なのに、次のシーンでは、告別式のシーン。
    若いひとが亡くなるのはつらい。正子のほとんど初めてのともだちだったのに。
    忍、という癌という設定の高校生の少女にこんなに肩入れするのがなぜなのかわからない。自分に同じ年頃の娘がいるからなのか、病気で生きたいと必死の子どもが死ぬのがつらいのかわからない。
    忍、という少女の死が読んでていちばんつらかった。そして、この本、まだ最後まで読んでいない。

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    2026年06月02日
  • よるのふくらみ

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    ネタバレ

    意外にも圭祐の章に1番共感したし胸を打たれた。
    側から見たらなんでもうまくやれそうな人が1番色々複雑なものを抱えているのかもしれない。
    みひろや裕太のある意味シンプルな悩みより、圭祐のがんじがらめに絡まってしまった苦悩の方が共感できた。

    最後の章で、他人から指を指されるようなことをした身近な人を、みひろを裕太を自分を、許せるだろうかと問う語りには、思わず「苦しい」と声を出してしまった。

    「他人に指を差されるようなこと」と書いたけど、その他人になる自分もその指に苦しくなる自分も、どちらの自分も、誰の中にもあるという話だと思った。

    元恋人の弟と結婚してこどもをつくるみひろも、兄の元恋人の後釜

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    2026年06月01日
  • 給水塔から見た虹は

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    ベトナムから日本へ来た少年たちの姿を通して、「外国人労働者」という言葉だけでは見えない現実を知った一冊でした。

    日本で働けば豊かになれると信じて来日しても、約束された賃金が支払われなかったり、人として対等に扱われなかったりする。異国で孤独を抱えながら生きることの苦しさが、胸に迫ってきました。

    特に印象に残ったのは、行き場のない少年たちが「仲間がほしい」という思いから危うい道へ引き寄せられていく姿です。悪いことだと分かっていても、一人でいる寂しさには抗えない。その葛藤がとても切実でした。

    また、ベトナム人の若者たちだけでなく、彼らと関わる日本人の母親や家族の視点も描かれていて、単純な善悪で

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    2026年05月31日
  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    日常に疲れ、心が重たくなった人に手渡せる本として読みたい一冊だった。

    死を考える3人の過去を読むのは結構しんどかった。
    「死にたい」と思っている人に「死ぬな」ということは簡単だけど、何の解決にもなってない。そんな思いを抱えている人にはぜひ読んでほしいと思った。

    「生きることがしんどい」と感じる人たちの物語でありながら、ただ暗いだけではなく、それぞれが自分のすべきことを見つけていく過程に静かな希望があった。

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    2026年05月28日
  • 朱より赤く 高岡智照尼の生涯

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    いやはや、何とも報われない、話でした。

    高岡智照という実在の人物を描いたお話で、どれだけ脚色されてるか分からないけど、壮絶な生涯だった。

    窪美澄さんの文章は、やはり柔らかくて読みたくなる。

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    2026年05月25日
  • 給水塔から見た虹は

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    国際化の中で共生できる社会とは

    初めての窪美澄さん。読書YouTuberさんのオススメでした。

    日本人の在留外国人に対する扱い方。もちろん逆も然り。
    苦手なままで成立していない環境下が桐乃の団地の中で繰り広げられているのを見ると、他人事ではないと思った。

    桐乃の母・里穂の過去(中学生の時に出会ったタオという少女)をきっかけに、家族のことよりも在留外国人が困っていたら手を差し伸べることが多く、桐乃が嫌気差す場面があった。
    中学生は多感な時期でもあるし、まだまだ親から離れられない年齢。
    里穂は家族に目を向ける時期だったのではないかなと思った。
    お人好しの部分もさることながら、過去のきっかけが

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    2026年05月24日
  • 給水塔から見た虹は

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    中盤までは展開がやたらと遅くイライラが募る。毎回毎回同じことの繰り返しじゃん。そこまで自分の親になぜ気兼ねするのか。まだまだ子どもなのにと思ってしまった。
    ひと夏の冒険を経てようやく親とわかりあえる、親にとってこども以上に大切なものなんてないでしょ、と思うのだがタオに対してなぜそこまで責任感を感じるのかはわからなかった。

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    2026年05月24日
  • 夜空に浮かぶ欠けた月たち

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    2026/05/20
    夜空に浮かぶ欠けた月たち
    窪美澄さん

    少しずつでいいんだ。
    欠けたままでいいんだ。
    焦らなくて大丈夫。
    月が満ち欠けを繰り返すように、
    心も満ちたり欠けたりしながら、
    自然と時間は流れていきます。
    ゆっくりでいい。
    解説。の言葉。
    胸に染みる。

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    2026年05月20日
  • じっと手を見る

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    ネタバレ

    性描写が多く、読み始めは嫌悪しか無かった
    ただ、次第に耐性が付いて読み進めた

    中でも、柘榴のメルクマールが印象に残った

    東京出身、お金や異性に不自由することのない、恵まれた人間はこのような人生を送るのか

    そういった人間らは、愛を知ることもないのかも知れない

    それは幸せなのか

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    2026年05月20日
  • ご本、出しときますね?

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    作家の人たちってこんなに話上手いんだなと驚く。
    飲み会の場で話しているようなフランクさもありつつ芯を食った内容になっている。
    紹介されている本も面白そうなものばかりで、ウォッチリストにたくさん入れた。話し手さんの本も未読のものは代表作くらいは読んでおこうという気になった。

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    2026年05月19日
  • たおやかに輪をえがいて

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    周りの友達との関わりから、どんどん主婦から自分の人生を歩んでいく姿に力強さを感じました。

    例え夫婦だとしても、1人の人間だし、自分のために生きていいんだと思えました。

    夫婦や家族の役割にとらわれすぎてその人の可能性を閉ざすのは勿体無い。

    結局は結婚しても自分の人生は自分の人生なので、自分次第だなと。

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    2026年05月18日
  • じっと手を見る

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    伝わったかどうかではなく、言葉にして伝えようとしたかどうかで、自分で納得していいんだ。美しいとされているおさまり方を避けて通るこの物語だけれど、それでもいいよねと思わせてくれる。

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    2026年05月18日
  • 夜に星を放つ

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    星が繋ぐ5つの短編集。各編の主人公が感じる喪失、孤独の解像度が高く没入感がすごかった

    五者五様の展開にもかかわらず、一様にどこか救いのあるラストで安心の読後感。家族との繋がり・関わり方を考えさせられる作品でした。

    「真珠星スピカ」が良き

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    2026年05月17日
  • よるのふくらみ

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    ネタバレ

    一度挫折して再挑戦した小説です。
    読み進めていくうちに飽きない展開がきて私にしては早い3日で読み切りました。
    自分の気持ちってそんなに気付かないものなのでしょうか。
    圭ちゃんは1人になりたいと告げた時に無言で花瓶の水をみひろにぶっかけた時点でやば男なので絶対にやめて正解。まだ安定期でもないのに町内会で発表するのも論外なのでやめて正解。
    読んでいて裕太はものすごく魅力的な人だなーと思った。私でも好きになっているかも。
    私はセックスの重要性があまりまだわからないし個体差がありすぎると思うけどそれがうまくいかなければ破綻するということは理解しておかなければいけない…。
    最後圭ちゃんが風俗嬢とくっつく

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    2026年05月17日
  • 宙色のハレルヤ

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    恋愛のパターンがいろいろありすぎて、否定しないけど肯定するには、勇気が必要かな?でも、傍観的に楽しむには結構いいストリー達でした。

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    2026年05月16日
  • 給水塔から見た虹は

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    ネタバレ

    audible☆
    題名があまりしっくりこなかった。そこでなぜ給水塔が見ていると思うのか⁇本文にでてくるたび思ってしまった。

    登場人物の特徴・感想をメモに書きだし、この物語からなにを感じたのか?考えてみた。

    私はヒュウに感情移入していた…そして祖父の言葉に胸をうたれ、その言葉通りに生きているよ!と受け取った。

    「自分の人生をよくするために必死に考えろ。」
    「どう生きようとお前の人生はお前のものだ。誰のものでも無い。
    それがどんな人生でも、自分の人生を愛し生きるんだ。」
    「お前はわしの可愛い孫だ。わしの血がお前にも流れている。お前にできないことなんてなんにもないんだよ。辛いことがあるのなら戦

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    2026年05月12日
  • 水やりはいつも深夜だけど

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    鬱屈とした日常に、救いを見つける短編集。

    閉塞感がリアルで読んでいて苦しい。あれこれ考えて思考が負のスパイラルにはまる。もうダメかもと思った時、陽が射してじんわりと包み込まれるように気持ちが晴れてゆくのがとてもいい

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    2026年05月10日
  • 夜空に浮かぶ欠けた月たち

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    メンタルクリニックと純喫茶が舞台の連作短編。椎木夫妻も純さんも特別なことはしないけど、心をほぐす居場所を提供してくれる。
    窪さんの作品は、切なさが余韻として残るものが多いけど、この作品は徹底して皆が優しさをもらって前を向くストーリー。
    深みはないかもしれないけど、患者一人ひとりに感情移入できる分、少し元気になれる作品でした。

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    2026年05月09日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    ネタバレ

    それぞれのドラマ。あんまり明るい話ではないけど、
    タイトルがそれを全部綺麗に、なんなら爽やかな風吹きそうな雰囲気にしてくれる。

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    2026年05月08日