【感想・ネタバレ】夜空に浮かぶ欠けた月たちのレビュー

あらすじ

東京の片隅、小さな二階建ての一軒家。庭に季節のハーブが植えられているここは、精神科医の夫・旬とカウンセラーの妻・さおりが営む「椎木(しいのき)メンタルクリニック」。キラキラした同級生に馴染めず学校に行けなくなってしまった女子大生、忘れっぽくて約束や締め切りを守れず苦しむサラリーマン、いつも重たい恋愛しかできない女性会社員、不妊治療を経て授かった娘をかわいいと思えない母親……。夫妻はさまざまな悩みを持つ患者にそっと寄り添い、支えていく。だが、夫妻にもある悲しい過去があって……。

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Posted by ブクログ

私も心を病んだことがあるから辛い気持ちも分かるし、優しくされる、誰かに気にかけてもらえる幸せにこの本で再び気づけて涙止まらない。全ての話で泣いた。この本素晴らしすぎる。

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2026年01月11日

Posted by ブクログ

いつの間にか迷い込んでしまった長いトンネルをわけのわからぬまま、もがくように、溺れるように、全力疾走をするも疲れて足が止まってしまう。
そこからメンタルクリニックに通い始めて、やがて仄かな光が見え、外に出られるようになるまでの再生の物語たち。
クリニックのカウンセラーがかける『ここまで来てくれてありがとう』の言葉がどこまでも温かい。
そんなクリニックのカウンセラーも、過去には、実は…。


人には得意不得意があって、その不得意がたまたま生活や仕事だっただけ。たったそれだけなのに生きづらさを感じてしまって、いつのまにかトンネルの中にいることがある。

だけど、自分にできないことは何かをちゃんと把握すること、それができなくても、"あなたは◯◯が出来る"と声をかけられる人がそばにいることが本当に素敵で偉大なことなんだなと思った。

『パイプを持つ少年』がそうで、彼はたまたま生活や仕事のあれこれが苦手なだけだった。
でもその彼は料理が得意で、イラストレーターとして活路を見出すほど絵が得意。交際している彼女はそれには敵わない。
そうやって二人で補完しあって生きていく。
とても理想的な生き方をするなぁと素直に感心したし、羨ましい限り…。

あと、自分はダメ人間だと卑下するあまりに、褒めてくれる人の心を蔑ろにしてしまうのは僕にもあることで、読んでて少し胸が痛んだ。
ダメ人間と思わないためにも、自分ができることを認識することはとても大切。

『私はこういうふうにしか生きることができなかった。』

そういった類の諦念は容易に心の堤防を越えて、生活を水浸しにしてしまう。
それでもそこから再生を図った者だけが見られる光があって、何よりその強さこそが本当の光であると私は、信じている。

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2025年11月12日

Posted by ブクログ

椎木メンタルクリニックのような病院があったら、過呼吸や動悸、パニックにならないようになれるかな?

自分の気持ちを見つめて、吐き出せる場所があるだけで、人は強くも優しくもなれる。
一度壊れた心は、誰かの支えがなければ、立ち上がれない。それも、本当にゆっくりと。

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2025年08月02日

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様々な事情で心が壊れ、椎木クリニックと純喫茶、純と出会い再生していくストーリーが絵画と共に象徴されている。
ストーリー展開にも泣けるけれど、名前しか知らない絵画にも興味が出ました。
うつやパニック障害、自分には関係ない遠い病ではなく、何かをきっかけに誰しもが陥るかもしれないと思った。

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2025年06月26日

Posted by ブクログ

まんまるな人なんていないんだよって。
圧倒的にまんまるじゃない私には温かく刺さった。
メンタルクリニック、私は通ったことがないけど、周りには何人かいて
良し悪しがあるのも知ってる。
でも病気になること自体は悪いことじゃなくて、それまで頑張ってきた結果だし、
今後それとどうやって向き合うかが大切。あと周りのサポート。

産後うつを筆頭に誰にでも起こりうることだよっていうのがすごく伝わる。
ここに出てくる人たちのもとで過ごしてみたいなーと思った。

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2025年05月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

メンタルクリニックは行きづらいかもしれないけど、話を聞いてもらったり、薬を処方してもらったり、時間とともによくなるから、相性のいいお医者さんと出会えれば…
待合室で横になってもいいってところが良い。
しんどい時って起きてるのも辛い時あるから。

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2025年03月28日

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読めば読むほど物語の世界に入りんでいき、一人一人に感情移入し、読み終えるのがさみしくなってしまう本だった。

この本を読んでから、平気そうに振る舞ってるあの人にもこの人にも、きっといろいろあるんだろうな…と想像してしまう。

人は一人では生きていけなくて、問題を一人で抱えこんだり、がんばり続けるのは、信号が点滅してる状態なんですね。

自分の弱さや欠けたところに気づき、受け入れ、誰かやどこかに助けを求め、少しずつ強くなっていく。

でもその人も、知らず知らず誰かを助けていたりする。

“避難所みたいな人や場所をいくつか作っておくといいよ。”

さおり先生の言葉。

そんな人や場所がいくつかあったら、たいていのことは乗り越えられそうな気がした。

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2025年05月14日

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『人は自分の内側に入ったまま外に出られなくなってしまうときがある』

心の不調に悩み、メンタルクリニックを訪れる人達の短編集。
心の病気は弱い人がなるものという偏見が早くなくなってほしい。

私も外に出たい。

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2026年01月24日

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メンタルクリニックに通うことになった人たちの、エピローグを含めた7つの短編が収められた作品。
特に1〜3の主人公の抱える悩みや不安が自分にも当てはまってて、
自分がずっと感じてきたことを主人公達が言葉にしてて辛くなったり、自分自身の傷を抉られるんじゃないかと不安で読むのが怖くなったりした。

原因がわかって誤解とか思い込みとかを改めることができても、長年培われてしまった思考の癖みたいなのって一朝一夕で変えられるものじゃないから、主人公たちがまた沼にハマってしまうこともあるかもしれない。
けれど、1回は乗り越えられた経験もまたその癖の一部になって、また乗り越えられるはず。
主人公たちに、カウンセラーがかけてくれる“肯定の言葉”が優しくて、読んでいて自分も慰められた。
「辛いのは自分だけじゃない、だから頑張らないと」
ではなく、
「みんな辛いことがある、だから自分にも他人にも優しくしよう」
と思える作品だった。

エピローグで最初の主人公・澪が元気に頼れる存在になっていて、嬉しくて微笑ましくて笑っちゃった。
順番こに助け合う、それでいい、それがいい。

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2026年01月09日

Posted by ブクログ

椎木メンタルクリニックと純喫茶純をベースとした、心に不調を抱えた人たちが癒されていく連作短編。
自分には、産後うつの話が一番響いた。

自分の息子はかなり育てやすい赤ちゃんだったけど、産後しばらくの間はかなり精神的に不安定になり、特に天真爛漫でやや無神経な義母には強い敵愾心や嫌悪を抱いてしまっていたなぁと思い出した。
いやほんと、あの時はすみません…。
と同時に、自分の母親なのに私の文句を全て受け止め、穏便に母親に話してくれた夫に感謝だし、あれがあったから鬱にならずに留まれたんだなと、この本を読んでそんな感想を抱いた。

また、ずーっと前に仕事の忙しさと日々の生活のストレスで不眠症になり、心療内科に通っていたこともあった。
その時は病院や薬でなんの改善もなく、生活をガラリと変えたことによって症状は治まったけれど、椎木メンタルクリニックのような先生たちに出会えていたらなぁと思ってしまうくらい、素敵な先生たちだった。

自分にとっては、色々考えさせられる一冊だった。

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2026年01月02日

Posted by ブクログ

窪さんの本を読むのは2冊目だが、やはり読みやすい。登場人物が皆、それぞれ違う悩みを抱えていて、椎木メンタルクリニックや周りの人に支えられながら生きていく。人の温かさを感じられた作品だった。実際に椎木メンタルクリニックのような場所あれば、救われる人はたくさんいるんだろうな。

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2025年12月26日

Posted by ブクログ

誰だって弱みを見せて良いんだよ。
そんなふうにこの小説は言ってくれている。
頑張りすぎず、気にしすぎず、気長に生きよう。
そんな今を元気づけてくれた一冊。

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2025年11月15日

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もし実在するならば、わたしもここに行きたかった。
『椎木メンタルクリニック』
とても優しい旬先生に、カウンセラーのさおりさん。
この2人の連携で心救われる方々がたくさん居るのがとても嬉しく感じます。

人は、お互いに知らないだけで何かしら辛い思いを抱えていたりするものですよね。
こんな優しい先生とカウンセラーの方に支えていただけるのは、本当にありがたいことです。

そして旬先生もカウンセラーのさおりさんも。
自身の辛い過去があるのにああして人と向き合う仕事を選ばれたことに、物語でありながらもとても尊敬します。

わたしもそこでスタッフとして働きたいなぁ。

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2025年11月03日

Posted by ブクログ

生きてるだけで充分なんだよ、ほんとに。
人との繋がりって良いなと思える1冊
誰でもなりえる心の病は周囲に理解されづらいのは事実かもしれない。
人に優しくありたいなと思った

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2025年09月16日

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身体が風邪や腹痛やケガをするように、心も不調をきたしてしまう。誰にでもあり得ること。メンタルクリニックというとまだ受け入れられるけど精神科というと重いイメージがある。
この中で、北陸の陰鬱な重苦しい曇り空が鬱を助長させたみたいな記述があったけど、北陸人は晴天が続き過ぎると逆に疲れを感じる。環境は影響が大きいとつくづく感じた。
みんなが快方に向かっていることに救われた。

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2025年09月03日

Posted by ブクログ

読み終えた時、自分の心が癒されていていた。
優しく深く、沁みてくる物語。
裏表紙の絵がゴッホの夜のカフェテラスぽくて好き。

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2025年08月24日

Posted by ブクログ

心が弱ってしまった時、椎木メンタルクリニックみたいな病院があったら有難い。
手入れされた庭があり、普通の家といった外観。
旬先生も、さおり先生もどんなに卑屈な言葉で気持ちを口にしても、患者の良いところをいくつも見つけてくれて、今までの頑張りも、今病院にいることも褒めてくれる。

登場人物達は、とても努力家で真面目なのに自己肯定感が低くて、辛い時、上手くいかない時の様子は読んでいて苦しく感じる。

それでもそれぞれの元々の人柄が素敵で、支えようとする周りの人も温かく、読み終えた時に温かな気持ちになるお話だった。

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2025年08月02日

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精神科の椎木クリニックと、純喫茶・純を舞台に、さまざまな理由で心が壊れてしまった人たちが、少しずつ元気を取り戻していくストーリー。
一つひとつのお話は思いテーマを扱っているのに、読み終わったあとにほんのり温かい気持ちになれる物語です。

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2025年07月09日

Posted by ブクログ

一人で問題解決しなきゃって思ってしまう真面目な人こそ、心を壊してしまうんだろうなと思う。
一章の主人公が自分と似た境遇で、少ししんどい部分もあったが、最終的にはみんな救われるハッピーエンドで良かった。

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2025年06月16日

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心療内科とカウンセラーの夫婦、父から喫茶店を受け継いだ 純さん。アルバイトの澪。
過去を持ったみんなが助け合って生きていく、なんか救われた気持ちになる物語。

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2025年04月16日

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新しい学校、新しいクラス、新しい職場に、新しい生活…来月は生活環境に変化が多い季節。
何かの始まりには、不安になる気持ちがでてきてしまう小心者なので、この時期どうもネガティブにドキドキする。部署異動や数年周期でやってくる業務に合流する初対面の人などなど。始まってしまえば落ち着くのに、心配事がピークを迎えています。読む本にも安心を求めていたのかもしれません。
純喫茶とメンタルクリニックに関わる人たちが繋がっていく連作小説。うつ病、ADHD、不眠症、パニック障害、心を塞ぎ込む事情も様々だった。(もっと過激でひどい事情を覚悟してたけど結構マイルドだった。ひたむきに無理して頑張っちゃう系。)クリニックの理想が高くなってしまったかもしれないけど素敵なお話でした。

『「世の中にはどうしようもない事情があふれ返っているってこと、そういう事情を抱えて生きてる人がたくさんいるってこと。私、鬱になってみてほんの少しわかったんだ」…人が心を病んでしまうことは珍しい話ではない。それは、いつでも、誰にでも、起こり得ることなのだ。-夜のカフェテラス-』

随分前に「ふがいない僕は空を見た」を読んで、結構大人な内容だったから、しばらく手にとってなかった作家さん。他の作品も気になってきましたʕ•̀ω•́ʔ✧

2025.3

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2025年03月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

心が傷つき、1人ではどうしようもなくても、自分の弱さを認めてあげて適切な治療を受けることが本当に大切だと改めて認識できた。真面目な人ほど自分でなんとかしようと考えがちだけど、ときには周りに甘えることも必要。辛い時期を乗り越えられたなら、今度は自分が困っている人を助けになれるかもしれない。

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2025年03月10日

Posted by ブクログ

東京で感じる自分だけが取り残されたような寂しさ、子育て中に感じる圧倒的な孤独を感じた過去が蘇った。穏やかな日々は本当にありがたい。素敵な話に出会えた。

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2026年01月21日

Posted by ブクログ

こんなメンクリがあったら、救われるなぁ。
細かい話までは覚えていないけれど、「安全基地」という言葉がぴったりな場所なんだろうなと思った記憶。

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2026年01月05日

Posted by ブクログ

心安らぐ純喫茶とメンタルクリニックを訪れる人々の悩みと出口を単和形式で綴る。

青山美智子「お探しものは図書室まで」に似た、1話ずつ相談から解決のお話が続きながら、ベースの物語が後半大きく動き出す。文体がとてもシンプルで読みやすく、頭にすっと入るので、毎回の話の転換も抵抗なく読めてよかったです。

さまざまな人の悩み、が、悪いけどテンプレみたいなありがちさでちょっと薄く感じましたが、そこは掘り下げるところではなかったのだろうと思います。

悪い人は登場しない、穏やかに進み暖かく終わる優しい物語でした。素直に癒されたい人によいと思います。

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2026年01月01日

Posted by ブクログ

生きていくのがつらいなと少しでも感じている人に、ちょっと立ち止まってこの本を読んでみて欲しいなと思った。

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2025年11月07日

Posted by ブクログ

悪い意味ではなく、分かりやすい、疲れた人とそれを癒す人と場所の話。『精神科』なんて20年前なら敬遠されていただろうに、これまた悪い意味ではなく、良い世界になったもんだ。アメリカみたいになんかあればカウンセリング!みたいなのが当たり前になれば、少しずつでも疲れる人が減るのかな。
題材が題材なので、しんどい話ではあるものの、着実に前を向いて歩こうとし始める短編集で良かった。

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2025年11月03日

Posted by ブクログ

東京の、とある喫茶店とメンタルクリニック」。
「純喫茶・純」は、昭和のレトロな雰囲気が漂う喫茶店。
「椎木メンタルクリニック」は、医師の旬さんとカウンセラーのさおりさんが夫婦で開業している一軒家の病院だ。
様々な心の不調を抱える人々が、訪れる「純喫茶・純」と「椎木メンタルクリニック」で癒されていく連作短編集。

全体を通して登場人物たちが精神の不調から回復していく物語で、しんどい描写はあるものの硬くなった心が少しずつほぐされるような、優しい読み心地で良かった。
読んでいて改めて、居場所や頼れる人がいること、そしてそれが複数あることが心の安定や回復には大切なのかもしれないと感じられた。
しかし今作は短編集で1つ1つの物語が短く、現実はなかなかそんなにすぐに上手く落ち着くものかな、と現実的に考えてしまうところがあった。
また自分は窪さんの作品の、読んでいて苦しくなるくらいに登場人物たちの状況や感情が自分に流れ込んでくるようなところや、その先にほんのりと希望や温かさが感じられるところが好きだと感じている。
その点今作は、自分の好みの部分はあまり目立っていなかったようにも思った。
窪さんの短編集を読むのはかなり久しぶりなので、他の短編集ではどう感じるか読んでいきたいと思った。

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2025年10月25日

Posted by ブクログ

心が疲れた時、そっとそばにいて、話を聞いて、受け止めてくれる場所があるって素晴らしい。
メンタルクリニックと言うと敷居が高い気がするけど、寄り添ってくれる人たちや、この本に登場するメンタルクリニックがあればいいなあと思いました。

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2025年09月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった。
マカンマランに似た作品だと思った。
心優しいカフェオーナーとメンタルクリニックの夫婦が傷ついた人達の居場所になっていく話。

皆色々抱えながら生きてるよなぁと改めて思った。他人にとっては些細だと思うことにとんでもなく苦しくなったり、人に迷惑かけちゃうだったり。

でも1人で悶々としてちゃいけないなと思った。
何かあったら信頼できて、受入れてもらえる場所で吐き出す。そして暖かい繋がりを感じられるように、周りの人を大切にする。
社会を生きていくにはこれが大事なんだろうなと改めて感じた。

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2025年04月02日

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