窪美澄のレビュー一覧

  • 二周目の恋

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    「最悪よりは平凡」島本理生
    「深夜のスパチュラ」綿矢りさ
    「カーマンライン」一穂ミチ
    「道具屋筋の旅立ち」遠田潤子

    このあたりが特に好きだった!
    色々なmatured kinds of loveで、飽きずにサクサク読めました!

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    2023年12月04日
  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

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    読書備忘録781号。
    ★★★★☆。

    軽い感じの表紙絵ですが、物語は現代日本が抱える大きな2つの問題を組み合わせている。
    でも、決して暗いエンディングではないので読後感は全然良いです。笑

    昭和、高度経済成長期に建てられたいわゆる団地。
    建物の老朽化と住民の高齢化が進む。
    そんな団地に、幼くして父親を亡くし母親は家を突然出ていき、その日その日を必死に生きる棚橋姉妹がいた。
    姉の七海は生きるために収入の良いデリヘルで働く。妹のみかげは夜間高校に通い、昼はパン工場で働く。
    みかげは、小中といじめに晒され、夜間高校に進学することにしたが、将来に何も希望を持てないでいた。

    そんなみかげが夜間高校で初

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    2025年08月11日
  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

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    生きる意味を失い、生きる気力を無くした三人それぞれの苦悶に胸が苦しくなったが、クジラを見に行くというきっかけで三人が行動を共にし、現地の人々のやさしさのなかで三人の絆が強まっていく様子と、もう一度前に進んでみようという心の動きに感動した。生きることで失う悲しみや苦しみも味わうはめになるけれど、新たな光を見出し大切な何かを得ることができる。生きることが許される限り強く生き続けていこうと思わされる作品だった。

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    2023年11月25日
  • 二周目の恋

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    「最悪よりは平凡」島本理生
    顔は平凡だけど体がグラビアアイドルなみの魔美は、こんな名前をつける親に育てられたという心の傷と、しょっちゅう男性から誘いをかけられる体質。彼女にとっての幸せな恋愛は?
    「深夜のスパチュラ」綿矢りさ
    大学生の可那は気になっている男の子に手作りチョコ前日に思いつきあげようとするけど、料理スキルなく、買い物から四苦八苦。オチ秀逸だった。
    「フェイクファー」波木銅
    主に着ぐるみ作る手芸サークルに入っていた男子の回想。仲間が一人死んだという連絡入る。
    「カーマンライン」一穂ミチ
    私が五歳の時、母は父と死に別れたアメリカから日本に戻ってきた。双子のケントをアメリカの、父の実家に

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    2023年11月20日
  • 二周目の恋

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    短編アンソロジー作品。大人な内容でした。恋にも色々なカタチや想いや愛情がある。作家さん達の個性や魅力が溢れていました。

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    2023年11月14日
  • 二周目の恋

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    二周目とタイトルにつくように、どこか恋に対して諦めや達観などの感情を読みとれてもどかしい気分になることが多かった。二十代後半ぐらいになってからもう一回読んでみたい話。

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    2023年11月12日
  • ルミネッセンス

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    前向きになれる宵闇がいちばん好き。
    他は沼に引き摺り込まれた感じかな。
    古い団地と暗い沼らにははとても不安にさせる。

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    2023年11月09日
  • よるのふくらみ

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    ネタバレ

    同じ商店街の中で育った圭佑•裕太の兄弟とみひろ。3人が交互に主人公となる短編が繋がって一つの話になっていた。圭佑と裕太の父親は不倫を繰り返して家庭不和になる。みひろの母親は浮気相手と家出したかと思ったら3年後にちゃっかり戻ってくる。狭い商店街の中でそれぞれが親の異性問題で悩まされたことが自身の人生にも大きく影響する。そのトラウマも影響し圭佑とみひろは別れてしまう。双方が大きく傷ついてしまったが、みひろは裕太と、圭佑は京子と幸せになれそうな終わり方で良かった。

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    2023年11月06日
  • アカガミ

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    ネタバレ

    アカガミは国が少子化対策として打ち出した制度。利用者はアカガミが用意した団地で生活する間は生活が保障される。そして、アカガミを通して生まれた子供は国のものになる。初めから嫌な予感はしていたけど、国が子供を増やすための効率的な制度だった。今の時代はお節介おばさんやお見合いも無くなっているので、このような制度があることは子供を増やす上で効率的だと思う。しかし、それは国としてメリットがあるだけで、1個人としては自由恋愛から自分の意思で相手を選び結婚して子供を授かりたい。初めて読む小説テーマだったので、作品として面白いと感じた。

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    2023年11月04日
  • 黒い結婚 白い結婚

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    ネタバレ

    様々な作家による「結婚」についてのお話。
    白い結婚側は素敵な結婚で、黒い結婚は不幸な結婚だった。
    特に黒い結婚の方で、似た話があってゾッとした。入り口は気づかないところにあるもんだ。
    白い結婚の方の初恋のバンドマンの話はこんなカップルもありだよなと思わせてくれる、幸せなお話だった、

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    2023年10月24日
  • ルミネッセンス

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    ほんの少しの執着から
    突然ダークサイドに堕ちる

    憑き物が落ちた話(宵闇)と
    何かに取り憑かれたかのような行動を起こす話(それ以外)

    2023.10

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    2023年10月23日
  • やめるときも、すこやかなるときも

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    ネタバレ

    このご本は結婚する前にみんな読んだほうがいい。
    でも結婚してるかたにも読んでほしい。。
    わたしは本って経験不足なところや考えの至らないところを補填してくれるものだと感じているんだけど、このご本はまさにそう。
    結婚ってこんなに大変なことで、こんなに責任のあることなんだな、って考えの至らないところに気づかせてくれて、結婚してくれた旦那さんに感謝の気持ちと愛おしい気持ちがさらに強くなった。

    最初は気軽な気持ちでしたらいいよ結婚みたいにさ、って結婚を軽く見てた壱晴が変わっていく様が印象的だった。
    真織の話の部分を読んでる時、壱晴はこんなに真織に心が囚われているのに、これから壱晴と桜子はどうなってしま

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    2023年10月19日
  • ルミネッセンス

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    心の闇を刳りなす5話の短編集。数学教師の中畑、文房具屋の水野、内装業の石崎、夏子に礼子…悲哀な人生と寂れた町が映し鏡のようであった。将又、団地登場。窪先生です。

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    2023年10月16日
  • よるのふくらみ

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    ネタバレ

    大人3人の恋愛のお話。あっという間に読んでしまった。そして読み終わってからも、あの人の何がいけなかったのか、どうしたら上手くいってたのかな、とか色々考えてしまった。
    同じ商店街で生まれ育った圭祐と裕太の兄弟とみひろ。設定は少女漫画にありそうだけど、この物語はそんな爽やかなものじゃなくて、人間のずるいところや汚い部分もたくさん出てる。こういうタイプのお話って、最終的に誰もくっつかないことが定番だと思っていたので予想外の展開に驚いた。個人的には裕太を応援してたので嬉しいけど、圭祐の苦しさも想像しきれない。
    単に組み合わせが悪かったのかな。自分の思いをちゃんと伝えていたとしても、それでも上手くいかな

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    2023年10月06日
  • ご本、出しときますね?

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    読書芸人の若林が小説家と対談する番組の書籍化らしい。
    常々小説大好きな人の気持ちを知りたいと思っていたが、この対談で多くの気づきを得られた。
    自分自身は現実的なビジネス書や、心理学、脳生理学などの役に立つ本を好んでいたので、なにゆえ個人の脳内で創作されたフィクションが好まれるのか不思議であった。
    本書や小説家(書くほう)の視点の言葉が多いが、彼らは読書家でもあるので示唆に富む会話が飛び交っている。

    ・「弱者」って言葉を言い換えると「大多数」のこと
    ・登場人物が自分の身代わりになってくれるような気がした

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    2023年10月05日
  • 二周目の恋

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    うっとりするようなお話が多かった。全ての作品にその人らしさが浮かんでいて、それも良かった。窪美澄さんの「海鳴り遠くに」が1番好きだったなあ。女性同士の恋愛をこんなにも美しく描けるなんて。

    p.290 「無事に、行きなさい」桜木紫乃
    学校なんて現代的にY染色体を理解したいなって。実際のY染色体っていうのは、すごくちいさくて、ほとんど遺伝子が乗ってないんです。唯一の働きは生物をオスにすることくらい。XXYもきれば、XYYもいるとなると、もはや性別というのは見える部分の肉体差異なんです。性染色体っていうのは、もともと異常が起きやすい部分なんですよ。だから、本来真っ二つに割るのは難しいんです」見か

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    2023年10月03日
  • 二周目の恋

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    二周目っていうのがよく分からなかったけど、
    大体は面白かった。
    2つ、好みじゃなくて飛ばした。
    綿矢りさのバレンタインの話は
    めっちゃ共感する。

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    2023年09月24日
  • さよなら、ニルヴァーナ

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    ううん…すごく考えさせられた…
    視点が変わると事件の見方がこんなに変わる、
    登場人物すべてに共感できてしまって、なんだかつらくなった…

    実際に起きた少年Aの事件を題材にしているけれど、犯人像はかなり違う印象。
    この本だとAにも辛い過去があって、魔が差した、みたいに読めて
    同情してしまったし、更生して欲しいと思った。
    だけど本当の事件を調べると全くそんなことを思わなくて。
    この小説を被害者家族が読んだら、Aが美化されてて辛いだろう
    犯人に対して「仕方がなかったんだな」と感じてしまう描き方は、
    関係者にとってはあまりにも残酷ではないだろうか

    本を読んだ感想だと
    皆、しっかり生き抜いてほしいと

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    2023年09月17日
  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

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    再読本。
    生きづらさを抱えた主人公3人の半生と、その3人が一緒にクジラを見に行く旅を描いた小説。

    3人それぞれが生まれ育った環境や日々の生活で感じる息苦しさの描写が詳細でリアリティがあり、一度読んだことがあっても、読みながらこちらまで息苦しいような感覚になる。
    浅瀬に迷い込んで弱っていく傷だらけのクジラの描写が、傷つき途方に暮れる3人と重なるように思えた。
    明確な希望や救いがあったわけではないけれど、とにかく生きてほしいという強いメッセージを感じる、清々しい終わりだった。

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    2023年09月17日
  • 二周目の恋

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    好きな作家さんが 何人も入ってて 豪華なメンバーのアンソロジー。テーマが決まってて 書くって言うのは 難しそう。でも どれも面白かった。

    窪美澄さん 一穂ミチさん 島本理生さん 綿谷りささん 遠田潤子さんが良かった。

    遠田さん 波木さんは初めましての作家さん 
    短編集は 初めての作家さんに 出会える楽しみもあります。

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    2023年09月12日