窪美澄のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
いろいろな恋愛のかたち。
けっして一筋縄ではいかない。
そして胸が苦しくなる、熱くなる、哀しくなる。
六つの短編集。
「海鳴り遠くに」〜夫を亡くして三年、彼女が胸を熱くしたのは画家の女性。
「風は西から」〜冒頭のばあちゃんの口癖が「禍福は糾える縄のごとし」が頭に残る。
彼女にふられた傷心の僕の家に来たはとこが作る料理に癒される。
「パスピエ」〜行きつけの居酒屋に新しく入ってきたバイトの足の綺麗な女の子は、とんでもない子だった。こんなに簡単に騙されるのか…
「赤く冷たいゼリーのように」〜妻を亡くし年金とバイトで生活している初老の男が助けた男子高校生は、亡くなった同級生に似ていて気になる -
Posted by ブクログ
日本にいる外国人がどんどんと増えていく現代に、読んでおきたい1冊だと思った。残念ながら私が育った環境にはあまり沢山の外国人はいなかったが、知らない、より、知っていること、ってとても大事だと思った。
外国人の日本での生活の大変さは想像もつかない。外国に留学するのとはまた訳が違うな、と。
自分はあまあまで、ゆるゆるで、イージーな生活をしてきたんだな、と感じてしまった。より小さな幸せをみつめたいと思ったし、『日本人ファースト』という日本人寄りすぎな考えは危険だと改めて思った。
あと、外国人関係なく、コミュニケーションの大切さを感じた。里穂と桐乃の関係性はどこにでもありうるかな、と。コミュニケーション -
Posted by ブクログ
直木賞受賞作の本作は、全5篇からなる短編集。
どの物語も“大切な人との別れ”や“もう会えない寂しさ”を静かに描いており、読後には胸の奥にじんわりと温かくも切ない余韻が残ります。
始まったばかりのコロナ禍を背景にしたエピソードもあり、あの頃の先の見えない不安や孤独を思い出しながら、登場人物たちの感情に自然と寄り添ってしまいました。
それでも彼らの心の奥には、希望のような小さな光が確かに灯っており、その光こそが“星”として描かれているように感じます。
タイトルの通り、物語の中には星座や夜空が繰り返し登場します。読んだあとには、ふと空を見上げたくなる。
そんな静かな力を持った作品で優しさと哀し -
Posted by ブクログ
2030年代の日本が舞台だが、その頃の若者は他者との繋がりも希薄化し、結婚はおろか、恋すら遠い存在になってしまっていた。
そこに国が設立したお見合いシステム「アカガミ」に参加することになったミツキは、国に管理された生活の中、出逢った相手サツキと国が推奨する「まぐわい」の末に子を成すのだが、、、。
読んでいて、どうにも胡散臭さがいっぱいなのに、それに気がつけない(疑問に思わない)若者たち。
生きることにも未来にも、あまり意思や欲求が感じられない、言われることにも受け入れるばかりの子たちが、子供を持ち、恋をしり、だんだん私の知っている「人らしさ」を持ち出すのだが、そこで徐々に今の手厚い生活に疑問 -
-
Posted by ブクログ
ちょっぴり切ない5話からなる短編集。
ただ生きているだけで、思いもよらない哀しみがやってくる。
・真夜中のアボカド
ーーー婚活アプリで恋人を探す。
フリーでプログラマーをしているという麻生さんは、妙に女慣れしていなくて、前に出会った人みたいに食事の後すぐに、ホテルに行こうとも言わなかった。
・銀紙色のアンタレス
ーーー 16歳の夏。僕は田舎のばあちゃんちで、泣いてるような顔で赤ちゃんを抱えたあの人に出会う。
幼馴染の朝日は言う「水着着たわたし、かわいかった?」
ーーー真珠星スピカ
酷いイジメにあっている私は、今日も保健室にいる。
亡くなった人は話すことができないのだと知ったのは、死んだ母