窪美澄のレビュー一覧
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窪さんの本は何冊か読みましたが、、いつもどこか揺さぶられる様な感覚を覚えます。
主人公のさとちゃんと同世代で、この物語も年末年始で、だから何かとてもリアリティを勝手に感じてしまいました。
元彼と一緒に住んでいた頃に「食器を洗ってくれるかな?」という一言さえ言えなくて思い悩み。
今の彼氏にも同じ様に小言に口をつぐみ、嫌いになるポイントが日々加算されはじめ、元彼の時と同じことを繰り返すことを危惧し。
何だか見に覚えがある気がしました。笑
家族という複雑な存在には私もけっこーひねくれた思いを持っているので、本文中の
自分が重そうに抱えている荷物を「ほかに、もっと重い荷物を持っている人はたくさんい -
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高校時代仲が良かった男女五人のグループのうち、もっとも聡明で美しかった菜乃子がODで自死したことから溢れ出す、残された者たちの続きの人生。
当時から五人のあいだであちこちに矢印が向き合っていたことが分かり、それが二十年後の今もなお一方通行である事実にもどかしさを感じながら読んだ。
話の主人公が入れ替わっていく連作短編で、まさか五番目となる最終章は亡くなった菜乃子の視点ではあるまいなと冷や冷やしていたらそのまさかで、はじめ若干白けたのだけれど、蓋を開けたら五つの中では一番良かった。
クールでわりと物静かな印象を他人に与えながらも、実は彼女が「小説家になりたい」という野心や、才能ある他者への嫉妬を -
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ネタバレこの世を去った側と、残った側のお話。
重たい内容なのにどことなく穏やかな気持ちになる不思議な本だった。
残された側ができることって、その人の事を思い出すことだけなんだよね。本当のことを知りたくても、人と人だから一生知り得ることはない。いなくなったことを事実として受け止めて時々思い出す、ただそれだけ。
菜乃子からしたら、その時たまたま成功してしまっただけで誰の責任でもない。失敗したらそれはそれでまた死にたいと思いながら生活が続くのだろうと私も思う。
「死にたいと思うことは、気持ちの一つでしかない。特別な感情とは思わなくていい。」といった一文があってこれがこの本の全てだなと思った。 -
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ネタバレ窓辺の夕餉に 沙耶
達也のことが好き。都合のいい女。菜乃子を失った達也に呼ばれ、菜乃子の服を着て達也とセックスする
野辺の送り 健太
母が父の死後宗教にハマる。母の介護。達也のことが学生時代から好き。達也まで母と同じ宗教にハマる…
空夜 倫子
会社を辞め実家で祖母の介護。昔小説新人賞に応募し菜乃子は落ちて倫子は準優秀賞、好きだった菜乃子を傷つけた。菜乃子のことを小説に。
柘榴色の雪 達也
菜乃子を失って田舎の本屋へ。宗教はやめ沙耶が結婚、倫子が小説家になったことがさらりと書かれる。本屋の客の少女がパパ活し万引き。菜乃子の原稿を焼こうとするができない。
芍薬の星月夜 菜乃子
幽霊。全員が -
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40歳目前に仲良くしていた高校の同級生が、亡くなったと知らされた。
男2人と女3人の5人でいたことを思い返す。
みんな自死した菜乃子を中心に仲良くしていた。
みんな菜乃子が好きだった。
残された元同級生4人が今までの人生を語り、菜乃子がいなくなってもそれぞれの人生を生きる。
親しい人が自死するということの辛さだけじゃなく、これからの自分の行く末を考えて生きていくというのは、言葉には表せないものがある。
40歳というのは、人生でもまだ半分、どんなふうににでもなれる自分がいるのに何も考えられない…というのもわからなくもない。
それでも何かを信じて命ある限り生きる。
それが、ひとりでも…だ。