窪美澄のレビュー一覧

  • 雨のなまえ

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    5編からなる短編集ですが、どの短編も息苦しいような、じっとりと湿っているような閉塞感があり、暗い。主人公たちは出口が見えないような状態で停滞し、倦んでいる。そんな状況での性欲には、厄介なものという印象しか持てない。最終話『あたたかい雨の降水過程』だけは、明るい兆しが見えるような気がするけど、それ以外の話は「ここで終わり?」というところで終わっていて、その後の彼らの人生は暗いものしか想像できない。窪さんは、本当に人間の嫌な部分の感情とそれに伴う性の問題を描くのが上手くて、上手いだけに物語に入り込むと気分が滅入る。

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    2017年03月24日
  • アニバーサリー

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    時代ごとの苦難・逆境を乗り越える
    、やはり母親は偉大だなぁ。世代がクロスし出す終盤は爽やか、かつ温か♪。

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    2017年01月11日
  • クラウドクラスターを愛する方法

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    家族であること、家族になることの困難と希望・・・か。

    わかる部分もあるけれど、あまり共感したくない感じもするなぁ。

    同じ状況になりたくないというか・・・w

    普通とか、平凡とか、平常とか、一般的とか、認識にもよるけれど、そしてつまらなそうではあるけれど、そういうものって貴重だったりするのかもしれないな。

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    2017年01月07日
  • アニバーサリー

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    戦争を経験した晶子は、マタニティスイミングの指導員や食で妊婦たちと関わっていた。
    そんな中の一人に、料理研究家の有名な母を持つ真菜がいた。
    真菜は母の愛情に餓え、自分の体を傷付けることで学生時代を送っていた。
    時代は移り変わり、女性が働くことが当たり前となった世の中。
    子育て、母と娘の確執。
    小島慶子さんの解説も心に沁みる。

    2016.11.15

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    2016年11月16日
  • アニバーサリー

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    妊婦の水泳教室で教師をしている晶子は、3.11の震災をきっかけに生徒である望まない妊娠をした真菜を助けることになる。1章で晶子の人生を丁寧に描いているので、3章でお節介と言えなくもない晶子の行動が納得できるものの、2章で描かれている真菜の背景は何だか既視感があり、ありふれた物語のように感じる。3章の晶子と千代子、真菜の関係が良かっただけに、そっちの方をもっと読みたかったかな。結局、親は子供を選べないし、子供もそれは同様で、家族だからといって相性がいいとは限らない。絶対に正しい形なんてないんだな。

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    2016年06月17日
  • クラウドクラスターを愛する方法

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    キャッチアンドリリースの方が好き。
    子どものヒリヒリ感がすごくあった。
    ヒリヒリするけど、目が離せなくなる。

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    2016年04月05日
  • アニバーサリー

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    80歳間近のマタニティスイムのインストラクターとその人の気になる妊婦さんそれぞれの生涯のお話し
    東日本大震災のタイミングの出産なので、原発とかそれに関する内容も含む

    前半で晶子さんの幼少期からの戦争体験とか、自分の子供に関する事がしっかり描かれているので、現代の行動に説得力がある
    真菜さんは何というか、偏見というかフィクションの設定の王道通りの生き方なので、なんとも感情移入しにくい

    最後の方での共同生活の描写は何だか心が動かされる
    同情してるわけじゃないんだけどね、何だか感動したのです

    僕も昔は「こんな時代に自分の子を世に誕生させるのは可哀想だ」とか思ってた事もありましたが
    実際に自分の子が生まれてみると、そんなに悪いものではないとも思うようになった
    どんなふうに育とうが自由なんですよ
    責任を持つべきは産んだ親だけであって、世間の意見なんて関係ないんだよね

    色々な事で困窮してる妊婦さんやお母さん方に読んでもらいたい小説

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    2016年03月29日
  • クラウドクラスターを愛する方法

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    窪さんの本は何冊か読みましたが、、いつもどこか揺さぶられる様な感覚を覚えます。
    主人公のさとちゃんと同世代で、この物語も年末年始で、だから何かとてもリアリティを勝手に感じてしまいました。

    元彼と一緒に住んでいた頃に「食器を洗ってくれるかな?」という一言さえ言えなくて思い悩み。
    今の彼氏にも同じ様に小言に口をつぐみ、嫌いになるポイントが日々加算されはじめ、元彼の時と同じことを繰り返すことを危惧し。
    何だか見に覚えがある気がしました。笑

    家族という複雑な存在には私もけっこーひねくれた思いを持っているので、本文中の
    自分が重そうに抱えている荷物を「ほかに、もっと重い荷物を持っている人はたくさんいるんだから。その荷物なんてまだまだ軽い方でしょ」とは言われたくなかったのだ。
    …という言葉には思わず大きく頷いてしまいました。

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    2016年01月18日
  • クラウドクラスターを愛する方法

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    ネタバレ

    初めて窪さんの小説を読む。「ふがいない僕は空を見た」の作者、という情報しかなかったので、あまり深く考えずに購入。紗登子の周りの人に対する遠慮とか、本当は打ち明けたいこととか、きっと誰もが生きていく上で抱えるものなのだろうに、それを大したことのないこと、と向井くんに片付けられている部分を読んでいて腹立たしくなった。みんなそれぞれ自分の度合いで苦しんでいるし、誰が誰より苦労しているというレベルなんてあるはずがないのに。反して克子との話は気分が晴れた気がする。
    ただ少し終わり方が急だったから驚いた(笑)

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    2015年11月10日
  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

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    みかげと七海の姉妹は親に捨てられて、2人だけで生きてきた…と思って読んでいたが、彼女たちの周りには団地の大人達のやさしさがあり、見守られてきていたのだ

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    2026年10月25日
  • 君の不在の夜を歩く

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    切ない。読み終えて まず溢れた感情。
    高校時代からのグループ5人組の一人菜乃子が死んでしまってから他のメンバーそれぞれに焦点を当てた短編。それぞれが深い想いを抱えて生きていて、苦しい。最後は菜乃子自身が語るんだけど その中で健太の人生なぜそうなった??と不思議で仕方ない。健太の人生の物語の先を、読んでみたいものだ。

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    2026年10月24日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    前半はセックスしかない世界線の話かなと思うくらいセックスばかりだったけど、読み進めると登場人物全員ふがいなくて不器用で生身で受ける苦しみが胸に刺さって、思いのほか良かった。
    いらない瞬間がない濃密な小説だと思った。

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    2026年10月21日
  • 食べて、寝て、しあわせ?

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    あったかくなるものからちょっと嫌な気持ちになるものまで カレーのはなしが現実という感じがしていちばん好き 

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    2026年10月15日
  • 給水塔から見た虹は

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    初めの方読むのが辛かった。桐乃やヒュウの閉塞感。団地、学校、ここに居場所はないのに行くところもない。そして桐乃の母親である里穂。この人、外国人の為に奔走して家庭(子ども)の事が見えてない。よくもここまで…と思い憤る。中学2年生。色々な事が分かっているけど まだまだ未熟。簡単に悪い方へと誘われてしまう年齢なのに。
    この3人の視点で綴られる物語。問題は山積み。自分じゃなくても誰かが助ける と思って目の前の問題から目を逸らす罪悪感を誤魔化す為に理由をつけて…

    夏休み、色々な事があって、2人の中学生はやっとスタート地点なのでは?と思った。これからこれから。
    ラスト…ヒュウが無事?そうで良かった。ヒュウの祖父の言葉がとても良い。私も自分の人生を愛し、生きる。そう思った。

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    2026年10月12日
  • 二周目の恋

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    大人の恋愛をテーマにした短編 7編
    現代人気作家7人の豪華恋愛アンソロジーというキャッチコピーにひかれて手に取った。

    どの作品も主人公の視点になって読めて楽しめ、繊細な感情を表現しているなと感じた。

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    2026年10月12日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    ネタバレ

    印象的なタイトルの通り、どこかやるせなさを感じる連作短編集でした。それぞれの登場人物を取り巻くやっかいな性愛の苦しみや悩みが、漂う官能的な描写から生々しく伝わってきます。特に姑に不妊治療を迫られる里美(あんず)がコスプレをして高校生の斉藤君と情事に溺れるようになった経緯を描いた「世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸」が印象的でした。していることは不倫なのに、過干渉の姑やそれを止めてくれない夫の異常さを思うと、やるせない気持ちが湧いてきました。

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    2026年10月09日
  • 食べて、寝て、しあわせ?

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    予想したものでは無く、全体的に暗くて可もなく不可もなしって感じ。しあわせ?の疑問符を読み取らなかった自分のミス。
    最後の窪美澄さんの作品は特別。とても良かった。熱々のアジフライが食べたくなった。生きるということは、少しずつ前に進むしかないから。ジワジワ涙ぐんでしまった。

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    2026年09月29日
  • いるいないみらい

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    子供がいるとかいないとか
    いる方が社会的な信用があるとか
    子供の存在は自分の人生においていかにも大きな問題であるかのように思う
    人はないものに目がいって、あるものに目がいかないんだな っていう風に思う
    自分の努力だけでは得られないものが世の中にあると大人になれば気づき、ないものばかりに目がいく
    また、ないものをどのように補うか に目がいって、補ない方も 人それぞれ
    補う方法も自分の価値観があって、それと違う価値観の人は敵 みなす
    子供がいればこんなに大変だと思わなかったや自分の人生が狂わされたと 子供がいる環境でも また自分にないものへと 目がいく
    この本を読んで 改めてないものをどうするかではなく あるものを十分に感じ取ろうと思った。

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    2026年09月27日
  • 水やりはいつも深夜だけど

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    ​家族のあり方や、日々の生活のなかに隠された小さな思いやりの尊さを、改めて深く再認識させてくれる物語です。息苦しさを覚えるような閉塞的な日常や、それぞれの抱えるままならない現実がリアルに描かれながらも、その泥沼のなかから差し込む一筋の光のように、確かな希望の気配が感じられます。

    ​思い通りにいかない人間関係や、逃れられない家庭の重圧に直面しながらも、泥臭く、しかしひたむきに生きる登場人物たちの姿は、どこか自分自身の日常や心の暗部とも重なる部分があり、ページをめくる手が重くなるほどの説得力があります。決して綺麗事だけでは済まされない現実の厳しさを突きつけられながらも、だからこそふとした瞬間に見せる不器用な優しさがひときわ際立ちます。

    ​ままならない日々の中でも、心を通わせようとする温もりが静かに胸を打ち、読後には凝り固まった心がじんわりとほぐれていくような、深い余韻に浸れる一冊でした。

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    2026年09月26日
  • じっと手を見る

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    不幸の連鎖の先に何が待っているのか。
    まだ何か不確かな事があるのかひやひやしながら読んだ。
    日奈と海斗はずっとお互いを小さな不幸にしてるんじゃないかと思うけど、どうなんだろう。

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    2026年09月25日