窪美澄のレビュー一覧

  • 夜空に浮かぶ欠けた月たち

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    【誰しも見えない色んな思いを抱えて生きている。
    一人で抱え込まないで欲しい。
    頼れる場所を探して欲しい。
    きっとあなたはひとりじゃないから。】
    って言われている気持ちになりました。
    短編のタイトルが私の好きな西洋絵画名が付けられていて魅力的でした。
    特にゴッホの「夜のカフェテラス」は今日本に来ているので読んでいて心がぎゅっとなりました。

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    2026年04月11日
  • たおやかに輪をえがいて

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    良い。

    人間ってもっと不可解で、全部が全部、
    まっすぐ線が引けるように世の中はできてない。

    登場人物から見た「当たり前」が、
    視点を変えるとそうではなくて。
    どこか答えのない輪っかの中をぐるぐると
    回り続けているような感覚。

    1人の母親の人生を
    見届けてきたが、もっと人間は自由に、
    好きなことを好きなようにやって、
    周りに縛られずに、自分らしく生きていけばいいんだと、学ぶものがあった。

    いろんな人がいていいのだ。
    いろんな考えがあっていい。
    答えを必ず、見つけなくてもいい。
    窪美澄先生からの愛のあるメッセージだと感じた。

    これでこそ、
    人生。

    定期的に読み返したいと思える小説。

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    2026年04月03日
  • 夜に星を放つ

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    第167回直木賞受賞作品。孤独とか誰かを失うとかの主題としている、ひっそりとした短編集。

    第1話 綾には弓ちゃんという双子の姉妹がいた。でも脳出血で亡くなってしまった。今、綾には麻生さんという彼氏がいる。弓ちゃんにも村瀬くんがいた。

    第2話 真は高校1年生の夏、おばあちゃんのうちに行った。母は父の単身赴任先の京都に行こうと言ったが、京都には海がない。海で思い切り夏を満喫したいのだ。お隣の相川さんの娘さんが離婚して赤ちゃんを連れて帰ってきている。幼馴染の朝日もやってくる。

    第3話 みちるのおかあさんは亡くなっているが、しゃべれないけどいつもそばに居る。おとうさんには見えないみたいだ。おとう

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    2026年04月02日
  • 給水塔から見た虹は

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     諸外国にルーツをもつ人々との共生とは何かを考える機会となった。ベトナムにルーツをもつ中学生ヒュウ、その同級生の桐乃、そして桐乃の母で支援者でもある里穂の三人の視点から、当事者・受け入れる側・支援する側それぞれの立場における困難や葛藤、心情が描かれていた。
     現在の日本において、多様なルーツをもつ人々と共に暮らすことは、決して珍しいことではない。実際、団地のある地域ではさまざまな国籍や背景をもつ人々の姿を目にしてきた。しかし、それを「知っている」という事実にとどまっていた自分に気づかされた。こうして物語として、一人ひとりの心情とともに描かれることで、その現実がより切実なものとして心に響いてきた

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    2026年04月02日
  • 夜空に浮かぶ欠けた月たち

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    とても優しいお話でした。
    慢性的な心の病気というよりかは心の風邪と言ったようなお話が多かったと思います。
    現実はそんなに簡単にクリニックを卒業できるものでもありませんが、こうやって話を聞いてくれる先生やカウンセラーさんや近くにいて心配してくれる人に甘えられる環境はとても良かったと思います。
    私自身、メンタルがやられていてこの本を読んでいたので少し苦しさも感じましたが、自分の道は自分で切り開くために何とかしたいなと思いました。

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    2026年04月02日
  • ぼくは青くて透明で

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    よかった。
    やっぱり窪美澄さんの話はどんどん引き込まれていく。
    美佐子さんや録亮のように我が子を我が子の個性を尊重して育てることは私にはできないと思ってしまった。
    我が子に男の子らしく女の子らしくといって育てている自分がすごく恥ずかしく感じた。
    この話を読んでから子供に子供のやりたいように生きさせてあげないとと心から思った。

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    2026年03月17日
  • 夜空に浮かぶ欠けた月たち

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    良かったです。
    初めて帯にある読者アンケートにも回答しました。
    無理せず人と寄り添ういながら生きていこうとする人達の短編集です。
    どの作品かには自分にもあてはまる思いがあるかなと思います。
    医師が監修されているので理解しやすく読みやすいです。
    作者さんの他の作品も良かったですし。
    心が休まる作品です。

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    2026年03月14日
  • 宙色のハレルヤ

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     音楽がお好きなかた、特にドビュッシーがお好きなかたには親しみやすい(?)かもしれません。。。

     恋愛小説って良いですね♡
    適度な緊張感の中に感情の押し引きが見え隠れして、関係性がどう変化していくかをドキドキしながら読み進める。 楽しい作業です。

     一概に幸せに満ちたものばかりではないけれど、人それぞれの思いや事情があって。。。 相手を思いやったり、タイミングがずれたり。。。
     なかなか一筋縄にはいきません。

     けど、そんな経験のひとつひとつが、人生をキラリと飾る宝石のようなものになるのかもしれません。
     ひと様に語りたいような、秘めておきたいような。。。

     そんな経験を追体験できるの

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    2026年03月12日
  • 夜空に浮かぶ欠けた月たち

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    ああ…とっても優しいなぁ。
    夜空に浮かぶ月のように、胸の痛みにそっと寄り添ってくれる一冊でした。

    心の病気って、誰にとっても関係ないものじゃないんですよね。
    私も、もう長いこと通院しています。
    解説されている井上智介さんもおっしゃっているように、心の回復は決して一直線ではなくて、満ちたり欠けたりを繰り返していきます。

    前向きでいられる日もあれば、どん底のような気分の日もある。
    それでいいんだよって、言ってもらえた気持ちです。

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    2026年03月06日
  • ははのれんあい

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    最初はくどかったけど、途中から一気に楽しくなった。智久の浮気は信じられなかったけど、智久はカンラカットと上手く行ってこれはこれでよかったんだ。でも残された家族智晴しんどかったな⋯双子もみんなしんどかったな。

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    2026年03月06日
  • 宙色のハレルヤ

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    恋にまつわる短編集。展開が予想外で楽しい。わりと前向きになれる方向なので、読後感は悪くないです。

    第1話 10年間連れ添った夫を亡くして3年。家にいると夫のにおいがするみたいで、別荘で暮らしている。

    第2話 僕は彼女に告白されて、つきあいだした。ただ、爆速で「どこが好きなのかわからなくなった」と言われてしまう。

    第3話 行きつけの居酒屋さんで、「新人さんが入ったんですよ〜。足の綺麗な子なんです。」と言われてみてみたけど、中野さんはパンツスタイルだったので、足が綺麗かどうかは不明だった。僕は恋に疲れている。

    第4話 定年後、山の上の高校の清掃員をやっている。子供はいない。

    第5話 住宅

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    2026年03月01日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    人ってみんなそれぞれ悩み抱えてるんだよなって、いつも明るい友達も、幸せそうに見える友達も、心の中はわからないよなって。
    心の中に厄介なものを抱えながら、登場人物はそれでもみんな前を向いて生きてゆく姿に胸が打たれる。
    高校生と主婦のコスプレSEX不倫。
    字面だけみると不埒だけど、卓巳は普通に恋をしただけなんだよな。体から始まる関係だったけれども…。高校生卓巳の純粋さとかが可愛くもある、助けてあげたい。

    セイタカアワダチソウの空
    の団地の子、良太とアクツの話もこれまた胸にくる。認知症の祖母の面倒を見ながら、バイトして、学校に行く。ふがいないなんて、思わないでいいのに、誰かに助けを求めてくれれば良

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    2026年03月01日
  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    物語には三人の主人公が登場する。

    仕事に忙殺され追い詰められていく由人。

    由人が働くデザイン会社の社長の野々花。
    この会社は倒産の危機に瀕している。

    そして過干渉の母との関係に悩む高校生の正子。

    この三人に共通するのは、人生に絶望し自ら死を選ぼうとしていること。
    物語は三人の人生を追体験する形で進んでいく。

    三人の過去には確かに「幸せ」と呼べる時が存在する。
    しかしその幸せの時の中で、彼らの足元の砂がわずかに崩れ始める。
    そのことに読者は、主人公たちよりも先に気づくのだ。

    それは胸がひりひりするような予感である。

    やがて本格的に砂が流れ始めると、主人公たちは為す術もなく流れに飲ま

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    2026年02月24日
  • 二周目の恋

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    全部の話が読みやすく、おもしろかった

    特に、綿矢リサさんの「深夜のスパチュラ」は、バレンタイン前夜の片想いする女の子の焦る心情の文章が共感すると共に引き込まれてた。

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    2026年02月23日
  • じっと手を見る

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    それぞれの登場人物の不完全さと脆さと情けなさがあまりにも人間らしくて、仕方なくて、愛おしかった。年齢だけ重ねても大人は大人になれないのかもしれない。みんなが騙し騙し生きている現実を、赤裸々に、正直に、自分しか知らないような秘密を開示するように語られる小説でした。それぞれの人がそれぞれの場所で生き、そして死ぬ。世の中って不思議。

    「こんなにも間違った人間であることを自覚した上で関わり合いたいと願うほど、あなたは大切な存在なのです、という決意表明。」という朝井さんの解説での文章が素敵だなと思いました。

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    2026年02月18日
  • 宙色のハレルヤ

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    どの作品も感情移入頻りである。傷ついた人に差し伸べられる救いの手が優しく温かい。『風は西から』の桃子さんや『赤くて冷たいゼリーのように』の宏(おじさん)のように。『パスピエ』の想定外のオチに驚愕。板倉の雄叫びが聴こえてきた。

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    2026年01月16日
  • さよなら、ニルヴァーナ

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    重く、苦しく、しかし先を見ずにはいられない。そんな小説でした。
    心が健康な時に、自室で読むことを推奨します。

    まず、この小説には元となった事件があります。しかし、読んでいる間は、敢えてその事件のことを考えずに読んだ方が、この話の伝えたいことに集中できると私は思います。現実には…と考えることは、ノイズになりかねません。

    私がこの小説を購入し、読み始めたのが昨年の5月末でしたので、半年もかけて、ようやく読み終えたことになります。
    初めから物語に引き込まれ、続きが気になり、どんどん読み進めたくなったのですが、題材も重く、しかも妙に生々しい性描写及びグロ描写を含むため、なかなか外で読むことが難しか

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    2026年01月12日
  • 水やりはいつも深夜だけど

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    家族の物語。最初の3編は幼少期の記憶のせいで子供とうまくいかない人たち。最後の1編を除いて、小さな子供のいる家庭の話。緊張感がただならない。読んでて息苦しい。

    第1話 昔イジメにあったせいで、お母さん軍団の中でうまくつきあえない私。

    第2話 父とうまく幼少期を関係作れなかった父になったおれ。妻と子供と義実家との関係がどうもうまくいかない。

    第3話 妹が障害者だった。自分の子供は健常者なのに、どうしてもこの事実が受け入れられずに不安の中で過ごしてしまう。

    第4話 妻と子供と味気ない三人暮らし。そこに新しい女性の影が。

    第5話 小さな頃に母が出て行った。今は父が再婚して、再婚相手にも子供

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    2026年01月07日
  • 給水塔から見た虹は

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    後半、涙が止まりませんでした。
    同じ団地内に住む中学二年生の桐乃とベトナム人のヒュウ。二人とも教室にも家にも居場所がない。
    桐乃の母、ヒュウの母、ヒュウがつるむようになる仲間達。皆の苦しい思いが伝わってくる。自分がこんなに辛いのは誰のせいなのか。皆がギリギリの心理状態で暮らしている。
    様々な視点で語られるこの物語、悪い方へ流れていってしまうのにも理由がある、ということが伝わってきて、読んでいる側も辛い。
    そして、それぞれの人の核を形作っているものは、簡単には変えられないこと。それに気付いた桐乃が最終的に、人に幸せにしてもらおうと思ってはダメだ、自分で自分を幸せにするのだ、という結論に達した心の

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    2026年01月05日
  • 給水塔から見た虹は

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    想像力を働かせることは大事だ。
    在日や移民、技能実習生のことは何となくわかっているけど、全然僕たちは知らないし、解ってない。どこか他人事のように思っているけど、今やどこに行っても外国人だらけ。
    同じ日本に住む人間として、しっかりと認識して、考えるべきだと思った。

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    2025年12月25日