窪美澄のレビュー一覧

  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

    Posted by ブクログ

    窪さんのファンタジー感ありつつ
    日常を描いてるんだけど、
    比喩の使い方がすごい。
    (自分の語彙力ゼロ)
    感情が揺れ動く作品ではなかったけど
    のんびり読み込めた。

    0
    2025年01月19日
  • 私は女になりたい

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    一気読み!!!ハッピーエンドでよかったああ、、そしてめっちゃ泣いたああ、窮地を救ってくれる人、寄り添ってくれる人(その人が全部をわかってなくても)、過ちを犯しちゃうこと、わがままなこと、それでも頑張ってること、頑張ってることが辛い時に微笑んでくれることに泣いた。頑張れ自分!

    0
    2025年01月14日
  • やめるときも、すこやかなるときも

    Posted by ブクログ

    (2023年4月14日、読み終わったのはバス停のベンチ)

     壱晴が、余命幾ばくもない哲先生のもとを訪れるようになった場面から、看取った場面、桜子の家に行く場面、そしてその家での出来事、ずっと涙が止まらなかった。切実さが、必死さが、眩しくて切なくて。人の命はいつか消えるからこそ眩しい。
     人の感情を貝のむき身だと例えた桜子、恋愛は傷つかずに済むものではないという解説、窪美澄らしく人間のダークサイドを書いているという解説、どれもこれも深く刺さってもう抜けそうにない。私も〇〇さん(※片思いしていた、バイト先の先輩だった方です)に、むき出しの自分を晒せるだろうか。逆に晒してもらえるだろうか。桜子の焦

    0
    2024年12月16日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    なるほどR-18の連作長編というのはこういうことなんだ。スピンオフを重ねるドラマのように、話が展開し、立場が変わることによってガラッと景色が変わっていく。

    0
    2024年12月06日
  • 朔が満ちる

    Posted by ブクログ

    書き出しから引き込まれた。DVの描写が非常に生々しい。青森の村では浮いていたモダンな建築の家で虐待を受けていた主人公が、家を撮影するカメラマンになるという筋書が面白い。彼が撮影をした家で出会った、笑わない男の子のその後に希望があることを願う。家というのは、場合によっては「外から侵入することができない」という本来安心するべき条件によって最も危険な場所になる。成人した主人公に謝罪する駐在さんの思いが切ない。主人公の史也と梓の二人、過去と向き合う青森の旅で、向き合うのが恐ろしい暗い記憶の中で心を通わせる二人の関係性が対比的に浮かび上がるようだった。史也にとっては伯母、梓にとっては新しい両親(すれ違い

    0
    2024年12月01日
  • じっと手を見る

    Posted by ブクログ

    年齢も、性別も、職業も、生活している地域も、何もかもがちがう登場人物たちの気持ちが、なぜか痛いほどわかる。
    共感、ともちがう。
    彼らに年輩らしく言ってあげたいことはいくつもある。
    筆者の文章力(まさに文章のもつ力)に、確実に心を強く揺さぶられる小説だ。
    読んでいる途中で、タイトルの「じっと手を見る」は、まさしく石川啄木の人生を彷彿させるなと感じた。

    朝井リョウによる文庫版解説も必読。

    0
    2024年11月29日
  • 二周目の恋

    Posted by ブクログ

    (2023年12月21日の感想。帰りのバスで書く。)
    アンソロジーっていいよね。宝箱みたい。いろんな作家さんたちが一度に会していて豪華。

    この本を買った頃は丁度自分のなかで島本理生、窪美澄、一穂ミチのブームが来ていた。だからウッキウキで買って、そのあと暫く読めずにいたのを今になってようやっと読めた。

    面白かったのは綿矢りさ「スパチェラ」
    綿矢りさは、中学生の頃に『蹴りたい背中』、大学二年の秋に『勝手にふるえてろ』を読んだ。両方とも、それから今回の「スパチェラ」にも当てはまることだけど、今を生きる若い女の子を描くのが本当に上手。綿矢りささん自身は歳を重ねているのに、寧ろ作品のなかではより若く

    0
    2024年11月26日
  • ははのれんあい

    Posted by ブクログ

    窪美澄全開、一人で読んでたら泣いてたわ。

    というのも、この小説で起きてる事って自分も同じような経験してるから、登場人物それぞれの気持ちが痛いほど想像できちゃう。

    出てくる人達がみんな辛くて、でも優しくて、こんな素敵な話し作れる窪さんはやはりファンにならざるを得ない。

    0
    2024年11月24日
  • いるいないみらい

    Posted by ブクログ

    【妊娠・出産】をテーマにした5つの短編集。

    テーマはどれも同じなのに、子供が嫌いな人・子供を持つことに対して意見の違う夫婦・妊活で悩んでいる人など、様々な価値観を知ることができ視野が広がった。

    子供を持つためには、お金や仕事、年齢など様々な壁を乗り越えなくてはならない。もっと子供を持つという選択がしやすい世の中になると良いなと願っています。

    0
    2024年11月23日
  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

    Posted by ブクログ

    近年、若者による凶悪事件が多発していますが、そんな事件を引き起こすような人はこのような良書には出会えなかったのでしょう……。
    人の死、真の友情、家族の愛など多くのことについて考えさせてくれる素晴らしい作品でした。人とつながるということの尊さを感じることができました。

    0
    2024年10月30日
  • ぼくは青くて透明で

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    表紙と合ってとても綺麗な物語だった。血が繋がってないから受け止められる。
    その人の苦しみは他人の羨ましいこと。自分が親にされたことを絶対に自分の子ともにはしたくないとわかっていても、海のお父さんはまだ自分を失いたくなかったのか。

    0
    2024年10月25日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    r18受賞作 ここまでしげきてきじゃないとあかんのか…
    学生と不倫するアニオタ、コスプレしてセックすしてるのを次の編では夫にバレて、次の編ではそれがネット公開され高校生は学校行けなくなる、彼女とはセックスしてもらえない悲しさ、次の編では友達がネット画像をばら撒く、その塾の先生が子供へのセイカガイで捕まる
    人の欲望と醜さの話が繋がっていて面白かった

    20250912再読ミクマリのみ
    場面転換、あんずとの不倫、母親の助産院、プールのバイトと彼女、父の家出と水分神社が、上手い文章で繋がっていく…

    0
    2024年10月22日
  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    家事の合間に少しずつ
    読み進めました。

    後半はページをめくる
    たび涙が溢れて、

    泣いてるとこを家族に
    見られたくなくて、

    誰もいない部屋に何度
    か緊急避難しました。

    他人に無償の愛を捧ぐ
    ぜんじいの横顔は、

    家庭を顧みず娘を死に
    追いやってしまった、

    死んでも死にきれない
    後悔の顔。

    他人への献身はそれが
    娘に対する贖罪であり、

    娘が生きた証を感じる
    ものだったからかしら
    ・・・

    だれも訪れない独りの
    部屋で、

    お茶菓子を揃えて子供
    たちの訪問を心待ちに
    してた、

    浪江さんの淋しい笑顔
    は冬の夜空に瞬く星の
    ようで・・・

    ねえ、聞こえますか?
    ぜんじい、浪江さん、

    0
    2024年10月20日
  • よるのふくらみ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ありきたりな展開のようでここまで繊細に登場人物の言い表せないドロドロとした感情を鮮明に写している作家さんだなあとしみじみ。
    窪さんの作品を読むのは初めてだったので、どんな展開が待ち受けているのか予想ができずとても面白かった。
    登場人物のキャラ設定が実際に存在する人物と言っても過言ではないくらいに的を得ている気がする。
    私はとても共感できた。

    自分のことを女性だと認識している私は、主人公のような欲に駆られることがあるのだろうか。あそこまで思い切った行動をできるのだろうか。妄想を現実にすることは恐怖も伴うのだと知った。

    自分が一緒にいて幸せな人はやはり一緒にいて笑顔になれる人なのだろうか。自問

    0
    2024年10月15日
  • 水やりはいつも深夜だけど

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    連作部分もある短編集。読んでいて苦しくてたまらない。心の内側を描くのが本当に上手い。
    「ちらめくポーチュラカ」田舎育ちで現在は豊かな暮らしをする妻が、ブロガーとして人に認められつつも他人の目を気にしてしまう…妻の名前が出てこないところも、話とリンクしていて辛い。
    「ゲンノショウコ」娘、風花の知的障害を疑う美幸。障害を持つ妹が自分を追いかけ線路で事故に遭った経験があり、上辺だけで大変だね、という人に対して我慢ならない気持ちと、実際の苦しみの間で揺れ動く。
    「かそけきサンカヨウ」父が幼い子連れの女性と再婚。自分がその年齢の頃、すでに産みの母親がいなかったこともあり、早くから大人になるしかなかった主

    0
    2024年10月04日
  • いるいないみらい

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    息が詰まるような読後感。読んでいて、どこか共感できる部分が多く、でも読まずにいられない、そんな本。
    自分自身が子どもは大嫌い、の状態で結婚した。でも相手は何人でも欲しい人だった。ひとり授かり、今となっては本当にいてくれてよかったと思っている。
    子どものいる道を選んだら引き返せないこと。その通りで、でもいてくれたおかげで、思いがけない人生を歩んでいる。
    この本の中のみんな、
    子どもをほしい夫、ほしくない妻、不妊治療をして子どもを授かった妹、急かしてくる母
    男性不妊が判明した夫、妊活休止を提案する妻
    夫に先立たれた妻、上司を支えた部下
    子どもが嫌いな女性、施設で育てられる子ども、施設で育つ子ども

    0
    2024年10月01日
  • ぼくは青くて透明で

    Posted by ブクログ

    ゲイの主人公の少年のお話。
    彼の母親は育ての親で生みの母と父は彼をおいていってしまったり、彼の愛する人が優等生で両親の理解が得られなかったりとさまざまな困難も描かれる。

    日本ももっとLGBTに寛容になり普通に街中を歩いたり結婚したりできるようになったらいいなと思う本だ。
    好きになったのがたまたま同棲なだけでなぜこんなに厳しい世界なのだろう。

    0
    2024年09月22日
  • やめるときも、すこやかなるときも

    Posted by ブクログ

    訳アリの過去を持つ男性と結婚できない所謂重い女性の話。あるあるっちゃあるあるな設定だけど、どんどん読むスピードが加速していった。

    お互いに好かれていくスピード感にはちょっと違和感があったけど、ハッピーエンドで良かった。

    0
    2024年09月16日
  • じっと手を見る

    Posted by ブクログ

    窪美澄の文章を無性に欲するときがある。

    主な登場人物の中から各章で視点が変わるので、何を考えているかわからないと感じた人も、のちに本人から語られる。

    人間の、どうしようもない、変えようと意識して変えられるものではない、個々の性(サガ)をまざまざと見せつけられる。

    これを読んで自分の物語だと感じる人たちが、きっかけを自ら作り出して前へ進めますように。

    0
    2024年08月28日
  • ははのれんあい

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    スピンオフの最後はちょっとうまく収めすぎに思えたけど、、全体として良かった。
    寡黙系の智久と不器用な恋を経て結婚した由紀子。智久の、由紀子が仕事をすることに対する考え方とかその伝え方(というか伝えないで態度に先に現れる感じ)とか、嫌だった、、、リアルですね、、、。
    家事育児の負担感の描写もリアルであーーやっぱり結婚全然したいと思えないなあーーと思ったんだけど、幼い智晴がそれを上回る愛しさで、ああ、やっぱり子供いいなあと思った。
    大人になっていく智晴が良い子すぎる。
    智久にうわあって思うこともあったけど、悪い人じゃないし(浮気はしたけど)、本当に嫌な人が誰も出てこなくて良かった。
    いい意味でリア

    0
    2024年08月21日