窪美澄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ家事の合間に少しずつ
読み進めました。
後半はページをめくる
たび涙が溢れて、
泣いてるとこを家族に
見られたくなくて、
誰もいない部屋に何度
か緊急避難しました。
他人に無償の愛を捧ぐ
ぜんじいの横顔は、
家庭を顧みず娘を死に
追いやってしまった、
死んでも死にきれない
後悔の顔。
他人への献身はそれが
娘に対する贖罪であり、
娘が生きた証を感じる
ものだったからかしら
・・・
だれも訪れない独りの
部屋で、
お茶菓子を揃えて子供
たちの訪問を心待ちに
してた、
浪江さんの淋しい笑顔
は冬の夜空に瞬く星の
ようで・・・
ねえ、聞こえますか?
ぜんじい、浪江さん、
御 -
Posted by ブクログ
ネタバレありきたりな展開のようでここまで繊細に登場人物の言い表せないドロドロとした感情を鮮明に写している作家さんだなあとしみじみ。
窪さんの作品を読むのは初めてだったので、どんな展開が待ち受けているのか予想ができずとても面白かった。
登場人物のキャラ設定が実際に存在する人物と言っても過言ではないくらいに的を得ている気がする。
私はとても共感できた。
自分のことを女性だと認識している私は、主人公のような欲に駆られることがあるのだろうか。あそこまで思い切った行動をできるのだろうか。妄想を現実にすることは恐怖も伴うのだと知った。
自分が一緒にいて幸せな人はやはり一緒にいて笑顔になれる人なのだろうか。自問 -
Posted by ブクログ
ネタバレ連作部分もある短編集。読んでいて苦しくてたまらない。心の内側を描くのが本当に上手い。
「ちらめくポーチュラカ」田舎育ちで現在は豊かな暮らしをする妻が、ブロガーとして人に認められつつも他人の目を気にしてしまう…妻の名前が出てこないところも、話とリンクしていて辛い。
「ゲンノショウコ」娘、風花の知的障害を疑う美幸。障害を持つ妹が自分を追いかけ線路で事故に遭った経験があり、上辺だけで大変だね、という人に対して我慢ならない気持ちと、実際の苦しみの間で揺れ動く。
「かそけきサンカヨウ」父が幼い子連れの女性と再婚。自分がその年齢の頃、すでに産みの母親がいなかったこともあり、早くから大人になるしかなかった主 -
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ネタバレ息が詰まるような読後感。読んでいて、どこか共感できる部分が多く、でも読まずにいられない、そんな本。
自分自身が子どもは大嫌い、の状態で結婚した。でも相手は何人でも欲しい人だった。ひとり授かり、今となっては本当にいてくれてよかったと思っている。
子どものいる道を選んだら引き返せないこと。その通りで、でもいてくれたおかげで、思いがけない人生を歩んでいる。
この本の中のみんな、
子どもをほしい夫、ほしくない妻、不妊治療をして子どもを授かった妹、急かしてくる母
男性不妊が判明した夫、妊活休止を提案する妻
夫に先立たれた妻、上司を支えた部下
子どもが嫌いな女性、施設で育てられる子ども、施設で育つ子ども
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Posted by ブクログ
ネタバレスピンオフの最後はちょっとうまく収めすぎに思えたけど、、全体として良かった。
寡黙系の智久と不器用な恋を経て結婚した由紀子。智久の、由紀子が仕事をすることに対する考え方とかその伝え方(というか伝えないで態度に先に現れる感じ)とか、嫌だった、、、リアルですね、、、。
家事育児の負担感の描写もリアルであーーやっぱり結婚全然したいと思えないなあーーと思ったんだけど、幼い智晴がそれを上回る愛しさで、ああ、やっぱり子供いいなあと思った。
大人になっていく智晴が良い子すぎる。
智久にうわあって思うこともあったけど、悪い人じゃないし(浮気はしたけど)、本当に嫌な人が誰も出てこなくて良かった。
いい意味でリア -
Posted by ブクログ
出来事そのものはあくまでもフィクションの範囲で自分の身の回りでは聞かないような話ばかり(だし、端からみれば結構トンチキな背景だろうし)でしたが、登場人物の考えていることがしっくりとなじむ、なじみすぎる。
アスリートでいうところのゾーン状態と同じように、自分の気持ちや考え方なんてごくごく限定的な条件で成り立っているもので、それは例えば自分の仕事や体調であったり、周囲の人にも同じように何かしらの変化があったときにそのことをどう認識するかであったり、とにかく自分も他人も移ろい行くなかで、莫大な数の変数(しかもそれぞれ独立してないし)によって刹那的に出力されているものなんじゃないか、その出力結果って簡 -
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Posted by ブクログ
最近は三国志や三体など大作めいたものを読み耽っていた私だが、夫の風俗通いを見つけてしまったとこから始まる小説を楽しめるのか不安だったけど、やっぱり窪美澄さんは最高である。
登場人物がそれぞれ抱える悩みが身近で、家族や友人、街ですれ違う人や電車で向かいに座った人、全員が大なり小なり悩みを抱えているんだと再認識させられた。
窪美澄さんの小説は、穏やかに始まって、気づいたらドカ雪が降って、暖かい日差しで雪解け、そこは元の形に戻らないけど、一歩前進した新しい場所になっているみたいな、最後はすごく温かい気持ちになれる。
大好きな作品になりました。 -
Posted by ブクログ
大人の事情、子どもの事情。
どちらも互いの事情に巻き込まれざるを得ないのが、家族だ。
現在は母であり、かつては子どもだった私には、母・由紀子の第1部も、息子・智晴の第2部も、どちらも刺さりまくる。
でも、どちらも相手を思いやっているのが痛いほど伝わるので、あたたかい気持ちになる。
感情のちょっとしたゆらぎが丁寧に丁寧に描写されているので、心をほんの少し突かれただけで、なにかが決壊してしまいそうな読書だった。
ぐっとくるシーンはたくさんあるのだけれど、個人的に一番良かったのは、智晴が自分の進路を自分で決めるところ。
由紀子も智晴も、ずっと人のために生きてきた。自分のこれからを自分の思いだけ