窪美澄のレビュー一覧

  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

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    みかげの成長を感じる一冊でよかった。
    団地警備員も面白かったし団地の良さみたいなものが凝縮されてる感じがして興味深かった

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    2025年09月04日
  • 妖し

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    電車の乗り換え時に構内の本屋で購入

    「妖し」という固有名詞を題材にするとこんなにも作者のカラーが出るのかと…!

    大好きな恩田陸さんの作品のじっとり感がたまらなかったです。
    バナナの話は、一生忘れないと思います。
    情景描写が秀逸で、主人公視点の光景が目に浮かびすぎて怖い。そして情景は目に浮かぶのに主人公の感情が絶妙に言語化されないままそこにある感じが凄かったです。

    たまたま手に取った本でしたが大好きな一冊になりました。

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    2025年08月24日
  • 朔が満ちる

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    父親からの暴力を受け、母親と妹を守る為に父親を殺害しようとした、史也
    生まれて直ぐ、雪が降る真冬の寒空の下養護施設の門前に捨てられ梓
    二人でその過去を乗り切る為に生まれ故郷である青森へ向かう。
    果たして立ち直る事はできるか?
    人生は人それぞれにではあるが本当の意味で考えさせられた。
    強い心を持った二人に幸あれと思わずにいられないが感想である。

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    2025年08月15日
  • 給水塔から見た虹は

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    次から次に生まれるシャボン玉、そしてひとつのシャボン玉に焦点をあてたきれいな装丁の本です。

    小説は古い団地群に住む二人の中学生、桐乃とベトナム人のヒュウ、そして桐乃の母親の里穂が、それぞれの立場から物語を進めていました。

    外国人に対してはルーツが違うことで差別し、日本人同士でも自分と違うことに寛容になれないなかで、孤独と戦っている二人の中学生の悲しさが綴られていました。

    お互いの孤独に気づき、この団地を出ていきたいと願う気持ちが同じだった桐乃とヒュウが夏休みに経験したことは、優しさと現実でした。

    ルーツが違う人達のなかで幸せを感じると同時に、初めて言葉がわからない集団の中で生きていく大変さを経験した桐乃。現実の自分の問題になって、初めて本当に理解できるのだと思いました。

    夏が終わったあとの桐乃とヒュウが、自分の人生をきちんと生きていこうとする姿には、希望を感じました。最後に祈るような気持ちとともにタイトルの意味を理解しました。

    登場人物の気持ちや状況が変わっていくなかで、団地の給水塔をふと見上げて思いを馳せる場面が何度かありました。すべてをみてきた給水塔には、多くの思いが貯まっているように思えました。

    小説を読むと、その都度様々な感情と出会えます。この本では、読者の私が日頃知ろうとしていなかったことに対して、思いを馳せることができました。生きることの大変さは誰もが味わっていることですが、そこに少しの寛容さと優しさを持つことが必要だと改めて思いました。知ることの大切さを教え、違いを認め合うことの難しさに向き合える環境を作っていくのが、大人の仕事のひとつではないかとも思いました。


    〈目次〉
    第一章 一学期
    第二章 夏休み
    エピローグ

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    2026年07月26日
  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

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    幼い頃に父を亡くし、母も家を出ていき、姉と二人だけで古い団地で暮らしている主人公。

    ストーリーは主人公の一人称で、特に章区切りもなく、悪く言えば“だらだらと“語られている。でも、それが逆に主人公が自分で抱え切れないほどの思いが頭から溢れ出ているようで、どんどん引き込まれて一気に読んでしまった。

    辛いシーンもあるけれど、姉妹がお互いを思い合う気持ちや、主人公の「夜の学校」の友達や団地の人たちとの関わりが温かくて、ホッとする。

    私も団地に住んでいるので、「団地警備員」というものがあったら参加してみたいと思った。

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    2025年07月20日
  • 朔が満ちる

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    初めて読む作者さんで家族の話でしたが…。
    これって普通に犯罪じゃない?と。
    家族って悪い意味でも守られてしまう。
    優しさを利用されてしまった子供は、大人になってからも自分の振る舞いをこれで良いのか伺って生きていかなきゃならないのってなんの罰なんだろう。
    ずーっと読んでいて息苦しさを感じたけれども、主人公のこれからも気になります。
    内容は厳しかったですが、作者さんの事は好きになりました。

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    2025年07月16日
  • 夏日狂想(新潮文庫)

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    モデル小説。窪さんの文章は本当に読みやすくて歴史の勉強にもなって、終戦記念日間近に読めた事も私の中では良かったな。
    あの頃を生きた人物達に思いを馳せる事が出来ました。
    装丁の写真が美しい。

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    2025年07月09日
  • 夏日狂想(新潮文庫)

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    前情報なく購入。
    水本が登場してすぐに「これはもしかして中原中也では?」と思い、調べてみるとやはりモデルは中原中也。
    もしかして…と思わせる窪美澄がすごい。
    中原中也に詳しくない私でも気づくかくらいに、彼という人間が表現されていた。
    中原中也と小林秀雄の恋人だった長谷川泰子がモデル。
    波乱万丈の人生を歩んだ礼子の物語。
    創造という世界で生きていくことの狂気。誰かを愛するという苦しみ。
    狂おしいくらいの想いに、私の心も震わされた。

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    2025年07月05日
  • ご本、出しときますね?

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    これ凄い好き。

    私なんか全然本読んでないなーって思った。

    若林さんがそもそも繋がっている、なんなら飲み仲間作家さんとの鼎談から始まって。初めましての作家さんも登壇してくるんだけどこんな会話繋がって凄いなー掘り下げてるなー面白いなーってのが連続するんだから。

    タイムリーにみたかったなー。もっと対談して欲しい作家さんいるなー。私が好きな作家さんの本がお勧めされてて嬉しいなー。

    もう紹介されてる本片っ端から全部読みたいっ!!すべての回でその時話題に上がったテーマでお勧めの本を作家さんが紹介するんだが、これが垂涎なんです。紹介の仕方にも唸る、だってどれもこれもすっごく読みたくなる。

    沢山の本の中からキラっと光る物を探し当てた気分。

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    2025年06月22日
  • たおやかに輪をえがいて

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    現在40代の自分。すごく刺さる作品。前半の絵里子が他人事とは思えず、自分の行く末を見ているような気分だった。だからこそ変わっていく絵里子が眩しくて格好良くて、私もこんな風に生きたいと思う。

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    2025年06月12日
  • いるいないみらい

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    ネタバレ

    無花果のレジデンスが印象に残った。解説の中で、励ましや転機となる言葉をくれるのが血がつながらない人である、との言葉があったが、この物語の中で主人公に声をかけてくれたすでに死んでしまった上司とその奥さんの温かい言葉が印象に残った。

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    2025年05月25日
  • アカガミ

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    国が設立したマッチングシステム『アカガミ』に志願したミツキ。近未来のSF的要素もあるディストピア小説。ミツキとサツキの心暖まる関係からラストの結末まで一気読みの面白さ!大好きな作品になった。
    #窪美澄

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    2025年05月17日
  • やめるときも、すこやかなるときも

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    過去のことに囚われて、ある時期に声が出なくなる壱晴と家族に囚われている桜子2人がひょんなことから出会う恋愛小説といえば、簡単になってしまうがそれ以上の感動があった
    1人で傷ついたことを抱えるよりも2人で抱えて支え合って生きていくというメッセージに感じた
    哲先生も壱晴のことを息子同然に考えていてほんとうに愛おしく感じた
    自分のキャパを超える辛いことが起きたら人にすぐに言えない壱晴の気持ちも共感できてとてもよかった

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    2025年05月15日
  • ははのれんあい

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    ドロドロした展開になるかと思った。そうではなかった。何が正解かは他人が決めることではない。合理化しているのでもない。どう行きたいかなのだと思う。

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    2025年05月09日
  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

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    手を止めることなく読み進めた。
    感動しました。
    由人も野乃花も正子も壮絶で、苦しかった,,,,。
    特に野乃花の章と正子の章は涙止まりませんでした。
    彼女たちがどうかこの先、強く逞しく生きていってほしいと思ったし、辛い時に手を差し伸べてくれる人は必ずいるという事をすごく感じた。

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    2025年05月06日
  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    めちゃくちゃ面白かった。
    4デザイン会社社長野乃花、デザイナー由人、高校生正子がそれぞれの事情の中で死を考える。
    死ぬ前に一緒に座礁したクジラを見に行くことになり、その中で生きる事・死ぬことへの考えが変わっていく話。

    正子の絶望がリアルで苦しくなった。
    母に自分のことは伝わらない、でも母の事は理解しないといけない。好きだから切り捨てることもできない。これは地獄だと思った。

    おばあちゃんの、死んだ大切の人が肩に乗っていると思ってその人達のために美味しいものを食べたり、楽しい事をしたりするといいっていう考えが良いなと思った。
    大切な人を失ったりすると、悲しいし一つずつなくなっていく気がする。でも’大切だ’と思えた人やモノがいたことは素敵なことだし、もしそれがなくなったとしてもその気持ちは持ってていいと思う。その人やモノのためにもっと人生を楽しもうという考えは取り入れたいなと思った。

    動物界がそうであるかのように、生きるとか死ぬとか第3者からするとどうでもいいことなんだよね。
    死のうが生きようが関係ない。
    助けるということも自己満足。
    だったら、自分のために生きようと思えた。

    幸せな時にもう1度読みたいなと思った。

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    2025年05月03日
  • 二周目の恋

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    めちゃ豪華な女性作家を集めたアンソロ。恋のお話なんだけれど、読後感が違うのが良きりお気に入りは、着ぐるみ同好会のお話、波木銅 「フェイクファー」と、久しぶりに再開する双子のお話、一穂ミチ 「カーマンライン」。

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    2025年04月29日
  • トリニティ(新潮文庫)

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    1960年代、一つの雑誌を通して出会った3人の女たち。ライター、イラストレーター、編集雑務。女性が働き続けるということが、今以上に難しく大変だった時代。3人それぞれの選択と、それからの人生。多くの犠牲を払いながら、自分の選んだ道を突き進んでいく。私が生きている「今」は、先人たちが切り拓いてくれた「未来」だ。そしてまた私も精一杯生き、「未来」へと繋いでいこう。そんなことを思わせてくれる小説だった。

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    2025年04月18日
  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

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    宮崎夏次系さんの装画が主人公みかげにピッタリ。
    タイトルにも惹かれる。
    各々、事情をかかえて暮らしている団地の人々と関わりながら主人公が成長していく姿、姉妹の絆が丁寧に表現されていて良かった。しかも読みやすかった。

    窪美澄さんは三冊目。
    じっと手を見る、夜に星を放つ、とはまた違う文体が読めて嬉しかった。
    度々出てくる擬声語?が可愛らしくて、重くなりがちなシーンを柔らかく優しくしてくれた。
    しっかり人の生き方について考えることのできる物語でした。

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    2025年04月10日
  • 二周目の恋

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    ネタバレ

    好きが詰まった盛り合わせ!めっちゃ良かった!
    最悪よりは平凡 (岛本理生)
    魔美のしんどさがしんどくて、それでも好きな人ができてこれから始まっていく感じに、人生捨てたもんじゃないよねと思えた。
    深夜のスパチュラ (綿谷りさ)
    ひとりで買物行く時のグルグルハイテンション感にめちゃくちゃ共感。スパチュラに泣けちゃう気持ちもわかりみしかなかった。
    カーマンライン (一穂ミチ)
    回想から始まるストーリー展開に安心感。「ホテル・ニューハンプシャー」読んでみようと思った。
    無事に、行きなさい (桜木紫乃)
    「アプンノ パイエ」の言葉の意味と2本の線のデザインがそのまま主人公へのメッセージになっていて良かった。ミワさんかっこいい!
    海鳴り遠くに (窪 美澄)
    主人公の恵美が、絹香と出会って自分の心にちゃんと向き合えたのが良かった。最後の携帯電話越しの波の音に新しい人生が始まる感じがした。

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    2025年04月06日