窪美澄のレビュー一覧
-
【映画を鑑賞】
失敗せずに生きていける人なんかいない。
しかし最近のSNS社会では毎日のように、いや、毎秒のように誹謗中傷が飛び交っている。
この作品のお陰で、人の失敗と自分の失敗を前よりも許容できるようになれた気がする。
不妊治療をしている里美は、姑に欠陥品だの言われて、子供がでてきない理由を全...続きを読むPosted by ブクログ -
読友さん7人が既読、窪美澄作品、初読み。色んなメッセージが込められていたんだなぁって思う。1) 古い団地に住まざるを得ない社会的に弱い立場の主人公と姉。親から見捨てられた不条理。2) 社会的弱者に対する福祉サービスが行き届かない不条理。3) 人間1人では生きてはいけず、助け合いの精神が必要だが、今の...続きを読むPosted by ブクログ
-
いい意味で生々しいほどリアル。
日常生活に驚くような奇跡は起こらない。180度の変化じゃなくて、ゆっくりゆっくりでも確実に日が差す方へ。どの話もそんな締めくくり方で、無理がなくて、とても現実的だった。
特にゲンノショウコのお話は、胸に刺さるものがあって、短編小説なのに、、って思うほど号泣してしまっ...続きを読むPosted by ブクログ -
窪美澄さんの作品の中で1番好き
少年の持つ異常性癖で感情が顕になった時のシーンが今でも頭に残っている
狂気じみて哀しい、だがその少年はとても美しい
少年を崇拝する者がいる
理解し難いことに魅力される者もいる
バラバラだけど繋がっている
こんな世界があるのだと撃ち抜かれた気分
物語はスピーディーで終...続きを読むPosted by ブクログ -
ギュンギュンに胸が締め付けられた。
何かを得て何かを失うと言う事がしっかりと伝わった。
人生に強烈な輝きを発する瞬間があって、ことあるごとにそこに立ち返る、良いんだか悪いんだか。
でもそんな思い出があるから乗り越えられる今がある。
もうやっぱり窪美澄さんは大好きです。Posted by ブクログ -
何でもいいから、とにかく生きてさえいてくれればって残された人の気持ちも、
3人の主人公みたいに、過去の後悔は抱え続けるものなんだろうし、何かある都度思い出されるものなんだろう。
しんどい時に、死ぬなよって言ってくれる人とか、そのままでいいって思える場所とか、これをやりたい!っていう情熱とか、
そうい...続きを読むPosted by ブクログ -
オードリー若林さんと作家さんの対談のような感じで進むテレビ番組の書籍化。 作家さんってなかなか面白い人がたくさんいるものだなと感じられるし、心の中はちょっと黒い人が多いのかなと。 そして、意外と作家さん同士って交流あるものなんだなと。Posted by ブクログ
-
ほんとうに恐ろしいのは、叶ってしまった夢に振り回されることだ。叶ってしまった夢を現実として継続させていくことだ。
個人の魂を国家が管理して、国家に不都合な世界観や思想を持つ者に関しては、それを徹底的に改造する。これはファシズムの思想だ。本書で描かれているのは、「正常」「人権」という名で、知らず知らず...続きを読むPosted by ブクログ -
主人公2人の関係性がどのように進展していくのか、ワクワクしながら本作を楽しむことが出来たと思います。特に各章の終わりが、これから先の展開を予感させるような引きがあって、思わず作品にのめり込んでしまいました。
本作は家具職人である壱春と、制作会社に勤める桜子の2人が主人公の物語。2人はそれぞれに大き...続きを読むPosted by ブクログ -
ひとりの女性の、折り返しの人生に起こる様々な出来事がとてもリアルに描かれていた。
正直、途中までは、主人公の自分の人生を諦めたような考え方に共感できずなかなか読み進まなかったけど、中盤以降、一気に物語に引き込まれて、先が気になって夢中で読み終えた。前向きな気持ちになれる物語。Posted by ブクログ