窪美澄のレビュー一覧

  • アカガミ

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    惹き込まれた。ミステリーみたい。現代の若者の考え方や生き方、現代社会に警鐘を鳴らしているように読み取れる作品。
    好きだ。ラストがあいまいだけれど、読者に委ねられる感じが好きだ。
    不穏な空気が流れるあたりからがたまらない。

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    2023年07月15日
  • よるのふくらみ

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    恋愛なんてしない方が身のためだと心の底から思うのに、その何にも変えられない甘さを知っているからやめられないのだ。この作品において「ふくらみ」とは、性欲、不安、好意、妊娠、性器そのもの、疑惑…様々なことに当てはまる。夜を中心に進んで行く物語、じっとり蒸し暑い6月にぴったりであった。

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    2023年07月07日
  • 雨のなまえ

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    すっきりとしない梅雨空のような、曖昧でそして生々しい心情描写がリアルで鋭かったです。
    それぞれに雨が登場する5つの短編。震災に触れる章もある。
    突拍子もないというわけでなく、自分に沸き上がったかもしれない感情、身近に起きてるかもしれない、という分かる気がする物語。結末というより、いつの間にか心情を解釈して入り込んでいたというか。決して明るくない話、出口が見えない現実だけれど、目を反らさず、やっぱり幸せを求めようとしている姿に救いをみたようでした。
    逃げたい思い、もっとすっきりしないものか、人間臭さとか、人の純粋な感情から、著者の気迫が伝わりました。一編一編がずしりとくる。個人的には窪美澄さん、

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    2023年06月03日
  • さよなら、ニルヴァーナ

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    窪美澄さんの作品の中で1番好き
    少年の持つ異常性癖で感情が顕になった時のシーンが今でも頭に残っている
    狂気じみて哀しい、だがその少年はとても美しい
    少年を崇拝する者がいる
    理解し難いことに魅力される者もいる
    バラバラだけど繋がっている
    こんな世界があるのだと撃ち抜かれた気分

    物語はスピーディーで終始救いようの無い感じだが、凄く考えさせられる話だった

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    2023年05月16日
  • トリニティ(新潮文庫)

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    ギュンギュンに胸が締め付けられた。

    何かを得て何かを失うと言う事がしっかりと伝わった。
    人生に強烈な輝きを発する瞬間があって、ことあるごとにそこに立ち返る、良いんだか悪いんだか。

    でもそんな思い出があるから乗り越えられる今がある。

    もうやっぱり窪美澄さんは大好きです。

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    2023年05月09日
  • ご本、出しときますね?

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    オードリー若林さんと作家さんの対談のような感じで進むテレビ番組の書籍化。 作家さんってなかなか面白い人がたくさんいるものだなと感じられるし、心の中はちょっと黒い人が多いのかなと。 そして、意外と作家さん同士って交流あるものなんだなと。

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    2023年04月16日
  • さよなら、ニルヴァーナ

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    ほんとうに恐ろしいのは、叶ってしまった夢に振り回されることだ。叶ってしまった夢を現実として継続させていくことだ。
    個人の魂を国家が管理して、国家に不都合な世界観や思想を持つ者に関しては、それを徹底的に改造する。これはファシズムの思想だ。本書で描かれているのは、「正常」「人権」という名で、知らず知らずのうちにわれわれの思考を支配しているファシズムのグロテスクな姿を浮き彫りにすることなのである。

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    2023年04月08日
  • たおやかに輪をえがいて

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    ひとりの女性の、折り返しの人生に起こる様々な出来事がとてもリアルに描かれていた。
    正直、途中までは、主人公の自分の人生を諦めたような考え方に共感できずなかなか読み進まなかったけど、中盤以降、一気に物語に引き込まれて、先が気になって夢中で読み終えた。前向きな気持ちになれる物語。

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    2023年03月29日
  • さよなら、ニルヴァーナ

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    自分は作家でこそないのですが仕事柄文章を書くことが多く、この作品に出てくる「作家」の心境とリンクするところがすごく多く、共感できて安心する半面、「ああやっぱりそうなんか、そうするしかないんか」と、絶望というか心が抉られるような気持ちにもなりました。題材や話の展開も相まって余計に。でも現実でも、救われるかわからずとももがきながら生きていくしかないんだろうな、と思います。生きる勇気とも希望とも違いますが、とにかく何か、生きてく上で必要な何かをもらえたような気がします。

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    2023年03月17日
  • たおやかに輪をえがいて

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    窪美澄さんの、日常に溢れた描写や感情が丁寧に繊細に言葉にされている感じ、そしてそれが優しく、時にガツンと胸を打つ感じ、とても好き。

    島本理生さんの解説が今まで読んだ"解説"というものの中で1番好きだった。一気読みおすすめ。

    p.71 誰かときっちり縁を切りたいときは、お金をたくさん払ったほうがいいんじゃないかな。身銭を切るって、本当はそういうことなんじゃない。

    p.93 仕事に貴賎は無いのよ。それに仕事をしているからってえらいってもんでもない。自分以外の生き方や仕事を貶める人に、いい写真なんて撮れないよ。

    p.98 しおりの体とは違う華奢な体に抱きしめられなが

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    2023年02月08日
  • ご本、出しときますね?

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    同名のテレビ番組の書籍版。対談番組なので普通の対談本として読める。内容は若林×小説家2人の対談。読んだことない人も多かったけどどの人も面白くてみんな読んでみたくなったし、小説家の皆さんのとがり方は自分とは違くて自分はやっぱ作家ではないな、とも思った。

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    2022年12月04日
  • ご本、出しときますね?

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    面白すぎてあっという間に完読。
    物書きの皆さんは日々何を考えてるんだろうって気になって仕方なかったので、得にしかならない!と鼻息荒めで読んだ。
    勉強になったのは、森鴎外の行き着いた哲学が
    【諦め】ということ。
    対談されていた作家さんの本や、処方された本など読みたい本が増えたので何を読んだらいいかわからない人にもオススメ。
    若林くん、佐久間さん、素晴らしい企画をありがとうございます。

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    2022年11月08日
  • トリニティ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    久々にこんなに引き込まれる本に出会った。

    戦後の激動の日本を生き抜く3人の女性。
    ひょんなことから3人のうちの1人、鈴子の孫が3人の過去を知っていく話。

    戦後の変わっていく日本 有名で事件の名前など知っていたがそれがより詳しく書かれてる場面などもある。その時の日本に自分もタイムスリップしてるかのように読んでいった。

    3人の女性は共に出版社で働く
    イラストレーター ライター 出版社の事務員
    それぞれ異なるが人生の分岐点に3人が一緒にいる場面も多々ある。

    けして明るい話ではないし、どちらかというと切なくなる場面の方が多い。死ぬもの狂いで働いて守りたいものを守った女たちが果たして幸せだったか

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    2022年10月13日
  • アカガミ

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    読んだ直後は現実離れした感じと薄気味悪さを感じて評価は3点位だったけど、コロナも合まって叫ばれる少子化と恋愛離れにこの物語が頭から離れない。
    時間をかけてじっくり熟成出来る物語です。
    どうか今の感想を持ち続けて未来にも読んでみて欲しい。

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    2022年07月22日
  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

    購入済み

    迷える者、含む私

    いくら頑張ってもかなわないこともある。
    都会でも田舎でもそれぞれに苦しみがある。
    クジラもたとえ海に戻っても
    生き延びられるかはわからない。
    人間も遅かれ早かれ死ぬともいえる。

    でも、たとえ死がすぐそこに近づいていても
    別の生き物でも、
    見知らぬ人でも
    誰かが少しでも自分がいることを
    ほんとに少しでも認めてくれたり
    ちょっとでも意義を感じてくれたら
    しのげる。
    誰かに自分を否定されても
    また誰かが自分の何らかの面の
    良さに気づいてくれることもあって
    しのげることがある。

    人間は弱くて正しくないから
    自分や他人を不幸にするけれど
    そのくせ、また自分や他

    #切ない #タメになる

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    2022年04月29日
  • トリニティ(新潮文庫)

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    いつの時代も隣の芝は青いのかもしれない。

    仕事、結婚、子ども、お金、やりがい、幸福度…。どれをどれだけ選んだとしても、その人の人生。周りがとやかく言うことではないけれど、隣の芝を覗いてみては口を出す。そして、自分も自信がないから隣を覗いてしまう。勝手に覗いておいて、「これでいいのかな。」と不安になることさえある。

    子どもを望まなければ、なにか欠陥があるのではないか、と思われてしまうこともある今の世の中だけど、自分が良いと思ったものを信じて、大切にして、育てていきたい。

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    2022年02月13日
  • トリニティ(新潮文庫)

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    最初は奈帆の祖母、母、奈帆自身の3世代の話かと思ったがそうではなく、祖母の鈴子、同時代にイラストレーターとして一世を風靡した妙子、作家の登紀子の3人の女性の人生の壮大な物語。奈帆の登紀子へのインタビューからどんどん引き込まれていった。それぞれに仕事、結婚、子ども、親…について様々に悩み、人によっては最期は寂しい終わり方もあったけど、それも含めて誰にでも起こり得る出来事や悩みがあり、時代は違えど共感し、考えさせられた。男性はわからないけど女性なら妙子たち3人の誰かに共感できる部分があるのではないかと思う。

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    2022年01月09日
  • トリニティ(新潮文庫)

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    仕事、結婚、男、子ども…いつの時代であっても、女性にとってこの4つをすべて満足ゆくレベルで満たすことは難しい。
    改めてそう考えさせられた一冊。

    仕事ができるからとて、そこに注力することは本当に幸せなのか。仕事を切り捨て家庭に注力することが本当に満足ゆく生活になるのか。仕事と家庭を両立させることは可能なのか。

    いま女性平等が叫ばれている中、女性が仕事を男性並みにできるようになったからとて、昔より幸せが増えたとは考えにくい。昔から状況は何も変わってないから。



    いつになってら私たち女性は、全てを満足に熟るようにのか。それは永遠に不可能なんだろうか。


    …何度か読み直し、考え直したいと思っ

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    2021年11月07日
  • トリニティ(新潮文庫)

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    結婚しても仕事を続けるって今は普通(というよりもそうしないと生活できない)だが、昔は「寿退社」なるものが当たり前だった。本作は、そんな時代にある雑誌の編集部で出会った3人の女性の物語。フリーのライターとイラストレーターと後に専業主婦となる雑用の女性社員という組み合わせがどう絡んでいくのか。この流れがとても自然だった。そして3人が一緒に見に行った新宿騒乱。その臨場感がいい。
    他にも時代時代の出来事が絡んでくるのが妙にリアルだった。窪美澄さんは実際にあった出来事と絡めた物語を描くのが本当に上手だ。
    3人のうち2人がたどる人生の最後はとても幸せとは思えない。でも、だからどうだっていうのか。自分たちが

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    2021年11月03日
  • 雨のなまえ

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    雨に纏わる5つの独立した短編が収録されています。

    窪 美澄さんの描く不穏な空気、鬱屈した人々、暗くて気怠げで救いがない独特な世界観、頻繁に出て来る性描写、終始陰気で限りなくブラックに近いグレーな色合い、そしておまけに読後感も非常に悪い けれど、どの登場人物もどこかに存在しそうでリアリティがあって惹き込まれます。

    ポップでポジティブな物語が好きな方には向きませんが、人間の持つ闇の部分、リアルな人間の本質が微細に表現されている作風が好きな方にはオススメです。

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    2021年05月20日