窪美澄のレビュー一覧
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血が繋がってるからいつかはわかりあえるとか、我が子は可愛いから愛せるとか無責任なことばかり言う人への嫌悪感。その善意が、無邪気さが人を苦しめることもある。素直にそれを受け入れられない自分を責めてしまう人がいる。窪美澄はそんな者を救う。無理なものは無理でええんやで、と。だから尊い。
窪美澄を読むと初めはグサリと突き刺さり穴が開いたり傷口が開いてしまう。しかし結果的に風通しが良くなり、楽になってる自分がいる。「アニバーサリー」を読んだ後はまさしくそういうかんじだった。
傷を治すのではなく、傷痕をコンプレックスと思わないようになる。自分の一部なんだと認めることができるようになる。それこそが生きていく -
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椎木メンタルクリニックと純喫茶純をベースとした、心に不調を抱えた人たちが癒されていく連作短編。
自分には、産後うつの話が一番響いた。
自分の息子はかなり育てやすい赤ちゃんだったけど、産後しばらくの間はかなり精神的に不安定になり、特に天真爛漫でやや無神経な義母には強い敵愾心や嫌悪を抱いてしまっていたなぁと思い出した。
いやほんと、あの時はすみません…。
と同時に、自分の母親なのに私の文句を全て受け止め、穏便に母親に話してくれた夫に感謝だし、あれがあったから鬱にならずに留まれたんだなと、この本を読んでそんな感想を抱いた。
また、ずーっと前に仕事の忙しさと日々の生活のストレスで不眠症になり、心療 -
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「魔が差す」ようなかたちであふれだす欲望や衝動。それらは性欲や嫉妬などに絡んでいた。人間だからこそのどうしようもない部分だろう。「魔が差す」とは言っても、誰かや何かに追いつめられたりしたことで見つけた逃げ道としての行為であったりはする。そしてその行為の前後、主要人物たちは苦しみに見舞われていたりする。そういった人物ばかりではないけれど、それぞれすべての主要人物が、それぞれに割り切れない事情を抱え苦しんでいた。そういった連作長編だった。
人は、苦しんでいるのは自分だけで、他人は深い悩みもなく楽しい日々を送っていると思いがちではないか。たとえば「隣の芝生は青い」という言葉のように。でも、少なくな -
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強烈に目を引くタイトル。
目を引くということはどこか共感している自分がいるということで(それを恥ずかしいこととは思わないものの)自分の中にある普段見ないようにしている気持ちを覗くように読んだ。
恋愛に年齢は関係ないとか、結婚はお金じゃないとか、綺麗事はいくらでも言えるけど、
この本の中で起きることや葛藤は全く綺麗事ではなくて、うまくいかない痛みや、生活を守るために向き合う必要がある現実から目を逸らさせてくれない。
それでいて愛することが人に与える輝きのとんでもなさも描いていて、少し都合のいいように感じるラストがわたしはとても好きでした。
主人公は、同じ女性だから贔屓目にみてしまうのかもしれな -
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先月からパートナーと一緒に暮らし始めた。
一ヶ月が経ち、お互いに体調を崩した。気候の変化や仕事の忙しさ、慣れない新生活。考えられる要因はいくつもある。
けれど、ここ数年を一人で生きてきた者同士が一緒になるということは、それだけではないはずだ。相手の人生や、これまで抱えてきた背景を共に背負うこと。その「重み」が、疲れとなって身体に現れたのかもしれない。
この本を読みながら、ふとそんなことを思った。
主人公のように身体に異変が出るほど辛い過去の出来事はないけれど、誰かと生きていくことは、大なり小なり、今まで持っていなかった荷物を背負うことでもある。
「この人の分なら、背負ってもいい」と思える相手 -
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ネタバレすごくリアルで心が抉られた…
窪先生はいつもきれいごとばかりじゃなくて、ちゃんとリアルを伝えてくれる。それはとても辛くて虚しくて儚くて…でも最後には少しだけど喜びがある。その喜びを自分のなかで消化し、現実世界を生きていく糧にして私は生きている。
今回窪先生が見せてくれた世界は、自分には背負いきれず消化までに時間がかかるかもしれないが、必ずこの物語の登場人物たちみたいに、自分なりの答えを見つけていきたいと思う。
主人公桐乃は団地で暮らす中学2年生。彼女の学校や団地には、外国にルーツを持つ人がたくさんおり、言語や価値観が全く通じないのが当たり前の世界。そんな彼女は日々の生活にうんざりし、団地を出 -
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何故かたまに窪先生の本が読みたくなる。買って積読していた本を見つけて呼ばれた様な気がする。植物の名前は余り知らないのですがポーチュラカはよく目にしていたので知ってたしゲンノショウコは(現の証拠)直ぐ効果が出るからゲンノショウコだったなんて目からウロコです。サンカヨウは雨に濡れて透明になるなんてなんて素敵な花なんでしょうか。
「かそけきサンカヨウ」と「ノーチェ.ブエナのポインセチア」は登場人物が同じだったのでとても読み応えがあって私が一番好きな物語りでした。窪美澄と言えば女の為の女の文学だと思って居たけど男性側から描くと「サボテンの咆哮」になるんですね。男性のおれが主人公で何をやってもダメで我慢