窪美澄のレビュー一覧

  • よるのふくらみ

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    小さな商店街の中で育った3人。文房具屋の娘のみひろに、酒屋の兄弟・圭祐と裕太。
    みひろの母は男が出来て家を出ながらまた舞い戻ってきた経過を持ち、兄弟の父は浮気性で妻に隠れて他所に通った過去を持つ。
    夫婦の契りを結びながら、ひとりの人に添い遂げることが出来ない人の性を、間近に見ながら育った3人の三角関係。
    圭祐と同棲しながら裕太に思いを残すみひろの中で迸る明け透けで赤裸々な女の生理が生々しい。
    みひろに思いを残しながら他の女性と交わる裕太もよくある男の生態なら、みひろの欲望を取り違えて不妊治療に励む圭祐も切ない。
    ひとりの人に決めて結婚しながら他の異性に気が行くのはよくあることで、人間ってどうし

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    2024年10月28日
  • アニバーサリー

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    子どもを産むのが怖かった。母のように、自分の娘にブスとか死ねとか言うのが怖かった。大切にできる自信がなかった。

    自分が言って欲しかったことを言ってあげればいい。それが正解かはわからないけど。息子にはそうしてあげたい。今はそう思っている。

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    2016年09月11日
  • アニバーサリー

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    血が繋がってるからいつかはわかりあえるとか、我が子は可愛いから愛せるとか無責任なことばかり言う人への嫌悪感。その善意が、無邪気さが人を苦しめることもある。素直にそれを受け入れられない自分を責めてしまう人がいる。窪美澄はそんな者を救う。無理なものは無理でええんやで、と。だから尊い。
    窪美澄を読むと初めはグサリと突き刺さり穴が開いたり傷口が開いてしまう。しかし結果的に風通しが良くなり、楽になってる自分がいる。「アニバーサリー」を読んだ後はまさしくそういうかんじだった。
    傷を治すのではなく、傷痕をコンプレックスと思わないようになる。自分の一部なんだと認めることができるようになる。それこそが生きていく

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    2017年02月10日
  • クラウドクラスターを愛する方法

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    母と子のはなしと、父と子のはなし。現代的で地に足がついててリアルなんだけど、多分二十年後に読んでも読み応えがある本だと思う。

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    2015年11月29日
  • クラウドクラスターを愛する方法

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    自分の周りを眺めたいときに、読み返したい本。
    中編2本だけど、どちらも内容が濃くて読み応えがある。

    家族というものに対して、自分の中でじゅくじゅくに膿んで、でも外に出せず言葉にできない傷を、ぴったりくる表現であらわしてくれた。
    傷は治せないし、そう簡単に癒せないけど、「ここが傷ついているよ」と教えてくれて知ってくれるだけでも、とても救われた気持ちになるのだなぁと思った。

    救われない気持ちの人に出会ったら、下手な言葉をかける前に、そっと差し出したい一冊。

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    2015年11月22日
  • 君の不在の夜を歩く

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    菜乃子、達也、健太、倫子、沙耶。
    高校の同級生の彼らはいつも5人でいた。
    ずっとその関係が続いていた彼らだったが、
    グループの中心的存在だった菜乃子が自死し、
    そのバランスが崩れてしまう。

    5人それぞれの複雑な関係性に驚く。
    ああ、実はそうだったんだなと。
    彼らの恋愛感情が、なかなか複雑。
    一見、仲が良さそうな5人だが、内側には
    ドロドロした物を抱えており、お互いを
    肯定しているわけではないところが、
    なかなか面白い。残された者たちが
    菜乃子の死を、どう乗り越えていくのか。

    倫子は作家として活躍し、沙耶は結婚して
    子どもを産み育てる。さて、男性陣はというと、
    達也は菜乃子の死を受け入れるこ

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    2026年05月24日
  • 給水塔から見た虹は

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    国際化の中で共生できる社会とは

    初めての窪美澄さん。読書YouTuberさんのオススメでした。

    日本人の在留外国人に対する扱い方。もちろん逆も然り。
    苦手なままで成立していない環境下が桐乃の団地の中で繰り広げられているのを見ると、他人事ではないと思った。

    桐乃の母・里穂の過去(中学生の時に出会ったタオという少女)をきっかけに、家族のことよりも在留外国人が困っていたら手を差し伸べることが多く、桐乃が嫌気差す場面があった。
    中学生は多感な時期でもあるし、まだまだ親から離れられない年齢。
    里穂は家族に目を向ける時期だったのではないかなと思った。
    お人好しの部分もさることながら、過去のきっかけが

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    2026年05月24日
  • 給水塔から見た虹は

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    中盤までは展開がやたらと遅くイライラが募る。毎回毎回同じことの繰り返しじゃん。そこまで自分の親になぜ気兼ねするのか。まだまだ子どもなのにと思ってしまった。
    ひと夏の冒険を経てようやく親とわかりあえる、親にとってこども以上に大切なものなんてないでしょ、と思うのだがタオに対してなぜそこまで責任感を感じるのかはわからなかった。

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    2026年05月24日
  • 君の不在の夜を歩く

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    高校の同級生5人のうち、40代を前にした1人の自死。それをきっかけに浮き彫りになる、複雑な人間関係とそれぞれの本音。歳を重ねたからこそ、一筋縄ではいかない関係性が描かれている。
    ラスト数ページ、同じような気持ちを抱えている人には何かしら刺さるものがあるのでは。

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    2026年05月23日
  • 君の不在の夜を歩く

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    高校の同級生5人組の中心的存在だった菜乃子が自死した。5人の繋がりは仲良しグループと言うには不均衡で、下に見ていたり苦手意識があったり。恋愛感情も存在するが、菜乃子と達也の2人以外は成立せず。それでも卒後社会人となってからも5人の関係は、徐々に薄れつつも続いている。
    菜乃子の死は生きる4人それぞれの人生を大きく、あるいは少しずつ変えてゆく。達也はそれまで全ての人生をいったんリセットし、その後も生涯菜乃子からの解放を拒む。健太の選択はただただ謎。猫を捨てたくせに。この男性2人に対し、主婦となって子供を育てる沙耶、作家として活躍する倫子。後進のサポートをする倫子はとてもカッコいい。女性2人には前進

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    2026年05月23日
  • 君の不在の夜を歩く

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    はじめましての窪美澄さん

    装幀と表題のイメージ通り、静かな雪の夜を一人孤独に歩くように、5人の登場人物達がそれぞれの人生を語る連作短編集。

    つい最近、多くのお宅の庭で芍薬の花が美しい姿を見せてくれたばかり。
    芍薬を愛する菜乃子がその花の咲く季節にこの世を去り、数十年後の芍薬の咲く季節に成仏するまでが描かれている。
    芍薬という花を軸にした時間の流れや、様々な表現の美しさが心地よく、文学の味わいを感じる。

    テーマは菜乃子の自死であり、周りの人々の後悔や不安、密かな悩みや秘密が語られる。

    人の悩みなど、想像以上であることもあるし、その逆もある。
    それでも当事者にとっては死を考える程であること

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    2026年05月22日
  • 君の不在の夜を歩く

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    ネタバレ

    女3人、男2人のほぼ一生
    自殺した菜乃子を中心に淡々と進んでいく話
    達也の言葉「死にたいと思っても別に死ななくてもいいんだよ・・・死にたいと思うことはお菓子が食べたいとか、水を飲みたいとか、そういう気持ちの一つでしかない。・・・
    特別な感情だと思わず、呼吸をしてそれが過ぎ去るのをただじっと待つんだ・・・死にたい気持ちと闘わなくていい。死にたい気持ちを抱えて生きていくのはちっともおかしなことじゃないから」
    この物語はこれに集約されると思った。
    菜乃子がそう思えればよかったのに

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    2026年05月20日
  • 夜空に浮かぶ欠けた月たち

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    2026/05/20
    夜空に浮かぶ欠けた月たち
    窪美澄さん

    少しずつでいいんだ。
    欠けたままでいいんだ。
    焦らなくて大丈夫。
    月が満ち欠けを繰り返すように、
    心も満ちたり欠けたりしながら、
    自然と時間は流れていきます。
    ゆっくりでいい。
    解説。の言葉。
    胸に染みる。

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    2026年05月20日
  • じっと手を見る

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    ネタバレ

    性描写が多く、読み始めは嫌悪しか無かった
    ただ、次第に耐性が付いて読み進めた

    中でも、柘榴のメルクマールが印象に残った

    東京出身、お金や異性に不自由することのない、恵まれた人間はこのような人生を送るのか

    そういった人間らは、愛を知ることもないのかも知れない

    それは幸せなのか

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    2026年05月20日
  • ご本、出しときますね?

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    作家の人たちってこんなに話上手いんだなと驚く。
    飲み会の場で話しているようなフランクさもありつつ芯を食った内容になっている。
    紹介されている本も面白そうなものばかりで、ウォッチリストにたくさん入れた。話し手さんの本も未読のものは代表作くらいは読んでおこうという気になった。

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    2026年05月19日
  • たおやかに輪をえがいて

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    周りの友達との関わりから、どんどん主婦から自分の人生を歩んでいく姿に力強さを感じました。

    例え夫婦だとしても、1人の人間だし、自分のために生きていいんだと思えました。

    夫婦や家族の役割にとらわれすぎてその人の可能性を閉ざすのは勿体無い。

    結局は結婚しても自分の人生は自分の人生なので、自分次第だなと。

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    2026年05月18日
  • 夜に星を放つ

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    星が繋ぐ5つの短編集。各編の主人公が感じる喪失、孤独の解像度が高く没入感がすごかった

    五者五様の展開にもかかわらず、一様にどこか救いのあるラストで安心の読後感。家族との繋がり・関わり方を考えさせられる作品でした。

    「真珠星スピカ」が良き

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    2026年05月17日
  • 君の不在の夜を歩く

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    高校時代のクラスメイトの5人、その中心人物だった女子の自殺から、物語が始まる。
    5人がそれぞれに生きづらさを抱えていて、自殺をきっかけに各々の悩みと向き合い始める。
    どうしてこの5人が仲良くなったのか、ちょっと強引な感じがして、そこが引っかかったまま読み進めた。
    結局引っかかったままで、最後までストーリーにのめりこめなかった。

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    2026年05月17日
  • よるのふくらみ

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    ネタバレ

    一度挫折して再挑戦した小説です。
    読み進めていくうちに飽きない展開がきて私にしては早い3日で読み切りました。
    自分の気持ちってそんなに気付かないものなのでしょうか。
    圭ちゃんは1人になりたいと告げた時に無言で花瓶の水をみひろにぶっかけた時点でやば男なので絶対にやめて正解。まだ安定期でもないのに町内会で発表するのも論外なのでやめて正解。
    読んでいて裕太はものすごく魅力的な人だなーと思った。私でも好きになっているかも。
    私はセックスの重要性があまりまだわからないし個体差がありすぎると思うけどそれがうまくいかなければ破綻するということは理解しておかなければいけない…。
    最後圭ちゃんが風俗嬢とくっつく

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    2026年05月17日
  • 君の不在の夜を歩く

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    高校時代の男女5人組の20年後が描かれていている。
    友情物語かと思ったら、男女の枠を超えて恋愛感情が入り乱れていて、なかなか複雑な関係性。
    一方通行の気持ちのはずなのに、時に肉体関係を持ってしまうこともあって、「なんだかなぁ…」という気持ちになった。
    ままならなさを抱えている5人、それぞれの視点からの5章。最後はこのグループの中心人物でもあり、自死をしてしまった菜乃子の目線。この最終章は良かった。「死にたいと思う気持ちを抱えながら生きていけばいい」という言葉が、思い通りに人生が進まない5人の物語を読んだ後だから、すっと入ってきた。

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    2026年05月17日