窪美澄のレビュー一覧

  • 夜空に浮かぶ欠けた月たち

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    メンタルクリニックに通うことになった人たちの、エピローグを含めた7つの短編が収められた作品。
    特に1〜3の主人公の抱える悩みや不安が自分にも当てはまってて、
    自分がずっと感じてきたことを主人公達が言葉にしてて辛くなったり、自分自身の傷を抉られるんじゃないかと不安で読むのが怖くなったりした。

    原因がわかって誤解とか思い込みとかを改めることができても、長年培われてしまった思考の癖みたいなのって一朝一夕で変えられるものじゃないから、主人公たちがまた沼にハマってしまうこともあるかもしれない。
    けれど、1回は乗り越えられた経験もまたその癖の一部になって、また乗り越えられるはず。
    主人公たちに、カウンセ

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    2026年01月09日
  • 夜空に浮かぶ欠けた月たち

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    椎木メンタルクリニックと純喫茶純をベースとした、心に不調を抱えた人たちが癒されていく連作短編。
    自分には、産後うつの話が一番響いた。

    自分の息子はかなり育てやすい赤ちゃんだったけど、産後しばらくの間はかなり精神的に不安定になり、特に天真爛漫でやや無神経な義母には強い敵愾心や嫌悪を抱いてしまっていたなぁと思い出した。
    いやほんと、あの時はすみません…。
    と同時に、自分の母親なのに私の文句を全て受け止め、穏便に母親に話してくれた夫に感謝だし、あれがあったから鬱にならずに留まれたんだなと、この本を読んでそんな感想を抱いた。

    また、ずーっと前に仕事の忙しさと日々の生活のストレスで不眠症になり、心療

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    2026年01月02日
  • アニバーサリー

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    こんなおせっかいおばさん、なんてあったかいんだろう。窮地に自分が立っているのに、他人のことが頭に浮かぶ。一度きりのおせっかいなら誰でもできるが。

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    2026年01月01日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    「魔が差す」ようなかたちであふれだす欲望や衝動。それらは性欲や嫉妬などに絡んでいた。人間だからこそのどうしようもない部分だろう。「魔が差す」とは言っても、誰かや何かに追いつめられたりしたことで見つけた逃げ道としての行為であったりはする。そしてその行為の前後、主要人物たちは苦しみに見舞われていたりする。そういった人物ばかりではないけれど、それぞれすべての主要人物が、それぞれに割り切れない事情を抱え苦しんでいた。そういった連作長編だった。

    人は、苦しんでいるのは自分だけで、他人は深い悩みもなく楽しい日々を送っていると思いがちではないか。たとえば「隣の芝生は青い」という言葉のように。でも、少なくな

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    2025年12月27日
  • 夜空に浮かぶ欠けた月たち

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    窪さんの本を読むのは2冊目だが、やはり読みやすい。登場人物が皆、それぞれ違う悩みを抱えていて、椎木メンタルクリニックや周りの人に支えられながら生きていく。人の温かさを感じられた作品だった。実際に椎木メンタルクリニックのような場所あれば、救われる人はたくさんいるんだろうな。

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    2025年12月26日
  • 二周目の恋

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    お気に入りの話
    1「カーマンライン」一穂ミチ
    2「最悪よりは平凡」島本理生
    3「海鳴り遠くに」窪美澄

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    2025年12月24日
  • 私は女になりたい

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    強烈に目を引くタイトル。
    目を引くということはどこか共感している自分がいるということで(それを恥ずかしいこととは思わないものの)自分の中にある普段見ないようにしている気持ちを覗くように読んだ。

    恋愛に年齢は関係ないとか、結婚はお金じゃないとか、綺麗事はいくらでも言えるけど、
    この本の中で起きることや葛藤は全く綺麗事ではなくて、うまくいかない痛みや、生活を守るために向き合う必要がある現実から目を逸らさせてくれない。
    それでいて愛することが人に与える輝きのとんでもなさも描いていて、少し都合のいいように感じるラストがわたしはとても好きでした。
    主人公は、同じ女性だから贔屓目にみてしまうのかもしれな

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    2025年12月24日
  • じっと手を見る

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    なんて生々しくて上質な作品。

    好きすぎました。
    ラストの文章を読んでじんわりと涙が出た。
    いい読書体験だったな、、、

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    2025年12月20日
  • やめるときも、すこやかなるときも

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    先月からパートナーと一緒に暮らし始めた。
    一ヶ月が経ち、お互いに体調を崩した。気候の変化や仕事の忙しさ、慣れない新生活。考えられる要因はいくつもある。
    けれど、ここ数年を一人で生きてきた者同士が一緒になるということは、それだけではないはずだ。相手の人生や、これまで抱えてきた背景を共に背負うこと。その「重み」が、疲れとなって身体に現れたのかもしれない。

    この本を読みながら、ふとそんなことを思った。
    主人公のように身体に異変が出るほど辛い過去の出来事はないけれど、誰かと生きていくことは、大なり小なり、今まで持っていなかった荷物を背負うことでもある。
    「この人の分なら、背負ってもいい」と思える相手

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    2025年12月20日
  • ご本、出しときますね?

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    本好き芸人であるオードリー若林と小説家達とのトーク本。小説家であっても一人の人間。人の面白さから読みたくなった本が沢山ありました。
    書き手の面白さから本を手に取りたくなる一冊。

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    2025年12月16日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    救えるわけでもないし、救おうともしていないが、存在を肯定しているというのがこの作品の良さであると思った。ドラマティックな展開はないけれど、細くても光が見えるような5編。私はセイタカアワダチソウの空が1番好きでした。

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    2025年12月15日
  • 給水塔から見た虹は

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    主人公の桐乃と、その同級生でベトナムにルーツを持つヒュウの物語。

    2人とも境遇は違えど、親から見放された存在で読み進めるのが辛かった。

    家出をして、元技能実習生と暮らしていく中で、お互いが成長していく。

    ヒュウがつぶやく。僕の人生は僕だけのものだ。誰のものでもない。それがどんな人生でも僕は自分の人生を愛し、生きる。

    桐乃もヒュウも幸せになってほしい。

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    2025年12月15日
  • トリニティ(新潮文庫)

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    雑誌編集者で一時期共にした3人のそれぞれ違う生き様を描く。女性としての幸せとは、三者三様。専業主婦の幸せを選ぶ人、仕事に生きがいを持つ人、それぞれの道を懸命に生きる。3人が最後に残したもの、引き継がれるものとは。

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    2025年12月14日
  • 宙色のハレルヤ

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    様々な形の短編恋愛小説6編。
    世代もジェンダーも飛び越えて描かれる窪美澄さんらしい世界。恋愛って本当に色々なんだなと思った。
    人を好きになることって、こんなに切なく苦しくて、ままならないものだったっけと遠い目になってしまった。決してハッピーな話ではないのに、それでもキラキラしていて…恋愛って悪くないよねと思えてしまうのが不思議。

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    2025年12月12日
  • よるのふくらみ

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    高校生くらいのときに一度読んでいて、その時はなぜだか難しかった。頭に入ってこなかった。だけど、最近同じ作者さんのアカガミという本を読んで、面白いと感じたのでこれは今どうだろう?と思って読んでみた。昔よりも文章がすんなりと入ってきて、ところどころ笑える場面もあった。当時よりも私自身たくさんの経験をしてたくさんのことを学んだからなのかなと思う。昔はあまり好きではなかったり、難解だったり、共感できなかったものが読み返すと逆になっている。それがまた小説の面白いところだな

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    2025年12月07日
  • 宙色のハレルヤ

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    人を好きになることに生きづらさを抱える人々の物語。
    人を好きになれば、本当は幸せな気持ちになるはずなのに、理解されにくい気持ちが先立って、苦しんでしまう人々。
    短編集ではあるが、どれも読後かいい。窪ん自身が、主人公に優しく寄り添っている。

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    2025年12月07日
  • 給水塔から見た虹は

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    ネタバレ

    すごくリアルで心が抉られた…
    窪先生はいつもきれいごとばかりじゃなくて、ちゃんとリアルを伝えてくれる。それはとても辛くて虚しくて儚くて…でも最後には少しだけど喜びがある。その喜びを自分のなかで消化し、現実世界を生きていく糧にして私は生きている。
    今回窪先生が見せてくれた世界は、自分には背負いきれず消化までに時間がかかるかもしれないが、必ずこの物語の登場人物たちみたいに、自分なりの答えを見つけていきたいと思う。

    主人公桐乃は団地で暮らす中学2年生。彼女の学校や団地には、外国にルーツを持つ人がたくさんおり、言語や価値観が全く通じないのが当たり前の世界。そんな彼女は日々の生活にうんざりし、団地を出

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    2025年12月08日
  • 水やりはいつも深夜だけど

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    何故かたまに窪先生の本が読みたくなる。買って積読していた本を見つけて呼ばれた様な気がする。植物の名前は余り知らないのですがポーチュラカはよく目にしていたので知ってたしゲンノショウコは(現の証拠)直ぐ効果が出るからゲンノショウコだったなんて目からウロコです。サンカヨウは雨に濡れて透明になるなんてなんて素敵な花なんでしょうか。
    「かそけきサンカヨウ」と「ノーチェ.ブエナのポインセチア」は登場人物が同じだったのでとても読み応えがあって私が一番好きな物語りでした。窪美澄と言えば女の為の女の文学だと思って居たけど男性側から描くと「サボテンの咆哮」になるんですね。男性のおれが主人公で何をやってもダメで我慢

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    2025年12月06日
  • ははのれんあい

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    ネタバレ

    おもしろかった
    1部は母由紀子目線のお話
    2部は智晴目線
    由紀子の結婚から出産、離婚、さらには再婚まで
    智晴が切ないほど、いいお兄ちゃんになって
    葛藤しながら頑張る。
    その後は立派に成長したところが嬉しかった。
    父智久はいい人なんだと信じてたのに裏切られた気がしていたけど、なんとなく憎めない
    なんかみんないい人。
    由紀子も智晴もお疲れ様、幸せになってね

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    2025年12月06日
  • 宙色のハレルヤ

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    ネタバレ

    【あらすじ】

    「好きだ」と言ってくれる男性と結婚するも、少しずつすれ違っていく心に気づかないふりをして生活を続けようとする「私」に、海辺の別荘で出会った隣人の画家を忘れられない「私」……。

    恋に落ち、人を愛することに決まったかたちなどない。
    目の前の気持ちに、ただ必死に追いつこうとする人々の姿を描いた6編の短編を収録。

    一筋縄ではいかない、珠玉の恋愛小説集。

    ◆◇あらすじ◆◇

    夫を亡くし、10年間の結婚生活に終止符が打たれた恵美は、夫の残した別荘に暮らしている。心は悲しくもせつなくもないけれど、思い出すと目から自動的に涙が零れる。
    自分が、女を好きなわけがない。そう納得させたくてした

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    2025年12月05日