窪美澄のレビュー一覧
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ネタバレ【あらすじ】
「好きだ」と言ってくれる男性と結婚するも、少しずつすれ違っていく心に気づかないふりをして生活を続けようとする「私」に、海辺の別荘で出会った隣人の画家を忘れられない「私」……。
恋に落ち、人を愛することに決まったかたちなどない。
目の前の気持ちに、ただ必死に追いつこうとする人々の姿を描いた6編の短編を収録。
一筋縄ではいかない、珠玉の恋愛小説集。
◆◇あらすじ◆◇
夫を亡くし、10年間の結婚生活に終止符が打たれた恵美は、夫の残した別荘に暮らしている。心は悲しくもせつなくもないけれど、思い出すと目から自動的に涙が零れる。
自分が、女を好きなわけがない。そう納得させたくてした -
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綿矢りささんの「深夜のスパチュラ」は、現代っぽくて入ってきやすい。でも文章が続いていて読みにくい。主人公がかわいい。
一穂ミチさんの「カーマンライン」は、表現できないけれど良さがあって好きだと思った。双子って素敵だなあ。
遠田潤子さんの「道具屋筋の旅立ち」は、いかにも昭和的な男と、女の話で最初は嫌だなあって読んでた。でも、八角魔盤空裏走(はっかくのまばん、くうりにはしる)という言葉を聞いてからの優美の自分自身と向き合っていく姿が清々しかった。最後の誠とのシーンがなんかいいなあって。
窪美澄さんの「海鳴り遠くに」は、紡がれている物語の雰囲気がなんだか好きだなあ。最後ちゃんと結ばれてよかった。 -
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みんな、「好き」という感情が絶対的上等感情だと崇めがちだ。だが「ほしい」という感情がさらに純粋なものではないかと感じたことはないですか?比べたらことがなかった「好き」と「ほしい」の相対論。この2つは似ている感情だと勘違いしていました。小説の中では「好き」と「ほしい」のかけ違いや勘違いで恋愛に物語が発生し、「好き」と「ほしい」の合致で恋愛が成就していた。更にこの2つを掛け算で考えてみると複雑で面白い。「好き」だから「ほしい」と「ほしい」から「好き」は全然違う。例えば、メルカリをして世の中の欲に触れた時。「ほしい」から「好き」という感覚の存在に気づかされる。別に好きではないのにほしくなる!ほしくな
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後味少し苦味の残る短篇集。
居酒屋の女性の店員が気になって、町で偶然出会って…と現実味のない感じで関係性が進展していく話が印象に残った。
もはや最初から出会い自体が仕組まれていたのだろうか?「中野さん」は一体何がしたいのか?「中野さん」の夫は、彼女のこの奇行を受け入れているようだがそれでいいのか?等いろいろ気になる。
何にしろ、失恋の痛手を被ってまだ完全に立ち直れていないところ、今度は詐欺のような恋愛をすることになった主人公が憐れだ。
でも、なぜか「中野さん」はそこまで悪い女性ではない気がする。本当は何か辛いことがあって、それを紛らわすためにこういう行動をしてしまうんじゃないか…とか考えてし -
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排外的な人を見ると、どうしようもなく嫌な気持ちになる。
舞台は外国人が多く住む団地で、所謂移民問題を窪美澄さんが住民目線で描いている。
移民2世や3世や技能実習生や不法滞在者の苦しみであったり、国籍やルーツによるイジメや偏見、さらには親子関係や友達関係も描かれている。
読んでいて胸が痛くなった。
大切にしなくてはならない当たり前の感覚。
価値観の違いでは済まされない人間としての倫理や道徳心の話。
個人的に何の為に読書を続けるかという理由の1つに、想像力を広げてやさしい人間になりたいというのがあるのだけれど、自分が考えてこなかったことや知らなかった世界を知る事や考えるキッカケを作ってくれた。
窪 -
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もし実在するならば、わたしもここに行きたかった。
『椎木メンタルクリニック』
とても優しい旬先生に、カウンセラーのさおりさん。
この2人の連携で心救われる方々がたくさん居るのがとても嬉しく感じます。
人は、お互いに知らないだけで何かしら辛い思いを抱えていたりするものですよね。
こんな優しい先生とカウンセラーの方に支えていただけるのは、本当にありがたいことです。
そして旬先生もカウンセラーのさおりさんも。
自身の辛い過去があるのにああして人と向き合う仕事を選ばれたことに、物語でありながらもとても尊敬します。
わたしもそこでスタッフとして働きたいなぁ。 -
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「真夜中のアボカド」は、婚活アプリで知り合った相手のことで悩む女性。人と関わりを深めることの難しさがじわじわと。自分の気持ちは、その時々で、自分が一番いいと思う方法で伝えていいのに。
「銀紙色のアンタレス」は、16歳高校1年男子の夏休み。同年代や大人の女性に向ける眼差しが、懐かしいような、こそばゆいような。この年頃の若者の発する言葉はストレートで残酷なんだな。
「真珠星スピカ」は、辛いことが身近で起こる中1の女の子。そばにいる人が鈍感なので、強くあろうと頑張ってしまうのが痛ましい。人は悲しい時には我慢しないでしっかり泣ききったほうがいい。
「湿りの海」は、妻子に捨てられ、知り合った女性と -
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外国から日本に来て、在留期限が切れて不法滞在の対象になる。
難民申請を出しても受理されず強制送還の対象になりつつ仮放免の状態。
ただその子供は教育を受けるために学校へは通学できる。
そんな状態のスリランカの母子を支えるボランティア(といってもスリランカのランチを食べて話を聞くだけだけど、、)に参加している。
その子供がつい最近大学に合格。
奨学金も受け取れることになった。
ただ経済的にはかなり厳しい。
少しでも役に立てれれば。
人にはいろいろな事情がある。
でも人にはそれが簡単には理解できない。
特に子供は残酷。
自分には理解ができないけれど、それを認める。
それはとても大切なことだと思うけ -
Posted by ブクログ
窪美澄さんの読み手を引き込む描写で、それぞれの短編はどれも印象深かったです。装画は、タイトルを上手く表現されていると思いました。
好きになる人は人それぞれでいいと思うのですが、相手があってのことです。だから、なかなか上手くいかなくて悩む人はたくさんいると思います。LGBTQという言葉がようやく浸透してきたなかでも、偏見はあります。この短編集ではその事も含めて、人を好きになることの喜び、そして難しさが書かれていました。
【海鳴り遠くに】
海辺近くの別荘で暮らすようになった女性の物語です。自分の本当の思いは口に出さなければ伝わらないと、やっと気づいたことが書かれていました。
【風は西から】