窪美澄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
窪美澄さんの、いわゆる「普通の女性」の心理描写はやはりすごい、と感じる。
私のように結婚も出産もしていなくても子持ちの主婦の気持ちになれるし、旦那が不倫をした妻の気持ちにもなれる。
主人公は52歳の絵里子。夫と20歳の娘と3人、小さなマンションで暮らしている。普段はホームセンターのパートに出て、多くはないが家計の足しにしている。
とりあえずは平穏な暮らしだが、思春期の反抗期以降は娘に気を遣いあまり口うるさく言わないようになり、仕事漬けの夫とはすっかりセックスレスで、それどころかほぼ会話もない。
だけどそんなものだろう…と自分を納得させながらいたのだが、ある日夫婦の寝室に、風俗店のスタンプカー -
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ネタバレ水遣りはいつも深夜だけど
家族にまつわる短編集。
サボテンの咆哮 と かそけきサンカヨウ
がすごくすごくよかった。
サボテンの咆哮
自分の子育ての事や家庭の事、いろいろなことが心に浮かんで涙が流れた。
育児物の小説ってどうしても母親目線のストーリーになるが、この話は父親メインの話で、父親も母親同様に葛藤を抱えて悩み苦しむんだと知り、切なくなった。
奥さんの方も優しい人で、お互いに許し合うことができてよかった。
かそけきサンカヨウ、
これもとても良かった。
全体的にとても静かなトーンで話が進んでいくが、最後の美子さんの「陽さんのお母さんは素敵な絵を描く方なんだね」と言うセリフひとつに涙腺 -
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好きな言葉はエロスです。
ってな事で、『ここから先はどうするの 禁断のエロス』
澤村 伊智
壁の向こうで誰かが
彩瀬 まる
噛みあとはオレンジ
木原 音瀨
Lotus
樋口 毅宏
ROMANCE
窪 美澄
バイタルサイン
の5人の官能アンソロジー
それぞれええ感じのエロスです。
眠っていた自身のエロスを解放していく様…
脚フェチから纏足に魅せられ、また自身の纏足との別れ
と共に、過去の複雑な呪縛から解放された『何だか清々したわ』にシビれた
1番はやっぱり窪美澄さんのバイタルサインがえかったな
義父と娘のズルズルと沼にハマっていく禁断の愛が……
それぞれの作家さんのエロ -
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15歳のみかげは、姉の七海と2人で暮らしている。生まれたときから住む家は、お年寄りが多い古びた団地だ。
姉と助け合いながら、工場でのバイトと定時制の学校で2人の友人むーちゃん、倉梯くんと穏やかに過ごす日々を送っていたみかげ。
ある日、団地警備員を名乗るおじいさん、ぜんじろうさんの半ば強引な誘いで、みかげは団地警備員に任命される。
今作ではそれぞれの登場人物の背景はあまり描かれていない。現在の悩みや苦しさも、主人公であるみかげ以外はあまり描かれない。
しかし、登場人物たちは皆それぞれ違った優しさを持っていることが、言動から伝わってくる。
それだけでなく、その優しさの背景にはこれまでに様々な傷や -
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子供がいる未来か、いない未来か。
手探りで選択しつつある夫婦の形。
5編の家族。
解説は渡辺ペコさん。渡辺さんのコミックも「1122」「にこたま」等、いつも夫婦の形を考えさせる素敵な作品が多い。
窪さんと渡辺さんは、テーマが似ているのかなと思う。
“子を生す、持つ”
“家族を作る”
ご自身も答えを探しながら書いている。
しかも まだ納得も理解もしていないとのこと。
短編ですが、5編とも、子供を持つことに対してしっかり考える。子供だけが、人生の糧でないことも考える。すれ違う気持ちも大切にする。
そして、それぞれの家族のみらいを読者に委ねる。
ただね、こんなに考えちゃったら、家族を持つ事が不安