窪美澄のレビュー一覧

  • 食べて、寝て、しあわせ?

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    人気作家というよりも、嫌な言い方ではあるけどデビューから無冠の作家さんばかりだった、むしろこの人まだ候補止まりなの?っていう作家さんが並ぶ中、受賞受賞受賞な窪美澄さんが入ってるのがちと違和感だし、やはり抜群に良くて、読みながら泣いてしまった。この評価は窪さんの作品に対するものかもしれない。久しぶりに読んだ伊吹さんはちと期待外れ(Bar 追分未読です)

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    2026年06月30日
  • ルミネッセンス

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    ここまでくたびれて寂しくて、哀愁漂う文章は窪美澄さんにしか書けないと思う。救いはない物語の方が多いけれど、不思議としんどくならない、不器用な温かさがあるなという感じ。

    窪美澄さんをさらに好きになった連作短編集だった。

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    2026年06月30日
  • ぼくは青くて透明で 1

    無料版購入済み

    閉塞感も漂います

    パンデミックでずっとマスクをしていた頃が舞台で、なおかつ主人公が抱えている生きづらさも割と息が詰まりそうです。内省的な主人公の考えがずっと作中に漂っています。
    新たな出会いで何かが変わっていくんでしょうか。

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    2026年06月29日
  • じっと手を見る

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    よるべない。人生は誰にとってもよるべない。

    老いも若いも。男も女も。生まれた場所で生きるのも、そこを捨てるのも。

    プール帰り、マクドナルドで読んだ。4人の男子高校生が4人テーブルにぎゅうぎゅうに座り、宿題をしていた。子どもたちは、ママたちのおしゃべりを聞くともなしに聞いていた。老夫婦はなにもしゃべらない。小学生の頃、良い成績をもらうと、両親はマクドナルドに連れて行き、「今日は何でも食べていい」と言った。そんなことを思い出した。

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    2026年06月28日
  • 君の不在の夜を歩く

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    どうして自殺したのか分からない同級生の死を境に、それぞれ仲良しだった人々が自分を見つめ、日々を歩き出す。何故⁇どうして⁇な問いが人生には溢れているのかも。

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    2026年06月28日
  • 食べて、寝て、しあわせ?

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    「幸せのカレーライス/伊吹有喜」
    「四十歳の栄養/中西智佐乃」
    「フレンチと返報性/藤野恵美」
    「二代目のミンチョさん/伊藤朱里」
    「五十の壁が高すぎる/古内一絵」
    「真っ赤な林檎のその上で/窪美澄」
    6話収録。

    読む前はタイトルの問いに迷わずYESと答えていたが、読み終える頃に気持ちが変化した。

    登場人物たちは皆、負の感情を抱えている。

    人と関わることで生まれる軋轢に苦しむ姿は自身の経験と重なる。

    けれど、怒りや悲しみを知るからこそ、喜びや楽しみを確かに感じられる。
    喜怒哀楽があるから人生は豊かだと思わせてくれる一冊だった。

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    2026年06月27日
  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

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    団地小説!読んで良かった。

    当初はあこがれの的だった団地が、いつのまにかマイナスのイメージが強くなり、URの頑張りによってか、今はまたポジティブに捉えることが多くなった一連の現象そのものに私は魅力を感じている。

    この本でその現象に触れられていることが嬉しかった。

    最初からずっとさまざまな死について触れられている。
    今の団地の状態を考えると、そういうことを考えやすいというのも納得。

    世界の明るい部分を見ながら死ねる人は世の中にどれぐらいいるんだろうか。

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    2026年06月27日
  • 夜空に浮かぶ欠けた月たち

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    読み始めは気持ちが沈んだが         自分自身の価値感を大切にして
    他者や社会との関わりの中で
    自分なりの心地良さ正直になる事が心の健康に繋がっていく
    つまずいたら何かにつかまり
    ゆっくり立ち上がればいい
    私はとてもせっかちだから一息着いて さぁてとって声出して      立ち上がれば良いかも
    夜空に浮かぶ欠けた月たちのように    

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    2026年06月20日
  • ご本、出しときますね?

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    言葉を扱うプロたちのトークはおもしろく、
    意外な一面や交友関係が知れたのも読んでいて楽しかった。
    作家さんたちがお勧めしている本がどれも本屋さんで入手するのが難しそうなものばかりで思わずにやにや。いつか出会いたいと思いながら読みたいリストに書き連ねた

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    2026年06月20日
  • 妖し

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    ネタバレ

    アンソロジーは結構当たり外れがあると思っていて、今回は当たりでした。
    怪異をテーマに10人の豪華な作家が描いた作品です。
    アンソロジーの短編集は作家が変わるが故に薄味になりがちなイメージですが、どの作品もしっかり味があって良かったです。
    個人的には、「わたしキャベンディッシュ」、「かぐわしきひと」が特に良かったです。
    アンソロジーは普段読まない作家に出会うので、定期的に読みたいなと思いました。

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    2026年06月19日
  • じっと手を見る

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    狭い世界で自分1人の力で確実に食べていくために選んだ仕事。好きな人。
    日奈は経験の割に切り替えられる子だな。私は海斗とか畑中に近いなあ。

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    2026年06月12日
  • よるのふくらみ

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    全く違う短編集かと思いきやそうでもなかった
    生々しくてどろっとしてて読みやすくてちょっと苦しかった
    結婚する前に読んでたらまたがった感じ方だったかも
    私は女なのでみひろが幸せになってくれればそれでいい

    解説が尾崎世界観なのが良かった
    今まで読んだ解説の中で一番良かった

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    2026年06月11日
  • 夜空に浮かぶ欠けた月たち

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    人間誰しも上手くいくばかりじゃなくて
    人生で1度や2度は折れてしまうことがあるのは当然で、むしろ、人の心はうまくいかないことの方が多い。

    頑張らなくちゃ、自分は何もできていないと思い詰めてしまいがちなので、改めて気付かされた。一つできればよく頑張ってるんだよと。できて当然ではないんだよと。

    そして、ちょっと疲れちゃったなと思った時に気楽に立ち寄れる止まり木のようなクリニック。身近にあったらうれしい。

    この小説に出てくる人たちは、誰もが何か心に抱えている。もしくは抱えている人が身近にいる。だからこそ、人に適切な距離で優しく寄り添えるのかもしれない。

    ちょっと疲れちゃったな、毎日嫌になるなと思える時に読みたくなる本でした。

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    2026年06月10日
  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    忍には生きて欲しかった。なんであっさり死んでしまうの?正子のためにも、双子の海老くんのためにも生きていて欲しかった。あんないい子があっさり死ぬなんてつらすぎる。
    さっきまでぶーたれてた忍なのに、次のシーンでは、告別式のシーン。
    若いひとが亡くなるのはつらい。正子のほとんど初めてのともだちだったのに。
    忍、という癌という設定の高校生の少女にこんなに肩入れするのがなぜなのかわからない。自分に同じ年頃の娘がいるからなのか、病気で生きたいと必死の子どもが死ぬのがつらいのかわからない。
    忍、という少女の死が読んでていちばんつらかった。そして、この本、まだ最後まで読んでいない。

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    2026年06月02日
  • よるのふくらみ

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    ネタバレ

    意外にも圭祐の章に1番共感したし胸を打たれた。
    側から見たらなんでもうまくやれそうな人が1番色々複雑なものを抱えているのかもしれない。
    みひろや裕太のある意味シンプルな悩みより、圭祐のがんじがらめに絡まってしまった苦悩の方が共感できた。

    最後の章で、他人から指を指されるようなことをした身近な人を、みひろを裕太を自分を、許せるだろうかと問う語りには、思わず「苦しい」と声を出してしまった。

    「他人に指を差されるようなこと」と書いたけど、その他人になる自分もその指に苦しくなる自分も、どちらの自分も、誰の中にもあるという話だと思った。

    元恋人の弟と結婚してこどもをつくるみひろも、兄の元恋人の後釜に収まる裕太も、それを嬉々として受け入れる裕太の母もみんな気持ち悪いと思った。彼らのこどもはそのことをどう思うだろうと考えた。

    それでも、それは私が他人だから言えることなのかもしれない。
    セックスのない恋愛関係なんて考えられないからみひろの辛さには同情した。2人が恋人関係でいる間は自分からは絶対に手を出さなかった裕太はちゃんとした人だと思った。

    結局、人は自分の物差しでしか何かを判断できない。どの面から物事を見るかだ。

    読み終えた直後は前述したみひろや裕太、その母への不快感だけを感じた。
    でも少し時間が経って感想を書くうち、そんな思いが浮かんできた。それは私が他人だから勝手に指を差せるだけなのかもしれないと。

    思えば思うほどすごい小説だった。そんな気がする。

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    2026年06月01日
  • 給水塔から見た虹は

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    ベトナムから日本へ来た少年たちの姿を通して、「外国人労働者」という言葉だけでは見えない現実を知った一冊でした。

    日本で働けば豊かになれると信じて来日しても、約束された賃金が支払われなかったり、人として対等に扱われなかったりする。異国で孤独を抱えながら生きることの苦しさが、胸に迫ってきました。

    特に印象に残ったのは、行き場のない少年たちが「仲間がほしい」という思いから危うい道へ引き寄せられていく姿です。悪いことだと分かっていても、一人でいる寂しさには抗えない。その葛藤がとても切実でした。

    また、ベトナム人の若者たちだけでなく、彼らと関わる日本人の母親や家族の視点も描かれていて、単純な善悪では語れない問題だと感じました。

    以前、外国から来た人が日本で見下されたり、不当な扱いを受けたりする場面を見てきたという話を聞いたことがあります。この作品を読んで、そのときの話を思い出しました。言葉が通じないように見えても、相手はちゃんと理解しているし、傷ついている。私たちが気づいていないだけなのかもしれません。

    ベトナムから日本へ来るまでの苦労や覚悟についても考えさせられました。やっとの思いでたどり着いた場所が、必ずしも希望の地ではない――その現実はとても重く、悲しいものでした。

    読後は「かわいそうだった」で終わるのではなく、今の日本社会で実際に起きているかもしれない問題について考えるきっかけになりました。これまで持っていなかった視点や想像力を与えてくれた、とても印象深い作品でした。

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    2026年05月31日
  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    日常に疲れ、心が重たくなった人に手渡せる本として読みたい一冊だった。

    死を考える3人の過去を読むのは結構しんどかった。
    「死にたい」と思っている人に「死ぬな」ということは簡単だけど、何の解決にもなってない。そんな思いを抱えている人にはぜひ読んでほしいと思った。

    「生きることがしんどい」と感じる人たちの物語でありながら、ただ暗いだけではなく、それぞれが自分のすべきことを見つけていく過程に静かな希望があった。

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    2026年05月28日
  • 朱より赤く 高岡智照尼の生涯

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    いやはや、何とも報われない、話でした。

    高岡智照という実在の人物を描いたお話で、どれだけ脚色されてるか分からないけど、壮絶な生涯だった。

    窪美澄さんの文章は、やはり柔らかくて読みたくなる。

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    2026年05月25日
  • 給水塔から見た虹は

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    国際化の中で共生できる社会とは

    初めての窪美澄さん。読書YouTuberさんのオススメでした。

    日本人の在留外国人に対する扱い方。もちろん逆も然り。
    苦手なままで成立していない環境下が桐乃の団地の中で繰り広げられているのを見ると、他人事ではないと思った。

    桐乃の母・里穂の過去(中学生の時に出会ったタオという少女)をきっかけに、家族のことよりも在留外国人が困っていたら手を差し伸べることが多く、桐乃が嫌気差す場面があった。
    中学生は多感な時期でもあるし、まだまだ親から離れられない年齢。
    里穂は家族に目を向ける時期だったのではないかなと思った。
    お人好しの部分もさることながら、過去のきっかけがあるから自分で動く。
    だけどそこは行政やNPOにかけるべきだったのではないかという疑問が残ってしまった(とはいえ、動いてくれないジレンマがありそう…)。

    また桐乃とヒュウが出会った、元技術実習生たちが言った「日本は夢の国」ということば。
    つい先日、統計で住みやすいというのが9割だという結果が出ていたが、
    実際は…となると、実際との乖離はあると考えたほうがいいかもしれない。
    文化や言葉の違いによって歩み寄りが非常に難しいし、心が通じ合うわけじゃない。
    言葉が通じ合わない中で代替策はあるけど、どうしてもおざなりになってしまう。
    お互いに手を差し伸べ、共存できる社会ってなんだろうなと、考えてしまう。

    国際化の中で共生できる社会として成長することを考えた時、日本って矛盾だらけなのかもしれない。
    その矛盾が自分たちの考え方から来ているのであれば、変えていかないといけないのでは?
    という警鐘を鳴らしているかのような物語だったと思います。

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    2026年05月24日
  • 給水塔から見た虹は

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    中盤までは展開がやたらと遅くイライラが募る。毎回毎回同じことの繰り返しじゃん。そこまで自分の親になぜ気兼ねするのか。まだまだ子どもなのにと思ってしまった。
    ひと夏の冒険を経てようやく親とわかりあえる、親にとってこども以上に大切なものなんてないでしょ、と思うのだがタオに対してなぜそこまで責任感を感じるのかはわからなかった。

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    2026年05月24日