窪美澄のレビュー一覧
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綿矢りささんの「深夜のスパチュラ」は、現代っぽくて入ってきやすい。でも文章が続いていて読みにくい。主人公がかわいい。
一穂ミチさんの「カーマンライン」は、表現できないけれど良さがあって好きだと思った。双子って素敵だなあ。
遠田潤子さんの「道具屋筋の旅立ち」は、いかにも昭和的な男と、女の話で最初は嫌だなあって読んでた。でも、八角魔盤空裏走(はっかくのまばん、くうりにはしる)という言葉を聞いてからの優美の自分自身と向き合っていく姿が清々しかった。最後の誠とのシーンがなんかいいなあって。
窪美澄さんの「海鳴り遠くに」は、紡がれている物語の雰囲気がなんだか好きだなあ。最後ちゃんと結ばれてよかった。 -
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みんな、「好き」という感情が絶対的上等感情だと崇めがちだ。だが「ほしい」という感情がさらに純粋なものではないかと感じたことはないですか?比べたらことがなかった「好き」と「ほしい」の相対論。この2つは似ている感情だと勘違いしていました。小説の中では「好き」と「ほしい」のかけ違いや勘違いで恋愛に物語が発生し、「好き」と「ほしい」の合致で恋愛が成就していた。更にこの2つを掛け算で考えてみると複雑で面白い。「好き」だから「ほしい」と「ほしい」から「好き」は全然違う。例えば、メルカリをして世の中の欲に触れた時。「ほしい」から「好き」という感覚の存在に気づかされる。別に好きではないのにほしくなる!ほしくな
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排外的な人を見ると、どうしようもなく嫌な気持ちになる。
舞台は外国人が多く住む団地で、所謂移民問題を窪美澄さんが住民目線で描いている。
移民2世や3世や技能実習生や不法滞在者の苦しみであったり、国籍やルーツによるイジメや偏見、さらには親子関係や友達関係も描かれている。
読んでいて胸が痛くなった。
大切にしなくてはならない当たり前の感覚。
価値観の違いでは済まされない人間としての倫理や道徳心の話。
個人的に何の為に読書を続けるかという理由の1つに、想像力を広げてやさしい人間になりたいというのがあるのだけれど、自分が考えてこなかったことや知らなかった世界を知る事や考えるキッカケを作ってくれた。
窪 -
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「真夜中のアボカド」は、婚活アプリで知り合った相手のことで悩む女性。人と関わりを深めることの難しさがじわじわと。自分の気持ちは、その時々で、自分が一番いいと思う方法で伝えていいのに。
「銀紙色のアンタレス」は、16歳高校1年男子の夏休み。同年代や大人の女性に向ける眼差しが、懐かしいような、こそばゆいような。この年頃の若者の発する言葉はストレートで残酷なんだな。
「真珠星スピカ」は、辛いことが身近で起こる中1の女の子。そばにいる人が鈍感なので、強くあろうと頑張ってしまうのが痛ましい。人は悲しい時には我慢しないでしっかり泣ききったほうがいい。
「湿りの海」は、妻子に捨てられ、知り合った女性と -
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外国から日本に来て、在留期限が切れて不法滞在の対象になる。
難民申請を出しても受理されず強制送還の対象になりつつ仮放免の状態。
ただその子供は教育を受けるために学校へは通学できる。
そんな状態のスリランカの母子を支えるボランティア(といってもスリランカのランチを食べて話を聞くだけだけど、、)に参加している。
その子供がつい最近大学に合格。
奨学金も受け取れることになった。
ただ経済的にはかなり厳しい。
少しでも役に立てれれば。
人にはいろいろな事情がある。
でも人にはそれが簡単には理解できない。
特に子供は残酷。
自分には理解ができないけれど、それを認める。
それはとても大切なことだと思うけ -
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「恋愛」をテーマにした
5名の作家さんによるアンソロジー
収録は以下の5作品
「あなたが大好き」 奥田英朗
「銀紙色のアンタレス」 窪美澄
「アポロ11号はまだ空を飛んでいるか」 荻原浩
「ドライビング・ミス・アンジー」 原田マハ
「シャンプー」 中江有里
窪美澄さんの作品は『夜に星を放つ』で既読だったが、好きな作品なので再読した。
他作品は、私は初めてのものばかりだった。
どの作品もそれぞれに趣が違っていて、個性豊かで、色々な恋愛模様がたのしめる。
こんなに大当たりばかりのアンソロジーは、なかなかないと思う。しいて選ぶなら、私は荻原浩さんの作品が特にグッときた。
読んでいて気恥ずかし -
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昨日『秒速5センチメートル』を観たところで、なんだか星に縁があります。
コロナに寄せた話は映画も本もあまり得手ではないのですが、これはその寄せ加減が絶妙。尤も、いちばん好きだったのはコロナの「コ」の字も出てこない3つめの『真珠星スピカ』だったのですけれど。
いずれの話も主人公は大切に思っていた人をさまざまな形で失っています。なかなか歩き出せないのが伝わってきて切ない。本作を読んだら『秒速5センチメートル』を観ることをなぜだか薦めたくなりました。
乗り越えなくてもいいし、忘れる必要もない。心の傷を糧にして、揚げたてコロッケにビールで乾杯。