窪美澄のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「恋愛」をテーマにした
5名の作家さんによるアンソロジー
収録は以下の5作品
「あなたが大好き」 奥田英朗
「銀紙色のアンタレス」 窪美澄
「アポロ11号はまだ空を飛んでいるか」 荻原浩
「ドライビング・ミス・アンジー」 原田マハ
「シャンプー」 中江有里
窪美澄さんの作品は『夜に星を放つ』で既読だったが、好きな作品なので再読した。
他作品は、私は初めてのものばかりだった。
どの作品もそれぞれに趣が違っていて、個性豊かで、色々な恋愛模様がたのしめる。
こんなに大当たりばかりのアンソロジーは、なかなかないと思う。しいて選ぶなら、私は荻原浩さんの作品が特にグッときた。
読んでいて気恥ずかし -
Posted by ブクログ
古い団地に暮らす中学2年生の桐乃。
桐乃のクラスメイトで同じ団地に住むベトナム人のヒュウ。
桐乃の母親で、外国人のために活動する里穂。
この3人で話は進む。
最近なにかと話題の外国人問題。文化の違いや技能実習生や不法滞在の問題など、それぞれの視点から見ると、それぞれいろんな事情があるよねって。
ワタシ的には、外国人問題の話・・・というよりも母娘の関係についての方に意識が行ってしまう。ワタシも中学生の娘がいるのでね。
娘さん辛いよね、可愛そうすぎる。
最後は、なんだか母娘が分かりあった感じではあるけれど、でも娘が母親を理解して母親側に寄って行った感じで。母親自身は変わってないなって。
母親が -
Posted by ブクログ
『小説すばる』2024.3〜2025.1に大幅に加筆・修正
とても丁寧に紡がれた物語。各々の登場人物の内面が、丁寧に描かれていると感じた。
昨今、在留外国人が大きな問題になっており、政治の世界でもそれが大きな影響力を持っている。外国人が起こす犯罪は怖いと思う反面、この小説のような外国人たちの実態を知ると、彼らだけの責任でもない事例もあるのかなと思ってしまう。
この小説は、在留ベトナム人の少年ヒュウと、母親が外国人ばかりに寄り添っている桐乃の物語。ヒュウやヒュウの母親のように、二世、三世であっても、読み書きがままならず、それが原因でいじめられる人もいることを知った。
ただ、最後が、どう進 -
Posted by ブクログ
昨日『秒速5センチメートル』を観たところで、なんだか星に縁があります。
コロナに寄せた話は映画も本もあまり得手ではないのですが、これはその寄せ加減が絶妙。尤も、いちばん好きだったのはコロナの「コ」の字も出てこない3つめの『真珠星スピカ』だったのですけれど。
いずれの話も主人公は大切に思っていた人をさまざまな形で失っています。なかなか歩き出せないのが伝わってきて切ない。本作を読んだら『秒速5センチメートル』を観ることをなぜだか薦めたくなりました。
乗り越えなくてもいいし、忘れる必要もない。心の傷を糧にして、揚げたてコロッケにビールで乾杯。 -
Posted by ブクログ
著書初読み。
「真夜中のアボカド」がとっっっても好きなお話だった。胸にぐっときて泣きそうになった。
双子じゃないから、双子の妹を亡くす辛さはわからないけど、小さい頃から一緒に育ってきた自分の半分のような存在が突然いなくなってしまったら相当な辛さだろう。
弓ちゃんの死を受け入れられない主人公と村瀬さん、その対比のように描かれるアボカド。
「あれが双子座の星だよ。あの星は弓ちゃんと私」
そう思えた主人公は村瀬くんとの別れとともに、弓ちゃんの死を受けいれて、成長できたんだと思う。
弓ちゃんの分まで生きて、結婚して子供も産むという主人公に対して、「そんなことは考えなくていいの。綾は綾の人生を生きなさい -
Posted by ブクログ
ネタバレおまえが死んだら、僕はどうやって生きていけばいいのか!
ありふれた言葉なのになぜか沁みてしまった。
橘だけでなく、水本もそう思ったんだろうと。
なのに男たちは礼子を悪く書く。愛しているのに悪く書く。
今の男たちも、自分の愛している人の悪口を友達に言うのだろうか。
女たちも自分の愛している人の悪口を言うのだけれど。
愛していることをいうと場が白ける。
馬鹿らしいなと思う。
悪口を言うとほんとうになるかもしれないのに。
あいつは毒婦だとか。
そんなことはないのに。そばにいたらわかるのに。
そう思い込みたいだけ。
愛は思い込み。
思い込んだまま、自分に暗示をかけて、愛しきって欲しい。