窪美澄のレビュー一覧

  • ルミネッセンス

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    はっきり言って読後感はなかなか最悪笑 例えるなら、世にも奇妙な物語に文学性を持たせた感じというか。そんな内容だけあって、かなり読み手を選ぶ作品であるのは間違いないかも。
    とはいえ、どの話もただ不快なだけでなく、心に刻むものもしっかりと残すので、読んで後悔は一切ないと言い切れる。
    個人的には、「トワイライトゾーン」と、インパクト強烈な「冥色」が好き。そして、装丁も好き。
    それにしても窪さんは団地好きですね笑 ★4.0

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    2024年09月07日
  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

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    様々な理由で生きることを止めようとした3人が、一緒に過ごすことでそれぞれが生きる意味を見つけて行く。
    触れ合った人達がくれる優しさの大切さを感じさせてくれる作品。

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    2023年08月31日
  • いるいないみらい

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    産んでみたかったけど、産めなかった私。
    産む年齢にいる人も色々と苦しみがある、そう感じさせてくれるストーリーでした。

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    2023年08月15日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    【2023年95冊目】
    男と女の欲望をぶつけあった5つの短編集。求め、求められていることが、なんとなく感じられるのが人間の不思議なところで、「あっ」と思った瞬間に恋に落ちていたりする。それがいつも正解ではないのが難しいところではありますが。

    それぞれの作家さんが匂い立つような、けれどどろどろとはし過ぎない愛と欲望の話を書いているので、贅沢と言えば贅沢な一冊。どの作家さんも表現や心理描写が上手く(プロだから当然と言いたいところですが、そうでもない場合もある)違ったテイストのお話を楽しめました。

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    2023年08月09日
  • たおやかに輪をえがいて

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    自分らしさ
    「自分」は、内側から出てくるものと他人から示されるものがあると思う。
    あれをしたいと思う自分
    こういう人と思われる自分

    自分の意思も他人から求められる役割も
    どちらも大切なことだけれど、
    どちらかが偏るとその人らしさは
    失われてしまうのかな?

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    2023年08月07日
  • さよなら、ニルヴァーナ

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    誰も幸せにならない辛い辛い話しだった。

    さよなら、ニルヴァーナというセリフは、死をイメージさせる涅槃からの別れ、生きるというメッセージだったのかな?

    と、勝手に解釈した。窪美澄作品の中でも特別異様な作品だったけど、やっぱり読み終わった後に心に残るもやみたいなものがたまらない。

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    2023年07月22日
  • よるのふくらみ

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    ネタバレ

    ふがいない~を読んでから気になるなあと思って買ってた積読のうちの一冊。
    幼なじみや新しく出会った人の中でぐるぐると関係が変わっていくのが印象的なお話。個人的に圭祐がみひろに水をかけた時ヤゴの水かと思って怯えながら読みました。笑
    もちろん違った。
    クシャリの音もヤゴかと思った。
    もちろん違った笑

    最初から裕太とくっついてればよかったけれど、そういうのって気づかないもんなんだよなあとしみじみ。ふがいない~と比べると衝撃的な事は無かったけらど、読んで損はないなと。

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    2023年07月20日
  • 恋愛仮免中

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    私にとって、よく名前もみるし、代表作も分かるけど、読んだことはない作家さん達の恋愛小説アンソロジーとのことで面白そうだなと思い購入しました。
    それぞれに面白かったり、感動したり、共感したりしてとても良かったです。

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    2023年06月30日
  • ご本、出しときますね?

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    3.7面白かった。二人づつなのが良。ラジオとかで続いてくれないかな。その方が出てくれる作家さん増えそうだし。

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    2023年06月20日
  • アカガミ

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    ネタバレ

    窪先生ってホラーも描けるんだと思った。
    伏線回収とエンドでの衝撃。

    1人で生きることを選択できる時代が、選択せざるを得ない時代が、自分たちの年齢から多くなっているのは感じる。
    だからこそ、結婚とか出産とか、なんかわかるなぁって事たくさんあった。

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    2023年06月12日
  • よるのふくらみ

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    ネタバレ

    ある商店街で暮らす人たちにはその人の数だけストーリーがある。
    1つの事実に対しても人の数だけ見方がある。

    どんだけ近しい相手でも言えない、人間のうちに秘める思いが暴露されるような感覚。
    人に隠している自分の嫌な部分が吐露するようで、終始胸に使えるものがあるが、読み終わると謎の爽快感。

    ミヒロは幼馴染だった圭祐と婚約している身とありながら、圭祐の弟である裕太と浮気をする。結局、圭祐と別れ、裕太と結婚。
    この話だけ聞くとドロドロ悪女の話かと思うが、読む進めるとミヒロの気持ちも分かるような、これで良かったのではと思えるから不思議。

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    2023年06月06日
  • いるいないみらい

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    若干食傷気味ではあるが
    結婚したい?子供欲しい?の問でザラっとなるアレのはなし
    選べる家族も、選べない家族も、どちらにしても家族をするのは大変
    でもたぶんそれを乗り越えて頑張って一緒に幸せになりたいって思えば家族は素敵

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    2023年05月29日
  • たおやかに輪をえがいて

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    短編もいいけど、長編はやはり読み応えがあっていい。
    52歳、専業主婦の絵里子、まじめで寡黙な夫が風俗にポイントカードがいっぱいになるほど通ってるって知ってしまって…。
    リアルなのよ、悩みがすごく、一人娘の萌もなんだかすごい年上の彼と会っていて警察から電話がかかってきたり。
    そうそう、もし自分の夫がそうだったらって考えたら絵里子の悩みも葛藤もすごくよくわかる。
    あのカクテルを飲むショット・バーみたいなお店で出会った頃のサカイさんとはあまりに違くて時を経てこんなに変わるものなのかとちょっと納得いかなかった。(ラストの方ではちょっと昔の片鱗はあったけど)
    ホームセンターのパートも辞めて、ひとり旅のあ

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    2023年05月29日
  • たおやかに輪をえがいて

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    50歳をすぎると人生の残りを考えることが増えた。いわゆる定年という仕事の終わりが見えてくるのも大きい。そして比喩的な意味ではなく本当に体にガタが来始めることも影響している。今の生活がいつまで続けられるのだろうかと考えてしまうのだ。
    それは男としての機能についての不安も含まれる。自分はいつまで性的な男でいられるのだろうと。女性はどんな思いを抱くのだろうと想像することもある。この本はその一つの答えと言えるかもしれない。
    夫の風俗通いがわかりショックを受ける主人公の絵里子。彼女の感じた嫌悪、寂しさを男である自分は完全に理解することはできないかもしれない。でも、求められない悲しさやいずれ訪れる死との向

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    2023年04月26日
  • トリニティ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    中々のボリューム。会話文は少なめで地の文が多く、ハードな内容も相まって途中まで読み進めるのにやや難航。
    「女性の生き方の多様性」「好きなことを仕事にするとはどういうことか」的な主軸だが、「多様性を認めよう!」的な押し付けがましいものは感じられず、自分はどうありたいのか内省したいと思えた。
    決して華やかな内容ではなく、売れっ子クリエイターでも最期は寂しいものだ、というラストは生々しく残酷で、好みの作風だった。

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    2023年04月23日
  • たおやかに輪をえがいて

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    「それで、自分はどうしたいのか」
    悩み事、つい人に相談しがち。しかし、相談する時点で、ある程度自分の中での意思は固まっているものだと思う。
    何歳になっても、地に足をつけて、自分の人生を生きる大切さを感じた。

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    2023年04月09日
  • たおやかに輪をえがいて

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    最初は主人公の他人に流されて自分では何も決められない姿にイライラししちゃったけど、一人の女性が綺麗に強く成長していく姿がとても美しかった。

    かっこよく年取りたいな〜
    自分の見た目に気を使うのは大事、
    自分が一番自信ある格好で、めぐりめぐって自分を好きになる

    途中までは鬱屈としてたけど、終盤は爽快感味わえる素敵な物語だった!

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    2023年03月20日
  • たおやかに輪をえがいて

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    「何度でも出会い直せばいい」解説の言葉。シンプルで端的だけどこの言葉以上のものがない。
    夫婦になったから、もう何年も一緒にいるから、
    とかそんな言葉で諦めたり手離したりするものが多すぎて、だけどそれが当たり前だと思ってた。
    世の中の大半の夫婦がそうして歳をとっているのだと思った。
    だけど、その終わりも諦めも、全部自分が決めたことで、やり直せることも、変わるチャンスだって
    タイムリミットは無いんよねー。
    相手をどう作るかは自分の言動次第。
    相手に自分をどう扱ってほしいかも、自分の言動次第。自分を魅力的だと思えないのに、相手には
    いつまででもそんな存在であってくれて当然と
    思うのは傲慢。相手を責め

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    2023年03月20日
  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

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    団地住みではなかったが、近所にはあまり穏やかでない住まいが密集する地域で幼少期を過ごしたこともあり、読んでいてとてもノスタルジックな気分になった。 あまりに不遇な環境の中、打ちのめされた姉妹が互いに思いやる中盤のやりとりは、深く胸に突き刺さる。
    切なさとともに、まさに未来に続くような希望もあり、温かい気持ちで読み終えることができた。
    宮崎夏次系さんの表紙も良かった。 ★4.5

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    2024年09月07日
  • 雨のなまえ

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    書店に平積みされていて帯も作者も見ずに手に取った。完全にタイトル買い。なんといっても雨が好きで雨とタイトルにつ本はとりあえず手に取るし曲も聴いてみる。
    雨が好きだという認識を持ったきっかけになった本が、「雨の名前」という写真集だった。
    この短編集のなかにその本が出てきたのは創作だろうか、それとも作者もひょっとしてその写真集を見たのだろうか。
    とにかくその本(のタイトル)が出てきた場面ではほくそ笑んでしまった。冒頭のちょっと刺激的な描写に最初は引いたけれど。
    窪美澄さんは初めてだけど、そうか、「女による女のためのR-18文学賞」受賞作家なのか。ちょっと納得。
    きっとワタシと同世代の女性に違いない

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    2023年02月23日